大自然の怪

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海幽霊

さて、昨今のネタ不足を心配して頂き、各方面から「怖い話」のご提供を頂き嬉しい限りです。
 
 
その中でも、当ブログを読んで下さっている方々から頂いた「怖い話」は、「コメ怖」の書庫に収蔵させて頂いておりま
 
す。「コメ怖」に載せさせて頂く時は、原則頂いたコメントのままで、殆ど手を加えてはおりません。これは、私なんぞ
 
が書くよりも、皆様から頂いた原文のままの方が、なんぼも怖いからです。
 
 
そして、実は、鍵付きで頂くお話も結構な数にのぼるのです。鍵付きだけあって、お寄せ頂いた方のご意思は「非公
 
開」です。ですから、それぞれのお話が、皆様のお目に触れる事はありません。
 
 
投稿された方が「非公開」をお望みになる理由の大きなものは、個人や団体が特定できてしまうからと言うのがありま
 
す。いくら仮名にしようが伏字にしようが、読む人が読めば判ってしまうと言う類。
 
 
もうひとつは、ヤバすぎて、おおっぴらにする気にもなれないと言うもの。
 
 
でも、誰かに話したい、自分ひとりで抱えているのは重い…と言う感じで、お話を寄せて下さいます。恐らく、怪談話を
 
受け入れる環境が身近にない方は、家族や友人に話す事も出来ず、自分の体験が心の奥底に澱のように沈殿して
 
いるのでしょう。大抵の場合、そう言う方がコメントを寄せられるのは1回こっきりです。すっきりして、二度三度とコメン
 
トを寄せられる事もないのだと思います。
 
 
しかし、その類のお話には、背筋も凍るものが大変多い。はっきり言って、稲○さんの怪談話を軽く凌駕します。何と
 
言っても、生々しさが違う。出来る事なら、当ブログでご紹介出来ればと思う時もありますが、いや、やっぱりやめた
 
方が良いのかもと言う気もします。何故なら、その様なお話は私一人で楽しんで(?)いるのですが、正直な所、読ま
 
ない方が良かったと言うお話も多く存在しますので…。
 


 
前置きが長くなりましたが、ある方から鍵付きで寄せて頂いた「怖い話」があります。
 
初めてコメントを寄せて頂いた方ですが、随分前から当ブログをお読み頂いているそうです。
 
そのまま「コメ怖」には載せて欲しくないが、絶対にネタ元や場所などが割れない様にするのであれば記事にして良
 
いとの事でしたので、その様にさせて頂きます。
 


 
ある島…としか書けませんが、数年前の夏にその島に渡ったAさん(投稿してくれた方)。
 
仕事か遊びかは別にして、兎も角Aさんはその島に3日ほど滞在したそうです。
 
 
島には、民宿が数軒しかなく、その一つに部屋をとったAさんでした。
 
民宿なので当たり前なのですが、昔からその島に住む初老の夫婦がやっていました。
 
愛想の良いおじさんとおばさんなのですが、○日の夜は、決して浜に出るなと言います。
 
○日と言えば、滞在の最終日です。
 
理由を聞いても、「都会の人には判らんから。とにかく、この島では、そうなっとる」とはぐらかされるばかりでした。
 
Aさんは、「まあ、島の人がそう言うなら」と思っていました。
 
 
その、最後の夜です。
 
3日の間、曇りがちだった空は晴れ渡り、満天の星空に、澄んだ月が美しく浮かんでいました。
 
窓から夜空を見上げていたAさんは、部屋にいるのがもったいなくなり、散歩に出る気になりました。
 
おじさんに「散歩に行ってきます」と声を掛けると、「浜には行かんようにね」と念を押されました。
 
ああ、そうか、何かそんな事を言ってたなあと思い出しながら、Aさんは街灯もない道をブラブラ歩き始めました。
 
灯りがなくても、月がとても明るく、目にするあらゆるものが青白く浮かび上がって見えます。
 
Aさんはあてもなく、幻想的な光景の中を、のたりのたりと歩いて行きました。
 
 
小さな島の事、しばらくも歩かないまま、浜に来てしまいます。ザーン…ザーンと、静かな波音が心地よく耳に届いて
 
きたのです。おじさんの言いつけを守れば、ここで引き返すか、違う道に行くかなのですが、砂浜で波音を聞きながら
 
星空を仰いだら、気持ちいいだろうなぁ…との誘惑には勝てず、Aさんはそのまま浜へ降りて行きました。夜の浜へ行
 
くなと言うのは、恐らく、この時期の台風や高波を警戒しての言い伝えなのだろう。今日は風もないし、波も穏やかだ
 
から、問題ない…そんな風に一人合点して。
 
 
浜は、Aさん一人です。海平線まで遮る物のない壮大な星空を独占しながら、Aさんは時の経つのを忘れて、無心に
 
天を見上げておりました。そして、月がやや傾いた頃。それまで、穏やかな波音しか入らなかったAさんの耳に、何だ
 
か異質な音がかすかに聞こえてきました。
 
 
おぉ…ん おおおぉぉぉ…ん おお…ん…
 
 
何の音だろう?風の音かな?そう思っても、風はほんの僅かにしか吹いておりません。
 
 
おぉぉ…ん おおおお…ん
 
 
心なしか、その音は海から聞こえてくる様な気がします。
 
それも、だんだんと、近づいてくる様な…。
 
 
おぉ…ん おおおぉぉぉ…ん おお…ん…
 
 
Aさんが海に目を凝らすと、波間に何か動くものが。
 
 
流木?―いや…あれは…   ひ、人!?
 
 
幾つもの黒い頭の様なモノが見えたのです。
 
それらは、次第に浜に近づくにつれ、肩が見え、胸が見え…。
 
 
波打ち際に来る頃には、真っ黒な全身に、目だけらんらんと光らせた姿がはっきりと見て取れました。
 
そんなのが、何人も、次々と浜へ上がってくる…。
 
おおおお…おおおおおおお…
 
その音は、真っ黒い影たちが搾り出す、呻き声だったのです。
 
イメージ 1
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
それから、Aさんはどこをどうしてきたのか殆ど記憶に無いそうですが、民宿の部屋に逃げ戻っていたそうです。
 
我に返ると、民宿の老夫婦が背中をさすってくれていたと。
 
Aさんが、どうにか落ち着いた頃、おじさんは、「あんた、浜へ行ったね。その様子じゃ、見たじゃろ」と言ったそうです。
 
 
「あれはなあ、海で死んだ、この島の者の亡霊じゃ。今日は、年に一度、海から亡者が帰ってくる日なんじゃよ…」
 
 
 
 
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閉じる コメント(7)

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戦時中に亡くなった方を埋葬した海岸や、沖縄の集団自決現場は相当ヤバイと聞いたことがありますが……。

まぁ、忠告はしっかり聞こうということでしょうねぇ。
私は信心深いほうだから「あのトンネルは行くな」と言われたら、「『崩落の危険があるので』行くな」という意味でも、むしろオバキューな方で考えちゃいますけどね〜。

それにしても最近の救難ヘリ墜落事件では不幸が連なったのは、ただの事故の連鎖というより不吉なものを感じるのだが……。

2010/8/29(日) 午前 4:51 [ リットリオ ]

25日様を思い出しました
こう言うブログはいろいろと特権があるもんなんですねぇ。
うちでは有りえないわー

2010/8/29(日) 午後 4:52 [ クリリン ]

こうゆうのって多いですよね
海は怖いです
沖縄で気ぃつけやな(^^;

2010/8/29(日) 午後 5:01 悟

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リットリオさん、私は「あそこへ行くな」と言われなくても、めんどくさくて行かない口です。

しかし、例のヘリ墜落事件ですが、確かに今後怪談が流布しそうな感じです。ところで、梨○さんの霊は出ませんかね〜?スターの不倫現場の写真に写りこむとか…。(不謹慎発言お詫びしつつ、ご冥福をお祈りします。)

2010/8/29(日) 午後 11:33 TO7002

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悟さん、沖縄ではお化けは忘れて楽しんで下さい。
私も行きたい…。

2010/8/29(日) 午後 11:35 TO7002

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クリリンさん、二十五日様は記事書きかけのまま放置状態ですね〜。
来年の二十五日様の日には、神津島に行きたい…。

2010/8/29(日) 午後 11:38 TO7002

僕も25日様を思い出しました
家が海から近いので想像してぞぞっとしました

2010/9/9(木) 午後 4:24 [ ま〜くん♪ ]


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