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大企業の従業員らが加入する健康保険組合(1518組合、今年3月末現在)全体の07年度決算見込みは、599億円の黒字ながら、黒字幅は06年度より1773億円減少したことが10日、健康保険組合連合会のまとめで分かった。 高齢者医療費の拠出金が2252億円増え、2兆3216億円に膨らんだことが主因。赤字組合も178団体増えて全体の44.8%、680組合となり、赤字総額は1570億円に達した。 健保連は後期高齢者医療制度の発足に伴い、08年度はさらに拠出が増え、各組合の赤字総額は6322億円になるとみている。4月以降、解散した組合は13団体にのぼる。
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社会保障関係
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物流大手のセイノーホールディングス(岐阜県大垣市)のグループ企業31社が加入する西濃運輸健康保険組合が、4月の高齢者医療制度改革で負担金が増えたため組合を解散し、国が運営する政府管掌健康保険(政管健保)に移っていたことが21日、分かった。 西濃運輸健康保険組合には従業員と扶養家族約5万7000人が加入しており、倒産を除いて大規模な健保組合が解散するのは異例。医療制度改正は財政再建に向けた公費負担の軽減が目的だが、西濃運輸のようなケースが増えれば逆に公費負担が増えることになり、高齢者医療制度の抜本的な見直しを迫られる可能性もありそうだ。 西濃運輸によると、政管健保に移ったのは今月1日から。4月からの高齢者医療制度の導入で、負担金が昨年と比べて年間で約22億円(前年度比62%増)増える計算になるという。健保を維持した場合、組合が赤字に転落するため、将来的に保険料率を現状の月収の8.1%から同10%に引き上げる必要があるが、政管健保に移った場合にはほぼ現状の負担で済むという。西濃運輸の担当者は「前期高齢者(65〜74歳)納付金の負担が大きく、政管健保と比較した場合、独自の健保を維持するメリットがないと判断した」と話した。 健康保険組合連合会によると、約1500の健保組合の保険料率は平均7.39%と政管保険の同8.2%を下回る。だが、制度改正で前期高齢者の医療費負担が新たに導入されるなどで、健保組合が拠出する負担金が約5000億円増えた。このため、赤字の健保組合は昨年度の7割から今年度は9割近くになる見通しという。
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社会保険庁が8日、平成19年度の年金特別会計の時価ベースでの収支決算を発表した。年金積立金の運用赤字(約5兆6000億円)が響き、サラリーマンが加入する厚生年金が5兆5909億円、自営業者やアルバイトなどが加入する国民年金は7779億円のそれぞれ赤字になった。 サブプライムローン(米国の低所得者向け高金利型住宅ローン)問題を受け、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の市場運用が過去最大のマイナスになったことが大きく影響した。厚生年金は18年度が2兆8103億円の黒字、国民年金は279億円の赤字だった。 19年度の保険料収入は厚生年金が被保険者数の増加と保険料率の引き上げなどで前年度比9856億円増えた。国民年金は、被保険者数の減少などで456億円減った。 運用収支を除くと、厚生年金は9378億円の黒字。国民年金は3593億円の赤字だった。 19年度末の積立金残高は、運用がマイナスになったほか、実際の年金給付にあてるための取り崩しもあって、厚生年金が130兆1810億円と前年度比で9兆5699億円減少した。国民年金は8兆4674億円と9153億円減少した。
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公的年金(厚生年金と国民年金)を市場運用している年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は4日、2007年度の運用利回りがマイナス6.41%だったと発表した。マイナス運用は株安だった02年度(マイナス8.46%)以来5年ぶり。米低所得者向け高金利型(サブプライム)住宅ローン問題などの直撃を受けた格好だ。この結果、市場での運用損益や財投債の収益から手数料などを差し引いた全体の総損益は5兆6455億円の赤字で、02年度に記録した過去最大の赤字額(3兆0608億円)を更新した。
ただ、06年度までの繰越利益があり、今回の赤字を差し引いても、07年度末の累積黒字は7兆4108億円に上る。一方、年金の総資産は約150兆円あり、今回の赤字でも年金支払いに直接の支障はない。 07年度の市場での運用損失は5兆8400億円だった。資産別の運用利回りは、国内株式が最も悪くマイナス27.97%、外国株式もマイナス17.1%と振るわなかった。国内債券はプラス3.31%、外国債券はマイナス0.32%だった。 この結果、過去5年間の平均利回りはプラス5.70%で、GPIFは「与えられた実質的な長期目標利回り(同0.96%)は達成している」としている。ただ、足元の運用環境には好転の兆しが見られず、政府は資産配分の見直しや運用体制の改革などを迫られそうだ。 |



