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数少ない私自身の不思議体験です。 小学校の時の先生(「旅の井戸 」の女先生)の住まいは、国鉄の線路沿いの安アパート。 先生は時々、2〜3人づつ生徒を招いては、ご飯をご馳走してくれておりました。 部屋が狭いので一度に大勢は呼べなかった様です。 先生の部屋はTVも無く、先生の手作りの料理は正直言って美味しくも無く不味くも無く。 でも、先生の部屋は居心地が良く、私は友達と一緒に、2回3回とお呼ばれしておりました。 師走の事。 また先生のアパートに行くことになりました。一緒に行く友達と、たまには先生にお土産を 持って行こうと、早めに家を出て、駅前の商店街に寄りました。 今は再開発で小綺麗なビルが建った駅前も、その頃は雑多な商店が肩を寄せ合う様に並んでおりました。 ガキの頃の私達は、その商店街を屋根伝いで飛び回り、よく大人に怒られたものです。 その日は、やたら寒かった様な記憶がありますが、今にも暗くなりそうな夕暮れ時。 駅前の角にケーキ屋があり、クリスマスソングを店頭に置いたカセットから流しています。 その先には香ばしい香りの漂うパン屋、みたらし団子が美味しい団子屋、飴色に照かる様々な漬物が 漬かった樽を並べる漬物屋、靴屋、おもちゃ屋、本屋、怖いばばあの駄菓子屋等が軒を並べています。 甘いにおい、辛そうなにおい、美味しそうなにおい、油のにおい…等が入り混じる冷たい空気の中、 薄暮の通りを、商店の電灯と街燈がせいぜい照らす中、着膨れの大人達が忙しなく行き交います。 何を買って行こうか、と物色していると、肉屋から「コロッケ揚がったよー。」とおばさんの声が。 先生は給食の時、コロッケが好物だと言ったのを思い出し、小銭を出し合ってコロッケを買いました。 ほくほくのコロッケを懐炉代わりに抱えながら、先生のアパートに急ぎます。 商店街を抜け、区役所を通り過ぎて狭い路地を行くと、先生のアパートです。 見ると、2階の先生の部屋には灯りが点り、擦りガラスの窓に人影が動いています。 玄関の脇の窓は台所だと知っている私達は、先生がご飯をつくっているのが判りました。 「もしかして、先生がコロッケつくってたらどうしよう!?」等と言いながら、アパートの階段を駆け、 先生の部屋のドアを叩きました。「せんせえ〜、来たよ〜!!」と、言っても…返事はありません。 何度もノックしてもドアは閉まったまま。そういえば、窓の灯りも消えています。 「あれ、おっかしいなぁ、いないのかなあ。」「でも、さっき電気ついてたよ…。」等と言っていると カンカンカンと階段を上る足音と一緒に、先生が息を切らしながらやってきました。 「ご免ご免、買い忘れちゃってて…。」とスーパーの紙袋を見せます。 ???と頭の上に?マークを出しながら、「先生、お土産。」と、コロッケを出すと、先生は 「うわー、嬉しい〜!!ありがと〜!!」と、大層喜んでくれました。 その日は先生の料理と、買ったコロッケを食べ、相変わらず電車が通る度に轟音で腰を折られながらも 色々と話をして、一緒に行った友達のお父さんが車で迎えに来たので、帰りました。 …って言うお話です。手前味噌ながら、ノスタルジーを感じてしまいました。先生、元気かなあ。
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昔の商店街はよかったですえね〜。by旦那
2008/2/14(木) 午後 7:15
物凄く濃い「生活感」が充満していましたよね。
全国どこに行っても同じ様な商店街に見えますが、一歩中に入ると
明らかに其々の商店街特有の「空気」がありました。
私が生まれた北九州のある街の商店街では「ふかし芋パン」と「抹茶ジュース」を買ってもらうのが楽しみでした。数年前に久々に里帰りして行ってみると、まだ昔のまま売っていたので、驚くと共にとても嬉しくなりました。(勿論、両方とも買いました!)
2008/2/16(土) 午前 9:31