|
当初はGENESISのフィル・コリンズのサイド・プロジェクト的なバンドとして紹介されていたバンドでしたが、フィルを含め、かなりのメンバーが出入りしていました。一応バンドの中心メンバーはジョン・グッドソール、パーシー・ジョーンズ、ロビン・ラムレイです。彼らですら、参加していないマテリアルもあるので、BRAND Xという出入り自由な音楽集団といった趣だったのでしょう。 本作は先の3人にフィル、パーカッションのモーリス・パート、ドラムスとしてケンウッド・デナードが2曲ほど参加しています。 彼らがデヴューした頃は、RETURN TO FOREVERやジョン・マクラフリン、WEATHER REPORTなどジャズ畑からロックへとアプローチしたクロスオーヴァー、後のフュージョンという音楽ジャンルが形成された時期であり、プログレッシヴ・ロックが1974年当たりを境に徐々にムーヴメントが落ち着いてくると、そういった異ジャンルへの参入が目立ってきました。腕に自身のあるプログレ系ミュージシャンであれば、ジャズ畑の人間と対等に音楽を語ることが出来ると感じたに違いありません。 本作は彼らの3枚目のアルバムで、後の発掘音源を抜かすと活動中唯一のライヴ音源となります。スタジオ作品でも彼らの実力を十分に感じさせるものでしたが、個人的にはこういったスタイルのバンドにとっては、やはりライヴこそが一番実力を発揮できる場だと思っていますので、果たして本作もそれにたがわない素晴らしいプレイを聞かせてくれます。 先にあげたクロスオーヴァー的なバンドの影響を受けたのはもちろんでしょうが、英国独自のジャズ・ロックの解釈から発展した独特な色合いも本作には感じることができます。英国ジャズというと、とかく頭でっかちで白人のエリートがやるもんだという意味合いが強いですが、本作はそういった生真面目さも感じさせながらも、独特のクールネスに彩られた素晴らしいサウンドスタイルを確立しています。 フィルは後のソロ作品でもモータウンのカヴァーを頻繁にやっているほど、アメリカ本国のソウルやジャズなどにも造詣が深いことから、ここではそういった影響をモロに感じさせることはありませんが、彼の血肉となって、プレイスタイルを確立していると思います。 パーシーのプレイはジャコ・パストリアスのようにフレットレス・ベースを使用していることからも、自由に音の空間を形成しており、独特の存在感をかもし出しています。ジョン・グッドソールのギターについても同様で、アル・ディ・メオラやアラン・ホールズワースなどのように素晴らしいテクニック、トーン・コントロールでクールネスの中でも熱いプレイを展開しています。 本作の後にはどんどんバンドのめんばーもいれかわるようになり、79年ごろには再びこのメンバーでプレイするようになりますが、これほどの一体感は感じられないようになった気がします。
|

- >
- エンターテインメント
- >
- 音楽
- >
- ミュージシャン





