日常の怪

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普段の何気ない日常に、ぽっかりと開いた暗い闇。
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他人行儀

さて、それからも友人の怪談は続きます。もっと他に怖い話はねぇのかと、私が煽ったからです。
 
 
そういえばさぁ。前にこんな事もあったっけ。
 
どっかのカウンターで飲んでてさあ。横に、いつの間にか、一人で飲んでる女がいてさあ。
 
色白で、美人なんだけどさあ。声かけて、一緒に飲んだんだけど、言う事がしゃちほこばって、理屈っぽくてさあ。
 
何となく、余所余所しくてさぁ。面白くないんだよね。
 
 
それでまた、スッと消えたか。−と、私。
 
 
う〜ん。スッと消えたと言うか、酔っぱらってってあんま憶えてないと言うか。気付いたら、居なかったなぁ。
 
 
そりゃ、あれだろ。豆腐屋の娘の幽霊だ、きっと。-と、私。
 
 
あははは。そうだな、ありゃ、豆腐屋の娘だ。
 
友人は、大声をあげて笑いました。
 
 
 
 
 

赤坂小町

 
さっき、飲みながら友人から聞いた話です。
 
 
 
先日、友人が赤坂で飲んで、ベロベロに酔っぱらって、溜池山王から地下鉄乗ろうとして、山王下の交差点で信
 
号待ちをしている時。隣にむちゃくちゃいい女が立っていたそうです。歳の頃なら20と5,6、亜麻色の長い髪、小
 
柄なのにすらりとし、出るところは出て、引っ込む所は引っ込んでいる。横から見るご面相は、キリリとしていな
 
がらどこか愛嬌がある。一見するとOL風の、そんないい女をボーっと見ていると、ふと女がこっちに顔を向け、目
 
が合い、慌てて逸らそうとすると、美人はニッコリ微笑んだそうです。まだ終電には間があるし、脈がありそでなさ
 
そで、でもどっちかっつーと、ありそうな別嬪さんを放っておくのも男がスタルヒン。
 
声を掛けようとすると、その美人はいつの間にか、半分透けて、その向こうが見えてる。
 
「あ。あ。お姉さん…」
 
と言うのがやっとで、美人は、ふぃぃと、ろうそくを吹き消すように、目の前で、消えてしまったそうです。
 
 
 
飲みながら、そんな話を聞きつつ、「四谷赤坂麹町、ちょろちょろ流れるお茶の水、粋な姉ちゃん…」 と、
 
寅さんの口上が頭の中を巡るTOでした。

Midnight security guard

久々の新ネタ入荷です。ある人から今日聞いた話です。語り手は、仮にOさんとしておきます。
 


 
Oさんが通うオフィスは、そのビルの最上階、15階にあります。
 
まあ、最近のオフィスビルなんてどこもそうですが、結構セキュリティーが厳しいそうで、警備員が10人近く常駐
 
し、四六時中フロアを巡回しているとか。
 
また、日中は大丈夫なのですが、夜8時を過ぎると、フロアのあちこちのドアがロックされ、セキュリティーカード
 
が無ければフロアから出る事すら出来なくなるとか。ビル自体は築年数が経っているのですが、Oさんが中途入
 
社した一昨年、そのちょっと前にその様なシステムが設置されたそうです。
 
 
先日、残業で遅くなったOさんが、オフィスから出た時は、もう午後10時をまわっていたそうです。
 
 
ふと見ると、廊下をエレベーターホールに向って歩く、警備員の後姿がありました。
 
例の、節電の為、廊下の蛍光灯は飛びに飛びに抜かれており、薄暗い。
 
その、ほの暗い廊下を、薄い緑色の制服を着た警備員は、すたすたと歩いていきます。
 
Oさんはその後を、10mほどの間隔をもって歩いていました。
 
 
廊下の先には、ロックのかかったドアがあります。その向こうがエレベーターホールです。
 
Oさんに先んじてドアに突き当たった警備員は、がちゃ、と開けたドアを通り抜け、がちゃんと閉めました。
 
(あれ、今あの人、カードをピッとやらなかったな?ロックがかかってないのかな?)
 
Oさんはそう思いました。
 
本来、ロックを解くには、壁に後付けされた非接触式のリーダーにカードをかざさなくてはなりません。
 
それは、警備員でも誰でも同じ事なのです。しかし、今しがたの警備員はそれをせずドアを開けたのでした。
 
 
Oさんは、試しに、ドアノブをまわしましたが、やっぱりロックがかかっています。
 
Oさんはちょっと不審に思いました。
 
(警備員だけ、カード不要になったのかな?―しかし、どうすればそんな事が出来るんだろう?)
 
機械の原理として、そんな事が可能なのかどうか、Oさんには良く判りません。
 
不審に思ったと言ってもその程度なのですが、そう言えば、もう一つ、不審と言うか、引っ掛かる点がありました。
 
(いつから、警備員の制服が緑になったんだろう?)
 
そのビルの警備員は皆、青い制服を着用しているのです。さっき、1時間ほど前に、廊下にコツコツと足音を響か
 
せながら巡回してきた馴染みの警備員も、いつもの青い制服を着て、「Oさん、今日は遅いですね、ご苦労様で
 
す」と声をかけてきたものです。
 
 
(そう言えば、今の警備員は、誰なんだろう?)
 
Oさんはそう思い当たりました。ビルの警備員は、皆顔なじみです。2年もいれば、後姿を見ただけで、ああ、あの
 
人だとわかります。しかし、さっきの警備員には見覚えが無い。やや猫背で、早足気味に歩き、髪の毛はかなり
 
白いものが混じっていた。―そんな警備員には覚えがなのです。
 
 
(…そうか、たぶん、警備会社の本社か何かから、視察と言うか、査察とかに来た人なんだろう。だから、制服が
 
違ったんだ。)
 
4基あるエレベーターは皆1階に降りていたので、Oさんの居る15階まで来るのにやや時間がかかります。やはり
 
節電の為、薄暗くなったホールで、昇ってくるエレベーターを待ちながら、Oさんはそんな風に推論しました。
 
 
乗り込んだエレベータの中でも、しかし、Oさんには若干の違和感が残っていました。
 
自分でも、何がそんなにしっくりこないのか、判りませんが。
 
それが、階数表示が減るにつれ、段々と、その違和感の源が頭の中で形になってきました。
 
 
エレベーターは、全部1階にあった。
 
さっきの警備員がエレベーターで他の階に移動したなら、少なくとも1基は下へ動いていた筈だ。警備員と自分
 
がエレベーターホールに入った間隔を考えれば、その間に1階まで下りたとは考えられない。なにせ、警備員の
 
10何秒が後に、自分はエレベーターホールに入ったんだから。例え、警備員がエレベーターホールに入った時
 
に、エレベーターがあの階にいたとしても、10何秒では1階まで下りられない。
 
では、あの警備員は階段を使ったのか?いやそれも有り得ない。広いエレベーターホールの隅に階段へのドア
 
があるが、そこに向ったのなら、後姿があったはずだ。仮に走って行ったとしても、ドアを開け閉めする音は聞こ
 
える筈だ。それに、走っていったのなら足音も…
 
 
足音?足音…。 エレベーターの照明も間引かれ、薄暮の中に居るようです。       
 
 
―さっき、廊下で、あの警備員の、足音は、していなかった…!!
 
 
そのビルの警備員は、いかにも頑丈そうな、安全靴みたいな革靴を履いているので、廊下を歩くとコツコツと、高
 
い足音を立てるのが常でした。その足音で、夜などは、ああ、警備員さんが来たと判るのです。しかし、先ほどの
 
警備員は、全く無音で自分の前を歩いていた…。
 
 
ただでさえ、薄暗く感じるエレベーターの照明が、一気に暗くなったような気がしました。
 
 
いや、何か、俺の気付かない、後から聞いたら、なぁんだそうだったのかと言う様な、そんな事なんだろう。
 
カードを使わずドアを開けたり、見慣れない制服を着ていたり、見慣れない人だったり、足音が…。
 
そんな、いる訳ないし。ゆう…なんて。今で、見た事もないし、ゆう…なんて。
 
 
しかし…しかし…。あの警備員は、何処に行ったんだろう…?
 
 
巨大なビルの中、深夜に、一人でエレベーターに乗るOさんは無性に心細くなりました。いや、正直、無茶苦茶怖
 
かったと、Oさんはそう言っております。
 
 
さて、Oさんを乗せたエレベーターはようやく1階に到着し、ドアがすうううと開きました。
 
エントランスの、大きな自動ドアはもうスイッチが切られ、施錠されております。
 
よって、Oさんは通用口から出ることになります。遠回りは遠回りなのですが、通用口の手前には警備員室があ
 
るので、そこで、人に会える。ほっとした気持ちになったそうです。
 
 
エントランスの照明は、非常灯を残して、消されております。真っ暗、と言っていいほどです。
 
 
疲れてるし、夜中だし、神経過敏になってるんだな、俺は。
 
良く考えれば、カードだってかざしてたかもしてないし、足音だってしてたかもしれないし…。
 
そう思いながら、やはり非常灯のみがぼんやりと照らす、通用口に向う廊下に入ると。
 
 
いた。あの警備員が。向こう向きで、やや猫背の背中を見せて。
 
じっと、立っている。
 
 
息を呑むOさんの目の前で、警備員の姿はゆらりゆらりとタバコの煙の様にうごめいたと思ったら、すい と掻き
 
消えたそうです。
 
 
私も、色々な方から幽霊の目撃譚を聞いてきたのですが、多くはこのような場合、わーとかぎゃーとか悲鳴をあ
 
げる事も無く、淡々と、要は今自分の目の前で発生した事象を理解・解釈しようとして、一見冷静に、しかし心臓
 
はバクバク鼓動し、鳥肌ぞわわ、―と、そんな感じになるようです。男性に、特にその傾向が強い。
 
 
その場のOさんも、まさにそうだったらしく、自分でも何でこんなに普通なんだろう、無茶苦茶怖いのに、と思いな
 
がら、警備員室に「お疲れ様」と声を掛け、同じく声を掛けられ、ビルを出て、駅に向ったそうです。
 
 


 
そして、いわゆる後日談なのですが。
 
 
やはり、気になるOさんは、翌日、馴染みの警備員さんに聞いたそうです。
 
「昨夜、何か、薄い緑の服の警備員さんがいたんだけど」
 
 
すると、馴染みの警備員さんはこう言ったそうです。はいはいはい、と言った表情で。
 
「ああ、昨夜、Oさん会ったんでしょ?顔見て判りましたよ」
 
「は?」
 
「斉藤さん(仮名)ですよ。以前の、ここの主任さんです」
 
「…斉藤…さん…?」
 
「ええ。何年か前、亡くなりましたがね〜。夜間の警備中に、心臓発作で。定年も近かったのに。Oさん、ここ来て
 
まだ1〜2年だからご存知ないでしょう?」
 
「―じゃ、じゃあ???」
 
「幽霊、てんですかね。斉藤さん、命日になると、出てくるんですよ。毎年。以前の制服のままでねぇ。ええ、昨日
 
が斉藤さんの命日でね…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

尋ねる女

都内のマンションに住んでいた人の話です。
 
 
斉藤さん(仮名)は、10年程前まで中〇〇の賃貸マンションに住んでいたそうです。
 
今はもうそこには、住んでいません。
 
その、マンションでの出来事です。
 


 
ある夜、会社から帰ってきた斉藤さんがマンションのエントランスに入ると、季節外れの重そうなコートを着た女
 
が佇んでいました。うつむいて。ぼーっとした感じで。
 
(うわ、ヘンな奴…。)心の中ではそう思っても、顔に出さずに中に入ろうとすると、その女が声を掛けてきました。
 
「〇〇さんの息子さんの部屋って、どこですか?」聞き慣れない、珍しい苗字を、その女は口にしました。
 
ギクリとしながらも、斉藤さんは「さ、さあ?あんまりご近所と付き合いがないので…」と答えました。
 
しかし、女の耳には入っていないらしく、「ここに住んでるのは判ってるんです。誰も教えてくれないんです。ここ
 
に住んでるのに、みんな〇〇さんの息子を隠してるんです。ここに住んでるのは、判ってるんです…」
 
女は、ぎらついている目を中空に彷徨わせながら、そう呟きました。
 
見ると、20代後半に見えるその女は、化粧もしておりません。
 
そして、尋常な表情ではありません。顔に血の気が無く、しかし、目は据わったまま血走って。
 
普通にしていれば美人の部類に入る顔立です。
 
しかし、エントランスの蛍光灯に照らされたその顔は、墓場から這い出てきた死人を思わせるものがありました。
 
それに…今日は一日中晴天だったのに、髪の毛がグッチョリ濡れている…。
 
女の着ている、かなり時代遅れの、こげ茶色のコートも、じっとりと湿っている感じでした。
 
(わわわ、やべえ!!このまま入り口開けたら、この女、入ってきちゃうよ…。)そう思った斉藤さんは、女の言葉を無
 
視して、路上に引き返しました。裏の駐車場のドア(斉藤さんは「裏口」と呼んでいた)から中に入ろうと思ったの
 
です。そのマンションもオートロックで、他人が勝手に入る事は出来ません。裏口も施錠されており、その鍵は住
 
人しか持っていません。斉藤さんは、自分も含めて、郵便受けに名前を入れる人が殆どいない事を思い出しな
 
がら、だからあの女は、ああやってマンションの住人に声を掛けてるんだな…と思いました。警察に通報した方
 
が…とも思いましたが、別に悪い事をしている訳でもなし、また、他人の厄介ごとに巻き込まれるのが嫌だったの
 
で、そのまま放置したそうです。(ストーカーって、ああ言う感じなんだ。しかし、〇〇の息子って人も、ヘンな女に
 
追いかけられて、困ってるだろうなぁ。)と、そんな程度にしか思わずに。
 
 
それから、しばらくの間。
 
忘れた頃に、夜のエントランスで、その女の姿を見ました。女は、エントランスの中にいたり、外に立っていたりし
 
ていました。いつもいつも、あの時代遅れのコートを着ていました。相変らず、中には入れない様です。女の姿を
 
見かけると、斉藤さんはそそくさと裏口に回って部屋に帰るのでした。
 
 
そんなある朝、マンションのエレベーターで、共働き風の若い夫婦連れと乗り合わせました。夫婦は小声で話し
 
合っています。
 
「だって、昨夜もいたんだよ…絶対おかしいよ、あの人。『〇〇の息子』って、もう何回も訊かれたんだよ。管理人
 
さんとかって、あの女の人の事知ってるのかな?」 「うーん、一度、言っておいた方がいいかもな…」
 
あの、コートの女の事を言っている様です。(やっぱり、みんなに訊いているんだ。)斉藤さんは、夫婦に話しかけ
 
ました。「あのぉ、それって、こげ茶のコート着た…?」
 
「そうそう。そうです。やっぱり、見ました?あの人?」と、奥さんの方が食いついてきました。駅までの道すがら、
 
警察沙汰にする前に管理人さんに言おうという事になりました。管理人さんは平日の昼間にしか来ないので、月
 
に何日か平日休みが入る斉藤さんが、管理人さんに言う事になりました。
 
 
そして、その平日休みの日。斉藤さんは初老の管理人を捕まえて、事の次第を話しました。
 
「―で、皆さん不安に思っているみたいですから、管理会社の方で何か対策を考えて貰えないかと…」
 
話を黙って聞いていた管理人さんは、「そうですか」と口を開きました。「実は、他の住人の方からも何件かそう言
 
う話は受けてまして。私も、夜に様子を見に来て、その女を確認した事もあるんです」元警察官の肩書きを持つ、
 
実直そうな管理人さんは、そう言いました。
 
「管理人さんも、見てるんですか?その時何か話しました?」
 
「ええ、話したというか、ただ一方的に『〇〇さんの息子がどうとか』って言うばかりで…。私も『ちょっと、あなた、
 
住民以外の人がこんな所にいちゃあいけんでしょ、今日は早く帰りなさい』と言うんだけども、聞こえてるのか聞
 
こえてないのか。押し問答にもならない。そしたら、すーっと出て行くから、ちょっと後をついて行ったんですよ」
 
「ほお!そこまでして頂いてたんですか。ご苦労様です、勤務時間外なのに・・・」
 
「いえいえ、まあ、責任上ですねぇ。でも、あの女の人、あそこ、駅に行く途中のコンビニの角があるでしょう?あ
 
そこを左へ曲がるんですよ」
 
「―え?じゃあ、駅に向かったんじゃないんですね?―と言う事は、この近所に住んでるのかな?」
 
「はあ。良く判りませんが…」
 
「って、管理人さん、尾行したんじゃ?」
 
「いえね、てっきり駅に行くと思ってたのに角を曲がったんで、私も早足で角をまがったんです。そしたら…いない
 
んですよ」 「―いない?って、いないんですか?」
 
「いないんです。姿が何処にもなかったんです。女の人が曲がってから、ほんの10秒かそこらですよ。私が角を
 
曲がったのは。そんな間に隠れるなんて無理でしょう?一応、辺りを探しましたけど、何処にもいないし」
 
「―気味悪いですね…。何者なんでしょうか、あの女…」
 
管理人さんも「さあ…?」と言いながら首をかしげるばかりです。
 
「あ、ところで、〇〇さんって、ここに住んでいるんですか?」斉藤さんは興味本位で訊きました。
 
管理人さんは、はははと笑って、「何だ、あの女と同じ事を訊くんですね。いやまあ、同じ苗字の方はお住まいで
 
すけど、その人がそうかは判りませんよ。プライバシーの問題もありますからね」
 
既に、管理会社には報告してありますから…と言う管理人さんの言葉にとりあえず納得しつつも、得体の知れぬ
 
不安と言うか、恐怖を感じる斉藤さんでした。
 


 
けたたましい、救急車のサイレンに、早朝からたたき起こされたのはそれから間もなくの事だったそうです。
 
自分の住むマンションに救急車が来たらしい事は判りました。急病人でも出たか、と思って寝直そうと思っても
 
窓の外からは、大声が響き、尋常ではない雰囲気が伝わってきます。
 
ベランダから下を覗くと、マンション脇の歩道に人が倒れ、頭の部分からおびただしい血液が、水溜りの様に広
 
がっているのが見えました。
 
(うわ、飛び降り?このマンションから?)
 
 
その自殺の短い記事は、夕刊に載っていたそうです。
 
死んだ男の苗字は、あの女が訊き回っていた、〇〇でした。聞き慣れない、珍しい苗字です。
 
記事によると、事件性は無く自殺と断定されておりましたが、斉藤さんは果たして本当にそうなのか?
 
と思わざるを得ませんでした。
 
あの、こげ茶のコートの女の存在が、どうしても頭にこびりついていたのです。
 


 
平日休みでコンビニに行こうとしていた斉藤さんは、管理人さんに声をかけられました。
 
「斉藤さん、ちょっとお時間あれば…」と、管理人室に連れて行かれました。
 
管理人さんは、これ…、と言いながら、引き出しから小さな紙片を取り出しました。それは高級そうな和紙で、
 
何やら梵字の様な、文字とも記号ともつかないものが書き込まれていました。やや煤けて、薄汚れた感じがしま
 
す。「何です?これ?」そう訊ねる斉藤さんに、管理人さんは更に申し訳なさそうに言いました。
 
「これ、この間掃除をしていた時に、エントランスの自動ドアの上辺りに貼ってあるのを見つけて、剥がしたんで
 
す。いや、ちょっと見ただけでは気づかない所に貼ってあったんですけどね。剥がしてからよく見ると、なにやら
 
有難そうなものだし、悪戯で貼った風にも見えないし。でもまあ、何であれ勝手に貼るのはいけないので剥がし
 
て、そのうち神社にでも持てって、焼いてしまおうと。ほら、あそこの神社、暮れにドンドン焼きをするから、そこに
 
くべようと思ったんですがね…」 「はあ…」 「でもね、気味悪いのは、これを剥がしたその翌朝に…〇〇さんが」 


イメージ 1
 
 
 
 
 
(↑)気付けば、本業を記事にするのを忘れておりました。いくつかストックがあるので、おいおい記事にします。

せびろのにおい

先日聞いた話ですが、話してくれたのは、久しぶりに会った女友達。
 
妙齢のご婦人(言い換えれば、単なるおばさ…いや、言い換えません。このブログを教えてしまったので、たぶ
 
ん読んでるから)です。
 
わーかった判った。怒るな怒るな。
 
えーごほんごほん。40がらみとは言え、美くしき人妻のノンから聞いた話です。
 


 
ノンが小学生の頃、お父さんを亡くしたとは知っていましたが、つい先日、彼女はお父さんに会ったそうなんで
 
す。この間、実家に帰った時、子供を連れて買い物に行った帰り、中年の男性とすれ違ったそうなのですが、そ
 
れがお父さんだったと。
 
 
そろそろ陽もつるべ落としで、かろうじて残る空気の明るさに夜闇がないまぜになってくる夕方。
 
 
だって、前から歩いて来る人なんていなかったのに、ふっと、背広着たおじさんとすれ違ったのよ。あれ?と思っ
 
て振り返っても誰もいないし。おかしいなぁと思ったんだけど、今の人、お父さんだったってすぐ気づいたのよ。
 
だって、お父さんの背広の匂いがしたんだもん…。
 
 
夕暮れに染まる住宅街に、樟脳の香りがそこはかとなく漂っていたそうです。
 
 
それは、ノンにとって忘れる事などできない、会社から帰ってきたらまず真っ先にノンを抱き上げてくれたお父さ
 
んの背広の匂いだったのだそうです。
 
イメージ 1
 
 
お父さんの顔なんて、写真でしか憶えてないのに、匂いって、憶えてるのよね〜。
 
と、ノンは泣きそうな顔して微笑んでました。
 
 


 
樟脳(しょうのう)とは、私の子供の頃には必ず洋服の防虫剤として衣装棚とか箪笥に入ってた奴です。
 
昭和のお父さん達の匂いって、樟脳と仁丹とタバコと酒でした。
 


 
イメージ 2(←) 夕焼けに 小さくなる くせのある歩き方 ずっと手をふり続けていたいひと…
 
(松任谷由美 作詞作曲 『ダンデライオン〜遅咲きのたんぽぽ)
 
 

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