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―その家の家族は、ガスで一家心中しました。 町内は暫くその話で持ちきりでした。 「特に借金とか、家庭不和もないのに…」 「遺書もなかったそうだ…」 「いや、実は、ガス自殺ではなかった様だ…」 ―それは、その家族を良く知る人から出た話と言う事でした。 『几帳面なご主人が無断欠勤した上、電話も通じないのを案じた上司が、たまたま近所に住む 者に頼んで様子を見に行かせた。 その人が訪ねると、玄関の鍵は開いており、開けると死臭がする。声を掛けても返事は無い。 異常を感じ、無断で家にあがり寝室の襖を開けると…一家が寝床に就いたまま亡くなっていた。 警察に通報し、検分されたが、死因が判らない。まるで、寝ている間に家族全員の魂が抜かれた 様だ…と、警官も洩らしていたそうだ。考え得る一番近い状況からして、ガス自殺と言う事にはなった が、ガス栓も閉じていたし、遺体には、ガス自殺特有の症状は一切なかったそうだ』 Aさんは、たまたま、偶然だ。―と自分に言い聞かせました。 そう言えば、その事件の日から、あの夢はぱったりと見なくなりました。(つづく)
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