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社用で立寄った先に、約束の時間よりも随分早く着いてしまい、時間を持て余す。良くある話です。 待ち合わせまでの小一時間、喫茶店に入ればコーヒー一杯五六百円取られるので、Yさんは通りすがりの 神社の境内に足を踏み入れたそうです。梅雨の終わりを予感させる強い日差しが降りそそぐ午後でした。 東京という街はよく出来たもので、大震災から空襲というカタストロフィーを経てもなお、あちこちに寺 社仏閣が残っているのです。 初夏とも思えぬ蒸し暑さでしたが、境内を覆う様なケヤキの下では木漏れ日がむしろ爽やかに感じます。 ケヤキの木陰にはお誂え向きに古びたベンチが幾つか置いてあります。脇のゴミ籠はコンビニ弁当の残骸 で埋もれており、昼食時には近所のオフィスに勤める人達がここで暫し憩ったのだろうと思い、Yさんも それに倣ってベンチに腰を据えました。 ついこの間まで、寒い寒いと言いながら厚手のコートに包まっていたのに、今はワイシャツの長袖が 鬱陶しい。今にも蝉が鳴き出すんじゃないかと思いながら、葉々を透かす陽光で緑に染まりながら、のん びりと一服点けていると、「ちょっとお兄さん」と、声をかけられました。 Yさんは、その場に居るのは自分だけと思っていたので少々不意を突かれた格好でしたが、振り向くと竹 箒を携えたおばさんが見下ろすように立っていました。 何ですか?と聞き返す間もなく、「ちょっと、助けてよ、こっちこっち!!」と気忙しく空いてる手を振り ます。どうしたんですか?というYさんの言葉も待たずに、おばさんはこっちこっちと言いながらいそい そと本殿の脇に歩いていきます。つられてYさんはベンチから腰を上げました。 やけに足の速いおばさんで、訳もわからずついて行きますが、滑る様に先を行くおばさんの姿はすぐに見 えなくなりました。 おばさんの行った先であろう、本殿の裏に回ると、Yさんは「あ〜っ!!」と、声を上げました。 おばさんが箒を片手に、仰向けにぶっ倒れてるのです。あー、あー、年甲斐もなくあんなに急ぐから!! けっつまづいてコケたんだろう。 ―そう思いながら慌てて駆け寄り、揺り起こそうとしましたが、その時Yさんは気付きました。 いかん。これはたぶん脳溢血だ。 以前、同じ様子で上司が倒れたのを見ていたYさんは、おばさんには触れず、息があるのを確認してすぐ 救急車を呼びに走りました。 おばさんは、あと数分遅かったら…と言われながらも一命を取りとめました。行き掛かりで病院まで付き 合ったYさんでしたが、その日の商談はオジャン。今月の給料的には痛手でしたが、人一人の命を助けら れたのだからまあいいかと思っておりました。駆けつけた家族の人によると、おばさんはいわゆるボラン ティアで、毎日その神社の掃除をしていたとの事でした。 その年の、秋の終わり。Yさんは、入院リハビリ中のおばさんのお見舞いに行きました。 娘さんから、母が是非Yさんにお会いしたいと言ってるのでと、招待されたからです。 おばさんが快復したのは勿論嬉しいのですが、同時に娘さんには会いたいなと思うのは、独身のYさんに とって当然の気持ちでしょう。何せ、二十代半ばの独身巨乳美人さんですから。 ―と言う訳で、紆余曲折の末、その巨乳美人娘と所帯を持ったYさん。 Yさんは、後日奥さんにふと聞いたそうです。 あの時、お義母さんは何の用事だったのかな?何か、助けてよって言ってたけど、何だったんだろう? ああ、倒れた自分を助けて欲しかったみたいよ。お母さん、昔からユウタイリダツって言うの?あれ、得 意だから。
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巨乳美人と所帯を持つとは羨ま・・・ゲフンゲフン。
幽体離脱得意って、どんな人なんでしょうかね。
2010/2/28(日) 午前 2:46
すごい御縁ですねっ!やはり倒れてから助けを呼びに行ったのですね・・・。
感動的なお話です。
2010/2/28(日) 午前 11:25
人間、誰しも得意なものがあると 身を助ける んですね〜
は大丈夫そうですか?
ところでTOさんの所は、津波
2010/2/28(日) 午後 1:27 [ イレイズ ]
巨○は数いれど、その上別嬪の奥さんとは……。
なんと羨ましいヤツだ……。
しかし死にかけの自分見下ろすときの心境ってどんなもんだろうね。
自分が死んだ事に気づいていない幽霊さんの多くは、こういう幽体離脱で助けを求めさまよっているうちに本体がお亡くなりになっちゃって、帰る場所なくしたということなのかな?
しかしこの幸運者のYさん、実は運ばかりじゃなく霊感も強いのかな。
2010/2/28(日) 午後 1:46 [ リットリオ ]
ぽっぽやさんも、努力と忍耐次第で巨〇奥さんをゲットできます。
でも、幽体離脱が出来たら便利ですね〜。
〇湯なんて〇〇〇放題!!(ブログの品位を保つ為にあえて伏字)
2010/3/1(月) 午前 0:30
ミーさん、芸は身を助けると言う事ですね。
2010/3/1(月) 午前 0:31
イレイズさん、何ともなかったです。チリの方には恐縮ですが、被害がなくて幸いでした。
ところで、かのイースター島はチリ領だったと思いますが、津波の被害は出てないのでしょうか?
2010/3/1(月) 午前 0:36
リットリオさん、ろくろ首(ジオングみたいに首が離れるバージョン)は、胴体を隠されると死ぬらしいですが、幽体離脱を彷彿とさせる話ではあります。
(確かに、巨〇=別嬪さんとは限らないなぁ。細〇〇子も巨〇だし…)
2010/3/1(月) 午前 0:41
イースター島も被害はあったそうですよ〜


どれだけの被害かは、分かりませんが…
(人伝に聞いたので)
2010/3/1(月) 午前 9:11 [ イレイズ ]
イレイズさん、イースター島は1960年のチリ地震の際にはかなりの被害を被ったそうですが…。取り急ぎ、できる事として、復興支援の義援金を募金してきます。
2010/3/1(月) 午前 10:08
巨0の奥さん・・・いいなぁ〜by旦那
2010/3/2(火) 午後 10:50
旦那さんの為に上げた様な記事ですから。
2010/3/3(水) 午前 0:29