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さて、いよいよTOはあなたの悩みをずばり言い当てます。
「あなたがご相談にいらしたのは、大きな悩みを抱えていらっしゃるから…。そう、それは人間関係…?
金銭的な悩み…?健康上の…?将来の…?」
悩みがあるから占い師なんぞを訪ねてるんだよ!!と言うツッコミはもはやあなたにはできません。
半分TOの術中にはまっている状態のあなたは、むしろ、ああこのひと私が悩んでる事を見抜いていらっしゃる
んだ…位に思ってしまうかもしれません。
そして、あなたの悩みが人間関係だったとしたら、最初の段階で、な、何でこの人それがズバリ判ったの!?と驚い
てしまう事でしょう。
でもこれにもタネも仕掛けもあるのです。なぜなら、人の悩みとは突き詰めると上記の4つしか存在しないか
らです。つまりこれも誰にでも当てはまるストックスピールなんですね。しかも選択肢は4つのみなので、最初に
ズバリ当たる確率は25%もあります。
人間関係…?にあなたが反応しなくても、もしあなたの悩みが金銭的なものであれば、次に金銭的な悩み…?
と言われて全くの無反応ではいられないでしょう。水晶球を覗くふりをしつつもあなたをよーく観察しているTO
はその素振りを見逃しません。あなたがピクッとなった瞬間、「やはり、そうでしたか…」と大きく頷きます。2つ目
までに悩みが当たる確率は50%。何と、2人に1人はここで悩みを言い当てられる事になります。
実際は、TOはあなたの見てくれで悩みの順番を替えますから(例えば、顔色が悪かったら健康上の悩みを1番
に持ってきたり、貧乏そうだったら金銭面の悩みを持ってきたり)、当たる率は更に高くなります。このように、あ
なたの反応を見ながら選択肢を提示していき、結果的に「当たった」と思わせる事を「フィッシング」と言います。
また、万一あなたが「いえ、私の悩みは仕事が上手くいかない事なのです」と言ったとしても、「そうですか。しか
し突き詰めるとそれは人間関係に根ざすものではないのですか?」などと切り返され(これを「ズームイン」と言
います)、またもやストックスピールにはまって、「当たった!!」と思わされてしまう羽目になります。
自分の性格、住んでいる所、悩みまで会ったばかりのTOに見抜かれてしまったあなた。
TOの事を、(この人、ホントに霊能力があるんだわぁ)と信じ込んでいる事でしょう。
何故短時間でそう信じ込んでしまうかと言うと、それは「確証バイアス」が働くからです。
確証バイアスとは、先入観に基づいて他者を観察し、自分に都合のいい情報だけを集めて、先入観を補強する
という現象です。つまり、この場合は、「よく当たる占い師」 「列をなす相談者」 「強い霊能力がある」と言う、他
所から取り込んだ情報があなたの先入観となり、それをTOのインチキ手口で「ああ、やっぱり当たるんだ!!」と補
強させられているのに他ならないのです。
人は誰しも、推論(この場合は先入観)が正しいと思い込むと、それを肯定する要素にだけ目が行き、それを否
定するものを無視する傾向があります。
インチキTOがマルチプルアウトを並べ立て、それがあなたに当てはまってると一回でも信じさせれば、後は確証
バイアスによってあなたは勝手にインチキ占い師TOの与太話をドンドン信じ込んでいくのです。
あなおそろしや…。 そこでTOはすかさずあなたにつけこみ始めます。霊だとかスピだとかを持ち出すのです。
「―あなた、最近…、誰か大切な方を亡くしていらっしゃいますね…」
あなたが30代や40代の大人であれば、おじいさんやおばあさんを始め、肉親親類縁者友人知人で一人や二人
は亡くなった方もいらっしゃるでしょう。ちなみに「最近」と言う言葉も曖昧で、昨日一昨日も「最近」なら、10年前
でも「最近」と思う人もいるでしょう。この「曖昧さ」が、インチキ手口には欠かせないのです。
決して、何年何月何日、誰某が亡くなってますねとは言わない。(と言うか、言えない。そんな事知らないから。)
あなたがお人よしだと「ええ、3年前に祖父が…」と口走ってしまい、TOの思う壺。
「やはり、そうでしたか…。」―また、当たった!!とあなたはドビックリするのです。実は単なるストックスピークなん
ですが…。
もしあなたが、(え〜っと、おじいちゃんの事かな?)と思っていると…
「それは、おじいさまかおばあさまじゃないですよね…?」とサトルネガティブが繰り出されるから、また当たったと
あなたはドビックリ!!
「え、ええ、そうです!!3年前に祖父が…」 「やはり、そうでしたか…」
TOは年寄りから順番に言うだけで、しかも祖父祖母なら誰にでも合計4人いるので、1人くらい亡くなっている確
率は高い。もしおじいさんおばあさんで反応がなければ「親戚の方…?いや、お知り合いの…」と範囲を広げて
「フィッシング」を仕掛けてくるので、そのうちあなたも誰か亡くなった人を思い出さずにおれなくなります。
ここからしばらくTOはあなたにマルチプルアウトでストックスピークでフィッシングかつ確証バイアスな話をバン
バン振ってきます。「子供の頃、高い熱を出した」とか「動物を飼っていた」とか「つらい経験をした」とか、何でもい
いのです。あなたの頭の中はだんだんクラクラしてきます。そうして大量の情報をあなたに与えると、確率的にい
くつかはあなたに当てはまり、同時にあなたの情報を引き出しながら、それとなく先に出た話を修正し、TOが話し
た全てが当たったように見せかけるのです。これは「ショットガンニング」と呼ばれる手法で、インチキ占い師と
かがほぼ必ず使う手なのです。
ここまでで約30分弱、そろそろ相談時間も残り僅かです。この時点で、あなたが「今まで占いとか霊能とか信じて
なかったのに…やっぱり、本当に存在したんだ…」と思ってくれればしめたもの。そろそろ次の
です。
TOが一流のインチキ占い師だか霊能者だかであれば、ここで一旦あなたを解放します。
「亡くなったおじいさんはあなたの事を心配して、見守っていますよ…」と言う程度にとどめ、適当な人生相談の
回答を与えて、比較的安い相談料を貰って終わりです。
しかし、TOはあなたを見逃してあげる訳ではありません。最後にあなたに罠を仕掛けるのを忘れないのです。
「近い内に、しばらく連絡が途絶えていた人と会うか、失くしていた物を見つけるかするでしょう。その人や物を大
切にしなさい(すでに命令口調)。あなたを見守るおじいさんからのメッセージですから」とか何とか言ってTOはあ
なたを送り出します。
実はこの言葉、「絶対外れない予言」であり、「サトルプリディクション」と呼ばれるものです。
久しく連絡の途絶えていた人…と言っても、去年転勤した山田さんが出張で自分の支社に来るのかも知れない
し、親戚と法事で会うかもしれないし、実家に帰っていた隣の奥さんが戻ってくるのかもしれないし、可能性は無
限にあります。また、失くしていた物はコートの中のライターかもしれないし、引き出しの奥のボールペンかもしれ
ないし、鍋つかみがレンジの裏に転がっているのかもしれないし、これも無限に可能性があります。
絶対外れない予言だけあって、いつかは絶対当たるので、その時あなたはTOの言葉を思い出し、「また、当たっ
た!!」とますますTOに対する信頼を深める羽目になるのです。
そうして、あなたはTOのもとへ足しげく通うようになり、毎回毎回上記の様なプログラムを繰りかえされた挙句に
TOへの傾倒具合を深めていきます。
相談事が深刻になるにつれ相談料が跳ね上がっても何の疑問も抵抗もなくあなたはお金を払い、そうこうするう
ちに、更に高額な壷だの数珠だの宝塔だのを有難く購入するようになります。
言っておきますが、TOはいきなり何百何千万の大金をせしめようとの馬鹿な真似は致しません。
少しづつ、金額を吊り上げていくのがミソなのです。
これは、「フット・イン・ザ・ドア(段階的要請法)」と言うテクニックで、最初は小さな要請を承諾させ、その後に
本来の要請を承諾させるのです。たいていのインチキ占い師とか霊媒師とかの初回の見料がせいぜい数千円
なのも、こんな理由があるのです。何故こんな事をするかと言うと、理由は2つあって、まず人間誰しも小さな頼
まれ事(この場合は金銭的要求)を受け入れるうちに「ああ、この人に頼まれると断れないんだな」と「自己知覚
の変化」が起こるから。また、最初に受け入れたのに次には断わろうとすると、「認知的不協和(何か嫌な感
じ)」が発生するからです。このへんは、あの人に飲みに誘われると断れないんだよな〜ってのと良く似ている
のではないかと思います。
もしあなたがお大尽なら、TOは逆に「ドア・イン・ザ・フェイス」を使うでしょう。これはいきなり最初に大きく吹っ
かけて、わざと断わらせた上でもうちょっと安いものを買わせるテクニックです。例えば、1億円の壷を勧めて、い
やそりゃなんでも無理ですよと言わせておいて、では5000万のを…とやるのです。こっちはあなたの懐具合をコ
ールドリーディングで把握しているので、落としどころは見極めておりますよ。へっへっへ。
そんなインチキ占い師にはまり込むものだから友達は去り、配偶者は実家へと向かい、同僚からはキモがら
れ、その挙句に世間からは孤立し、TOに銭金吸い取られるので経済的にも困窮し、上手くいくものもいかなく
なり、あなたのそばに居るのはTOだけとなってしまって、ますますTOにのめり込むと言う負のスパイラルに陥っ
てしまうのです。TOはあなたに、親兄弟さえあなた蝕む敵だと吹き込み、あなたの銭金を全て私する努力を払う
でしょう。要は預金通帳とカード、印鑑と暗証番号、権利書と実印さえ押さえてしまえばこっちのもんです。
TOは、あなたにお金があるうちはせいぜいお付き合い致しますが、そうでもなくなってくると、とっととバイバイで
す。何しろこっちは次から次へとカモがやってくるので、忙しくてかなわない。金のない人にかかずらわっている
暇などないのです。申し訳ございませんが、TOの目的はあなたに救いを与えることではなく、あなたの銭金だっ
たのです。高名な占い師だの霊能者だのが高級車を乗り回し、不動産に十億単位の金を投資し、毎月のように
海外で豪遊し、金にあかせて宗教法人を買って教祖に納まり、政財界に金をばらまいて人脈を作れるのも、あな
たのようなカモのお陰なのですから。金の切れ目が縁の切れ目。信じる者は救われない。私が言うのもなんで
すが、つくづく世知辛い世の中ですねぇ…。
(噺の枕になった女芸人さんは、今頃このへんの状況にいるのではないかと思うと心配ですが…)
―と言う訳で、インチキ占い師やインチキ霊媒師、インチキ宗教なんかが使うテクニックのほんのさわりだけをご
紹介して参りました。
こんな簡単な事でだまされる訳がないと思う方も多いでしょうが、それは私の文章がヘタなためです。
実際は、連中はプロなので、大抵ひねくれた人でも赤子の手をひねるようにころっと騙してしまいます。
私の友人知人でもこの手のインチキに引っかかって仕事をやめて音信普通になった人、婚約を一方的に破棄し
て後からえらく後悔した人、羽振りが良かったのに全財産を毟り取られて挙句の果てに塀の中に入ってしまった
人…等々、何人もそんな目に遭った人がいらっしゃいます。
ですから皆様、
努々油断めされぬように。
努々油断めされぬように。
努々油断めされぬように。 大きなお世話かもしれませんが…。
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>「フット・イン・ザ・ドア(段階的要請法)」
何処でどうこちらの住所・電話番号を調べたのか一方的な発送後、
電話連絡で「是非お試しください」の上、無料お試しで送付されて
くる健康食品・化粧品の通販なんかもこの手口ですよね〜
無料なので取り敢えず使用する
⇒その後「感想をお聞かせください」と電話入る。
⇒タダで先に貰っているので速攻断るのは気まずくなり
「じゃ今回だけ」と最小単位で注文
⇒その後、巧みにのせられ徐々にエスカレート
ここを読んでいてふとそんな事を思い浮かべてしまいました。
スピリチュアル関係にだけに限らずホント、くわばらくわばらです><
2014/2/25(火) 午後 10:16 [ - ]
kn2*0*1さん、売り手と買い手の丁々発止が商談の醍醐味ですが、はなから人を騙すような事では、商売・商談とは言えませんよね〜。
つまりそれは、単なる詐欺です。
2014/3/19(水) 午後 9:51