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知る人ぞ知る話ですが、葬儀屋さん等は、幾つか懇意にしている中古車業者を持っております。 故人が乗っていた車を処分しなければならない折に、遺族から依頼された葬儀屋さんが仲立ちし 中古車業者に連絡が入ります。 大抵は、どうせもう古いから手放す、とか、まあ、ありきたりな理由で車が流れてくるのですが。 中には、そうで無い物件もあります。 街の中古屋さんで頑張る知人のお話です。 葬儀屋さんから車の引き取り依頼が来たので、行ってみると、軽のワン・ボックスでした。 なじみの葬儀屋さんの社員が、「悪いけど、今回は凄いよ…。」とにやりと笑う。 ドアを開けてみると、堪らない死臭が、何かが焦げた様な臭いと入り混じって、車内に充満しています。 「これ、車内で死んだんですか?(うえええ…嫌だなあ…。)」と聞くと、社員が一言。 「練炭。夫婦で、心中。」 後席には、練炭を燃やした七輪みたいな物がそのまま置いてあります。 商売なので断る訳にもいかないので、窓を全開にしていやいや運転席に乗り込みます。 見ると、カップホルダーに、半分くらい中身の残った、日本酒のワンカップが残っています。 (最後にこの酒を…。) あとはもう一刻も早く車を降りたい一心で、店までひた走りました。 店に着くと、脱兎の如く車から飛び降りた。 そこで、出迎えた社長が言うには、 「あれ、お前か?客かと思ったよ。じいさん、ばあさんが乗ってた様に見えたんだけどなぁ…。」 「へ、変な事言わないで下さいよぉ!社長、これどんな車か知ってて取りに行かせたんですか!?」 話を聞いた社長も、そんな物件とは知らず、「そんな車も、あるわなあ…。」と。 その物件は、そのまま解体直行となりました。
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