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北の街に赴任していた時、営業の女の子と、隣の市まで夜訪に行きました。季節は冬です。 お客さん宅の近くに車を停めると、そこは木造2階建の古い病院がありました。 映画に出てきそうな、古めかしいが、立派な門構えです。 間口はさほどではありませんが、奥行きが長い。路地を覗くと、建物は向こうの通りまで続いています。 窓の明かりは全て消え、真っ暗ですが、玄関には電灯が灯り、積もった雪を照らしています。 客先の訪問を終え、車に戻る時、私は何となく病院の二階の角部屋を見ていました。 灯りはなく、真っ暗。何が見えると言う訳ではありません。ふと見ると、営業の子も同じ窓を見ている。 私たちは会話も無く車を走らせます。いつもなら、バカ話で盛り上がるのに、相手もおし黙っています。 国道に出ると、ようやく営業の子が口を開きました。 「マネージャーも、見た?」 「何を?」恐らくあの窓の事だろうと思いました。ゾクッとしつつ「何か見えたの?」と聞くと…。 「病院の、角の部屋で、女の子がこっち見てたでしょう?」「いや、俺は何も見えなかったけど。」 「うそ、ピンクのガウン着て、三つ編みにしてた女の子よ?」「いや…。その子がどうしたの?」 「頭のほうから、すーって、消えちゃった…。」 あんまり、脅かさないでよ、って感じでした。北の街はホント、幽霊譚の宝庫でした…。
因みに、「夜訪」とは何か?わからない方は、夜中の訪問者をご参照下さい。 因みに、タイトルは雪が「降る」と「古い」病院を引っ掛けておりますが、そんな事はどうでもいいですね。 |

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