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会社の同僚が学生時代に体験したお話です。 はっきり地名を書くと、差し障りがあるのですが、ある有名な山の山麓で起こった事です。 走り屋だった彼は、ある夏、愛車のジェミニZZで一人旅をしていました。 特に行き先も日数も決めず、いい峠があればそこを攻めながらの気ままなドライブです。 何日か目の事、いつの間にか、行けども行けども案内標識も出てこない山道に入ってしまいました。 今と違ってナビなども無く、地図を見ても今一自分の居場所が判らない。 そのうち何処かに出るだろうと、気にせず走っていましたが、何時まで経っても街道に出るどころか、 相変わらず標識も無いのにイラつきだした頃。山間の少し開けた土地に小さな集落がありました。 店でもないかと、とゆっくりと集落の中を走りますが、人っ子一人居ない。 よく見ると、田畑も民家も荒れており、どうやら廃村になった無人の集落の様です。 集落を抜けようとすると、村はずれの路上に青い4トントラックが道を塞ぐ様に停まっていました。 運転席に人影が見えますが、どこうとしない。彼はホーンを鳴らすが、青いトラックは動かない。 終いに彼はホーンをパンパン鳴らし、窓から頭を出し、「どけ、こらあ!!」と怒鳴ると、 青いトラックは突然弾けるように路外にバックし、道を空けました。 青いトラックにガンを飛ばしながらすり抜けると、青いトラックは猛然と追いかけてきます。 腕に自信のある彼は、「あほか、あいつ。」と思いながら、ジェミニに鞭をくれ、引き離しにかかる。 道は一車線分あるし、対向車は全く無いので、かっ飛ばすには十分です。 1分もしないうちにトラックなど見えなくなるだろうと思っていましたが…。 青いトラックはピタリとジェミニのケツに付いたまま離れません。 くねくねと曲がるタイトなワインディングを必死で走るが、青いトラックは苦も無くついてくる。 彼のジェミニは相当手を入れてあり、峠でもめったに負けないので、この状況は普通では有り得ません。 彼はタイヤを鳴らしながら全開で逃げますが、青いトラックは後ろに張り付いたままです。 頭に来た彼は、行く手の路肩に非難帯のような場所を見つけると、車を乗りつけ、車外に飛び出ました。 喧嘩慣れしている彼は、トラック野郎を2、3発ぶん殴るつもりでした。ところが…。 青いトラックの姿は何処にもありませんでした。 勿論、追い越された筈もなく、青いトラックは一瞬前まで真後ろにいたのに…。 怖くなった彼は慌ててその場を離れました。 冷静になると、青いトラックからはタイヤの音やエンジン音などが全く聞こえなかった事に気付く。 あれだけの走りをすると、後ろからディーゼルの轟音やタイヤのスキール音が聞こえていた筈なのに。 尚も走ると、ようやく人里に出くわしました。ようやく人心地ついたのですが、後で地図を見ても、 そこから奥には道が無い事になっていたそうです。
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旅の怪
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おっとこれは寒気がしますね。しかし幽霊さんF1レーサーなみの腕ですね。by旦那
2008/2/14(木) 午後 7:08
TAXIのダニエル君の霊だと思います。
2008/2/15(金) 午前 11:09