華人経済研究所

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日本は先週、国民が辟易するような政局で永田町がすったもんだし、欧米の主要紙からも辛辣な批判を浴びて、誰しもがほどほど「いい加減にしてくれ」と感じたのではないでしょうか。

一方で世界各国は、一部の政治家がゴタゴタを巻き起こしている日本を尻目に、もっと大きな視点で持続可能な成長を世界規模で模索し続けています。

米国は、中東・北アフリカ(MENA)問題に翻弄されつつも、「ビンラディン後の世界」を着々とコントロールすべく世論を誘導することに奔走し、フランス・ドービルでのG8でも議論を日本の原発問題にあえて集中させ、米国のビンラディン殺害作戦に関する批判などを抑え込むことに成功しました。

中国では4日、1989年の「天安門事件」から22年を静かに迎えつつ、MENAでいまだ終息しない「ジャスミン革命」が国内に影響しないよう、引き続き情報管理とデモ先導の引締めに余念がありません。経済は引き続き好調で、インフレ懸念の山を越した感もありますが、先日お伝えしたような「2013年問題」に対して様々な議論が白熱しているのも事実です。

そんな中、新興国ではインフレへの警戒から各国金融当局が引締めを加速させるのではないかとの見方が多くなってきていますが、インドネシアを見ると経済の好調ぶりが際立っている感を強くします。

2月時点での失業率は6.8%で、ほぼ11年ぶりの低い水準を記録し、海外直接投資も増加していることからまだまだ雇用は増えて失業率が低下する傾向を維持しています。その分、雇用側は賃金の上昇に頭を悩ませ始めていますが、ポスト・チャイナ、ポスト・ベトナム、ポスト・タイという位置づけの中で、遅れて復活してきた東南アジアの大国がますます存在感を増しています。

インドネシア政府は、6月1日に、2011年の通年成長率(実質GDP伸び率)を従来予測の6.3%から6.5%に引き上げることを発表し、2012年の予測についても6.5〜6.9%という高い数値を設定しました。
個人消費が引き続き好調で、投資も増加傾向にあり、資源価格の上昇もあり輸出が好調を維持しているのが主因と分析されています。特に輸出は、1〜4月に前年比30.1%増となるなど、経済全体に大きく寄与しています。

ただし、輸出の伸びと経済成長の相関で最も大きな寄与要因は輸出用石炭価格の上昇であることから、もしも石炭を含む資源価格が著しい下落に転じた場合は、通年の成長率予測も来年度の予測も下方修正されるリスクは含んでいると見た方がよいでしょう。日本での、原発に代わる火力発電向け石炭需要が短期的に増加していることも、輸出増の一因のようです。

一方、国内の個人消費は、本当に意外なほど力強く安定的に推移していると思います。
2004年を契機に “復活” したインドネシア経済は、主に個人消費が過去7年間をリードしてきたといっても過言ではないでしょう。昨日の日経新聞でも報じられていましたが、インドネシア国内ではまだ市民権を得たとは言えないコンビニエンス・ストアですが、2009年に「セブンイレブン」の1号店が首都ジャカルタに開店して以来、順調に店舗数を増やしており、現在は31の直営店があるそうです。その勢いを今後倍増させ、今後10年間でなんと1,000店にまで国内全域でフランチャイズなどで増やしていきたい、という非常に野心的な計画が発表されています。

インドネシアの人口は2.3億人。人口の年代別構成を見てみると、2000年に実施された人口センサス(全国調査)を分析した「人口ピラミッド」は、以下の図の通りです。

イメージ 1


ちなみに、同じ2000年の日本の人口ピラミッドは、以下の図の通りです。

イメージ 2


この2つの図の違いを見ただけでも、人口センサスを実施した2000年から11年たった現在のピラミッドをイメージし、いかにインドネシアで消費に盛んな層が多く存在し、セブンイレブンのような若者にフィットする業態が今後10年を見通しても野心的な計画を立てやすいかが、よくわかると思います。

要すれば、2000年ころに「末広がり」だったインドネシアの人口構成は、2011年の現在、10代〜30代の消費ボリュームゾーンを大きく維持している、というポイントが重要なのです。

最近は、日本の経済紙でもインドネシア関連の記事が多くなったような気がします。ようやくアジア経済危機の悪いイメージを払拭出来はじめているなぁ、というのが実感ですが、もしも来年あたりに中国や韓国の経済が陰りを見せ始めた時に、そこでどこまで競争優位性とオリジナリティ、そして政治的な安定性を見せられるかが、インドネシアにとっての真価を見せられる試金石になります。

日本政府も、国民が呆れ果てる政争に時間を浪費している時間があるのであれば、より戦略的に友好国でもあるインドネシアのような国と包括的に共存共栄していく策を進めていかなければ、本当にこれから先、若者が夢を持てない国になってしまうのではないかと、心底杞憂するこの頃です。

( tknaito 研究主幹 ) Copyright © tknaito 1999-2011

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いつも 有難うございます 大変参考になります ところで最近ベトナムが株価下落で混乱気味ですが 要因は何でしょうか

2011/6/7(火) 午前 3:46 [ コロン ]

コロンさん、コメント有難うございました。
公的機関で、ベトナム担当エコノミストをしている友人にも確認したところ、やはりベトナムは日経新聞などでも書かれている「貿易赤字」の大きさが問題の種のようです。インフレもきつく、成長率も最近見通しを下方修正していることが、市場では動揺要因になっている模様です。中長期的には、成長国であることは間違いないとは思いますが、急激な成長に政策が追い付いていけなくなっている感じもしますね。またお立ち寄りください。

2011/6/12(日) 午後 11:57 [ tknaito ]


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