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呪いのホテル

昨日、大阪から上京して来ている友人と飲んだのですが、彼もご多分に漏れず怪談好きで、こんな話を

聞かせてくれました。

「これは、俺のツレの山本(仮名)が体験した話なんやけどな…」


山本さんが、出張で、ある海辺の工場街にビジネスホテルをとりました。

仕事が終わって行ってみると、ここは本当に営業してるのかと疑うほどのボロ宿。

パンチパーマのおっさんがフロントにおり、他に従業員の姿は見えない。

客も自分一人の様です。

違うホテルに行こうかと思っても今更だし、外観ほど中は酷くないし、一泊だしと、そのままチェックイ

ンしました。

鍵を受け取る時、パンチのおっさんが、ぼそっと言ったそうです。

「お客さん、夜更けはあまり部屋から出ん方が宜しいで…」

「その夜のことや…」


山本さんが、寝際に家に電話をしようと携帯を開きました。

「あれっ?おかしいな…」さっきまでアンテナ3本立ってたのに、今は圏外になっている。

仕方なく、部屋に備え付けの電話をとりますが、ツーともプーとも言わない。

ダイヤルを押しても、何の反応もありません。

「ボロが。壊れとる…。しゃあないな」

山本さんは携帯を手に、部屋を出ました。

パンチはもう寝てしまったのか、フロントの明かりは消え、暗い豆電球だけがロビーを照らしています。

外に出た山本さんは、停めてある自分の車に乗り込み、しばらく奥さんや子供と話し、「じゃあ、お休

み」と電話を切った時…。

「ルーフの上で、ずるっ ―と音がしたんやて…」


何か重いものが動くような音が、確かに車のルーフ越しに聞こえました。

「な、なんや?」と、車外に出ようとしても、何故かドアが開かない。

ガチャガチャとロックのスイッチを押し、鍵は開いてる筈なのに、ドアはびくりともしません。

ずる…ずる…

ルーフからはやはり何かが這いずるような音と気配が。

「何で、開かん…うわああっ!!

べたん とフロントガラスに手が貼り付いたと思いきや、屋根からずるると男の顔が垂れてきました。

イメージ 1


男は、ずぶ濡れで、顔が半分腐りかけています。

うわわわっわわわっ、で、出たぁぁぁ!!うわーっ!!

パニックになり、必死でドアを押すと今度はドアが開き、山本さんは後も見ずにフロントに駆け込みま

す。無人のフロントの奥に向かって、「す、すんません!!誰かいませんかぁ!!」と震える声を振り絞ると

「はい」と返事がしました。「よ、夜中にすんません!!で、でも今、外に外に…」 「はい」

返事はするがなかなかパンチは出てこない。

さっきの男が来ていそうで、入り口の方を見る事は出来ません。

「ごめんなさい!!ちょっと出てきてくれますか!!」じれた山本さんがさらに叫ぶと、奥からやっと人影が

現れました。「はい」


豆電球に照らされながら出てきたのは………さっきの男。


悲鳴も出ずに、腰を抜かしてへたり込んだ山本さんに、男はゆっくりと迫ってきます。

物凄い腐臭と共に、男は片手を山本さんに伸ばしてきました。

イメージ 2


山本さんの気が遠くなりかけた時、後ろから「ゴルアァァ!!何さらしとんねん」と怒鳴り声がし、寸前ま

で伸びてきた手がふっと煙の様に消え、男の姿も見えなくなりました。

力強く引き起こされ、我に返ると、パンチのおっさんでした。

「お客さん、大丈夫か?だから夜中に外に出ん方がええと言ったのに」

パンチのおっさんは、事務室に山本さんを連れて行き、酒を一杯飲ませて落ち着けてから、事情を聞かせ

てくれました。あの霊は、何年か前に、この先の埠頭から海に飛び込んで、女と心中した男だ。死ぬ前の

晩に2人でここに泊まったのだ。度々出てきては、宿泊客を脅すので、このホテルもめっきり寂れてしま

った。実は、もうそろそろこのホテルを廃業しようと思っている…。


山本さんは、確かにネットで見て、やけに安いと思った事を思い出しました。その安さにつられて予約

した事を。そうか、こんな訳があったんだ…。


『―何か、良く聞く話だなぁ』

そこで、話の腰を折った私に、友人は言いました。

「まあまあ。まだ続きがあんねん」


やっと落ち着いた山本さんは、パンチに送られて自分の部屋に戻りました。

パンチが一升瓶をくれたので、ベロベロに酔ってから寝るつもりでした。

どうせ明日は帰るだけだし、酔わずには眠れそうにありません。


それからしたたかに飲んで、いい加減気も大きくなって、そろそろ寝ようと用を足してトイレから出てく

ると、一気に酔いが引いていきました。

つけていた部屋の明かりが消えている…。強烈な腐臭が再び漂ってきます。薄暗い部屋のベッドの上に、

トイレの明かりに照らされて、生白いものが蠢いているのがぼんやりとみえました。

ひっ、ひっ、ひっ…。

悲鳴が出そうになるのを堪えながら、目を凝らすと…。


びしょ濡れで、乱れきった長い髪をてらてらとさせた、女がベッドの上に…。

イメージ 3イメージ 4



気絶したのか、それから先の記憶は山本さんには残ってないそうです。

気付けば朝になっており、床に転がっていたそうです。


山本さんは慌てて荷物をまとめ、部屋を飛び出しました。

朝なのにフロントにパンチの姿は無く、前払いで金を払ってあったので、そのまま駐車場へ。

車には何の異常も無く、山本さんは逃げるようにホテルを後にしたそうです。



『心中した片割れも出たと…。』

『そう言うこっちゃな』

『やっぱり良く聞く…てか、出来すぎって感じだなぁ』

「そう思うか。でもまだ続きがあんねん」


山本さんが、1年後に再びその街に出張した時の事。もちろんあのホテルに泊まる訳も無い。


夜、地元の取引先の人と飲んでいる中で、そうそう、そう言えば去年来た時こんな目に遭って…

と、あの日の出来事を話していると、相手が顔色を変えて言ったそうです。

「山本さん、あなた、あのホテルはもう十何年も前に潰れて、それ以来ずっと廃墟のままですよ…。

そう、心中した男女の霊が出るというので客足が遠のいて。経営していた人は、フロントで首をつって自

殺したとか…」




『上手い!!三段オチだな〜。パンチも、そのホテル自体も幽霊だったと。でもやっぱり、今ひとつリアリ

ティーがないなぁ』

「そう思うか。でもまだ続きがあんねん」

『まだ、続くのかよ』

『まあまあ、聞けって。実はこの話をお前にしたろと思って、一応ネットで検索してみてん。―そのビジ

ネスホテルを。山本から、ホテルの名前と場所を聞いとったからな』

『へぇ。暇だねお前も。―え、ま、まさか…』

『そう、そのまさかや。まだ載ってるんや、そのホテル。ほら、じゃ〇んみたいなサイトがあるやろ?

ホテルとかを検索できるトコ。ああいうのに、未だに載ってるんや』

『じゃ、じゃあ、またそこに泊まってしまう人が…』

『おるかも、知れん、のう…』

『そのビジネスホテルの名前は…?』

『そのホテルの名は、【TO注;何度入れても、ホテル名だけ文字化けしてしまうので、入れるのをやめて

おきます。悪しからずです。】」





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