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後期高齢者医療制度(長寿医療制度)の保険料に関する厚生労働省の実態調査で、国民健康保険(国保)と比べて負担が上昇する世帯の割合が、低所得層ほど高いことが判明した。特に、東京23区や名古屋市など、都市部の低所得層では78%で負担が増えたと推計しており、これが全体を押し上げた形だ。
同省はこれまで、約8割の自治体が採用している算定方式の国保保険料と比べた場合、「一般的に低所得層では保険料は下がり、高所得層では負担が上がる」と説明していた。今回の実態調査でも、こうした自治体で高所得層ほど保険料が上がる傾向は裏付けられた。 |
社会保障関係
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健康保険組合連合会(健保連)は21日、大企業のサラリーマンらが加入する1502健保組合の経常収支が2008年度、6322億円の赤字になるとの見通しを発表した。医療制度改革の本格実施に伴い、65〜74歳の前期高齢者の医療費を賄うための拠出金がかさむことなどが原因で、赤字幅は02年度決算の3999億円を上回り、過去最大となる。
今回の収支見通しには、政府から負担を求められている、中小企業のサラリーマンらが加入する政府管掌健康保険(政管健保)への支援金750億円は含まれていない。健保組合などに支援金を拠出させることを盛り込んだ政管健保特例法案が国会で成立した場合は、健保組合の赤字はさらに拡大することになる。健保連の対馬忠明専務理事は同日の記者会見で、「とても政管健保を支援できるような状況ではない」と説明した。 |
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[東京 8日 ロイター] 格付投資情報センター(R&I)によると、2007年度の企業年金の運用利回りはマイナス9.74%(推定値)と2002年度以来5年ぶりのマイナスとなった。米サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅融資)問題をきっかけに内外の株価が大幅に下落したことや、対ドルなどで円高が進んだことによる外貨資産の目減りが要因。
07年度の運用成績は06年度のプラス4.65%に比べ大幅に悪化し、1989年度の同調査開始以来、過去3回目のマイナスとなった。マイナス幅は02年度の12.15%に次ぐもの。 R&I投資評価本部年金事業部のシニアアナリスト、北浦和志氏は「年金は中長期で運用の基本方針を定めているため、単年度でマイナスになっても方針が変わるわけではないが、3─5年毎の見直し時期に来ている基金が内外株式の資産配分を抑えていく動きはあるかもしれない」とみる。 データはR&Iが約130の年金基金についてデータを集計・算出したもので、07年4月─08年2月については実績値を用い、3月は暫定値を使った。対象の年金資産残高は約12兆円で企業年金全体の約16%を占める。 07年度の主要資産の動向をみると、国内株の指標であるTOPIX(配当込み)がマイナス28.05%、外国株式のMSCI─KOKUSAI(配当込み、税引前、円ベース)がマイナス16.80%と大幅に落ち込んだ。一方、国内債のNOMURA─BPI総合はプラス3.36%、外債のシティグループ世界国債インデックス(日本を除く、円ベース)はプラス0.52%だった。 「国内株がバブル崩壊後の最大の下げとなった91年度の27.42%を上回る下落率となり、運用成績を悪化させた」(北浦氏)。このほか、07年度は円がドルに対して約16%、英ポンドに対し約15%上昇し、外貨資産を目減りさせた。北浦氏によると、07年度の市場インデックスの変動率のうち、外国株は約10%分、外債は約6%分が円高によるマイナス影響分だった。 特に1─3月期は、株価下落や円高が加速したため、全体の運用利回りがマイナス7.86%と07年度の四半期としては最低の成績となった。 同社集計データの平均時価構成比は2月末時点で、国内株が22.9%、国内債が30.9%、外国株が16.8%、外債が10.3%などとなっており、伝統資産の代替分を除くオルタナティブ投資の比率は5.1%だった。 |
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国民年金と厚生年金の積立金を市場で運用している年金積立金管理運用独立行政法人は4日、2007年10〜12月期の運用実績(市場運用分)が1兆5348億円の損失を計上したと発表した。米国の低所得者向け高金利型(サブプライム)住宅ローン問題の影響が広がり、7〜9月期に続いて国内外の株価が大きく下落したのが主因。運用利回りはマイナス1.67%と、2期連続で水面下に沈んだ。7月から半年間の運用損は3兆円を超えた。
この結果、07年4〜12月期の運用成績は、好調だった4〜6月期の実績が相殺されて、7924億円の損失となり、運用利回りはマイナス0.89%に低下。年度末まで運用成績が回復しなければ、やはり株安で過去最大の赤字を計上した02年度(損失2兆5877億円、運用利回りマイナス8.46%)以来5年ぶりのマイナス運用となる見込みだ。 |
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今年度の年金の運用成績が5年ぶりにマイナスとなり、資産を目減りさせる見通しだ。米低所得者向け(サブプライム)住宅ローン問題に端を発した株安が主因。年金は長期運用のためすぐに給付が減るわけではないが、株安が長引けば影響は大きい。退職金での購入が多い投資信託も株式運用はマイナスになっている。 年金は、全国民に共通する基礎年金のほか、サラリーマンには「2階」部分として厚生年金が上乗せされる。さらに、企業が社員向けに用意する企業年金もある。 基礎年金や厚生年金の資産約91兆円を市場で運用する年金積立金管理運用独立行政法人の運用成績は、公表済みの最新データとなる昨年7〜9月は1.80%のマイナスだった。運用の約20%を占める国内株が低迷したためだ。 サブプライム問題が表面化する前の同4〜6月は2.75%のプラスだったため、4〜9月通算では0.85%のプラスを維持したが、その後も国内株の下落は続いており、運用環境は厳しさを増している。近く公表される4〜12月の成績がマイナスに転じる恐れがある。 企業年金の成績は一足先に落ち込んでいる。格付け会社の格付投資情報センター(R&I)によると、企業年金などを運用する約2000ファンドの運用成績は、07年4〜12月が1.97%のマイナスとなった。債券や外国株での運用は2〜4%台のプラスだったが、国内株が13.31%のマイナスになったのが響いた。今年1月分を含む推計値ではマイナス幅が6.39%に広がっており、07年度全体は02年度以来のマイナスになる可能性が高い。 企業年金連合会は、中途退職者の年金や解散した企業年金の資産など約13兆円を運用している。運用成績は06年度まで4年連続でプラスだったが、「07年度はプラスは難しい」という。06年度には、加入者の掛け金と運用益を合わせた年金資産が、加入者に支払う年金負債より13%多かったが、07年度にはその幅が10%を切る見通しだ。 年金は加入者らの掛け金を数十年かけて運用するため、一時的な損益が給付水準に直結するわけではない。ただ、マイナス運用が続けば、年金の資産が負債を下回るなど財務状態が悪化し、企業などが補填(ほてん)を迫られる恐れもある。 中高年の購入が多い株式投信の運用成績も悪化している。投資信託協会によると、株式投信の1月末の純資産残高は前月末比6兆715億円減の60兆7130億円になり、月間で最大の減少を記録した。日本株に加え、昨年まで好調だった中国などの新興国市場も株安になって、運用部分で6兆4593億円も目減りしたためだ。株式投信の購入者は含み損を抱えた人が増えたと見られる。
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