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絡新婦

「店長、ここんとこ、ブログのネタ切れで困ってるんですけど、何かいいのないですかねぇ」

困った時のW店長頼りです。

「あ〜、俺が高1の時の話ならあるよ〜。でも、仕事もしてね〜」

やっぱり頼りになるなぁ。W店長!!



W店長が高1の時。

オヤジさんの仕事の都合でG県(バレバレ)に引っ越しました。

その町は、昔は宿場だったそうで、W少年一家が借りた家は、少々町から外れた四辻の角。

敷地は広く、庭には大きな一本松があります。

母屋は古いが、10以上も部屋がある旧家風。


W少年も一部屋あてがわれました。


しかし、引越してからしばらくすると、W少年は毎晩の様に金縛りに遭うようになりました。

しかし、慣れているせいか、金縛り自体はあまり怖くはない。


ちょっと怖かったのは、金縛りに遭った時に、いつも天井に貼り付いている大きな女郎蜘蛛でした。

両手のひらを広げた位の、大きな女郎蜘蛛が、天井に張り付いているのです。


ある時など、何とか金縛りを振りほどき、立ち上がって、枕元に置いてあったフマキラーをぶちかけたそ

うですが、ふと我に返ると、天井には何もいない。

ああ、夢を見て、寝ぼけてたんだなあとそのまま寝たそうですが。


―その内、金縛りとは他に、家の外から響いてくる女の笑い声に、眠りを破られる様になりました。

ははははははは   わははははは  ひーひひひひー あーはっはっはぁ

何人もの女が、呆けた様に大声で笑っています。

近くの家で宴会でもやってるのか。しかし、毎晩毎晩、うるさいなぁ…。

しかし反面、「―こりゃ、この世のモノじゃないかもなぁ」とも思っていたそうです。


そんなこんなで日々を過ごすうち、ある夜、オヤジさんが、W少年の部屋にやって来ました。


「お前、この家、何ともないか?」

「色々あるけど、大丈夫じゃない?」

「―そうか。まあ、ここに住むのも1〜2年だからな。そう、悪い奴らじゃないし」


そんな会話があった後も、金縛り&巨大女郎蜘蛛もしくは女達の笑い声、時にはそのダブル・トリプル・

パンチと言う夜が続きました。

そんな所に文句も言わず寝ている方もどうかしてると思いますが、その辺をW店長にツッコむと、

「ん〜。何か、全然怖い感じがしなかったからねぇ」―と仰います。


しかし、多少なりとも気にはなっていたW少年。

ある日、隣のオバアチャンに、巨大女郎蜘蛛の事や、女達の笑い声の事を話したそうです。


何故、隣のオバアチャンにそんな事を話したかと言うと、越してきた時に色々手伝ってくれる中、

W少年には「ほら、庭の松の木。あの木に触るんじゃないよ」と何度も言い含めていたので、きっと何か

知っていると踏んで、話をしてみたのです。


一通り、W少年の話を聞いた後。

「ははあ、やっぱりねぇ…」

ため息混じりに、オバアチャンは語り始めました。


(眠いので、続きにします…)

9/25(SUN)曇

(夏時間は終わり、この日から時計は1時間遅れる。)
朝起きると、空はどんより曇っていた。雨は降りそうにないので予定通りPilatus(ピラトス)山へ行く。駅前の遊覧船乗り場から船に乗る。エメラルド・グリーンの湖面を、いくつかの湖畔の街を経由しながら約1時間でAlpamachstad着。(乗船した時、知らずに1st classのデッキに上がってしまい、検札しに来たケビン・シュワンツに似た兄ちゃんに''金払うか、下に降りるかしてくれ''といわれてしまった)
船窓から見る風景は、繊細さと野性味をたくみに組み合わせた様な、美しいものだ。ここでも点在する「人工物」が風景を引き締めている。船内で後にいた家族連れのガキ(''パスカル君''と呼ばれていた)がなついてきた。外人のガキもなかなかにかわいい。

Alpamachstadから急角度の登山電車で山頂へ向かう。森林限界を超えると目の下にゴーカイなカールとルツェルン湖、はるか彼方にはベルナーオーバーランドの山々がそびえ立っていた。
それにしても、こっちの観光客は陽気だ。いい景色が見えると口々に''ウォー''だの''ヒュー''だのと叫んでいる。

約20分で山頂。ふもとから登ってきたらしい登山者も大勢いた。電車とロープウェイの建物(その中には、ホテルやレストランがある)さえなければ、北アあたりに似たフンイキがある。遊歩道を歩き、景観を楽しむ。さすがに寒い。なんせ2,000mを超える高さだ。セルフで昼食の後、また少し散策してロープウェイに乗る。眼下には巨大なカールが広がり、ふもとの森のむこうにはルツェルンの街がこぢんまりと広がっている。途中で小さなゴンドラに乗りかえ、下界へと下る。針葉樹林をかすめながら、約30分程で到着。ずっと寝ていた。

トロリーバスで駅前に戻り、旧市街をうろつく。中世風の街並。ショーウインドウはどれもきれいにディスプレイされていたが、みな閉まっていた。日曜日は定休なのだろうか。
湖から流れるロイス川沿いに広がった街は、こぢんまりとしている。川に架かる木造の橋には屋根がついていて、宗教画風の絵がいくつも掲げてある。端から順に見ていくと一つの物語になっているらしいが、ドイツ語なので全くわからない。下流の橋(シュプロイヤー橋)の方は、不気味なドクロ貴族達がどうやら人間ともめているような話らしい。約100枚以上もあるだろうか。これらの絵は皆異様な不気味さと荘厳さをもっている。上流の橋(これが有名なカペル橋)は多少明るくなっているが、首のない人間の絵や、首と胴のはなれたガイコツを安置し、祈りをささげる人達の絵などがあった。(たぶん、キリスト教の僧侶の受難の話と、スイス独立の戦いの物語らしい。)

橋詰の広場で、大道芸人が芸を見せていた。何を言っているのかはわからないが、何をやっているのかはわかる。30分ばかり、橋の上からタダ見させてもらった。

しかし、この街はヘンな街だ。街のあちこちに訳のわからん彫刻や噴水がある。橋の不気味な絵物語もそうだ。シュプロイヤー橋から来る道にあった人形の店のショーウインドウには超リアルな子供の人形や涙を流したピエロの人形、きわめつけは魔女(?)のあやつり人形が飾ってあった。人形達は皆うつろな目をしていた。

この街を歩いていると、何か異次元にきてしまった様な錯覚におちいりそうになる。
ピラトス山のゴツゴツした岩肌も''魔の山''のような感じがある。湖が美しいだけに、その悪魔的な姿が一層引き立つようだ。
街の北部にはロイス川と街をはさみこむような形で、ムーゼク城壁が伸びている。森の上から、その見張り棟が湖と街をむっつりと見下ろしていた。

バスで街並みを抜け、YHに戻る。朝出る時シーツを返してしまったが、フロントの兄ちゃんが快くまた貸してくれた。夕食は昨夜よりゴーカになった。夕食をとっていると、地球の歩き方を持った日本人の兄ちゃんが入ってきた。若い日本人は十中八九この本を持っている。昨夜話し込んだスイス人の兄ちゃんは今日は見当たらない。(日本の人口・物価・家の価格・京都や奈良の事・色々話した。''東京で4部屋のマンションを借りたら月いくらだ?ときくので、''30万円''と言うと、心底驚いていた。片言の英語でも何とかコミュニケーションできた。''日本で9年間、英語を習ったが、みての通りうまくしゃべれない''と言うと''enough!''と言ってくれた。)

明日はベルンに行く予定。ここんとこ予算オーバー気味なので、しめてかからなければ。

YHのロビーにて。20:53

多少、旅慣れた気になって、イッチョ前に観光を始めた様です。


ちなみに、文中の「カペル橋」ですが、 1993年に火事で絵もろとも焼けてしまいました。

それは、日本では小さな小さなニュースとして報道されましたが、私にとってはえらくショックでした。

この橋はルツェルンの象徴とも言えるものなので、すぐ再建されたそうですが、あの味が出るにはあと

2〜300年かかるのではないかと思います。写真がアップできないのが残念でなりません…。


この橋を含めて、ルツェルンは、独特の存在感をもって私の想い出に残っています。

綺麗で、落ち着いていて、和やかで、親切で…しかし、何かケツの座りが悪い。そんな感じでした。



―蛇足ですが、都内のマンション月30万円…バブルですねぇ…。

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