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【写真上】「ジャパン・ハウス」のホームページで流れる動画のワンシーン
【写真下】ロサンゼルスのジャパン・ハウス。出所:外務省、(c) JAPAN HOUSE Los Angeles
>>ははは、安倍ちゃん育ちがええ分、上品過ぎるほど文化的でウソなど縁のない平時の宰相なのかもしれんね。とゆうて、清濁併せ吞むよな乱世の宰相候補誰かおる? (瑞雄)<<
世界に響く韓国の大声、日本はもっと情報発信を!(JBPRESS)
情報発信拠点「ジャパン・ハウス」は何をしているのか?
2019.8.28(水) 古森 義久:産経新聞ワシントン駐在客員特派員、麗澤大学特別教授
・・・日韓対立が激化するなか、両国が国際社会で自国の主張をどれほど効果的に発信するかが重要となってきた。
米国では、韓国政府の設置した対外広報機関が自国の主張を米国民に広く発信する活動を開始した。だが、日本側はなんの動きもみせていない。とくに安倍政権が「対外戦略発信」の新拠点として開設した、全世界に3カ所ある豪華施設「ジャパン・ハウス」は日本の文化や芸能の紹介に終始しており、日本の政策の発信はゼロという状態である。
**韓国の主張を発信する韓国経済研究所
米国の首都ワシントンには「韓国経済研究所(KEI)」という韓国政府の機関が存在する。韓国政府が開設し、運営資金を提供している機関だ。米国司法省には「韓国政府の外国代理人」として登録されている。
名称は「研究所」だが活動内容は研究だけではない。KEIの定款には、韓国政府のための政治や広報の活動をすることが明記されており、韓国政府の対外広報活動を実際に活発に展開している。
そのKEIが、日韓両国の対立が明らかとなった今年(2019年)6月ごろから、日韓関係に関する行事や活動を積極的にスタートさせた。日韓両国間の民間交流の意義を論じる米国人若手学者数人による公開シンポジウムを開催したり、北朝鮮と中国に対する日本政府の戦略について米側研究者が論文を発表したり、慰安婦や徴用工問題での日本の態度に関して米側研究者が論文を発表したりした。
見逃してはならないのは、それぞれに韓国側の政策や認識を正しいとする判断、日本の韓国への対応が過激すぎるという意見などが巧みに盛りこまれていた点である。
とくにKEIの最近の動きで目立つのは、同研究所の研究部長、トロイ・スタンガロン氏が米国での各種会合やメディアの取材に応じて、日韓問題に関して韓国側の見解を頻繁に語っていることだ。結果として、韓国側の言い分が正しく、日本政府の対応は間違っているという趣旨の、韓国政府の主張を代弁するコメントが多くの人の目に触れることになる。同氏の意見は日本でも「ジャパン・タイムス」の記事などに引用されている。
**政治的な情報発信を避けるジャパン・ハウス
一方、日本側の発信はどうか。
ワシントンには、日本大使館の管轄下に「日本広報文化センター」という施設がある。日本の紹介が主要な任務だが、「文化」という名称どおり、日本の映画、アニメ、絵画などの展示が主体となっている。この8月から9月にかけては「日本の動物の絵画展」という企画展を開催している。
そこで日本からの政治的な対外発信を担う拠点として期待されるのが、「ジャパン・ハウス」である。
安倍政権は2015年に日本の国家、国民にとって重要な政策や主張を対外的に発信する「戦略的対外発信」の新政策を採用し、当初の予算として500億円を投入して、米国・ロサンゼルス、英国・ロンドン、ブラジル・サンパウロの世界3カ所にジャパン・ハウスを開設することを決めた。
それまで中国や韓国の政府関連組織は、米国を舞台に反日の政治宣伝や広報、ロビー活動を繰り広げ、日本の国益を大きく損なってきた。外務省の所管となるジャパン・ハウスは、歴史問題や領土問題などに関して日本側の主張を発信し、中国や韓国の対外発信活動に対抗する拠点となることが安倍政権周辺では決められていた。
ところが2017年に開設されたジャパン・ハウスは、どこも、これまでのところ政治案件は一切扱っていない。政治的な情報発信は避けて、文化と芸能だけの活動を展開する状態となっている。
ロサンゼルスのジャパン・ハウスでも、日韓が対立するなか、日本側の主張をなんらかの形で発信する気配はツユほどもない。企画や展示のテーマは日本食、日本観光、工芸品、マンガ、アニメ、音楽などに終始している。日本政府にとって切迫した問題である対韓関係に関連するテーマはゼロなのだ。
ロンドンとサンパウロのジャパン・ハウスも同様である。当初の計画では、日本全体に大きな影響を及ぼす歴史問題や領土問題に関する対外発信を優先するとされていたが、いざ実現してみると、重大な政治案件はすべて忌避する「日本発信拠点」に化してしまったわけである。
その結果、米国内でみる限り、韓国の情報発信が日本を大きくリードしている。日韓対立に関して国際社会から自国への理解や同調を得るための対外発信では、韓国側が独走という状態となってしまった。
この構想のそもそもの発案者である安倍首相は、ジャパン・ハウスを一体どうしたいのだろうか。
*古森 義久のプロフィール
産経新聞ワシントン駐在客員特派員。1963年慶應義塾大学経済学部卒業後、毎日新聞入社。72年から南ベトナムのサイゴン特派員。75年サイゴン支局長。76年ワシントン特派員。81年米国カーネギー財団国際平和研究所上級研究員。83年毎日新聞東京本社政治部編集委員。87年毎日新聞を退社して産経新聞に入社。ロンドン支局長、ワシントン支局長、中国総局長、ワシントン駐在編集特別委員兼論説委員などを経て、2013年から現職。2010年より国際教養大学客員教授を兼務。2015年より麗澤大学特別教授を兼務。『日中再考』『オバマ大統領と日本沈没』『憲法が日本を滅ぼす』『「無法」中国との戦い方』など著書多数。
• 日中再考
• オバマ大統領と日本沈没
• 憲法が日本を滅ぼす
• 「無法」中国との戦い方
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