日々狂簡

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名作アニメ『アルプスの少女ハイジ』

魅力的なキャラクターが多く存在する中、

どうしても好かれないキャラクター・・・

ロッテンマイヤーさん



都会にやって来たハイジにとっては、まさに敵役。

その辛らつな態度に、「何てヒドイ人だろう」と子供心に感じた人は多いはず。

ハイジ目線からすれば、夢遊病まで引き起こすに至った、ヒドイ人。


しかしながら、客観的に大人の目線から物語を見れば、

必ずしもロッテンマイヤーさんは、悪い人ではありません。

いま一度、ロッテンマイヤーさんの行動を振り返り、

彼女の評価を見直そう。というのが、この記事の主旨であります。



まずは、ロッテンマイヤーさんから見た。ハイジについて。


元々、ゼーゼマン家では、病弱で外にあまり出られないクララのため、

クララの友人となり得る、年頃が近く教養のある女子を募集していました。

ところが、やって来たのは教養も乏しく、ガサツな上に

クララより4つも年下の、ハイジでした。※1


当時、クララは12歳。ハイジは8歳。

友人として接するには、年が離れすぎているとも言えます。


ハイジを見たその場で、アルムの山に追い返したとしても、

文句を言われる筋合いは無いはずですが、

気丈なロッテンマイヤーさんは、ハイジに教育を施すことにより、

クララの善き友人に育てようとしました。

これは、立派な行為と言えるでしょう。


教育を施すことは、お嬢様のためでもあるし、

ひいてはハイジ自身にとっても、良い事だと思っての行動です。


勿論、やり方に問題が無かったとは言えませんが、

都会暮らしのロッテンマイヤーさん。

ハイジや山に対する理解が低かったとしても、仕方ありません。


ロッテンマイヤーさんの行動は、

全てが「お嬢様のため」。クララのための行動なのです。

その忠誠心は、相当のモノであると言えます。


今まで山に登った事など、一度も無いご婦人であるにも関わらず、

アルムの山へ行きたいという、クララの願いを叶えるべく、

必死で同行する姿は、今思えば感動すら覚えるほどです。※2


最終的に、クララが歩けるようになり、

フランクフルトの屋敷へ戻ったロッテンマイヤーさんは、

再びクララが山へ向かう事に、理解を示していました。



ここからは、私の勝手な妄想なんですが、

ロッテンマイヤーさんと、クララの母親は年齢も近く、

主従を越えた、友人関係を保っていたのだと思われます。


クララお嬢様にも、自分と同じような友人を見つけて欲しい。という思いと、

亡き親友の代わりになって、クララの母親としての役割を果たしたい。

という、強い使命感と責任感があったのではないか。と思うのです。


自分と奥様の関係を、クララとハイジにも築いて欲しかったのでしょう。

ですから、自分と全く違うハイジのキャラクターに苛立ちもあったと思います。


結果として、ハイジを病気にしてしまったロッテンマイヤーさん。

責任感の強さが、裏目に出てしまった結果と言えますが、

主人のゼーゼマン氏に叱られたときは、とても悲しく悔しかったことでしょう。



改めて、もう一度言いましょう。

ロッテンマイヤーさんは、実はとても良い人であると。

ちょっとばかり、融通が利かなくて、責任感が強いために、

周りに誤解をされてしまう人なのです。


そして、もう一度思い出してください。

『小公女セーラ』の、ミンチン先生と混同してないか?と。

あの人は、お金目的のサイテーな人物でした。

何となく、服装や体型が似ているので、混同している人も多いのでは?


ロッテンマイヤーさんは、実は良い人なんだ。

と思って、『アルプスの少女ハイジ』を観れば、

また違った世界観が楽しめるかも知れません。



※1
ロッテンマイヤーさんの元へ、ハイジを連れて行ったのは、

ハイジの叔母、デーテ。

世間の評判が悪い、オンジの元に預けるよりは、

街の名士である、ゼーゼマン家に預けた方が安心できるし、

ハイジのためにもなる。と考えたとしても、責められるものでは無いでしょう。


※2
原作では、山へは同行しなかったそうです。

ロッテンマイヤーさんを山へ連れてきた高畑勲は、

やっぱり天才だと思うのです。

閉じる コメント(25)

ロッテンマイヤーさんに何の恨みもありませんが、
子供の教育は、年齢ごとに変ってくると思います。
いきなり、やってきた子供に、クララと同じ教育では、
山へ帰りたくなる気持ちもわかります。
自分も、同じような教育を受けてきた人なのでしょうね。
我が子と、他人の違いがはっきりわかります。

2010/11/24(水) 午前 7:53 つばさ

「子供向けの名作」として時代を超えて愛される物語のなかに、この構造を持っているものが多くあります。

子ども時代の読者が「厳しい」「冷たい」「辛い」「悲しい」「嫌い」といった心を閉ざす方向の印象を抱く《敵対行動に徹する憎まれ役(人・動物・組織・存在など)》が登場して、主人公と和解無きまま物語が終了し、長い時間が経って大人になって読み返したとき、その敵対行動の真の意味を深く理解する、という構造です。

これは「子供向け」の体裁をした「人間向け」の物語なのです。大人になって読み返したとき、ほんとうの作品のメッセージが届き始める、という壮大な読書なのです。

大人になって読んだ読者の自我は「子供時代の自分の味方」と「大人時代の自分の味方」で葛藤を起こします。どちらかの自分を肯定すれば、どちらかの自分を否定せざるを得ないからです。この葛藤に、見て見ぬ振りをせず、正面から向き合い、正しい答えを出せたとき、作品の真のメッセージが読者に届き、数十年をかけた壮大なひとつの読書が終わるのです。

2013/11/27(水) 午後 11:47 [ aya**mi_rei*a ]

(※ひとつ前のコメントの補足です)

その葛藤の正しい答え、と書きましたが、これは「その人にとって」納得できる、腑に落ちる答えを自分で気づく、自分自身で見いだす、という意味で書きました。それを自分で見いだしたとき「自分で見つけた答え=確信」を作品から得て生きることが出来るであろう、ということです。

不幸にも自分で答えを出す前に人に聞いてしまったとすると、それはどうしても「人から聞いた答え」になってしまう。いちど人に聞いたあとでそれをどれほど確信しようとしても「確信の演技(不都合が生じた場合は破棄可)」になってしまう。最後は捨てて逃げても心が痛まないからです。そうなってしまっては数十年かけた壮大な読書が完走を目前にしながらゴールの一歩手前で棄権を申し出るようなもので、あまりにもったいない。その作品から自分自身で見いだせたかもしれない確信の可能性をひとつ失ってしまうことになります。

2013/11/28(木) 午前 3:19 [ aya**mi_rei*a ]

(※前のコメントの続き)

そのうえで、私自身がハイジとロッテンマイヤーさんから頂いた気づきを最後に書きます。私はどちらの自分もほんとうの自分でしかない、と思い至りました。ハイジの自分、ロッテンマイヤーの自分、それがその時代の等身大の他人から見た自分、限界を突破できない不完全な存在の自分がそこにいる、それだけであり、どちらか一方を肯定するために他方を批判することは、どちらを採っても自己正当化に過ぎないと思い至りました。その瞬間、ふたりの人が出会いながら人と人の心が通わないままその機会を永遠に失ってしまうということがこんなにも切なく、辛く、悲しいことであったのかと、いたたまれない思いが込み上げました。人が変わったねと口々に言われたとき、自分に三十年かけてそれを教えてくれたふたりの女性の話をしたものです。

2013/11/28(木) 午前 3:34 [ aya**mi_rei*a ]

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初めまして。
九州の田舎者☆ソフト狂☆と申します。
貴殿のロッテンマイヤー女史の評価、まったくその通りだと思います。
生真面目で忠節な品位あるドイツ女性。
大人になって、彼女の魅力をあらためて感じいった次第です。

仕事に真面目故に摩擦を起こしてしまう。
そんな不器用なマイヤー女史が私は大好きです。

2014/10/13(月) 午後 4:33 ソフト狂

まあ、よく言われてはいる事でもありますが、ゼーゼマン氏の"後妻・後添え"を企んでいたとも…… 田舎娘と、ハイジを良いように使いたかったけど、病んでしまったので諦め…

2015/8/15(土) 午後 10:57 [ 岡目八目な豚 ]

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大変な亀レスですが・・・。今日、ひょんなことからハイジの物語のあらすじを読み直してみて、涙腺を押さえるのに苦労しました。ハイジって、子供が見て分かるものではなく、実は大人が見て初めて感動を覚えるものなんだ、と再認識しました。ロッテンマイヤーさんもクララやハイジの病気の原因であった「元凶」ちしか見ていませんでしたが、「大人目線」で見ると忠実で真面目な人だったんですね。ただ、その生真面目すぎるところが裏目に出た感は否めませんが・・。いや〜「ハイジ」って深いですねぇ。

2015/10/5(月) 午後 6:42 [ beo ]

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アルプスの少女ハイジという物語自体が、実は、ロッテンマイヤーさん抜きには語れない構造になっているのだと思います。まさに、扇の要、大黒柱であり、物語とゼーゼマン家の屋台骨を支えているのは彼女の双肩に他なりません。放蕩や浪費、貴族的な享楽に走らぬよう、ゼーゼマン家を経済面と精神面から実直に管理しているのは彼女です。また、ハイジを教養と良識を備えた人、アーデルハイドへと陶冶させたのも彼女です。まさに作者、ヨハンナ・シュピーリの心意気は、ロッテンマイヤーさんという人物の形を採って現れているのではないでしょうか。

2016/4/15(金) 午後 8:53 [ nha*301 ]

2005年映画のハイジしか見たことないので、その映画びいきでの感想ですが…まぁ、言ってることは分かりますし、この人ありきの感動もあります。
が、教育の度を超えてますね。それ以前に、あれは教育とは言えませんね。

2016/7/8(金) 午後 7:02 [ iri**fate ]

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ロッテンマイヤーの評価よりも、私はロッテンマイヤーを雇い続けるゼーゼマンがよくわかりません。明らかに娘に悪影響を与えているでしょう(医師が太陽光を浴びろと明言しているのに家に閉じ込めるとか。)執事だから教育以外の面ではデキる人なのかもしれないけど(部下に馬鹿にされてる時点でその能力も疑問)、金あるんだから他に教育担当雇えばいいのに……。

2016/7/21(木) 午後 2:32 [ mis**2kuru*an ]

子供の頃は、ロッテンマイヤーさんが大嫌いでしたけど、大人になってから、考えると確かに彼女の厳しさは大したもんだとは思います。子供は、目先の楽しいことにとらわれてしまう。教育は、ある程度厳しさも必要です。ロッテンマイヤーさんがいなかったら、クララはゼーゼマン家の令嬢としての必要な教養を身につけることができなかったかもしれません。それに、ある程度の厳しさに慣れておかないと、クララは打たれ弱いままで、ゼーゼマンが引退し彼女が継いだあと、ゼーゼマン家は傾いてしまうかもしれません。それを思っての厳しさなんですね。ただ、ロッテンマイヤーさんは、やり過ぎですね。クララの気持ちも(ハイジの気持ち)も無視して厳しく躾ることは、決して褒められたことではありませんし、そんなことをしても何も得ることはありません。実際、クララの病気も良くなるどころか、悪化してましたしね。

2016/8/17(水) 午前 0:10 [ nob**0706 ]

↑の続き
叔母の都合で無理やり連れてこられた気の毒な身の上のハイジに向かって、クララの病気が悪くなるからと脅し、「山のことを思い出すな」などとよく言えたもんです。まだ、8歳の子供にですよ?精神的虐待に近い。実際、クララの病気を重くしているのはアンタだよ、と思わずにはいられない。クララのおばあさんが、ロッテンマイヤーさんに言ったこと「何でも、自分が正しいと思ってはいけない」「あなたはかわいそうな人ね」その言葉が、彼女の人間性を表している気がします。

2016/8/17(水) 午前 0:11 [ nob**0706 ]

大人になって見返した時、ロッテンマイヤーさんの行為に対して理解できるところは確かに有ります
基本的には善人(というか、悪人ではない)だと思いますし、クララ(&ゼーゼマン家)に対する忠誠心や愛情には疑問の余地は有りません

ただ、だからと言ってその行為が全て正しい訳では無い、というのは当然の事です
簡単に言うなら、視野が狭い、他者の立場や気持ちをおもんばかる想像力が無い、という事ですね
8才の子供を大人同様の扱いで教育しようとしても無理があるのは自明なのに、それを変えようとしない
頭ごなしに怒る、命令するんじゃなく諭すような話し方でハイジに接していれば、ここまで視聴者に嫌われる事も無かったはずです
これは彼女が未婚の女性であることも関係しているかもしれませんね(処女かもです)
おそらく子育ての経験も無い彼女にとって、あれ以外のやり方は無かったという事かもしれません

2017/5/18(木) 午前 9:50 [ 和貴 ]

↑続き
全ては御嬢様のため、しかしそのまわりの人間にはそれぞれの価値観があり、8歳の少女にもちゃんと人格が有るのだ、という事に気付かないのが最大の問題なんでしょう
皆さん、子供の頃テレビを観ていた時、ハイジとクララ二人だけの部屋に近づいてくるロッテンマイヤーさんに恐怖を覚えませんでしたか❔
当時の我々はもちろんハイジ目線です
子供が恐怖を感じる人、言葉、行為、というのはいくら悪気はなくとも、やはり間違っていると思います

また「なんでも自分が正しいと思ってはいけない」というお祖母さんの言葉はロッテンマイヤーさんの欠点を見抜いていた、という事ですね
ただロッテンマイヤーさんの良いところや、根本がクララに対する愛情から来ていること等からクビにするという決断は出来かねたのでしょう
ロッテンマイヤーさんの足りないところは自分がフォローすれば良い、と考えていたのかもしれません
ですが同居してるんじゃないから、自分が帰ったあと、もっと酷くなるという事まではお祖母さんも考えて無かったんでしょうね
人間は完璧では有り得ない、という事です・・・お祖母さんもロッテンマイヤ

2017/5/18(木) 午前 9:56 [ 和貴 ]

子どもの時、ロッテンマイヤーさんを大嫌いと思っていました。
今は、子どもと再放送(ハイジが夢遊病になった回まで)を見ていて、も〜大大大嫌いと思ってみていましたが、、、皆様のご意見を聞かせて頂いて、なんとなく心が変わってきました。子どもは、ロッテンマイヤーさんを怖がってもう見たくないというので、話してあげたいと思います。ありがとうございました!

2017/8/26(土) 午後 3:41 [ pan***** ]

ウム〜、今CSで見てるが、、俺はレールからはみ出した生活より安定を求めたいね。日本でははみ出した奴は生きていけないからな。ロッテンの教育は確かに現代日本においては当たり前かもしれない。
げんに、脱サラした奴らが山奥での生活が耐えられなくなるパターンが多い。

2018/3/20(火) 午後 9:49 [ kas*i*od*ipoko ]

アニメだとロッテンマイヤーさんもアルムにやって来て、ペーターさん、助けて! と良く悲鳴も挙げてましたが、アルムでのロッテンマイヤーさんはむしろギャグメーカーと化していて、憎めない存在でした。

都会育ちで視野が狭い人ではあったけど、アニメでは最後はクララの足を直してくれたアルムに感謝してくれて、クララにまた来年行きましょうと言うなど、ロッテンマイヤーさんも含めみんな幸せになった結末でしたね。
ここは高畑勲さんの良い改編でした。

2018/10/20(土) 午後 0:12 [ Kannai Boy ]

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なんだか、毒親擁護に似た気持ち悪さを感じました。

2018/12/15(土) 午後 1:37 [ qby*k*68 ]

根っこは腐ってないけど発展途上な仕事人間ロッテンマイヤーさんへの、ゼーゼマン家のおばあさまの諌め方が秀逸で、この手のバランスの取れていないタイプへのコミュニケーションに役立ちます。

2019/4/27(土) 午前 5:11 [ tft*yfu*ff*u*p ]

通りすがりの者です。

私もいいおばちゃんになり、気がつきゃロッテンマイヤーより年上になってしまいました(苦笑)

それでもあのロッテンマイヤーはダメです!

絶対ダメです!(ミンチンなんて論外です!)

ハイジをノイローゼにしたのも、猫を捨てたのも、口うるさいのも、潔癖すぎるところもキーキー声も全部嫌い!!

まあ一番の理由は自分の決して仲の良くない実母と被るところが多いからかもしれませんが…。

2019/6/16(日) 午前 5:35 [ caa*an*dm ]


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