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知る人ぞ知る横浜の「心霊スポット」、それがここ富岡八幡の森です。
実は私もここがそんな風に言われている事を知らずに、毎年初詣に行ってたりしたのですが。
灯台下暗しー、大正デモクラシーです。
某巨大掲示板の書き込みなどによると、霊感の強い人には森を彷徨う霊がうじゃうじゃ見えるとか、
急に気分が悪くなるとか、真夜中に人影が見えるとか…。
と言う訳で、今日は休みで、天気が良いし、すぐ近くなので行ってみました。
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自宅から車で10分足らず。前回の「池子トンネル」と言い、近場でパパッと済ましちゃおうと言う取材班
の手抜き魂胆が垣間見える現場である。
富岡八幡の周辺は緑の濃い公園として整備され、四季折々訪れる人々に憩いを与えている。
取材の前に、八幡様にお参りに行く取材班。公園の奥に、豊かな森に囲まれた赤い鳥居が見える。
八幡様左手の森は、関東を北限とする海岸地の常緑広葉樹林で、現在でも生態系がしっかりと守られてい
る。かつては海岸地帯をこの様な樹林が覆っていたらしいが、今となってはその生育地もごく限られたも
のになっており、富岡八幡の社叢林は非常に貴重な存在である。と言う事で、この森は横浜市の天然記念
物に指定されている。(と、案内看板に書かれていた。)
深い深い鎮守の森は、神聖な空気を湛えている(様な気がする。)ホントにここに霊がウヨウヨしてい
るのであろうか。していても霊感ゼロの取材班に感じられる訳もないが。
拝殿で、10円玉をお賽銭として奉じ、拍手を打つ。中では初宮参りの家族連れが祝詞をあげていた。
ちなみにお賽銭とは本来「喜捨」であって、後にお参りに来る人の為に境内を整備する為に使って貰うも
のなのだ。つまり、神様に願いを聞いて貰う為にお賽銭を入れる訳ではない。お金を入れようが入れまい
が、神様は願いを叶えてくれる時には叶えてくれるし、叶えてくれない時には叶えてくれない。
また、神様は与えてくれる幸福と同じくらいに祟ったりもする。
あまり神頼みに走りすぎない方が良い様だ。
拝殿の中に、本来のお社があった。
朱色の本殿は天正14年の建築との事。桃山時代のものだ。
富岡八幡宮は、頼朝が建久年間(1190〜1199年)に摂津国難波から蛭子尊(恵比寿神)を勧請して創建
し、その後に八幡神が合祀されたと言う。鎌倉からすると東北の方位にあたり、鬼門の守護としてこの地
に神社を置いたと考えられる。その為、社殿も鬼門の方角を向いているそうだ。
富岡八幡の山は大津波から富岡の地を護ったとされ、別名「波除八幡」と呼ばれている。
この神社は、鎌倉開幕以来ずっとこの地で富岡と鎌倉を護り続けているのだ…。
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何だか歴史散歩みたいになってきたので、話を本題に戻しつつ、件の森へ…。
噂のスポットは恐らくこの辺だろう。
社叢林はフェンスで囲われ立ち入り禁止となっているが、その外側にも木々が植え込まれている。
良く手入れされた、清清しささえ感じられる木立だが…。
さあ、いよいよ突入する取材班!! ガサガサガサ。(落ち葉を踏む音)
「ぶわっつ!!」林に足を踏み入れた瞬間、目に見えぬ恐怖が取材班を襲った!!
悪霊!?魑魅魍魎!?―いやいや、そうではない。 薮蚊の大群だ!!
それもハンパな数ではない。プーン プゥゥゥーン と、羽音が取材班を取り囲む!!
完全に心が折れかけた取材班だが、負けてなるものか!!両手で蚊を振り払いながら、更に奥へと進む。
―と、足元に何か黒いものを発見!!こ、これは!?
け、拳銃だ!!(おもちゃの)
フェンス越しに望む鎮守の森。切り立った斜面を木々が覆っている。
この森に、果たして亡霊たちが蠢いて…もう堪らん。そんな事ぁもうどうでもいい!!冗談じゃない。
―薮蚊の波状攻撃に、撤退を決意する取材班であった。
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さて、富岡八幡公園の南側には、道を1本隔てて「富岡並木ふなだまり公園」がある。
その名の通り、ここら辺が埋め立てられる前は東京湾に面した舟溜まりだったのだろう。
今では、広々した池の様相である。水際は、砂浜になっている。
秋の日差しの中、親子連れがカニを探して遊ぶ。
何とも気持ちの良い場所だ。
時おり、バチャンと大きく魚が跳ねる。
砂浜には無数の小穴が開き、小さなカニがちょこちょこ顔を覗かせては引っこむ。
砂浜一面、カニだらけだ。試しに、水を舐めてみたら薄い塩味。すぐ先が海で、八幡様の山から清水が流
れてくるので、汽水になっている様だ。豊かな自然がさりげなく息づくのを感じながら、秋空の下で暫し
の休憩と洒落込む取材班であった。 (取材終了)
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―え?幽霊が出るか?
さあ、どうでしょう。強いて言えば、富岡八幡に遮られて鎌倉に入れなかったモノ達が周辺の森にたむろ
していると言えば多少の説得力もある様な…。
しかし、こんな気持ちの良い場所には、そうそう幽霊など出ないのではないか―と言うのが取材班の結論
です。
と言う訳で、心霊スポット取材でも何でもなくなりましたが、秋の日のお散歩と歴史探訪に最適のエリア
でした。近くを通りがかったら、是非一休みしてみては如何でしょうか。
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