大自然の怪

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ブリザード

「今年の冬、どっかスキーでも行こうか」と、会社で話していたら、事務のKさんが

○○だけはダメ!!と言うので、理由を聞くと、「あそこ、出るのよ。昔、見たのよ」と。

聞いてみると、こんなお話でした。



人の少ない平日を狙って行ったので、空いているのは良かったのですが、生憎天気が崩れて来ました。

終いには吹雪きだしたので、仕方なくロッジでお茶をしながら天候の回復を待ちました。


窓から、誰も居ない、白く煙るゲレンデを眺めていると、何か黒っぽいものがフワフワと漂っている

のに気が付きました。


良く見ると、人の上半身だけが、吹雪の中を彷徨っている…


連れに言っても、何も見えない、と言います。


上半身は、その内に吹雪に紛れて見えなくなりました。

やっぱり何かの見間違いかな?と思っていると、ロッジの人がこっそり教えてくれました。


「お客さんの見たモノ、たまに出るんですよ。何年か前に遭難した人らしいんですがね…。

まあ、中に入ってきたりはしないので、放ってるんですが…。」
イメージ 1

                              ↑想像図

ちょっと季節外れですが…。

みどりが淵

ある同僚の故郷は山に囲まれた町で、子供の頃に里帰りすると、近所を流れる川で毎日泳いで

いたそうです。

川の上流には「みどりが淵」と呼ばれる小さな淵があり、子供達の格好の泳ぎ場になっていました。

淵といっても、そう深くなく、子供の足がやっと届くほどの深さ。

広さは、ざっと教室の半分程だったそうです。


ある夏、従兄弟達と「みどりが淵」で遊んでいると、従弟の一人が溺れかけました。

アップアップしている従弟を皆で助け、岸にひっぱり上げると、皆悲鳴をあげました。


従弟の足には長い黒髪が,両足をくくる様に巻きついていました


何とか、黒髪をほどき、急いで大人を呼びに行きました。

もしかしたら、どざえもんかもしれんと、消防団か何かの人達がすぐに淵をさらいましたが、何も出ず。

また、何故か、岸に投げ捨てていた黒髪も、無くなっていたそうです。

第一海堡

以前、何度か登場した釣りキチ同僚から収集したお話です。

彼が釣りの師匠と仰ぐ人の体験談。Aさんとしておきます


東京湾には「海堡」と言う人工島が3つあります。昔の砲台跡です。

今はどれも上陸禁止ですが、第一海堡は数年前までは神奈川側から釣り船が出ていて、テント持参で

泊まりの釣りによく行ったそうです。


さて、Aさんが、友人と第一海堡に泊りがけで釣りに行った時の事。深夜に釣り糸を垂れていました。

雲ひとつ無い晴天で、周囲には灯り一つありませんが、月明かりのお陰で懐中電灯も要らない程でした。


波音を聞き、湾岸の夜景を眺めながらアタリを待っていると、視界の隅を何か白いモノがよぎりました。

見ると、白い人影が2人歩いて来ます。

自分の後ろを通り過ぎ際に「こんばんは」と挨拶してきたので、挨拶を返しました。

白髪の老夫婦でした。


2人が立ち去った後、よくよく考えるとおかしいよなあ…と思ったAさんは少し離れた場所で釣っている

友人の所へ行き、老夫婦の話をしてみました。案の定、友人はキャンプに来た人だろ…と言いますが、

Aさんは腑に落ちません。

「だってよ、着てるものは2人とも薄い白い浴衣みたいなので…靴じゃなくて、今時わらじみたいなの

を履いていて…懐中電灯も持っていなかったし、何か変だよ。」とAさんが食い下がると、

友人は驚いた様に言いました。「―おい、お前それ、『死装束』じゃん!!」

去年、親戚が亡くなった時にそんな格好で棺に入れられていたそうです。


もしかしたら、自殺しに来たのかもしれない、と言う話になり、釣りそっちのけで老夫婦を探しに行く

事になりました。

2人が歩いていった先の、砲台跡などを懐中電灯をかざしてみて廻り、また、他の釣り人にも声をかけま

したが、誰もその老夫婦を見ていない。


結局、1時間以上探しても見つからず、諦めて釣りに戻ったのですが、朝になっても2人の姿は現われま

せんでした。

しばらくは気になっていたのですが、その後も第一海堡で自殺者が出たと言うニュースも聞かず、今と

なっては「何だったんだろう、あの老夫婦は…」と言う疑問だけがAさんの心に残っているそうです。

お盆の海

伝聞ですが…。


ある友人グループが、伊豆へ一泊の海水浴に行った時の事です。

7月中に行く予定が、皆の都合が合わず、お盆のど真ん中になってしまったそうです。

幸い、海に面した民宿が取れました。


その夜。皆で浜に出て、夜風を浴びながらビールを飲んでいました。


ふと、暗い海に白い物がチラチラと蠢いているのに、誰かが気付きました。

丸い人魂の様なモノが幾つもぼんやりと漂っています。


何だあれ?と、皆で凝視します。

波かと思うと、そうではない。夜光虫?いや、明らかに空中に浮かんでいる。


その数はだんだん増えていき、2〜30程になりました。

波打ち際から20mほど離れた、海面の1〜2m位上をふわふわと飛び回っていました。


気持ちが悪いので、宿に帰り、民宿のおじさんにその事を言うと…。

そりゃ、盆の夜に海を見ちゃ駄目だよ。海で死んだ亡者が帰って来るんだから。」

にやりと笑いながら、おじさんは言ったそうです。






レジャー・シーズン前の怖い話パート2です。
夏休みに泊りがけで海へ行く方、夜の浜でこの話をすると(以下同文)

しかし、海に行ったのに海を見るなと言われても、難しい様な気がしますが。

違和感

これも、親父から聞いた山の怖い話です。

親父の友人の体験談ですが、夏の東北・某山に単独行で登った時の事だそうです。

込み合う北ア等と違い、殆ど他の登山者ともすれ違わず、のんびりと登っていました。


見通しの良い稜線沿いを歩いていると、50m程先のピークに女が一人で座っているのが見えました。

長い髪が風に揺らいでいるのがはっきりと見えます。


しかし、何故か違和感がある。最近は女性の登山者も多くなっているので、女性が一人で居るのは

そう珍しくは無い。視界の外に連れが居るのかも知れないし…。


歩を進めて近付くにつれ、違和感の原因が判りました。

その女の服装です。


袖なしの水色のワンピースに、サンダル履き。荷物も持っていない、若い女です。


いくら夏山とは言え、とてもこんな高度まで登って来れる格好では無い…。


普通、山ですれ違う人達は挨拶を交わすのですが、女も無言でそっぽを向いているし、気味が悪いので

そのまま黙って通り過ぎたそうです。





まあ、その格好で登ってきたツワモノかもしれませんが。

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