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花束の列

リクエストにお応えして…もしかしたら、以前にも書いた話かもしれませんが、どうだったでしょうか。


昔の友人の話です。

沼津の大学に行っていた奴なんですが、たまに横浜の実家に帰ってきておりました。

その夜も、横浜に向かって箱根の山を車で走っていたそうです。

1号線を登って、箱根峠に出る。そこでふと気が向いて芦ノ湖スカイラインを回って行く事にしました。

夜更けで、もう無料になっている時間帯です。湖尻から仙石原を抜けて、旧道を下るつもりでした。


いいペースで走っていたのですが、途中で霧がかかって来て、見通しが悪くなってきました。

仕方なくスピードを落としますが、霧はますます深くなって、10m先も見えない程になりました。

慎重にコーナーを抜けながら、ガードレールの下あたりに、何かヘッドライトの光をキラキラ反射する

モノに気付きました。次のコーナーにも、その次のコーナーにも同じ様にキラキラするモノがある。

何だべ…と良く見てみると、それは、透明フィルムにくるまれた花束でした。

また次のコーナーにも、そしてその次のコーナーにも、それはありました。


たまにポツンと置かれた花束は見慣れていますが、さすがにコーナー毎に花束があるのは異常じゃないか

と、少々薄気味悪くなってきます。


霧は濃さを増しています。手を伸ばした先が見えないんじゃないかと言う程です。

スピードも、もう2〜30キロしか出せません。この道を選んだ事を後悔し始めました。

コーナーの度に花束は置いてあるし、しかも、その数がだんだん増えている様な…。

最初は一つづつだったのが、5〜6個まとめて置いてあったりします。

それが、すーっ、すーっと窓の外を流れていく。


かなりビビリながら、じりじりと走る内、あるコーナーを曲がると、嘘のように霧が晴れました。

それと共に、コーナー毎の花束も無くなったそうです。


…で、そいつが後から気付いた事がひとつ。

あまりに霧が濃くて、ガードレールすら見えにくかったのに、

何で花束だけがあんなにはっきり見えたのか。

ただいま

友人が中学生だった頃の、ある日の出来事。


「ただいま〜」

「アンタ、さっきは何やねん。帰って来たかと思たら、何も言わんと出て行きよって!!何ぞあったか思

て、学校に電話しよかどしよか、心配しとってんで!!」

「ナニ?何ゆーてんの?さっきって、今帰ってきたばっかりやん」

「お昼に帰ってきたやろ!!『ただいま〜』言うて。何で帰ってきたん?熱でも出たんか?って聞いても

何も言わんと、そこ座って、気がついたらおれへんがな。何ぞ忘れモンでも取り来たんかいな、それにし

ても何か様子がヘンやしと…」

「いやいや、帰ってないし。ずっと学校におったで。オカン、昼寝して夢でも見たんと違う?」

「―せやろか…いや、寝てへんで、今日は。ずっと、ビデオ見ててん。丁度良いとこで帰って来よったか

ら、どついたろか思てん」

「ぐっちゃひどい親やな。こんな可愛い息子どついてどないすんねん、グレるでほんま」

「グレたら飯抜きやて前からゆうてるやろ。そうして貰ろたら食費助かんねんけどな。グレてええで」

「誰がグレるかいな。飯の方がええわ。―しかしそれは幻覚やで。医者行った方がえんちゃう?」

「せやろか。こんなんで医者行ったらなんぼかかるんやろ」

「知らんけどな。健康保険あるから、まあ安いんちゃう?―え、待って待って、その俺が帰って来た言う

の、昼頃って、正確には何時頃?」

「正確にって…せやなあ、そろそろ岡本さんとこに電話せな思とって…まあ、1時ちょっと前ちゃうか」

「岡本さんって、タケん家?」

「そうそう。明後日なんば行く言うから、一緒行こ言われてて、その話」

「なんば何しに行くねん」

「花月や花月。仁鶴出んねん」

「わ、ずるぅ〜仁鶴観たいわ〜」

「はよ働いて、自分の金で観いや。―そんな話ちゃうやろ。1時やったら、何やねん」

「おっ、そやった。―オカン、オカンが見たのは、それ、俺の生霊ちゃうか?」

「はぁ?何でアンタの生霊が出んねん?何ぞ怨みでもあんのか。飯食わさへんで」

「ちゃうて!食わさなアカンって、育ち盛りやねんから。ぎょうさん食わせたら、そのうちPL行って甲

子園でホームラン打ちまくるかもしれんで」

「打ってから言い」

「打てるかいな、そんなモン!!モノの例えや。―そんなんええわ、本題はやなぁ、丁度その頃、昼の休み

に、みんなでプロレス大会しよてん。でな、俺、ちょい絞められて、彼岸の方行きかけて、何分か息して

なかったらしいで」

「ホンマか!?誰がそんな事しよったんや!!大事な息子をそんな目に遭わせよって!!怒鳴り込んで、慰謝料

獲ったるで!!」

「あー、タケや、タケ」

「―ああ、岡本さんかいな。ならええわ」

「ええんかい!!」

「仁鶴のタダ券くれるし」

「息子の命と仁鶴のタダ券のどっちが優先順位上やねん!!何が大事な息子や。―まあ、ええけどな。

―でも、俺が死にかけとったのは、丁度、1時前やで」

「はあ。なら、あれはホンマにアンタの生霊やったんか」

「そう考えたら納得いくやろ。可愛い息子が間際に会いに来たちゅうこっちゃ」

「でも、生霊で良かったわ。アンタが死んだらと思うと…」

「何や、やっぱり心配してくれてんのや」

「いや、葬式代どないしよかと…」

「―俺、絶対死なんわ。葬式代貯めるまで」


「ただいま〜」


「あれ?お父さんや?」

「何で、こんなん早く?」

「生霊ちゃうか」







【大幅脚色してますが、元ネタはホントにあった話です。】

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