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今回紹介する絵画は、フランシスコ・デ・ゴヤの描いた
ゴヤの描く絵はバラエティに富んでおり、
最初にどれを紹介すべきか迷ったのですが、
裁判にまで発展した、この2枚の絵を紹介します。
同じ人物を同じ構図で描いた・・・
ただし、一方の絵は衣服を着用していない。
2つ並べてみて、ようやく面白さの分る絵
とも言えそうです。
女神様や妖精ならともかく、実在の人物を素っ裸で描くなど、
この時代からすればケシカラン。ということで、
誰の依頼による作品か?と裁判にまで発展したと言われています。
しかしその裁判で、ゴヤは依頼主の名を口にすることはありませんでした。
ところでこの2枚の絵
モデルの女性にも諸説あるようですが、
果たして本当に、同じ女性を描いたのでしょうか?
そもそも、ゴヤ自身は人の顔を緻密に描く画家ではありませんでしたが、
2人のマハは、顔も体型もかなり違って見えてきます。
ゴヤは最初に『裸のマハ』を描き、
カモフラージュ…もしくは依頼人の希望で『着衣のマハ』を描いた
と言われるのが通説のようですが、実は先に『着衣のマハ』を描いて、
そこから想像で『裸のマハ』を描いた…という想像もアリだと思います。
もしくは、『着衣のマハ』を描き、そのモデルにインスピレーションを受け、
『女神』として、『着衣のマハ』を描いた。とも考えられます。
事実『着衣のマハ』には、製作当時『ヴィーナス』という名前が付けられていました。
何はともあれ、この2枚の絵画は2つで一つ。同じ構図の絵を2枚作ってしまったがために、
技術や色彩といった観点からではなく、この絵を描いた背景の方に、皆の注目が集まる。
という、考えようによっては、不遇な作品なのかも知れません。
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