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この写真は恐竜のミイラです。
8000万年前と、古生代のものに比べればかなり「新しい」ものになりますが、
完璧な軟体性の化石です。
恐竜化石としては通常は腐りにくい歯や骨など、稀に筋肉組織(腱など)も残りますが
内臓や皮膚などは滅多な事では残りません。
これは、化石の形成には
遺骸の埋没→遺骸と鉱物との置換→化石化
というプロセスを踏むのですが、埋没前に食べられてしまったり、
埋没しても置換する前にバクテリアに分解されてしまったりして、
結局鉱物に置換(化石化)されないからです。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、極めて稀ながらミイラが発見されます。
これは、乾燥した環境下で所謂ミイラ化してから化石化したもので、
特殊な環境でのみ実現される奇跡のようなものです。
この写真をご覧になりますと、この皮膚化石は皮膚の分厚い組織を(表面だけではなく)
保存している事がご理解いただけると思います。
通常の皮膚化石は、恐竜が死んだときに地面の泥に体が押し付けられて
皮膚の凹凸パターンが土に転写され、それが固まって化石化したものです。
稀に一個体丸ごとミイラ化したものも発見されます。
Hadrosaur skin
Hell Creek Fm., Montana, USA
低酸素化の環境で急速に埋没されると、分解される事なく軟体部の化石が保存されます。
中生代でのその代表例がドイツのゾルンホーフェン・中国の遼寧省(熱河動物群)です。
前者は干上がったサンゴ症で塩分濃度が高く腐らない、
後者が火山の爆発で大量の火山灰に急速に埋没された、などの極めて特殊な環境です。
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