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年金世代間格差が拡大 若年層への給付伸びず 厚労省試算

2009年5月26日 東京新聞

 厚生労働省は二十五日、公的年金の世代間格差に関する試算をまとめた。少子高齢化の進展により、世代間格差は前回五年前の試算に比べ、さらに拡大しているという結果になった。

 厚生年金は来年七十歳になる一九四〇年度生まれのモデル世帯の場合、本人が納めた保険料の約六・五倍(前回試算六・三倍)に当たる年金を生涯受け取れる。これに対し、来年四十五歳になる六五年度生まれのモデル世帯では、前回試算と同じ約二・七倍に当たる分しか受け取れないという。

 来年二十五歳になる八五年度生まれの場合は、これより低い約二・三倍にとどまる。

 世代間の格差拡大について厚労省は「少子高齢化の進展により給付水準の伸びを一定率カットするマクロ経済スライドを適用する期間が長くなっているためだ」と説明している。

 厚生年金のモデル世帯は平均的なサラリーマンと専業主婦の妻が四十年加入し、平均寿命まで生きたと仮定している。

 <マクロ経済スライド> 年金給付額は通常、物価や賃金の伸びに応じて増えるが、少子高齢化のもとで年金財政を持続させるために増加幅を抑制する仕組み。2004年の年金改革で導入された。04年時点では、07年度から17年間この仕組みが働く想定だったが、デフレで物価などが上昇しなかったため、開始が遅れている。現在の想定では12年度から27年間、給付を抑制するため、後世代がより影響を受けることになっている。

「年金は31年度に破綻」マイナス1%成長で厚労省試算

(2009年5月1日22時18分 読売新聞)

 厚生労働省は1日、実質経済成長率が今後長期にわたってマイナス1%前後で推移すれば、公的年金は積立金が枯渇して制度が破綻(はたん)するという試算結果をまとめた。

 試算では、物価上昇率、名目賃金上昇率、積立金の名目運用利回りが、今後それぞれ過去10年間の実績値の平均(マイナス0・2%、マイナス0・7%、1・5%)のまま推移し、実質経済成長率がマイナス1・2%の状態が続くと想定。

 このケースでは積立金が2031年度に底をつき、年金給付の財源が足りなくなることがわかった。

厚生年金給付 現役世代の50%割れ 厚労省、現状納付率で試算

2009年4月15日 東京新聞

 公的年金の財政見通しをめぐり、国民年金の保険料納付率が向上せず、現状程度の65%で推移した場合、将来の厚生年金の給付水準(所得代替率)が政府が約束した「現役世代の手取り年収の50%」を割り込み、49・2−49・35%に落ち込むとの厚生労働省の試算が十四日、明らかになった。

 所得代替率は、年金受給世帯が、現役世代の平均手取り年収に対し、どの程度の年金を受け取れるかを示す数値。同省が二月に公表した「公的年金の財政検証」では、国民年金の納付率を80%と設定しており、出生率、経済前提の双方で中間値をとった「基本ケース」の所得代替率は50・1%と、政府が最低限保証するとしている「将来にわたって50%」を確保できるという結果が出た。二〇〇九年度の所得代替率は62・3%。

 これに対し、民主党は「前提とする納付率があまりに高すぎる」として、現状のまま納付率が推移した場合(〇七年度は63・9%)も計算すべきだと同省に求めていた。

 同省がまとめた試算によると、納付率が60%になると所得代替率はさらに下がり、48・9−49・1%、70%に上昇した場合でも49・5−49・6%と、いずれも50%を割る結果となっている。

健保組合の92%が赤字見通し=09年度、給与減が影響−健保連

4月11日11時48分配信 時事通信

 健康保険組合連合会(健保連)は11日までに、大企業の会社員らが加入する全国の健康保険組合の2009年度予算を集計した。赤字組合の割合は過去最高の約92%(1360組合)に達し、赤字総額は過去最大となった昨年度とほぼ同水準の6152億円となる見通しとなった。
 赤字組合数は前年度に比べて26組合の増加。高齢者医療制度への拠出金負担が組合財政を圧迫しているほか、景気低迷による加入者の給与・賞与減で保険料収入が約440億円落ち込むことが影響している。

08年度の企業年金運用利回り‐17.02%、過去最低水準=R&I

4月6日15時43分配信 ロイター

[東京 6日 ロイター] 格付投資情報センター(R&I)によると、2008年度の企業年金基金の運用利回りはマイナス17.02%(推定値)と過去最低水準を記録した。
 昨秋の米リーマン・ブラザーズ<LEHMQ.PK>の破たん以降に世界の株安が加速したほか、対ユーロなどで円高が進行した影響が大きく、2期連続のマイナス運用となった。
 R&I投資評価本部年金事業部チーフアナリストの北浦和志氏は「株価の下落局面における中長期の運用リスクのあり方について再検討する基金も出てくる」と予想する。年金コンサルタントや投資顧問会社によると、既に一部基金は運用リスクを抑えるため、ポートフォリオの株式配分を引き下げたり、運用不振のアクティブ運用をパッシブ運用にシフトさせたりする動きが出ており、「当面はリスク圧縮に軸足を置いた保守的な運用スタイルになる」(外資系投資顧問)とみられている。 
 利回りの推計値は、R&Iが約140の年金基金についてデータを集計・算出したもので、08年4月─09年2月については実績値を用い、3月は暫定値を使った。対象の年金資産残高は約10兆円で企業年金全体の1─2割を占めるという。
 08年度の運用成績は、5年ぶりにマイナス運用に転じた07年度のマイナス9.85%に比べ悪化したほか、同社が集計を開始した1989年度以降の最低水準だった2002年度のマイナス12.15%も下回った。
 資産別の市場動向をみると、最も大きな痛手を受けたのは、株安と円高のダブルパンチを受けた外国株式で、指標であるMSCI─KOKUSAI(配当込み、税引前、円ベース)はマイナス43.32%と大きく落ち込んだ。国内株のTOPIX(配当込み)もマイナス34.78%と急落し、外国債券のシティグループ世界国債インデックス(日本を除く、円ベース)がマイナス7.17%で続いた。国内債券のNOMURA─BPI総合がプラス1.34%と唯一プラス圏に入った。
 08年度は株安以外に「ユーロやポンドに対する急激な円高で外国資産の運用成績が悪化したことも響いた」(北浦氏)。年度を通じて円はユーロに対し約17%、英ポンドに対し約28%上昇しており、ユーロ圏の債券が5割強を占める外債運用の足を引っ張ったという。同氏によると、08年度の市場インデックスの変動率のうち、外国株でマイナス6.44%分、外債でマイナス15.28%分が為替による影響分で、特に外債で円高によるダメージが大きかった。
 ただ、1─3月期でみると全体の運用利回りはマイナス2.01%と10─12月期のマイナス10.67%に比べ改善した。株価の下落率が縮小したほか、円がやや下落し、外債の運用が改善したのが要因。 
 同社集計データの平均時価構成比は2月末時点で、国内株が19.2%、国内債が32.9%、外国株が13.1%、外債が10.8%、オルタナティブが5.6%などとなっている。1年前の08年2月末時点では国内株が22.9%、国内債が30.9%、外株が16.8%、外債が10.3%、オルタナティブが5.1%で、株安による資産の目減りやリバランスの一部見送りなどにより、内外を合わせた株式比率は約40%から32%に低下し、債券は41%から44%に上昇した。債券以外では短期資金と一般勘定の割合が高まっている。  
 調査対象基金のうち、同業の中小企業などが集まって設立された厚生年金基金である「総合型」の運用利回りは08年度にマイナス21.30%となり、その他厚生年金、企業年金基金、税制適格年金などのマイナス15.92%を下回った。総合型は内外株式を合わせた構成比が昨年2月末時点で約5割に及ぶなど相対的にリスク性資産の比率が高く、08年度のように株価の下落率が大きい場合、パフォーマンスが悪化する傾向にある。

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