Tresor ~*トレゾア*~

花より男子の二次小説です。CPはつかつくです。

全体表示

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

Kiss cam

俺はウキウキ気分で愛しい女にCALLする。

RRR…

私は今夜の予定の為、大学が終わると慌てて帰宅してきた。

すると、テーブルの上でスマホが鳴りだして、誰かからの着信を伝えている。

“着信 司”

もー!こんな時に!!
この男は昼夜問わず掛けてくる。
相手の都合なんてお構いなしなのだ。
東京とニューヨークの遠距離恋愛をしていた頃なんて、毎日のように寝不足だった。
東京へ戻って来てからも忙しい彼の都合で掛けてくる。それで何度喧嘩をしたことか…
でも、あたしだってあいつがどれだけ忙しいスケジュールの合間をぬってかけてくれているかは解っている。だから、授業中とバイト中以外は出るように頑張っているのだ。
それに…あたしだって本音は声聞きたいし…ねッ
でも、これは絶対口が裂けても言わないんだから!

「はい。どうしたの?」

「なぁ?今夜会食なくなったから久々にデートしようぜ!」

こんな時間にかかってくるなど滅多にないので何事かと思ったら、なんてタイミングが悪いんだろう…

「ん…無理。」

マジかよ…
平日の夜に休みがとれるなんてなかなかねぇんだぞ!しかも日本に帰国してから初だ!!

「バイトか?」

「ううん。違うよー。進が野球のチケット当ててね、一緒に見に行くのよ。」

あたしはバッグに荷物を詰め込んで準備をしながら電話に応答していた。
だから、後先考えずに素直に答えてしまっていたのだ…

「弟とかよ。なら俺も行く!」

………。

「ゲッ!」

「今ゲッて言ったか?なんだよその反応は?」

俺、仮にもお前の彼氏だろ?

「えぇっとね…そのね…」

あたしが言い淀んでいると、背後でピンポーン!ってチャイムの音がして進がドアを開けた。

おじゃましまーす♪

あ!類さん!もう来たんですか!?

背後から聞こえる呑気な会話を聞きながら、私の背筋を嫌な汗が伝った。

「なぁ?俺の聞き間違いか?今後ろで類って聞こえたぞ?」

「う…うん。実は…」

なんて答えようかと悩んでいると、後ろからヒョイと携帯を取り上げられた。

「え!?」

気づいた時には遅かった。既に類が電話の向こうの司に向かって話しかけてしまったのだ。

「もしもーし、司?」

携帯を持つ手に力が入ったのが自分でもわかる。

「何でおまえが牧野にケータイにでんだよ?何で牧野んちにいんだ?」

相変わらず解りやすいな司は…ㇰㇰㇰ

「司の声が聞こえたし、牧野困ってるみたいだったからさ。
何で牧野んちにいるのかは、これから牧野と進と野球観に行く約束してるからだよ♪」

「おまえも行くのかよ?」

さっきもドスの効いた声だと思ったけどさ、さっきよりも効かせちゃってさ…

「だからそうだってば。しつこいなー。」

「つくしに代われ!」

司の威嚇も類には通じない。

「え〜!あんま牧野いじめないでよ?」

言うと類はつくしに携帯電話を返した。

え!このタイミングで!?

「ハハッ…まぁ、そんなわけだから3人で行ってくるよ。」

やばい…自分でも顔が引きつってるのがわかる…

「行く」

「え?」

「俺も行くぞ」

「もう1枚チケット余ってるからいいけど、場所東○ドームじゃなくて西△ドームだよ?
18時開始だし間に合わないよ?」

「ぜってー行くからな!」

この男は、一度言い出したら聞かない男だ…

「もー!!わかったわよ。でも、あたしたちは先に行ってるからね!」

そう言うとつくしはブチッと電話を切ってしまった。

俺は大慌てでジャケットを羽織り、電話を横で聞いていたのだろう有能な秘書西田は、執務室を掛け出た俺に、何食わぬ顔で追随してきた。

夕方のこの時間は、どこもかしこも道路が渋滞している。
時間が勿体ないという西田に、無理やり車の中でも仕事をさせられながら、漸く着いた時には既に7時を過ぎていた。

つくしに電話しても出ねぇ。
類にかけても出ねぇ。
最後に進に掛けると繋がった!
すると申し訳なさそうに

「ねぇちゃんと類さんは今トイレに…俺が今チケット持って入口まで行きますね!」

「おい!」

言いかけた俺を遮るように弟は電話を切った。

二人でトイレだぁ!?
これじゃあまるであいつらがデートしてるみてぇじゃねぇかよ。

イライラしだして数分。

ゼーゼー息を切らした弟が現れた。

あいつらの席は3塁側席だった。
類がいるんだし、もっといい席取れただろ?なんて思うも、俺の想いを察知したのか

「くじ引きで当たったチケットなんで…こんな一般席ですみません。」

申し訳なさそうにペコペコする弟。
そんな姿に頭が冷えた。
確かに類なら席を代えようなんて言わねえだろうな…。

「いや、気にすんな。」

俺はスラックスのポケットに手を突っ込みながら歩き出した。
そして、ドームに入ってあいつらが居る席へ向かって歩いていると、丁度5回裏の攻撃が終わり6回が始まるまでの合間のイベントが始まったようだ。

みんな大型スクリーンに視線を走らせる。

その途端…キャー!とかイヤー!とか色んな悲鳴が会場中から沸き起こった。

何事かと歩きながら大型スクリーンに二人も視線を向けると、そこに映っていたのは

「つくし…」「ねぇちゃん!!」

「「類(さん)」」

慌ててる様子のつくしの横で、どう見ても彼氏風情の類がニコニコ笑っていた。

「クソッ!」

「あ!道明寺さん!!」

司はカメラを向けられている二人めがけて走った。
急な階段もものともせず、何段も飛び越えて、飛び越えて、

なぜならそのカメラはKiss camと呼ばれるカメラだったから。
普段野球観戦などしない司でもそのカメラの事は知っている。
Kiss camとは、試合の合間に行われるイベントで、カメラに写しだされた二人はKissをしなければならないのだ。どうやら二人は恋人同士だとカメラマンに勘違いをされたのだろう。

「ざけんじゃねーぞ!」

その間もなかなかしない二人に焦れた観客からとうとう沸き起こった「キス!キス!キス!」コール。


「俺はしてもいいけど?」

つくしの顔前10cmの所まで顔を近づけた類が呟いた。

「え…ぇ…無理だよ…」

後ずさりたくとも椅子に座っているため上半身のみ後方に必死に反らすと、グイ。

その瞬間つくしは類の反対側から急に肩を抱き寄せられて無理やりキスされた!!

ッ!!!

突然の暴挙に驚いたつくしだったが、すぐに誰かわかった。

その匂いも

そのぬくもりも

その唇も

あいつだったから…


重なる二人の視線

二人はお互い見つめあったままに唇を離した

しかしその視線はお互いに決して甘いものではなく、むしろ怒ってるようだった。
ただ、にらみ合っているわけではない。お互い瞳の奥は拗ねているだけのようだったから…


「キョトキョトしてんじゃねぇよ」

ペシッ!っと司はつくしのおでこにでこぴんをおみまいする。

「アいたぁー」

っと、手加減されたでこピンは大して痛くはなかったのに、ついつい条件反射でおでこに手を当て口に出していた。
唇を尖らせて怒っているアピールを試みる。

「遅いよ!」

最早カップルのじゃれあいとしか思えない光景が大型スクリーンに映し出され続けているというのに、当の二人は二人の世界に入っている為その事を失念していた。

カメラマンは、とても絵になるイケメンカップルを見つけてkissを狙ったというのに、突如乱入した別の超絶イケメンの略奪kissによって、滅多に撮れないものが撮れる気がしてカメラマンとしての血が滾った。
本来なら時間的にも二組目へと切り替えなければならないというのに、その後もその男女を撮影し続けた。


突然起こった出来事に、球場中も静まり返り二人を見つめた。

二股か?

次第にざわつきだした球場内。

突如乱入した男のアップ映像に、みんなが誰なのか次第に気が付いたからだ。

隠しきれない男のオーラ

「あれ道明寺つかさじゃない?」

「うそ!?本物?」

「ちょっと。あっちは花沢類よ!!」

二人の正体に気が付いた球場内では黄色い歓声やら悲鳴やらが聞こえだした。

漸く自分たちの世界に浸りこんでいた事に気づいた二人。

つくしは顔を茹蛸のように赤らめて、被っていたCAPを目深に被り直した。

「あーあ、司が来ちゃうからばれちゃったじゃん。」

こんな状況になっても呑気にこの状況を楽しんでるかのような類。

司は先程の光景を思い出してこめかみにぴきぴきと青筋が浮かんだ。

「テメッ、あのままつくしとキスするつもりだったのかよ?」

「ん…俺はしてもよかったんだけどね?」

「なんだと!こいつの唇は俺のもんだ!俺以外の奴がしようもんならぶっ殺してやる!!」

「もう。何勝手なこと言っちゃってんのよ!
とにかく逃げるよ!!」


球場中が見つめる中、ヒューとかキャーとかいった声援に包まれながら二人は嵐のように去った。

類と進を置いて…

「あーあ。これで明日の一面は決まりだね(笑)」


〜fin〜



☆☆☆☆☆☆☆

みなさん、先日はお騒がせ致しました。
コメント頂いた皆様には時間がかかり申し訳ありませんでしたが、返信全て出来たと思います。
たくさんのコメントありがとうございました。
そしてナイスもありがとうございました。

Marry Me?を更新したかったのですが、申し訳ありませんが今回は短編です。

さて、kiss camってご存知でしたか?
私はこの春休みに数年ぶりに野球観戦に行って知りました。
こんなイベントがあるのかぁ!!って衝撃でしたね。
これってどこの球場でもやっているんでしょうか?ご存知の方がいらしたら教えて頂けたら嬉しいです。
それから、ビールの売り子さんをみてつくしにピッタリなんじゃないかとひらめきました!
短編か、長編でのつくしのバイト先として登場させたいなと思います。


開く コメント(3)

開く トラックバック(0)

私のブログを読んでくださっている皆様へ


以前、私が敬愛する二次作家様に、本当に辞めてしまわれるのかを伺った時にこのような返事を頂きました。(一言一句正確ではありませんのでご了承ください)

花男二次小説を書く大勢の中の一人。
例え私がいなくなったところで、まだまだ大勢いらっしゃる。
そしてこれからも続々とあらわれるでしょう。

今回、先日のつぶやきを記事を書くに至った時に思い出し、同じように思いました。

確かにな…

私がいなくなったところで誰も困らないし、代わりはいくらでもいる。

※因みに上記に記載した敬愛する二次作家様は、代えの利かない世界観をお持ちでらっしゃいますし、今でも辞めて欲しくない!そう思っております。




まわりの意見は気にせず、私が好きなお話を書けばいい。
そう言ったコメントも何度か頂いておりますし、私自身その通りだと思っております。
ただ、世間に公開する以上読まれた方の反応が気になりますし、一人でも多くの方に共感して頂きたいと思ってしまいます。
なぜなら気にしないと、ナイスもポイントにも繋がらないからです。それによってナイスの数値やブログ村でのポイントによるランキングになっています。
それすらも気にしなくていいのでは?と言ったコメントも頂いたりしますが、ただ書くだけでいいなら、こっそり非公開でしております。
それでは張り合いや刺激もないし続かないなと思い、無謀にも機械音痴にも関わらず一念発起してブログを起ち上げました。
ブログのお話に頂くナイスやコメント、ブログ村でのポイントやランキングは、モチベーションを保つ上での有効なツールの一つとなっております。

そして今回、やる気をなくした原因(?)であるお話は、Marry Me?の中でも重要なシーンであり、尚更読まれた方の反応が気になる話でもありました。だからショックもひとしおだったのですが…。


先日つぶやいた事で、私の想像を上回る反応に驚いております。
正直、コメントを頂いたとしても常連さんの2、3人位の方からかなと思っておりました。
当然ナイスも増えるなど思っておりませんでした。
それが、ブログを開いたら多くのコメントと記事にナイスのお知らせが入っておりました。
その多くが初めて拝見するお名前でして、更に驚きました。

頂いたコメントを読んで知ったのですが、お気に入り登録して下さっている方へは更新情報が反映されていなかったそうですね。それから、ナイスの存在を初めて知りましたという方も多かったようですね。
確かにブログのサイトによって勝手が違いますからね。
そうとは知らず、つぶやいて皆様に多大なご心配と過分な励ましを頂戴しました。
ご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。
そして、あたたかいコメントと、ナイスボタンを押して下さった多くの方に感謝申し上げます。

それからコメントの返信の件ですが、ずっとこの数日お返事を返していなかった為、一度に返せるのは限りがあります。数日かかるかもしれませんが、必ずお返事させて頂きたいのでもうしばらくお待ち頂けたら幸いです。

返せることってお話を更新する事しかないんですよね。
こんな私ですが更新させて下さい。


きぃ




開く コメント(10)

開く トラックバック(0)

つぶやきとご報告

おはようございます。

私のブログには、日に3000人程の方が毎日訪れて下さっているのですが、中には同じ方が何度も訪れて下さっているケースもあるかと思いますので、実際はその半分か、4分の1、いえ、もっと少ないかもしれません。ただ、大多数が読み逃げの方なんですよね。

Marry Me?が48話まで更新しましたが、48話に頂けたナイス42だったんてす。
きぃのつぶやきの記事と同レベルなんです。

つぶやき記事と同レベルって、結構ショックでして。

司にとって辛いシーンだったからだと思いますが、大多数の方に支持頂けなかったようです。

私の妄想するお話が面白くなかったから。理由はただそれだけなのでしょう。

やる気って、意図も容易くなくなるものなんですね。

私のお話の展開が気に入られないのなら、続きはみなさんの想像にお任せします。でいいのてはないかと思います。

開く コメント(14)

開く トラックバック(0)

Marry Me? 〜48〜

司を乗せたプライベートジェットは、予定通り定刻に日本に向けて発った。


機内でシャワーを浴び、身支度を整えた。

仕上げに長年愛用しているコロンをつけると、ふと、ある事を思い出す。

そういや…あいつこの匂い好きだったな。

手首を鼻に近づけ香りを感じる。

自分の香りだってのに、あいつが気に入ってくれてるって思い出しただけで、何だか特別な香りに思えてくるのは、やっぱ俺はあいつに対して相当いかれてんだよなって事か…

何着てくかな…

邸やプライベートマンション程ではないが、ジェットにも相当数の洋服が用意されてある。

あいつを掻っ攫うんだから動きやすい恰好か?

そしてそんな自分をイメージしてみる…

…ボツ。

対抗して俺もタキシードか?

そして再びそんな自分をイメージしてみる…

…ボツ。

やっぱスーツか?

そして三度そんな自分をイメージしてみる…

…うん。やっぱこれか!

まともじゃない事をこれからしようってんだから、誠実そうに見える格好で行くのがいいだろう。

この中で一番誠実そうに見える奴は…ん…これとこれにこれか!

仕立ての良い真っ白なワイシャツに黒のスーツ、ブルーのストライプ柄のネクタイをしめた。

支度を整え終わると、俺は片っ端からあいつらに連絡を試みた。

しかし、何度電話をかけても何度メールを送っても、誰一人として繋がらず返信もなかった。

一体どうなってんだよ…誰とも繋がんねぇとかってありか!?

クソッ!


*******

西田は5日ぶりに目覚めた司に、溜まっている業務をこなして貰いたかった。

しかし、とてもそんな事を口に出せる状態ではない。

鬼気迫るご様子。まぁ、わからなくもありません…。

長年の記憶喪失から漸く目覚めてみれば、愛した女性は結婚が迫っていた。

抱き枕をギュッと抱きしめられ、鳴らないスマートフォンをじっと見つめ続ける司様に、とてもではありませんが頼めませんね…ハァー。

西田は司を余所に、これからの段取りをつけていく。


*******

そして時は来た。

予定通り、プライベートジェットは羽田に着いた。

タラップを降り、専用ゲートで入国手続きを終えてヘリに乗り込んだ。

式場周辺にはヘリポートがないため、出来る限り最寄りのビルまで飛んで、そこからは車で向かう。

ビルに到着した時には既に10時48分だった。

あと少しだってのに、渋滞にはまってなかなか進まない…。

気持ちは焦る一方だ。ただ車が動き到着するのを待つだけの手持ちぶたさが余計に俺の焦りを助長させていく。

そんな俺に、西田が告げた信じられない報告

「司様、残念ですが…もう間に合いません。いかがなさいますか?」

時計は10時55分を示していた。俺は決断を迫られた。ビジネスの場面でも究極の選択を迫られた事は何度もあり、いつも乗り越えてきた。
しかし、この決断はこれまでのどの決断よりも容易く出来た。

なぜなら、今の俺にはこの決断しかねぇんだ。


「走る。」

俺は西田にそう告げると、抱き枕と西田を車内に残して駆け出した。

会場のチャペルの十字架は目の前に見えている。

俺はそこを目指して全速力で駆け抜けた。

ハァーハァーハァーハァー

こんなに走った事なんていつぶりか?




汗だくになりながら、息を荒くして俺は到着した。

扉の横には『太郎&つくし』のWelcomeボードがあった。

それを一睨みし、大きく深呼吸をした。

スー ハー


目の前のチャペルの扉を開くと…



目の前の光景に、頭が真っ白になった…

先程まで、これからの事を妄想して、期待に俺の心は暖かかった。

観るもの全てが輝いて見えていた。

なのに今、どんどんと俺の目の前からキラキラとした輝きが失われていく…

俺は1歩、又1歩と前に進むのがやっと…

そして、ついに俺の目の前から希望という名の光が失われた…

“絶望”

真っ暗になった目の前に俺は足元から崩れた…。



ゥゥッゥッゥグスッスッスッゥッゥ


静まり返ったチャペルの中に響くのは、俺の嗚咽のみ…。


間に合わなかった。

全てが終わってしまっていた。

誰もいないチャペルが俺にそう教えてくれた。


おまえは待っててくれッと思った。

バカだよな……。

俺はなんでこのタイミングでおまえを思い出したんだよ?

こんな事って…こんな事ってありかよ…

「牧野ぉー!!」




☆☆☆☆☆☆☆

やっとここまできましたぁ!
って、まだ終わってませんよ(笑)
伏線がまだ回収されてませんからね!

映画の卒業のように花嫁(つくし)をかっさらう事を決断していた司です。読者の皆様も、そうなる事を予想されていた方が多かったのかな?そういったコメント何件か頂いていたのですが、ご期待に添えられず……。
司なら似合う!イメージもある!ですが、かっさらうだと、イコール略奪ですからね。不幸になる人が出てくるラストは好みじゃないです。あ!悪役には不幸になってもらいたいと思っちゃいますがね(汗)

てなわけでして、ここで万が一悲鳴をあげられた方(いるかしら?)、この後太郎の秘密がみんなをハッピーに導いてくれますので、ラストまでお付き合い頂けたら幸いです。

きぃより。







開く コメント(12)

開く トラックバック(0)

Marry Me? 〜47〜

その頃つくしは、家族四人で牧野つくしとして最後の朝食を食べていた。

得意のだし巻き卵をつくしが作り、あとはほうれん草のおひたしと、ちょっと奮発した脂ののった銀鮭、お野菜たっぷり味噌汁をママが作った。

いつも通りの食事がいい。
ママの手料理がいい。
そうつくしからのリクエストがあった。

なんら変わらない日常の一コマ。
ただ違うのは、いつもは笑わないパパのつまらないおやじギャグにみんなで笑っている。
朝は全員せわしなくかき込むようにたいらげるというのに、残りが少なくなってくると、箸が進むのが遅くなり、一口一口噛みしめるように食べた。

4人とも、食事の終わりが、家族4人での団らんの終わりを告げていると解っていたから、少しでも引き止めたかった。

娘には沢山苦労をかけた。
だから、誰よりも幸せになって欲しかった。
それが結婚とは安易かもしれないが、それでもこれまで一人で頑張ってきたのだから、人生を共に生きようと思える伴侶を見つけたのだから嬉しくないわけがない。

喜んで送り出す覚悟は出来ている。

でも…今だけは…あと少しだけ…

つくしにも進にも両親の想いが解っていた。
なぜなら2人も同じ想いだったから。

やがて、食べ終わる頃には4人とも晴れやか気分だった。

「「「「ごちそうさまでした!」」」」

家族4人で手を合わせ、声を揃えて挨拶をした。
これが最後の晩餐。

それから大慌てで身支度を整えた。
それでもぎりぎりの時間になってしまい、走って駅へ向かった。
まさかこの家族がこれから結婚式を挙げるとは、すれ違った人は誰も思わないだろう…。

式場へ着くと、太郎さんはすでに来ていた。
何か言おうとしていただれど、メイクさんに急かされて私は支度部屋へ入った。

真っ白なウェディングドレスに着替え、ヘアメイクを施され、仕上げにベールを被ったら、まるで魔法をかけられたように5割増しの私が目の前の鏡に映っていた。

「おきれいです。」

「本日はおめでとうございます。」

スタッフ達から賞賛を受けていると、トントンとノックをする音がした。

「つくしさん、俺だけど…」

「はい。今支度終わりました。どうぞ入って下さい。」

すると、ゆっくりとドアが開きタキシードに着替えた太郎が入室してきた。

そして、その後ろにもう一人…

「まことさん…!?」

来るはずのない人物の登場に、つくしは驚いて目を見開いた。







https://novel.blogmura.com/novel_secondary/img/novel_secondary125_41_z_tsukushi.gif
[https://novel.blogmura.com/novel_secondary/ranking.html にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ(文字をクリック)

開く コメント(0)

開く トラックバック(0)


.


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事