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マルレラの二体ものです。
この標本、よく見ると大きい方が腹側、小さいほうが背中側であるようです。
バージェス頁岩の化石はペシャンコに潰された化石記録しかないので、
その復元にはさまざまなアングルの化石をかき集めて検討を繰り返した、
という作業があった訳ですが、それを想像するのにも最も適した標本であると言えます。
大きい方の標本は、体の中央部が裂けているようにも見えますが、
写真をご覧になりますとそうではなく、腹側から見たとき下側(手前の方向)に突き出ている
ハイポストマ(と言うのでしょうか?)を保存している層が剥離して、
脚を保存している層を露出しているようです。
触覚や大付属脚、それに背中側の棘も見えます。腹側の体の軸の最先端部、これが尾部です。
三葉虫のおおきな尾部とは全く異なり、棒の先っぽというイメージのさびしい存在ですね。
注目すべきは脚に二種類あることがこの標本からクッキリと判る事です。三葉虫と同じく、脚には
歩くための歩行脚と呼吸するための鰓脚とがあり、両方を視認する事が容易です。
小さいほうの個体は、光をよく反射する上に大きくないので撮影が困難なのですが、
最後の写真をご覧頂きますと背中側の標本である事が判ります。
棘の下になにやらフニャフニャとした脚が見えますが、これは鰓脚であると考えられます。
鰓の枝の先までは残っている場合は、これが非常に幅広になります。
大きい方には一部残っているでしょうか?これは何と5億年以上も前の動物の鰓なんです!
いずれにせよ死後簡単に腐って残らないものなので、バージェスの凄さが判ります。
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