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「バミューダ・トライアングル」−ご存知ネタです。
 
 
フロリダ半島の先端と、プエルトリコ、バミューダ諸島を結んだ三角形の空海域で、船や飛行機が跡形もなく消
 
失したり、乗員が忽然と消えた無人船が発見されたりすると言われております。
 
 
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歴史
 
全ては、超常現象研究家のヴィンセント・ガディスが1960年代に発表した本で「バミューダ・トライアングル」という
 
言葉を使った事に始まります。それから先、主に超常現象を肯定的に扱う研究者達が調査を重ね、「古くからこ
 
の海域で謎の事故が多発している」と考えられる様になったのです。
 
 
「バミューダ・トライアングルの謎」も、最初の頃は今ひとつメジャーになりきれないネタだったのですが、1974年
 
に超常現象研究家のチャールズ・バーリッツが書いた『The Bermuda Triangle』(邦題『謎のバミューダ海域』・
 
徳間文庫)が全世界で500万部以上売れた事により、一気に世に広まったのです。
 
我が国でも、1970年代のオカルト・ブームに乗って、知らぬ者のない超有名ネタになりました。
 


仕掛け人・バーリッツ!!
 
さて、このバーリッツさん。一般には余り知られておりませんが、超常現象の業界では、押しも押されもせぬ大御
 
所のお一人です。「MJ12委員会」「駆逐艦フィラデルフィア・テレポート実験」「アトランティスの謎」「1999年人類
 
滅亡」「ノアの箱舟がアララト山にあった」などなど、世界中のミステリーを幅広く扱っており、それらはことごとく
 
日本のオカルト業界の飯のタネになっております。南○先生や矢○さんなんかは、バーリッツに足を向けて寝る
 
事は出来ない程なのです(想像)。
 
しかし、持ちネタのほとんどは既にネタバレしているのが玉に瑕。まともに取り合ってくれる人も少ない与太話の
 
オンパレードです。
 

―と言う訳で、「バーリッツ・ネタ」の信用度・信憑性は「The SUN」や「東スポ」とどっこいどっこいと言っ
 
た所でしょうか。
 
実際、「日本近海に『ドラゴン・トライアングル』と呼ばれる魔の海域がある!!」などと主張し、話の荒唐無稽さと事
 
実誤認(と言うか、歪曲)さ加減から、日本中から失笑される事態に陥ったりしております。【注1】
 


クシュの反証
 
「バミューダ・トライアングルの謎」も、そんな「バーリッツ・ネタ」の一つですから、各方面から合理的な反証、
 
平たく言えばツッコミがなされております。
 
 
有名なのは、ローレンツ・クシュが書いた『魔の三角海域』と言う本です。クシュは、元アリゾナ州立大学図書館
 
司書で、「バミューダ・トライアングル」に関する問い合わせの余りの多さに興味を持ち、一つ自分でこの謎を調
 
べてやろうと思い立ったのです。
 
一つ一つを詳しく書くと長くなるので割愛しますが、クシュの調査の結果、バーリッツらの著作には次のような問
 
題点が存在する事が判明しました。
 
○当時の天候や捜索結果等、必要な情報が伏されているケースが多い。
 (悪天候で遭難したのに「その日は好天だった」となっていたり、残骸や漂流物が発見されているのに「捜索したが残骸の一片も発見されなかった」となっていたりします。)
 
○事故発生箇所がバミューダ・トライアングルではないケースも多い。
 (メアリー・セレスト号が好例です。1,000㌔以上離れた場所で行方不明になった事例も「バミューダ・トライアングル」の中で起こった事にされているケースが多いのです。笑っちゃいますが、アイルランド沖で墜落した飛行機とか、太平洋で沈んだ日本の船とかもバミューダ・トライアングルで消失した事になっています。バミューダで消えたとされるケースの実に4分の1が、全然違う所で起こった事故なのです。)
 
○事故そのもののが起きていない、また、明らかにウソが付け加えられているケースも多い。
(有名な「フライト19」の事例なんかもその一つです。また、「行方不明になった」とされる人とクシュは電話で話しています。)

○上記3つが組み合わさっているケースも多い。
 
 
つまり、バーリッツの「バミューダ・トライアングルの謎」も、彼の他の著作や大抵のオカルト本と同じく、事実を
 
ひん曲げたり膨らませたり、捏造したりした末に出来上がったものだったのです。
 
 
バーリッツは、後の著作でクシュに反論を行っておりますが、それはただ「直接海を肌で知っている訳でもないク
 
シュが、電話であれこれ問い合わせただけだ」などと言うのみで、クシュの主張のどこがどう間違っているのかと
 
いう事には一切触れておりません。これでは反論と言うにはいささか貧弱に過ぎます。それどころか、バーリッツ
 
の著書は、他の人が書いた「バミューダ本」を焼きなおして付け加えて書き直しているだけと思われる節が多々
 
あり、「それじゃあ、お前はどうなんだ?」と聞かれたら恐らく返す言葉もないでしょう。
 
蛇足ですが、クシュは飛行機免許も持っており、自ら現地に飛んで調査も行っていたのです。司書だからと言っ
 
て、机に向かってばかりいるとは限らないのです
 


まとめ
 
さて、「バミューダ・トライアングル」では、今でも年間100隻の船が消息を絶っていると言われております。
 
この数字が事実として、世界中の他の海域と比較して「バミューダ・トライアングル」での事故発生確率はそんな
 
に極端に高いと言えるのでしょうか?
 
 
この海域を行きかう船は、年間で約15万隻に上ると言われております。その内消息を絶つ(沈没事故などに遭
 
う)のが100隻だとすると、その確率は0.07%弱となります。実はこれ、世界中の他の海域と比較しても、決して高
 
い割合ではないのです。【注2】
 
 
「乗組員が消えた無人船が発見される」と言う点についても同じ事が言えます。メアリー・セレスト号の記事でも
 
書きましたが、何らかの理由で乗員が放棄した船が漂流し発見されるのは、世界中何処の海でもありふれた事
 
でしかないのです。
  
 
では何故、そう極端に事故発生率的に特殊とも言えないこの海域が、「謎の消失事件」が起こる場所として目を
 
つけられてしまったのでしょうか。
 
 
 「バミューダ・トライアングル」の海域には、古来「船の墓場」と言われるサルガッソー海が含まれております。
 
言いだしっぺのヴィンセント・ガディスは、この辺りをイメージのネタ元にして「魔の海域」のアイデアを思いついた
 
のではないでしょうか。それをバーリッツ始め、超常現象業界人が大きく脚色して世に広めた。
 
 
つまり、まずは「消失事件が多発する魔の海域」と言う結論があって、そこにとても事実とは言えない
 
「過去の事例」を肉付けして出来上がった伝説が、「バミューダ・トライアングルの謎」の本質なのです。
 
 
 それに今や尾ひれやはひれがついて、UFOの基地だの、海底にピラミッドがあるだの、異次元空間につながっ
 
ているだの、上空で人工衛星の電子機器に異常が起きるだのと言う、思いついた事をただただ言っているだけ
 
の、与太話の生産現場になってしまったのです。【注3】
 
 
と言う訳で、「バミューダ・トライアングル」がとうの昔にバーリッツさんの手を離れて独り歩きし、肥大化
 
して行ったなれの果てが、現代の巨大都市伝説「バミューダ・トライアングルの謎」の姿なのです。
 
 
蛇足ですが、「バミューダ・トライアングルの謎」を合理的に説明しようとする、例えば「メタン・ハイドレード説」や
 
「マイクロバースト説」も、基本的にバーリッツらがデッチ上げた事例を説明しようとしているので、あまり意味が
 
あるとは思えません。起こってもいない「消失」に原因なんかある訳はないですから…。
 

 どうでもいい話
 
 こう言う事を調べていて、いつも残念に感じるのは、超常現象ビリーバー系の本はバカスカ売れて、書かれた与
 
太話があたかも真実の如く振る舞い出すのに比べ、合理的・懐疑的に書いた本はさっぱり売れず【注4】、そのネ
 
タに対しての反証や批判は殆んど世間に広まらないと言う事です。
 
考えてみれば、大多数の人にとってはバミューダで船が消えようが飛行機が消えようが実際どうでも良い訳で、
 
であるなら話は荒唐無稽でも面白い方がいい。だから、こ難しい批判本などを、わざわざ買ってまで読む気には
 
ならないのでしょう。
 
 
―あ、このブログはいくら読んでもタダなので、どんどんお読みになって下さい!!
 

 
【注1】ドラゴン・トライアングルが失笑を買った訳=原因がはっきりしていたり、残骸はおろか生存者まで発見されている事故を「謎の消失」にしていたり、『滝京都丸』なるみょうちきりんな名前の船が出てきたり、日本では大規模な海難事故は報道されないと時代錯誤してみたり…こんなネタで日本人が騙されるとでも思っているのでしょうか?
 
【注2】例えば、年間約5万隻が航行するマラッカ海峡での、2002年の衝突・乗り上げ・火災・沈没などの事故発生率は0.09%で、バミューダ海域よりも高いのです。しかもこれは、マレーシア領海内の事故発生件数だけを元にした数字なので、インドネシアやシンガポール領海内での事故を含めると、事故発生率はさらに上がります。
 
【注3】爆笑の尾ひれ=1990年10月9日、UFOがSOSを発信しながらバミューダ海域に墜落した。救助信号を受けた沿岸警備隊の説明では、音声合成された声で『助ケテクレ。我々ハ銀河系ノ彼方カラヤッテ来タ者ダ!!』 という無線連絡が入ったという。捜索隊がUFOと身長1.5mほどのグレイ型エイリアンの遺体、2体を回収した。エイリアンの内一体は、救助された時はまだ生きており、『タスケテクレ…』と言った。―そうです。ちなみにこの話の
ネタ元は「The SUN」です。わっはっは!!
 
【注4】ローレンツ・クシュの『魔の三角海域』も、とっとと絶版になっています。
 
【こぼれ話1】バーリッツさんは、単なるオカルトオヤジではなく、25ヶ国語に精通する言語学者でもあり、『ベルリッツの世界言葉百科』(新潮選書)など、まともな本も出しております。ベルリッツ?…そう、バーリッツさんのお祖父さんは、あの外国語教室「ベルリッツ」の創始者なのです。
 

 (参考) Unbroken Snow「バミューダ・トライアングル」 海難事故の現況 『トンデモ超常現象99の真相』 (と学会著・洋泉社)

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一昔前だとバミューダネタは世界三大ミステリーの一つでしたが、いまじゃ(本やテレビなどで)ほとんど種明かしされちゃって、あんまりロマンはないですよねぇ〜。

今は自然界における謎は大体のところ科学で解明できちゃうので、少しつまらない時代になっちゃいましたよね……。^^;

2010/6/16(水) 午前 1:38 [ リットリオ ]

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リットリオさん、いやいや、一部のオカルト本では、昔のネタを穿り返して再生利用しておりますので、バミューダ・ネタもまだまだ通用します!!
たぶん、今の子供の世代って、このネタを知らないのではないでしょうか?その辺の需要を狙っているらしいです。

2010/6/16(水) 午前 10:00 TO7002

バミューダ海域の海水浴客のね〜ちゃんの水着に発生する
『魔の▽海域』の方が興味あるんですけど。。。(爆

2010/6/16(水) 午前 10:20 ☆かっちゃん☆

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かっちゃんさん、▽は小さければ小さいほど良しっ!!

2010/6/17(木) 午前 0:00 TO7002

要は・・・
『捏造』ですか(^^;
それにしても「【注3】爆笑の尾ひれ」はホント爆笑ですね!!!(^0^)

2010/6/18(金) 午後 8:49 悟

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悟さん、泣きながら助けを呼ぶ宇宙人のとっちらかった姿が前に浮かびます。

2010/6/19(土) 午前 11:08 TO7002


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