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前に入院した時に聞いた話を、するすると言いながらしてなかったような気がしたので、今します。
私が入院した病院は、古くからあった国立病院をぶっ潰して建て直した、それは新しくて綺麗な病院でした。
私の実家に程近く、ぶっ潰される前の、古い国立病院には、幼少の砌に度々何度もお世話になったものです。
幼少の砌からしてもう既にその国立病院は古く、なにせ戦前戦中の海軍病院が前身だと言うのだから
なるほど古い訳です。
看護師さんなんかは、皆若めで、当然ですが、病院が建て直された後に来た人が大多数です。
「ちょっと前まで、この病院はやたら大きくてやたら古い、近所の(私みたいな)ガキ共にとっては格好な怪談
の住処だったんだよ…」なんて言っても、
「へぇ〜、そうなんですか。今はオバケなんて出ませんよ〜。あ、体温測りますね〜
はぐらかさられるばっかり。
しかし時として、婦長さんクラスのベテランの方と、そんなお話をすると、「あ、じゃあ、あの話ご存知?」
なんて展開になったりします。
え?え?どんな話ですか? と聞くに及んで、薹は立っているが気品満ち溢れるその看護師さんは、
こう曰いました。
「…時折、患者さんが仰るんですよ…。
夜中、(廊下にある共有の)トイレに行く途中、時々、後ろから、ぺたぺたと、スリッパも履かない、
素足の足音がついてくるって。」
―へぇ。 と、私。
「そんなの、良くある話だしね。でも、建て替える前にも、患者さんから、そんな話を良く聞いたのよ(笑)。
建物が新しくなっても、いるのはいるのね(笑)。」
―(笑)って…で、でも、それ足音だけですか???
「振り向いても、誰もいない…って言う人も、いた、って言う人もね。」
―いいいい、いた、って? …どんなのが???
「こんなの」
←(再現想像図)
わぁッ!!
―と叫んだら、かき消すように…とはベテラン看護師さんによる、十八番の話。
幸か不幸か、私はお逢いできませんでしたが。
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