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皆さん良くご存知の「かぐや姫」のお話は、8世紀末〜9世紀はじめ頃、時代で言えば、鳴くよウグイス の平安初期に著されました。日本最古の「物語」とも云われております。 今更ストーリーをご紹介するまでもありませんが、海外で生まれてつい昨日帰国した帰国子女の方なんか がお読みだったら困るので、大雑把にあらすじを… 光る竹から生まれたかぐや姫は、才色兼備のイイ女に成長し、都の貴族達からこぞってプロポーズされたが、結婚の条件として彼らに無理難題を要求し、死者まで出る始末。 なかなかオチない美女の評判は更に高まり、遂には帝の目に留まり求愛されましたが、かぐや姫は自分は実は月の人間だとカミングアウトし、月に帰ってしまいました。大雑把過ぎますね。―まあ、いいや。 このお話は「宇宙人とのコンタクト・ストーリーではないか」との説が一部で囁かれております。 (それをネタにした映画がありましたね〜。確か、沢口靖子がかぐや姫役だった様な…。) 確かに、かぐや姫の「誕生シーン」や、月からの使者が地上からの攻撃を一切受け付けず、逆に体を麻痺 させてしまうくだり等は、現代の宇宙人遭遇事件を髣髴とさせる物があります。 また、昔話には必ず教訓めいたものが秘められていますが、「竹取物語」にはそれが無いと言うのも、 異質な感じがします。 何よりかぐや姫本人が「私は宇宙人だ」と言っている様なものだから、これほどの証拠はありません。 ―と言うのが、「竹取物語=コンタクト・ストーリー」説の根拠の様です。 それならそれでいいのですが、もうちょっと調べると、面白い「事実」にいくつか突き当たったので ご紹介します。(長いので、駄文を読むのが面倒な方は、一番最後だけお読み下さい。) まず、「竹取物語」の舞台は何処なのでしょう? 昔話の常で、全国各地に「竹取物語の地」があります。 その中で、有力候補が一つがあります。 大和国散吉(やまとのくにさぬき)と言うのがその場所。今の奈良県北葛城郡広陵町三吉の斉音寺周辺 との事です。【この辺です。】 そして、おじいさんの本名は「さぬきの造(みやっこ)」。毎日山林に入っては竹を切り、それをザル・ 籠・笠・竿・串などの竹細工に加工するのを生業としていました。 当時の日本は農・漁業者が人口の多くを占め、その様な特殊技能を持つ物は数少ない時代。 今で言うと、最先端のIT技術者と言った所ではないでしょうか。 「造」とは、低位ながら朝廷の階位の一つで、竹細工の技術だけで朝廷への出入りが許可されるとは、 余程に重宝されていた様です。 また、古代は渡来系技術者集団の長を「造」と呼んだ事から、かぐや姫のおじいさんは、渡来人を祖に持 つ、竹細工技術者集団のリーダーだった、と言う事になります。 (かぐや姫の生後、おじいさんが竹やぶに入るとその度に黄金が見つかり、御大尽になった、と言う逸話 は、おじいさんが竹細工でかなりの収益を上げていた事の象徴ではないかと思います。) また、散吉の読みは讃岐に繋がり、斉音寺には讃岐神社が現存しています。 (因みに斉音寺はお寺の名ではなく、集落の名前です。) この事から、かぐや姫のおじいさんの集団は、過去に四国の讃岐から移住してきたのだと思われます。 当時は、おじいさん達のような渡来系技術者集団は、各地の権力者達の求めにより、ある時は平和的に、 ある時は拉致に近い形で、各地を転住していたそうです。 また、「竹取物語」はどの時代の話かと言うと、恐らく奈良時代。 おじいさんは「造」と言う官位を貰っている為、当然都の近隣に住まなくてはいけない。 つまり、物語当時の都は奈良にあった事になります。 奈良時代のお話が、平安初期に物語として著されたという事です。 そして、主人公のかぐや姫ですが、本名は「なよ竹のかぐや姫」。 竹のようにしなやかで光り輝く女の子と言う意味です。 また、かぐや姫の「かぐ」という言葉は、輝くという意味だけではなく、火そのものも表すもので、 ここに同じ渡来系で、火を使った製鉄や鍛冶の技術を持つ集団の存在が見え隠れします。 当時は渡来系技術集団は異業種間の連携も強く、複数の集団が一つの集落を形成する事もありました。 おじいさんの集落もその一つだった可能性があります。 光り輝く竹の根元から生まれた、と言うのは、火を使う職業の家に生まれたという事を象徴しているのか もしれません。そうすると、かぐや姫は例えば鍛冶屋の娘で、おじいさんは集落の長として、かぐや姫の 後見人を務めていたと言う風に考えられます。 渡来系技術者集落に、女の子が生まれ、美しい女性に成長した。それがかぐや姫だったのです。 さて、物語の中盤の見所である、5人の貴公子がかぐや姫に求愛するくだりですが、ここに登場する人 物は皆、実在のモデルが存在する!!と主張したのは加納諸平と言う人。 天保2年(1831年)に発行された「竹取物語考」と言う本の中に書かれています。 諸平は、5人の貴公子は全て壬申の乱に関係した人物ばかりだと説きました。 壬申の乱から約30年後に編纂された「公卿補任」と言う、今で言えば「閣僚名簿」にあたる文書を 見ると、確かに諸平さんの仰る通りです。 つき合わせてみると…。(左が「竹取物語」の登場人物、右が実在の人物です。) 〇石作皇子―左大臣・多治比嶋真人(石作氏と親戚関係) 〇車持皇子―太政大臣・藤原不比等(母が車持氏出身) 〇右大臣・安倍御主人―右大臣・安倍朝臣御主人 〇大納言・大伴御行―大納言・大伴宿禰御行 〇中納言・石上麻呂足―中納言・石上朝臣麻呂なるほどなあ〜、ですね。 そして諸平さんは物語中の帝は、文武天皇ではないかと推測しています。 (壬申の乱に勝利した大海人皇子、つまり天武天皇の2代後の天皇です。) 天皇は兎も角、時の権力者達がかぐや姫に散々振り回されて、ある意味おちょくられている様をみると、 「竹取物語」の作者は反体制側の人物だったと思われます。 いよいよ、クライマックス。かぐや姫が月に帰るシーンです。 かぐや姫も、天皇からの求愛を無下にする事も出来ず、一応は「私も帝を愛してます」と言う様な恋文 を送ったりしています。 本来なら天皇の寵愛を受け、朝廷に入ると言うのは、当時最大限の名誉であり、一族の栄華が保障される のに、何故かぐや姫は「泣く泣く」月に帰ってしまったのでしょうか。 これは推測ですが、関東の豪族勢力により、かぐや姫を含む技術者集団が拉致・連行された事を表し ているのではないでしょうか。 朝廷の支配権の及ばない地域の勢力が、先端技術獲得を図ったのです。 渡来系技術者集団が合意・非合意にかかわらず、各地を転々とした事は先に書いた通りです。 (実際、この頃に大和国から多くの渡来系技術者集団が姿を消したと言う記録もあるそうです。) 朝廷軍は技術流出を防ぐと同時に、かぐや姫を守る為に防衛戦を展開しますが、無残にも敗退。 蝦夷地などと呼んで東国を小馬鹿にしていた朝廷は、負けた事を大っぴらにも出来ず、 月の人だったかぐや姫は月に帰った。月は神の国だから、そこから来た使者に敗れたのは仕方が無い。 …と言う事にしたのではないでしょうか? 長々と書いてきましたが、「かぐや姫の真相(TO説)」を纏めると次の通りです。
古代、朝鮮から渡来し、大和国に居ついた高い技術を持つ人々の集落に、美しい女性がいた。 名を「かぐや姫」と言う。 壬申の乱を制した、時の権力者たちは、こぞって彼女のハートを射止めようとしたが、 元々独立性の高い集団の人間だけあって、中々首を縦に振らす事が出来ない。 遂には時の天皇までもが「かぐや姫」に想いを寄せ、いよいよ宮中に迎えようとした時、東国勢力が「かぐや姫」一族が持つ高度な技術を得る為に、大和国へと侵入してきた。 武装勢力との衝突に敗退した朝廷は、権威保持の為、事実を隠蔽。 「この世の物とも思えぬほどに美しいかぐや姫は、月の人であり、月からの使者に連れ帰られた」 という話を流布した。 時代が変わり、朝廷の権力争いに敗れたある才人が、この話を元に「竹取物語」を著した。 権力者に対する皮肉を込めて…。とまあ、こんな感じではなかろうかと…。 |

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