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けむだしさんから頂いたコメントで久々に「小坪トンネル」の話が出ました。
そこで思い出したのが、川端康成が小説の中で「小坪トンネルの幽霊」を書いていた事。
あまり知られてないのか、「心霊スポット」のサイトを見てもあまり言及されておりません。
その小説のタイトルは「無言」。
初出は昭和28年4月の「中央公論」ですから、今から57年も前の作品です。
「無言」では、主人公の「私」が、老いて寝たきりとなり、言葉も喋らず文字も書かなくなった小説家を見
舞いに行きます。鎌倉から逗子への行き道にタクシーに乗った「私」。途中にトンネルがあり、そこを通っ
た時、運転手から「タクシーに乗る女幽霊」の話を聞きます。美しい女幽霊が無言でタクシーに乗ると。
夜の帰り道で、運転手に幽霊は出たかと訊ねます。すると運転手はこう応えます。
「出ました。旦那の横に座ってますよ」
「私」には幽霊の姿は見えない。幽霊が横にいるのなら何か話しかけようかと強がる「私」を運転手は引
き止めます。しゃべりかけると、とりつかれるからと。
そして、「私」は最後にこう締めくくります。
どうやら「私」は、たたられ、とりつかれてしまったようなのだ…
この小説を発表してから19年後。昭和47年4月16日に、川端康成はガス自殺を遂げます。
小坪トンネルから程近い、逗子マリーナの一室で…。
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