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3週間ぶりの更新になってしまい、恐縮です。。。2月はちょっと立て込みの件が多く(言い訳)、3月はもう少し改善していきたいと思います。 さて、現在、久々に米国に来ております。 ちょうど一昨日(4日)に、米労働省が2月の雇用統計を発表して、その結果が市場関係者に大きな安堵感を生んでいる最中です。 発表によれば、失業率は8.9%と前月の9.0%から0.1ポイント改善し、2009年4月以来の低い数字となっています。米国の失業率は過去3カ月で約1%ポイント改善しており、約28年間で最大の改善幅を記録したとのことで、当地での各ニュース番組ではニュースキャスターがことさら明るい声で「良い兆しです!」と鼓舞しています。 内訳的には、非農業部門雇用者数が19万2000人増加し、市場予想の「19万人増」とほぼ一致したことが安堵感を生みました。部門別では、民間部門の雇用者数が22万2000人増と昨年4月以降で最大の伸びを記録したのに対し、政府部門は3万人減少しています。この結果も、「リーマンショック以降の非常事態を脱した」と解釈されている模様です。過去3カ月を見ても、政府部門の雇用者数は減少し続けているのに対し、民間部門は全体で45万7000人増えており、企業の採用意欲の高まりが鮮明になっています。 実際、雇用を増やす動きは幅広い業種に広がっているようです。労働省の調査対象の業種中、2月に雇用が増加した業種の割合は1998年以来最高の68%に上ったとのこと。また世帯対象の雇用調査でも、雇用者数は3カ月前から66万4000人増えているらしく、マクロ統計とミクロの聞き取りが一致していることも、市場へ良いサインを送っています。 米国は株価も順調です。 上の表のとおり、ニューヨークダウは好調に上げ相場を演出しています。この背景には、4日付けのTHE WALL STREET JOURNALに掲載された米国内主要小売店における今年2月の売上高前年比増減率は − SAKS 5TH AVENUE:+15%、NORDSTORM:+7.3%、JCPenny:+6.4%、macy’s:+5.8%、KOHL’S:+5.0% − など、軒並み高い増加率を示しています。 個人的には、ホンマかいな?と思ったりしたところ、早速NORDSTORMとmacy’sが近距離にあったので、地下鉄に乗って雰囲気を確認しに行ったところ、いるわいるわ、ヒトの波。米国人は本当に買い物が好きなんだなー、と思わせるヒト込みを目にしました。 東海岸側では、ちょうど今は冬物の最終セール中。Macy’sでも50%OFFは当たり前のセールをやっており、クレジットカードでバンバン買い物するおじさん・おばさんの姿は豪快そのものです。 しかし、それはセールだから、やはり金融危機で節約精神が日本人並みに出来たのかな?と一瞬思ったりしたのですが、定価の店でもたくさんの女性がショッピングを楽しみ、レストランもどこも混んでおり、あまり節約という言葉を感じさせない勢いでした。 それにしても、やはり米国は便利に出来ています。クレジットカード1枚あれば、現金を持たなくても主要な場所では何でも出来てしまいます。貧乏性の私から見れば、やっぱりこれがカード破綻を招くのだろうと見えてしまいますが、カード情報がオンラインでどこでもつながっている情報社会が構築されていることは、やはり米国の強みであり産業のひとつであり、こういうシステマチックな社会を作り上げていく力強さそのものが、米国を支えている要因のひとつなのだろう、と変に納得したりしています。 しかしながら、そんな明るそうなニュースが多く目に見える米国においても、中東・北アフリカ(MENA; Middle East and North Africa)地域の不安定状況が原油価格を100$レベルに押し上げている状況は、大きな外部要因として不安視されています。 上の表はGCC200というBloombergが公表しているチャートですが、湾岸協力会議(Gulf Cooperation Council、加盟国はアラブ首長国連邦・バーレーン・クウェート・オマーン・カタール・サウジアラビアの6カ国)加盟国におけるトップ200企業の株価を加重平均したチャートで、当該地域の実勢を表しています。 このチャートで明らかなとおり、今年に入って「ジャスミン革命」の影響でチャートはシャープに急降下しており、混迷を続けているリビアのみならず、大統領が今季限りの退陣を示唆したイエメンなどの情勢も含め、株価の下落と反比例して原油価格の高騰に拍車をかけているのは日本でも報じられているとおりです。 原油価格高等のせいか、米国主要市内でもTOYOTAのPRIUSを頻繁に見かけるようになりました。なぜか日本には少ない赤色のPRIUSが多いのが、お国柄を示しています(日本で多い黒やシルバーのPRIUSはめったにみかけません)。 そんな中、米国と湾岸地域のほぼ中間に位置するインドネシアでは、年初来下落が続いていた株価が再び上昇基調に転じている模様です。 当地でも、インドネシア経済の安定振りは話題に上がっています。当地のインドネシア担当エコノミストに直接話を聞いたところ − 「2010年はインドネシアにとって、明らかに転換点になったといえる。失業率は2%下落(9%→7%)、ひとりあたりGDPは3000US$を突破、対外債務の対GDP比率も30%未満で安定的に推移している。米国の歴史的金融緩和による過剰な流動性の増加に対しても、インフレの投機の流入とインフレのコントロールが今のところ出来ているので大きな心配はしていない。東南アジア地域だけでなく、世界各国の経済状況の中でも、極めて優等生だった年といえる」 ― と、手放しのべた褒めでした。 これは本当に偶然ですが、市内の道路を一人で歩いていたら、後ろから来た金融関係者らしき男女のカップルが早口でしゃべりながら横を通過していったのですが、彼らの会話で「インドネシア株式への投資をどう検討すべきか」という表現がはっきりと聞き取れました。これには、正直いって相当びっくりしました。米国内で、路上の会話で、インドネシア株式に関する会話が漏れ聞こえるなど、単なる偶然の出来事ですが、数年前であれば考えられない出来事であるからです。 もちろん、当研究所はインドネシア株式への投資を薦める立場にはありませんが、事実としてのポテンシャルが米国でも側面的に確認できたことは、興味深いと思っています。 米国の好調、中東・北アフリカ地域の不安定、インドネシアをはじめとする東南アジア地域の好調、…。このような世界経済情勢の中で、今後をどのような視点でとらえていくのか、非常に興味深い局面にきていますね。 前原外相が、在日外国人からの政治資金問題で辞任を表明されました。 6日夜の会見報道によれば、外相が中学生の頃からお付き合いのあった在日韓国人の方で、外相の当時の自宅近所で焼肉店を経営されている方から、平成17-20年および平成22年に各5万円ずつ、献金を受けていたそうです。合計で、25万円という計算ですが、民主党政権が信頼を失墜している中で、比較的評判が良かった外相の辞任を海外がどう報じるのか、明日の朝刊が楽しみです。 ( tknaito 研究主幹 ) Copyright © tknaito 1999-2011
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赤いプリウスというのは,お国柄というより,むしろtknaitoさんが訪問された地域柄,都市柄なんじゃないかと思います。 といいますのも私の住む南部の町ではプリウスはほとんどがシルバーで,赤いプリウスはほとんど見かけたことがありませんでしたので,ちょっとした驚きでした。
日本人が自国をみつめるのと同じようなひとつの視点でもって中国やアメリカのような大国を眺め,それを論じることは不可能じゃないかと常々感じていますが,プリウスの色ひとつをとってみても,アメリカのような大国は多元的な国家であるというのが実感させられたような気がして面白いと思いました〜
2011/3/7(月) 午後 0:24
Chomboliniさん、コメントありがとうございました!
おっしゃるとおり、都市柄なのかもしれませんね。まさに多元的な国家!米国は広く、深いですね。またお立ち寄りください。
2011/3/9(水) 午後 2:24 [ tknaito ]