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私自身が体験した話です。
学生時代、20年も前ですが、ポン友と共に半年ほど貧乏旅行を致しました。
ベルリンの壁が健在だったヨーロッパと、中東・トルコとふらふらしておりました。
スペインはコスタ・デル・ソル(太陽海岸)と呼ばれる地中海岸にエステポナという小さな街があります。特に名所が、と言う訳でも無いのですが、なんとなく途中下車し、海岸沿いの小さな安ホテルを取りました。宿に落ち着いた頃はまだ午後の日が高く、海に面したバルコニーには、暖かな陽光が満ちておりました。真冬の時期ですが、Tシャツ1枚で過ごせます。
することも無いので、昼寝でも、と其々ベットに潜り込みウトウトし始めた時…。私は空中に浮かび、寝ている自分たちを見下ろしておりました。
頭ははっきりしています。「おおっ!これが幽体離脱と言う奴かぁ!」と感動しつつ、「夢だな、これは。」と頭の片隅では覚めておりました。
そのままフワフワ漂いつつ、ふと見ると、部屋の隅で、椅子に座ってじっと私たちを見つめる魔女が居るのに気付きました。何故それが魔女だと判ったかと言うと、しわくちゃの顔に鉤鼻・黒いマントを頭から被ったばあさんが、捻じ曲がった様な木の杖を抱えている。誰がどう見ても魔女です。「魔女だなあ。」とぼんやり思っていると…。
目が覚めました。私は、空中から見たままの姿でベットの中で寝ていました。椅子に魔女の姿は在りませんでした。
夢か幻覚だと思っていた私に、後から起きた友人は「魔女の夢を見た。そこの椅子に座ってた。」と言いました…。
まあ、そう言う話です。全然怖くないですね。
この町の小汚い食堂には、小魚の揚げ物や焼いた貝など、安くて美味しい魚介類が沢山ありまして、地元のおっさんたちとビールを飲みながら盛り上がった事が懐かしく思い出されます。醤油が欲しかったなあ、あの時は。
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