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以前にも登場した、不動産屋のU社長。 再度のご登壇です。 「おいっす、TOちゃん、お元気?」 「あ、来ちゃったよ」 「来ちゃったよとはご挨拶じゃねえか。何だい、そんな迷惑そうな顔して」 「迷惑そうな、じゃなくて、迷惑なんですよ、完全に。こっちゃ忙しいんですから」 「何だい何だい。せっかくTOちゃんの好きそうな話を持って来てやったのにさぁ」 「ささ、どうぞ社長。こちらへずずいと。ま、お掛けになって下さい。―おーい、社長にお茶をお出しして。あー、そんな安い葉っぱを使っちゃいけない。相手はU社長だよ。玉露をお出ししなさい、玉露を。あ、それと、ホラ、上等な羊羹があっただろ。あれ、お出しして。早くだよ!!」 「えらい変わり様だね。全く。―忙しいんじゃなかったのかい?日を改めてもいいんだよ」 「暇です。すっごく暇です。暇で暇で、暇を潰すのに忙しい位で」 「言ってる事が良く判らないよ。まあ、いいけどさ。じゃ、ちょこっとお邪魔するよ」 「どうぞどうぞ。で、社長。その『私の好きそうな話』ってのは?」 「おう、それそれ。―おっと、ありがとう。ほお、こりゃ良さそうな羊羹だ。ちょっと一口頂くよ… う〜ん、美味い。上品だね。甘さが。ズズズ…うん、お茶も香りが違うね、香りが」 「とらやの栗蒸羊羹ですよ。頂き物ですがね。ちなみに茶は八女の『さえみどり』。しかも今年の全国茶 品評会玉露の部で一等をとった逸品中の逸品ですわ。社長に味がわかるとは驚きですが。―これだけのモノ出してんだから、生半可な話じゃ困りますよ」 「おいおい、プレッシャーだね。まあ、でも、実際この俺が体験した話だから、太鼓判だよ。でも、今チラッと失礼な事言わなかった?」 「別に何も。しかし、社長の太鼓判で何度煮え湯を飲まされた事か」 「人聞きの悪い事言うなよ。俺は印鑑は偽造するけど、太鼓判は本物だよ」 「印鑑の偽造までやってんですか。まあ、私には関係ないけど。さ、社長、羊羹も食ったし、早く話を聞かせて下さいよ」 「ふむふむ。―いや、こないださ、田舎から出てきた夫婦が賃貸マンション探してるって言うんで、丁度いい物件があったから、案内した訳よ。 その物件てのが、いくら埋めてもすぐ空いちまう、曰くつきでさあ。知り合いの業者から『いい話があったら』って、前から頼まれてたヤツなんだよね」 「何だ。お客さんに丁度いい物件じゃなくて、社長に丁度いい客じゃないですか」 「まあ、まあ、そうなんだけどさ。なんせ、田舎から出てきたばっかりなんで、純朴そのものでさ。これならあの物件を押し付けられると踏んだんだよね」 「酷い話だ。自分は象に踏まれた様な顔してる癖に」 「上手い事『踏む』を引っ掛けんなよ。人の顔で。―でな、立地や間取りは気にいったんで、早速現地にって、連れてったのよ」 「やる事が早いですね。まさに悪事千里を走るだ」 「別に悪い事してるつもりは無いよ。真っ当な商取引だろ。ちょっと回転が速い物件ってだけの話で」 「ものは言い様ですね。ところで、その部屋、何かあったんですか?」 「―うーん、別に大した事は…ちょっと、殺…とか…心…とか…ごにょごにょ」 「何、奥歯にもの詰まらせてんですか。殺…とか心…とかって聞こえましたよ」 「―え?聞こえちゃった?」 「わざとらしい。では、殺人とか心中とかがあったんですね、その部屋」 「うん、まあそうなの。最初に入ったのが若い夫婦者だったんだけど、旦那がかみさんに刺し殺されたのがケチの憑き始めでね。何でも浮気がばれて、かみさん逆上、つい勢いで、ってヤツらしいんだけどね」 「社長も気をつけなきゃ。奥さん怒ると刺す位じゃすまないでしょ。普段から般若みたいな顔してるし」 「般若顔は俺も認めるけど、他人に言われると腹立つな。俺は平気だよ。きちんと隠してるから」 「でも、ナミちゃん、最近社長のお手当てが少ないってこぼしてましたよ。ベッドの上で」 「あ!!てめえ!!人の女に手ぇ出したのかこの野郎」 「冗談ですよ。私があんな象に踏まれた様な顔した女に手を出す訳がないでしょ」 「それならいいけど…あ、また象に踏ませやがったよ。人の女を。この象使い!!」 「どう言うツッコミなんですか。社長、このブログは未成年の方も読んでるんですから、男女のドロドロはその辺で。―本題に戻りましょう」 「そうだった。―でね、それからしばらく寝かしといて、次に入ったのもやっぱり夫婦。それが、入って何ヶ月もしない内に、やっちゃったのよ」 「―心中?」 「そう、それ。しかし、心中するいわれが無いんだってさ。借金がある訳でもなく、夫婦揃って健康でね。しかも、夏休みには海外旅行を予約してある時にやっちゃったのよ。二人仲良く、鴨居にぶらーんってね。公園のブランコじゃないんだから」 「おちゃらけるネタでもないですけどね。―はあ、しかし、ちょっと尋常じゃない感じですね…」 「だろ?まあ、幸い賃貸なんで、しばらく寝かしてたら、隣近所も入れ替わって、そんな事があったってのも消えてしまう。その間、内輪の不動産屋で架空の賃貸を繰り返して『洗う』んだけどね。 しかし、それからその部屋に入ると、病気したり事故したり、変な事があったりで、碌に居つく奴がいない」 「変な事って」 「お、案の定、身を乗り出して来たね。まあ、この辺は噂だけどさ。良くある話だよ。『風呂場の排水溝が詰まったので水道屋を呼んだら、長い黒髪がごっそり詰まってた』とか、『キッチンで背後に人の気配を感じて振り向いたら、見ず知らずの男女がテーブルに座ってた』とか、『外から帰ってきたら、閉め切っていた部屋の中に線香の煙が漂っていた』とか」 「はあ、まあ、聞くっちゃ聞きますが…。で、例の社長が体験したって言うのは?」 「それそれ。いや〜、思い出してもゾッとするんだけどさ…」 「社長、最近ボケてきて物忘れが激しいからすぐ忘れられますよ。忘れる前に話してください」 「誰がボケてんだよ全く。まあ、確かに物忘れはな。この間もナミに…」 「ナミちゃんはいいから」 「そう?そうか。そうそう、その田舎から来た夫婦をさ、連れてったんだよ。その物件にな。で、マンションに着いて、エレベーターに乗ってる時から、奥さんの方が「何か、気分が悪い」とか言い出しちゃってさあ。あ、こりゃ、ダメかな…ばれちゃうかなって思ってさ」 「ばれちゃうかなって、言ってなかったんですか、殺人とか心中とかの事?明らかに瑕疵物件じゃないですか。言わなきゃいけないんでしょ」 「言うわけ無いよ。言ったら借りないだろ」 「借りませんよ、普通は」 「言わなきゃ判らないしさ。世の中知らない方がいい事もあるでしょ。それがお互いの為だよ」 「お互いの為じゃなくて、完全に社長の為じゃないですか。何都合の良い小理屈を捏ねてんですか」 「まあ、まあ、そんなもんだよ。世の中。―でね、まあせっかく来たから、部屋を見るだけ見ましょうって、とにかく部屋まで行った訳。で、鍵をこうガチャッとあけて、ドア開けて、奥さんが一歩玄関に入った途端に…」 「と、途端に!?」 「―あ、お茶おかわり貰える?」 「あーもう!!茶ァ持ってきて、茶ァ!!―え?玉露?いいよそんな上等なのじゃなくて。そのペットボトルのでいいや」 「あ、ひでえな。玉露出せよ、玉露」 「話し終わったら出してやりますよ。ささ、これでも飲んで、とっとと続きを!!」 「ちぇ、しょうがねえなぁ。ゴクゴクゴクっと。で、どこからだっけ」 「だから、奥さんが玄関に一歩入った途端」 「そう、その途端!!」 「ごくり」 「ヴァアアア!!ぎゃあああ!!いやああああああ!!―って、とんでもない叫び声あげて、飛び出して行っちゃったんだよ。奥さん、ダーッと走って逃げてっちゃってっさ。ウサイン・ボルトかと思ったよ、あの中間加速」 「まさに『脱兎の如く』ですね」 「ダーッとだけにかい?洒落るとこじゃないんだけどなぁ。―で、旦那と二人で慌てて追いかけてって。奥さん、エレベーターホールの隅っこで丸くなってガタガタ震えてんだよ。完全にショック状態でさ」 「な、何か部屋の中に居たんですか?」 「いや、そん時は俺も旦那さんも何も見えない訳よ。旦那さんが背中さすったり何だりして、やっと奥さんも少し落ち着いてさ。ともかくここに居たくないって言うんで、まあ車に何とか乗せてさ。じゃあ、帰りますからって、運転席に乗る時に何気にその部屋のベランダを見上げちゃったのよ。……そしたらさあ……」 「そ、そしたら…?」 「ベランダから、3人…見下ろしてんのよ、こっちを!!若い男と、あとの二人は見た感じ中年の夫婦みたいな…。ちゃんと施錠して来てっから、人なんか入れる訳ねぇのにさぁ。―うー、怖!!怖いだろ?」 「…いやー、さぶいぼ立っちゃいましたよ…しかし、ホントにマジですか?」 「マジもマジよ!!だって、後から、旦那さんが『見ました?ベランダの…』って、青い顔して訊いて来たもんな…。やっぱ、旦那さんにも見えてたんだな。―で、途中のファミレスで、奥さんにコーヒーとか飲ませてさ。話聞いたら、玄関に入ったら、部屋中に生首みたいな顔がいっぱい浮かんでたって…。何十も何十も…。色んな顔が浮かんでたんだってさ。それが、玄関に入った瞬間、一斉にこっちに向いて睨んだんだって」 「うえええ…気持ち悪〜」 「だろだろ?この商売も長いとさ、たまに妙な事もあるけど、今回のは極め付きだったよな」 「しかし、そんな物件、二度と貸せないですね…そんなのがうようよしてるんだったら。瑕疵物件ってだけじゃないですもんね」 「何言ってんの。ほとぼり醒まして貸すに決まってんでしょ。勿体無い」 「―さすが、悪徳不動産屋だけの事はある。瑕疵物件だけに『瑕疵(貸し)てナンボ』って訳ですね」 [怖い話] ブログ村キーワード [怪談] ブログ村キーワード
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住まいの怪
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ミーさんから頂いたコメント中に登場した「水を飲むトリの置物」!! (↑)こういうヤツ 無茶苦茶興味をそそられたので、調べてみました。 「水を飲むトリの置物」の正式名称はな、な、な、何と!! まあ、「そのまんまやないかい!!」とツッ込みが入りそうなネーミングですが。 ちなみに、「平和鳥」「ハッピーバード」等と言う商品名で売られているそうです。 しかし、この「水飲み鳥」。 その、かわいらしい外観と動きに反して、「熱力学」と言う、機動戦士ガンダムみたいな原理で作動していた事が 判明致しました!!(あ、ガンダムは熱核融合炉か。まあ、似た様なもんでしょう。) 水飲み鳥は二つのガラスの球を管(鳥の首)で繋いだ形をしている。管は下側の球の底近くに達しているが、上側の球の端までは達していない。内部には一般的に着色されたジクロロメタン(塩化メチレン)の液体が入っている。 空気は抜かれており、内部の空洞は気化したジクロロメタンで満たされている。上側の球には嘴が取り付けられ、頭部はフェルトのような材料で覆われている。多くの場合、目玉とシルクハットと尾羽で飾りつけられている。装置全体は首の回転軸で支えられており、軸のポイントは変えられる。 水飲み鳥は以下に述べるような複数の物理法則の興味深い展示であり、そのため基本的な物理学や化学の教育で利用されている。 ボイル=シャルルの法則によれば、体積一定の気体において温度と圧力は比例する。 理想気体の状態方程式によれば、体積一定の気体において物質量と圧力は比例する。 マクスウェル分布によれば、ある体積・温度においては異なるエネルギー準位の分子が存在し、そのため一定温度下で複数の相(固体/液体/気体)の状態で存在しうる。 蒸発熱は物質が蒸発するときに吸収する熱である。 トルクと重心の概念。 フェルトの毛細管現象による水の吸収。 水飲み鳥は基本的には熱機関であり、温度差を利用して熱エネルギーを運動エネルギーに変換して仕事を行なう。他の熱機関と同様に、水飲み鳥は熱力学的サイクルの繰り返しによって動く。系の初期状態は鳥の頭が濡れた状態で直立し、これが軸における初期振幅になる。 サイクルは以下のように働く。 1頭部から水が蒸発する(マクスウェル分布) 2蒸発により頭部の温度が下がる(蒸発熱) 3温度の低下により頭部のジクロロメタン蒸気が凝集する 4温度の低下と凝集により頭部の気圧が下がる(理想気体の状態方程式) 5頭部と胴体の気圧差により管内の液面が上昇する 6液体が頭部に流れ込むことで重心が上がり、前方へ傾く 7傾くことで管の下端が液面より上に出る 8蒸気の気泡が管を通って上昇し、液体は下降する 9液体が胴体に流れ、頭部と胴体の気圧が平衡する 10液体が胴体へ戻ったことで重心が下がり、鳥は元の直立状態に戻る 水を入れたコップ等が置かれ、嘴が降りたとき水に浸されるようになっていれば、水飲み鳥は水を吸収し続けてサイクルは繰り返され、頭部を湿らせるに足るだけの水がある限り動作は続く。ただし水が無くても、頭部が湿っているか、もしくは頭部と胴体の温度差が持続される場合にも動作は続く。蒸発熱なしで温度差を持続する手段としては、例えば胴体部を熱することで頭部との気圧差を作り出せばこの熱機関は駆動する。本質的なエネルギー源は周囲環境の熱であり、この玩具は永久機関ではない。 (以上、全てWIKIより。)―と言う事らしいです。恐らく、皆さん、読むのをはしょってると思いますが。 兎も角、何だか良く判らないけど、もの凄い原理で動いているので、今後は「水飲み鳥」を見たら畏怖し ましょう。 しかも、WIKIにはこうあります。 見た目は玩具であり実際そのように分類されるが、取り扱いには注意が必要である。初期の製品は可燃性の液体(エーテルなど)を用いたものが多い。新しいものは難燃性のジクロロメタンを用いている。 ただしジクロロメタンは皮膚や肺にとっては刺激物であり、また長期間にわたり接触・吸引した場合肝毒性を持ち、発癌性の可能性もある。 水飲み鳥を破損させないよう、とくに子供や動物の近くに置かれている場合は気をつけるべきである。 ―き、危険物でもあったんだぁ!! もし、「水のみ鳥」をお持ちの方がいらっしゃいましたら、是非「我が家の『水のみ鳥』情報」をどしど しお寄せ下さい!!お待ちしております!!(何故そこまで入れあげる!?)
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「あんたのところは昔は女郎屋でねぇ。女郎屋と言っても、子供に言っても解るまいが」 「大体、解ります」 「はあ、そうかい。じゃあ、まあ、話は早いが、女郎屋と言うのは、必ず逃げ出す女がいるもんだ。 女にとっては辛抱できない事もある仕事だからね。中には、逃げ出す女もいるのさ。 ―朝方、客が引けた時にね、こっそりね。でも、草履を持っていないから、裸足で逃げるんだよ。 女郎屋は、逃げられない様に、履物を与えないんだね。 裸足の女がそう遠くへは行けない。大抵はすぐに捕まって、連れ戻される。そうなると、仕置きをされ、 只でさえ嫌で嫌で逃げ出したのに、余計につらくなる。 終いには、ほれ、そこの松の木で首を括るのさ。昔は、たまにそう言うことがあったのさ…。だから、こ の木の近くでは遊ぶなと言ったのさ」 もしかしたら、この、齢いくつかも知れぬ隣の婆ちゃんも、女郎屋に居たんじゃないか…?今まだここに 住んでいると言う事は、もしかしたら、女郎屋の主だったとか…? その発想に、W少年は、金縛りや女の笑い声よりも、ゾッと背筋を寒くするのでした。 「あんたの家、随分手が入れられて綺麗になったが(え、これで?とW店長は思ったそうです)骨組みは 昔のまんまなんだよ…」 隣のオバアチャンから聞いた話を父親にすると、既に知っていたそうです。 親戚が仲立ちに入ったところだから、良いも悪いもなく、ここを借りたんだと。 過去記事をご記憶の方は、W店長の父君が、かなりのレベルで「見える人」だと思い当たるでしょう。 金縛りに現れる天井の巨大な女郎蜘蛛の話をすると、それはお前の前では蜘蛛の姿だっただろうが、俺が 見た時は、長い髪を振り乱した、死相の女が天井に張り付いて見下ろしていた―と言ったそうです。 また、真夜中に響く女の笑い声の事を言うと、そうか、お前は笑い声だけ聞いたのか…と。 親父が笑い声の他に何を聞き、何を見たのかは、さすがのW少年も、訊けなかったそうです。 そうして、巨大蜘蛛や笑い声に囲まれながら数ヶ月が過ぎ、いい加減それに慣れてしまい、笑い声が聞こ えないと「今日は静かだなぁ…」と少々寂しく感じる様になった頃。 唐突に、引越しが決まりました。 一家の中で、親父さんの次に「霊感あらたか」な、W少年の妹さんが「もうこんな家、ヤダ!!」 とゴネたからだそうです。 妹さんが言うには…。 毎晩寝る前に便所を使うと、そこに必ず、江戸時代みたいな格好をした若い女が居ると。 (W店長によると、便所は不自然に広かったそうです。やっぱり、商売をやってた建物だよねぇと。) 何もしなくて立っているだけだからずっと無視してたけど、最近は髪を引っ張ったりとちょっかいを出し て来る様になった。ゆっくり便所も使えない。いい加減鬱陶しくなってきた。昨夜はフマキラーをかけ たけど消えなかった。もう、こんな家ヤダ!! そんな訳で、それから早々にその家を引き払って何年か経ち、すっかりそんな事を忘れていた頃。 親戚筋からこんな話が流れてきました。 あんた達が前に住んでた、あの家。あの辺にマンションが建つんで取り壊したら、昔の人骨が何人か分出 てきたんだって!!松の木があったでしょ、庭に。何でもほら、あの根元から…若い女の… 蛇足 そんな事がありながらも、W店長のご母堂は一切何も見ず、何も感じずだったそうです。
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「店長、ここんとこ、ブログのネタ切れで困ってるんですけど、何かいいのないですかねぇ」 困った時のW店長頼りです。 「あ〜、俺が高1の時の話ならあるよ〜。でも、仕事もしてね〜」 やっぱり頼りになるなぁ。W店長!! W店長が高1の時。 オヤジさんの仕事の都合でG県(バレバレ)に引っ越しました。 その町は、昔は宿場だったそうで、W少年一家が借りた家は、少々町から外れた四辻の角。 敷地は広く、庭には大きな一本松があります。 母屋は古いが、10以上も部屋がある旧家風。 W少年も一部屋あてがわれました。 しかし、引越してからしばらくすると、W少年は毎晩の様に金縛りに遭うようになりました。 しかし、慣れているせいか、金縛り自体はあまり怖くはない。 ちょっと怖かったのは、金縛りに遭った時に、いつも天井に貼り付いている大きな女郎蜘蛛でした。 両手のひらを広げた位の、大きな女郎蜘蛛が、天井に張り付いているのです。 ある時など、何とか金縛りを振りほどき、立ち上がって、枕元に置いてあったフマキラーをぶちかけたそ うですが、ふと我に返ると、天井には何もいない。 ああ、夢を見て、寝ぼけてたんだなあとそのまま寝たそうですが。 ―その内、金縛りとは他に、家の外から響いてくる女の笑い声に、眠りを破られる様になりました。 ははははははは わははははは ひーひひひひー あーはっはっはぁ 何人もの女が、呆けた様に大声で笑っています。 近くの家で宴会でもやってるのか。しかし、毎晩毎晩、うるさいなぁ…。 しかし反面、「―こりゃ、この世のモノじゃないかもなぁ」とも思っていたそうです。 そんなこんなで日々を過ごすうち、ある夜、オヤジさんが、W少年の部屋にやって来ました。 「お前、この家、何ともないか?」 「色々あるけど、大丈夫じゃない?」 「―そうか。まあ、ここに住むのも1〜2年だからな。そう、悪い奴らじゃないし」 そんな会話があった後も、金縛り&巨大女郎蜘蛛もしくは女達の笑い声、時にはそのダブル・トリプル・ パンチと言う夜が続きました。 そんな所に文句も言わず寝ている方もどうかしてると思いますが、その辺をW店長にツッコむと、 「ん〜。何か、全然怖い感じがしなかったからねぇ」―と仰います。 しかし、多少なりとも気にはなっていたW少年。 ある日、隣のオバアチャンに、巨大女郎蜘蛛の事や、女達の笑い声の事を話したそうです。 何故、隣のオバアチャンにそんな事を話したかと言うと、越してきた時に色々手伝ってくれる中、 W少年には「ほら、庭の松の木。あの木に触るんじゃないよ」と何度も言い含めていたので、きっと何か 知っていると踏んで、話をしてみたのです。 一通り、W少年の話を聞いた後。 「ははあ、やっぱりねぇ…」 ため息混じりに、オバアチャンは語り始めました。 (眠いので、続きにします…)
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「へぇぇ!!じゃ、出たんですかね〜???」 「まあ、それは、その辺のおっさんかもしれないけどさ。その後が面白いんだよ」 「ふんふん」 「で、やっとこ臭いも抜けたって、そろそろ売りに出そうかと言っても、『瑕疵物件』だからさあ。相当 下がる訳だよ」 「そりゃ、そうでしょうね。1年も死体が転がってた部屋なんか、誰も住みたがらないでしょ」 「だろ?しかし、ババァにはそれが判らねぇんだよ。幾らで買ったのに、そんな金額に下がる訳がないとか言ってさ。いや、これこれこうだからって説明しても、理屈が通らない。人一人死んだ位どって事ない、いちいちそんな事を気にしてたら、世の中回っていかないとか言っちゃってさ〜。回ってないのはお前の頭だってんだよ」 「難儀ですね〜。さすが、Uさんの伯母さんですね」 「難儀なんだよ。―て、今のどう言う意味だよ。え、褒めてる?どう褒めたらそんな風になるんだよ? ―まあ、で、仕方ねえから、薄めようって事で、丁度遠縁の若いのが東京に住むとこ探してるって言うんで、ソイツを住まわそうって事になってさ」 「へえ。その人、部屋の曰くを知ってたんです?」 「知らないよ。言ってないもの。言ったら住まないだろ」 「酷い話ですね〜」 「酷かないよ。本人は大喜びだよ。結構なマンションだし、おまけに家賃は格安だしね」 「金取ったんですか!?そいつは更に酷い話だ」 「酷くないって。むしろ、良心的だろ?で、早速、去年の秋口くらいから住み始めたんだけどさ」 「だけど…?もしかして、出たんですか、やっぱり」 「出たんだよ。夜中に台所でガサゴソするんで、何だと思って見に行ったら、見た事ない爺さんがうろついてたんだって。泥棒かと思って大声出したら、消えちゃったって。そんなのを何度か見たって、ビビっちゃってさ。ソイツは旦那と面識は無かったんだけど、面相を聞いたら、ああ、やっぱりと思ったね。 死んだ旦那なんだよ、ソレ」 「ははぁ。リアルな話ですね〜」 「リアルも何も、ホントだもんな。ソイツ、それで一ヶ月もしない内に出て行くって言い出してさ。可哀想に」 「可哀想にって、全部Uさんが仕組んだんじゃないですか。この小悪魔」 「小悪魔って何だよ。何で小が付くんだよ。人を売れっ子キャバ嬢みたいに言うなよ。―まあ、悪いと思って、代わりにいい部屋斡旋してやったんだけどさ。で、次に人入れてもまたすぐに出て行かれるとヘンな噂が立って困るし、空き部屋のままでも良くないしで、困っちゃってさ。そしたら、ババァが自分が住むって言い出しやがって」 「何だ。最初っからそうすれば良かったのに。でも、怖くないんですかね、そのくそババァ」 「怖がるタマかね。って、人からくそババァって言われると意外に腹立つな。一応身内だし。しかし、だんだん口が悪くなってくるね」 「有難うございます」 「言っておくけど、褒めてないからね。―まあ、ババァは、私の所には出ないよって。出ても、あんなの幽霊になっても怖くないって。箒ではたいてやるなんて言っちゃってさ。まあ、確かにあんなくそババァの所になんか、頼まれたって出ないだろうがね」 「はあ。さすがにUさんの伯母さんですね」 「また言いやがった」 「まあまあ。で、出たんです?その後」 「出ない出ない。出ないよ。出る訳ないって言っただろ。でもさ、この間笑っちゃってさ〜」 「鏡でも見たんですか?」 「何で俺が鏡見て笑うんだよ!!そんな面白顔じゃねえだろ」 「いや、十分面白い…」 「うるさいよ。俺はひょっとこか!!」 「ひょっとこってツッコミが世代を感じさせますね」 「いいって、そんな事。―でな、ババァ、そこ気に入っちゃってさ。便利がいいし、眺めもいいから、正月位しか自宅に帰らなくて、ずっとそこに住んでたのよ。で、この間さあ、すぐ来てくれって電話があるから行って見たらさ、こんな事もあるんだなあって思ったね…」 「何があったんです???」 「いやさ、和室に敷いた絨毯が暑苦しくなってきたから、剥がしたらしいんだよ。そしたら、剥がした下の畳に…」 「畳に?猫でもいましたか」 「そう、可愛い猫がニャーと鳴いて。―おい。いる訳ねえだろ。どんだけペッタンコなんだよ、その猫は。ピョン吉かよ」 「いや、ピョン吉と言うよりは、むしろニャア吉と言った方が」 「どっちでもいいよ、そんな事。―で、畳なんだけど、新しいのに替えてあったんだけどな。その畳に、人の形が染み出てるんだよ。どうやら、畳の下の根板に、死体の油が染み付いていたらしくてな…。それが、また畳に染み出たらしいんだよ。それがさあ、手足がこうなってこうなってて、要は、死んで倒れたまんまの格好で染みになってるんだよな」 「うえぇぇ。怖いですね、それ。Uさんの性格より怖い」 「今度は性格にまで言及されちゃったよ。―でも、笑っちゃったのはさあ、ババァは知らずに、その染みの真上に布団敷いて寝てたんだって!!毎日毎日さ。さすがにババァも青くなってたよ。」 「はあ。因果ですかね」 「まあ、そう言うところだよね。ババァももうここには住まないとか言い出しちゃって。ケツ捲くって自宅に逃げてっちゃったよ。結局、和室をフローリングにリフォームして、売り出すって話になったよ」 「はあ。でも、染みはそれでいいとして、幽霊の方はまた出るんじゃないですか?」 「うーん、いやぁ、もう出ないんじゃない?あのくそババァに一泡噴かせたんだから、それで成仏したんじゃないかなぁ」 「幽霊だけに、泡と消える訳ですね」 「上手いねどうも」
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