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<高齢化「国難」論の攻撃>
10月2日内閣改造後、安倍首相は「最大の課題は国難とも呼ぶべき少子高齢化問題」と述べた。またも「国難」である。だが、この問題はいま浮上したのではなく、20数年前から指摘されているものだ。その間に自民党政権は、少子高齢化に有効な対策となる待機児童問題や不安定雇用解消を放置したままだった。問題をいっそう深刻にしたのは政府・自民党である。

安倍首相は続けて、「すべての世代が安心できる社会保障へ3年かけて改革を行う。(これは)安倍内閣の最大のチャレンジだ」と強調した。そのために、「全世代型社会保障改革」の担当大臣を新設し、側近の3閣僚を実行役に据えた。「全世代型社会保障改革」という名称で新しさを装っているが、その内実は社会保障費の削減を前提に世代間の予算配分を変えることでしかない。これまでに実行してきた社会保障制度解体攻撃をさらに強めるというのだ。

現に、10月から生活保護費が受給世帯の7割で削減される制度改悪がスタートした。この最低限度の生活水準切り下げは受給者を直撃するだけでなく、様々な社会保障給付や課税等の基準を悪化させ、低所得層をはじめ多くの市民の生活を低下させる。

安倍政権の意図は何か。自民党が軍事費を対GDP比2%に引き上げるべきと提言したことを重ねれば、軍事大国化のために社会保障費を削ろうとする狙いが明らかになる。「全世代型社会保障改革」の名の切り捨て攻撃は、軍拡予算確保と一体なのだ。

<社会保障充実こそ願い>
では、市民は政府に何を求めているのだろうか。8月24日に発表された内閣府「国民生活に関する世論調査」での「政府に対する要望」を見ると、「医療・年金等の社会保障の整備」が64・6%(複数回答)で1位。日本経済新聞世論調査(7/20〜7/22)でも、自民党新総裁に期待する政策では「社会保障の充実」がトップで、「憲法改正」が最下位だった。過去の世論調査も同様で、社会保障は常に上位の要望項目だ。決して安倍政権が優先する軍事費増や自衛隊の憲法明記などではない。

国立社会保障・人口問題研究所「生活と支え合いに関する調査」(8/10、上図)では、社会保障制度について「所得、資産や支払っている保険料の額によらず、だれもが必要に応じて利用できるべきか」とする問いに、そう思う・ややそう思うが計84・2%であった。この数字は、社会保障の本来の意味を市民はしっかり捉えていることを示す。

社会保障への期待と要望が多数を占める各調査結果は、実際にはそれが不十分であることを浮き彫りにする。そうした不安を逆手にとって安倍政権は消費税増税をもくろむ。犲匆駟歉祿判爾里燭瓩覆藾税も仕方がない瓩板めさせようしているのだ。

「社会保障のため」のかけ声で消費税が8%に引き上げられた時、初年度に増えた税収5兆円のうち社会保障に使われたのは5千億円。増税分の1割だけで、多くは赤字国債の返還に回された。

<見えなくされる問題点>
「すべての世代が安心できる社会保障」と唱える安倍政権が行ってきたのは、生活の不安を高めることだった。今さらにそれが加速している。生活保護費削減はその象徴であり、医療費、社会保険料、介護保険料など負担増は数えきれない。ここに消費税増税が重なると、市民生活はいっそう破壊され、低迷し続ける個人消費など経済がますます悪化する。これは少子高齢化問題を深刻にする。

社会保障の重要性が理解されているにもかかわらず、安倍政権の社会保障削減攻撃に世論の批判が必ずしも高まっていないのはなぜか。そこには、政府による巧妙な世論誘導が影響している。

たとえば、2025年度の社会保障給付額がどうなるかについて過去に発表された政府推計を見ると、1994年の時には「300兆円超」、2000年では「200兆円超」、2012年「150兆円」だった。そして、直近の2018年5月では「140兆円」である(7/6日経)。これほどの差がある「推計」など信頼できるわけがない。要は、「過大に見積もった推計を基に増税の議論を進める」(同)との意図で作られた数字なのだ。

<犲匆駟壊瓩隆躓,△る>
政府が少子高齢化問題を語る時、「現役世代人口÷高齢者人口」の数字を用い、現在の2・3が50年後には1・3になる、と危機をあおる。だが、これはむしろ問題を見えなくする。「総人口÷労働力人口」で表される猩働力人口扶養比率瓩波獣任靴進が実態に近い。この比率は、2010年で1・88だったが、2050年で2・05という試算(醍醐聰『消費増税の大罪』2012年)がある。40年間で1人当たりの扶養負担は1・1倍程度にしかならない。犲匆駟壊瓩隆躓,鮴訶舛垢訐府・メディアの数字とは大きく異なる。

このように統計や数字を都合のいいように使うことで真実が隠されている。「全世代型」の名称には子育て世代の関心を買いつつ、雇用年齢の引き上げで年金支給を70歳まで遅らせる狙いもある。ウソとごまかしを見抜き、社会保障削減NOの声を強めよう。

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沖縄県知事選挙は、自民・公明・維新によるなりふり構わぬ「総力戦」をはねのけ、玉城デニー候補の圧勝となった。

玉城デニー知事の誕生を阻止するために、彼らはあらゆる策を弄した。悪質なデマの大量生産は代表的な手口の一つだった。「翁長も玉城も中国のスパイ」「玉城が知事になれば、中国の侵略、領有化の動きは一気に進む」等々。朝鮮半島の緊張緩和が進む中、沖縄をめぐる「北朝鮮の脅威」が使いづらくなった今、デマの中心は「中国の脅威」というわけだ。

犇名覦犠´瓩之菽紊つくと同時に、これらのデマはインターネット上から一斉に「撤退」したという。だが、中国との緊張関係を温存し、あえて軍事的緊張激化をつくり出そうとする政府、防衛省・自衛隊の動きはむしろ加速している。

<南シナ海で対潜水艦訓練>
知事選の最中、海上自衛隊は、南シナ海の公海上で呉基地所属の潜水艦「くろしお」とヘリ搭載護衛艦「かが」など護衛艦3隻が対潜水艦戦の訓練を実施したことをわざわざ公表した。訓練は「くろしお」が「かが」などと合流。潜水艦の捜索訓練や、潜水艦が護衛艦に接近して攻撃する訓練など、中国海軍との海洋戦争を想定した訓練である。

安倍首相は「南シナ海での潜水艦の訓練は15年前から、昨年も一昨年もやっている」と明かしたが、今年発表した理由については「十分承知していない」とはぐらかしている。海自潜水艦の南シナ海での訓練が公表されるのは初めてで、秘匿が原則とされる潜水艦の行動を公表するのも異例。

中国と周辺諸国との緊張が高まる南シナ海、しかも中国が権益を主張する「九段線」内に奥深く入った海域まで日本の戦力(海自の潜水艦戦力は世界トップクラスで中国を凌駕<りょうが>すると言われる)を派遣して軍事力を誇示すれば、中国を刺激し軍事的緊張が高まる恐れがあることを十分承知しての行動、公表である。

また、米軍が、中国が「領海」と主張する「12カイリ(約22繊法彳發鬟ぁ璽献拘呂覆匹嚢匚圓垢襦峭匚圓亮由」作戦を繰り返し、ハワイでの多国間訓練への中国海軍招待を今年は取りやめ、南シナ海上空で戦略爆撃機を飛行させるなど、挑発行動を行っている中で「連携作戦」の公然化とも言える。

<B52爆撃機と共同訓練>
さらに、中国との緊張激化を招く行動は、航空自衛隊でも行われ、エスカレートしている。米空軍の戦略爆撃機B52と空自の戦闘機16機が東シナ海と日本海上空で共同訓練を行った。グアムから飛来したB521機が9月27日、東シナ海から日本海上空を飛行。空自の那覇(那覇市)、築城(ついき)(福岡県)、小松(石川県)、千歳(北海道)各基地の戦闘機が4機ずつ入れ替わりでB52と編隊飛行などの訓練を実施した。東シナ海上空では中国の防空識別圏内も飛行したという。米軍は23日と25日にも南シナ海でB52を飛行させたばかりで、尖閣諸島のある東シナ海上空でのB52との訓練が公表されるのも初めてだ。これは、中国への爐韻鸚瓩匹海蹐任呂覆、狡発瓩箸い┐覺躙韻聞坩戮澄

南西諸島へのミサイル基地建設を軸とした自衛隊配備強化や東シナ海・南シナ海での自衛隊の行動は、自衛隊が中国との戦争を「本気で構える」軍隊に変貌しつつあることを示している。

日本政府は、軍事対決ではなく、軍縮の行動を。政府に対し、全国から声を大にして要求しよう。

豆多 敏紀
平和と生活をむすぶ会

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伊藤誠氏といえば、宇野経済学派の重鎮として有名だが、『資本論』を解説するだけの原論学者ではない。それは、社会主義経済計算論争やベーシックインカム論をめぐる論考、あるいは『日本経済はなぜ衰退したのか』( 2013年)、『経済学からなにを学ぶか その500年の歩み』( 2015年)などの近著からも分かるだろう。問題関心が幅広いともいえるが、著者の立場と方法は一貫している。資本主義を超克し未来社会を展望するにも、深い理論研究と資本主義の歴史的総括が不可欠なのだ。本書『入門 資本主義経済』は、コンパクトな一般書でありながら、著者の理論研究活動の奥深さに支えられている。以下、その構成に沿って、内容を簡単に紹介してみたい。

「第1章 資本主義の基本的なしくみ」は、資本主義の論理的な解明で、流通論・生産論・分配論の観点から分析している。「第2章 資本主義のダイナミズム」は、時間軸を入れて、分業や技術革新による経済成長、資本主義における人口法則、恐慌ないし景気循環の観点から分析。「第3章 資本主義の発展段階」は、段階論を適用し、重商主義政策・自由主義政策・帝国主義政策の観点から論じている。「第4章 現代資本主義の歴史的位相」は、危機の30年(1914〜1945年)、高度成長、新自由主義的グローバリゼーション、そして昨今の経済危機についての考察。「第5章 日本資本主義、その成長と衰退」は、日本資本主義の現状分析であり、同時に資本主義の限界を指摘している。「第6章 資本主義はのりこえられるか」は、一言でいえば著者の問題提起だが、この部分は少し詳しく紹介しよう。 

まず、「1 初期社会主義の夢」において、「初期社会主義」論の構造を、次のように特徴づける。ゞ佻者に生活困難をもたらす資本主義を、歴史的に特殊な社会状態として、道義的に批判する。⇒想社会の詳細な設計図を提示。その実現の役割を、権力者ないし富裕層に期待する。
 
続いて、「2 空想から科学へ」において、マルクスの理論に踏まえつつ、ソ連邦の教訓も考慮しながら、社会主義をめぐる次の論点を強調する。ゞ同社会が、分権的な生産手段の共有制により労働力の商品化を止揚しつつ、労働者協同組合や地域共同体を基礎として、国家への権限集中を回避しつつ建設されていく際に、商品経済の形態が調整機構として利用される市場社会主義も構想可能ではないか。

⊆匆馘労働の成果を、剰余労働を残さず、すべて労働報酬に配分する、社会主義的極大賃金モデルが想定できる。そこでは、生産物やサービスの価格は労働投入量と比例することになり、生産と配分の両面において、労働時間の投入と配分関係が透明に分かり合える協同社会がつくりやすい。その場合、共同消費や蓄積ないし災害保険の基金は、労働報酬から拠出されるが、それを国家に集中するか、分権的に地域社会や協同組合的企業にゆだねるか、その比率や用途の配分を民主的に決定する仕組みが課題となる。

C椴賄に動員可能な労働力の余裕がなくなれば、イノベーションによる新技術や新産業の導入・展開が困難になる。生活を保障しつつ、労働能力の向上にもあてる休職期間を、社会主義的産業予備軍として、交代制でととのえることも重要だろう。

ぜ存修垢戮変革後の無階級社会の具体的設計を提示しない方法論的特徴は、ときにはマルクス社会主義論の弱点とされてきた。しかし、ソ連型社会主義の崩壊をうけ、20世紀型社会主義の危機が深まるなかで、それに代わる多様な社会主義モデルを再考するうえでは、かえって不思議な魅力を増している。

また、「3 ソ連型社会主義の成長と崩壊」において、ソ連の集権的計画経済が1970年代まで成長した条件を、次のように指摘する。々大な領土内に、多様な天然資源が豊富に存在する。そのため、世界恐慌などの影響を受けずに、経済成長を内的に継続できた。当時支配的だった軍事産業を含む重工業は、大規模な設備投資と設備の外延的拡張をする上で、集権的計画経済による管理が適合的だった。B腟模工業化と都市化に動員する労働力が、未就労女性や農村地帯において豊富に存在する。農村部からの労働力供給の余裕は、農業機械や化学肥料による農業の生産性上昇で、積み増しもされた。は働者の労働意欲は、抑圧や査問による面もあるが、労働者国家建設の理念、生活の安定・向上の実感、ファシズムに対する祖国防衛、米帝の軍事的脅威への対抗心による面も見逃せない。

ところが、1970年代後半以降、その限界が露呈する。‥形鎧餮擦蓮⇔姪拡大による計画指標達成を追求する官僚的計画管理の下、浪費的に使用され、その供給余力が乏しくなっていく。公定価格の下、生産財の不足は、その配分・補給にあたる国家官僚の立場を強め、ノルマを課せられた各企業の責任者は、その入手に苦労し在庫を積み増す。最終生産物も不足し、消費者は売り手探しに苦労し、不満を募らせた。

▲熟△僚幻的計画経済は、伝統的に軍事部門や生産財生産部門が優先され、消費財の質と量の改善、その配分機構のサービスに配慮を欠く傾向があった。計画経済のノルマ策定と達成の際、官僚的管理の下では、新製品の開発や導入は回避される。しかも、ME革命後の情報技術は、中央集権的な管理に不適合とされ、情報管理の観点からも、民生化を遅らせた。逆に、その技術を組み込んだ製品を入手できる「赤い貴族」の特権に、消費者の不公平感は強まった。

E時、工業化の大きな支えとなっていた、農村部や女性の産業予備軍が枯渇し、人口増加率も低下し、労働力の供給余力の制約が厳しくなっていく。工業における労働生産性の向上が緩慢で、労働力需要が依然として多く、結果として労働力不足に陥る。

い海了期、革命第一世代や大祖国防衛戦争の世代の比率が減少し、人手不足で職場での立場が強化された労働者は、労働意欲を低下させていく。職場での飲酒・怠惰・欠勤などが広がり、勤務時間外に私的顧客のため、職場の資材を用いて副業を行う慣行も広がった。

そして、「4 二十一世紀型社会主義の可能性」において、上記の議論に踏まえつつ、新たな社会主義の可能性が探究される。理論的には、次の論点が提起される。,海譴らの社会主義は、分権的な労働者の民主的自治の社会的連帯を重視して、政治経済的な組織を形成しなくてはならない。∋埔貅匆饉腟舛梁人佑瞥論モデルが、これからの社会主義の有力な可能性を示すものとして、提起され続けている。社会主義経済の基礎単位となる企業の組織形態は、多様な選択肢が準備されてよい。ぜ匆駝閏膽腟租な金融・財政政策や福祉国家の制度が、社会保障の仕組みを含め、これからの社会主義にも参照されてよい。

実践的には、社会主義をめざす国々の体制改革の中に、新たな可能性が探られる。々眄長する中国は、社会主義市場経済を憲法理念として掲げ、共産党の指導下におかれ、国有大企業を管制高地として保有し続ける。同時に、経済特区からはじまる外資との合弁企業や私企業が群生。土地の全人民的所有を前提に、社会インフラを整備し、農村部に中小郷鎮企業を労働者協同組合的に組織した。サブプライム恐慌に対し、農民層に手厚い所得再配分を行い、貧富の差や地域間格差の是正を、重要な政策課題として地方分権をすすめた。社会主義をめざしながら、市場経済への改革開放を通じ、外資導入や貿易拡大をすすめ、資本主義先進国の新自由主義的グローバリゼーションにも親和的な政策をとりWTOにも加盟。ベトナムやキューバにも、市場社会主義ないし社会主義市場経済は普及している。

∨鳴鮮は、個人崇拝的で国家主義的な、社会主義計画経済の体制を続けている。社会主義が自由で平等な人権の拡充をめざす限り、北朝鮮の特異な世襲による主席継承と、専制的政敵排除、軍事力強化による民衆への負担強化、日本人の拉致などは、本来の理念に適合しない。国際的な交流と対話を通じて、ともに選択可能な社会経済の姿を探り合う、平和的な協力が求められる。戦争を反復してきた資本主義を超える、これからの社会主義への道は、反戦・平和への民衆連帯にそって拓かれねばならない。

さらに、新自由主義的な資本主義諸国の中に生じている、新たな社会主義に通じる社会改革の潮流が注目される。ー匆颪料汗員に無条件で配布されるベーシックインカムの構想が、世界的な関心を集めるようになった。⊃啓由主義的資本主義の下で、深刻化している人間と自然の荒廃化に対し、米国オバマ政権が示したグリーン・リカバリー戦略などが、広く重要な影響を与えた。C楼莠匆颪料蠍濾渊的な協力の仕組みが、様々な組織形態で進展している。例えば、地域通貨による住民相互の労力や生産物の交換の仕組みである。す義の労働者組合運動は、社会民主主義にとっても、労働力の商品化の廃棄を求める社会主義にとっても、重要で主体的な基礎となるだろう。広義の労働者組合運動の組織形態には、労働組合と労働者協同組合がある。

以上、「第6章 資本主義はのりこえられるか」を中心に、本書の内容を要約し紹介してきた。最後に私事で恐縮だが、私は1980年代前半の学生時代、伊藤誠氏を招き「社会科学入門」というテーマで、経済学などの面白さを語ってもらった経験がある。それから40年近い年月が過ぎ、現実世界もアカデミズムの情況も変わったが、本書の「はじめに」でも、資本主義研究の面白さが述べられている。資本主義は常に危機を内在し、経済学は絶えざる危機の中で研究を続けてきた。だから、面白い。そして、危機の根本には「労働力の商品化」の矛盾があると、宇野経済学派は強調するが、資本主義を超克する新たな社会主義を構想する際にも、この命題は重要だろう。「マルクス生誕200年」でもある今日、本書が多くの人に読まれることを希望したい。

追記:週刊読書人ウェッブの「伊藤誠・塚本恭章対談 資本主義はのりこえられるか」は、本書の問題意識や書かれた背景が分かり参考になるhttps://dokushojin.com/article.html?i=3221

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8月から9月にかけて、全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部(以下「関生(かんなま)支部」)に対する警察権力の異常な刑事弾圧がかけられている。厳しく糾弾する。

滋賀、京都、大阪、奈良ですでに20人の関生支部組合員が拘束されている。

この弾圧の最大の特徴は、各府県の組織犯罪対策課(いわゆる暴力団を取り締まる)が一斉に動き出したことである。8月9日関生支部事務所の家宅捜索で、滋賀県警組織犯罪対策課の警部は「本庁の指示でやってきたんや」と言い放ったといわれる。同28日関生支部武建一委員長が「恐喝未遂容疑」で逮捕された。

9月18日には大阪府警が、同支部の七牟礼(ななむれ)時夫副委員長をはじめ16人の組合員を不当逮捕した。昨年12月の労使間の約束である輸送運賃引き上げを速やかに実施することを求めたストライキ闘争を「強要未遂および威力業務妨害」としたという。

<企業と労組の協同を破壊>
セメント業界は、大手セメントメーカーの優越的な地位の濫用に対し労働組合が闘ってきた。中小零細の生コン企業は、ただ互いに不毛な競争に追い込まれるだけだった。関生支部などが中心となり、そこに協同組合を作らせ、労働組合が援助し、大阪の生コン製造プラントの100%近くを組織し、価格を労働者が生活していけるだけの利益が上がるものに引き上げてきた。「共同受注・共同販売」でゼネコンと対等かつ適正価格での取引をしてきた。

しかし、中小の資本家の中から、労働組合が邪魔だ、労働条件なんか低いほうが良いに決まってるという声が出る。労働組合といっしょになってやってきたはずなのに、つぶしてしまえとなってきた。

関西生コン広域協同組合(幹部は反関生支部、ヘイト集団の在特会関係者らと連携、以下「広域協」)は、昨年から「関生のしていることは恐喝・強要だ。団体交渉に応じるな。関生の労働者は使うな。関生と仲のいい企業は使うな」と、協同組合に入っている企業―大阪の生コン工場すべてに通達を出した。この介入は、裁判を起こされ、広域協は次々と敗訴した。

ところが、これに手を差し伸べるように刑事弾圧が始まった。弾圧の質もこれまでとまったく異なっていた。各府県警すべて組織犯罪対策課が動き、令状もちらつかせるだけでなだれ込む。現場組合員でなく委員長・副委員長から逮捕する。確たる証拠もないまま、「知らないはずはない」と犲白強要瓩濃件を作ってきている。

<組織犯罪の名で攻撃>
もう一つの大きな特徴は、「これは組織犯罪だ、反社会的集団だ」という攻撃が一斉にされていることだ。

金融機関も、関生支部と連携している企業に対し「(反社会的勢力と)手を切る」ことを明言しなければ融資を認めないと圧力をかける。

事件の取調官は「労働組合は企業の外では運動できない」「いつまで組合をやってるのか」と公然と口にする。また、「コンプライアンス(=法令順守)」として建築現場で労働基準法違反や労働安全衛生法違反を指摘することが「嫌がらせ」とされ、「強要」で起訴されている。取調官は「そんな活動ももうできなくなる」と公言する。つまり、企業の違法、不当を正し、嫌がることをすることはすべて強要や恐喝と言うのだ。

<憲法・労組法を否定>
憲法第28条は「勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する」と宣言。

労働組合法第1条の2は「刑法第35条(<正当行為>法令または正当な業務による行為は、罰しない)の規定は、労働組合の団体交渉その他の行為であつて前項に掲げる目的を達成するためにした正当なものについて適用があるものとする」とある。

また、同第8条は「使用者は、同盟罷業(ひぎょう)(ストライキ)その他の争議行為であって正当なものによって損害を受けたことの故(ゆえ)をもって、労働組合またはその組合員に対し賠償を請求することができない」としている。

しかし、今回の弾圧では「企業の嫌がることをするのが強要だ、恐喝だ」とされている。これは、憲法、労組法を無視しすべての労働組合の息の根を止める攻撃であり、民主主義の否定である。

警察庁―組織犯罪対策部、安倍政権直轄の労働組合運動つぶし、民主主義破壊を絶対に許してはならない。

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今年3度目となる南北首脳会談。9月19日「9月平壌共同宣言」(表1)が発せられた。「年内朝鮮戦争終結実現」(4月板門店宣言)を先取りする事実上の終戦合意である。両首脳は「終戦宣言」後を見据え「民族経済の均衡ある発展」をめざしている。「朝鮮半島の歴史的転換」を歓迎し、平和を確かなものにする時だ。東アジアの平和への流れを妨害する戦争屋たちをあぶり出し、その策動を封じ込めよう。

<首脳会談3度目の理由>
韓国文在寅(ムンジェイン)大統領と朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)金正恩(ジュンウン)国務委員長は9月18〜20日、平壌(ピョンヤン)で会談を行った。なぜこの時期に、3度目の会談が必要だったのか。

南北首脳会談は、4月、5月と開催された。いずれも、史上初となる米朝首脳会談を実現させるためであった。朝鮮戦争の終結宣言、朝鮮半島の非核化を実現するために必要不可欠だからだ。

実現した米朝会談で、非核化、終戦宣言への意志は明確に示された。だが、平和を望まない勢力からの妨害はやまなかった。米政府は、朝鮮に「核関連施設のリスト」提出を迫り、「終戦宣言より非核化」と主張。交渉膠着(こうちゃく)の責任を朝鮮にかぶせ、「制裁維持」に固執した。この時期に、米政府内の妨害勢力を抑え込むために3回目の南北首脳会談が必要だった。トランプ大統領は文大統領に「米国を代表する首席交渉人を果たしてほしい」と伝えていた。

南北会談の成果は「米政府対策」にとどまらない大きなものとなった。両首脳は「非核化」へのプロセスとともに「終戦宣言」後を見据えた経済交流を具体化した。「経済制裁」ではない「非核化」への対案を示したのだ。文大統領は、国連出席にあわせトランプ大統領との会談に臨む。非公表事項も含め、米朝会談での進展を促す。トランプ大統領にとっても対朝鮮経済制裁解除などに方向転換し、11月中間選挙で平和の成果をアピールするにはぎりぎりのタイミングとなった。

たとえ米政府が応じなくても、南北首脳が戦争終結から民族和解、平和統一への決意を示すことで、妨害勢力を浮かび上がらせることができる。

<非核化への決意>
「非核化」交渉を進めるために何が合意されたのか。

朝鮮は、核関連重要施設のひとつ東倉里(トンチャンリ)のエンジン実験場とミサイル発射台を永久に廃棄する。関係国専門家の参観のもとに実施することを明記した。これは無条件だ。米国が「相応の措置」をとれば、「寧辺(ニョンビョン)の核施設を永久廃棄するなど追加措置をとり続ける」と記した。寧辺は原子炉やウラン濃縮など核開発の象徴的な施設だ。他の核施設(非公表)の廃棄も想定されている。

「完全非核化」の意思を疑われてきた朝鮮は、米朝高官レベルでの取引を避け、共同宣言に具体的措置を例示した。「相応の措置」(終戦宣言を想定)を条件にし、「非核化」が進むかどうかは、米国次第という構図を明確にした。

韓国の立場は、「朝鮮半島の完全非核化を推進していく過程で共に緊密に協力していくことにした」と共同宣言に示した。米側の敵対・妨害行為にくみせず、南北が共同して軍事緊張、戦争の火種を一掃することを改めて表明したものと言える。朝鮮半島の非核化は米政府の思惑に左右されないとの決意が読み取れる。

こうした決意は、共同宣言の付属文書「板門店軍事分野合意書」(表2)に一層明確に示されている。

<実質的な終戦宣言>
「合意書」は「朝鮮半島の軍事緊張を緩和し、信頼構築が恒久的で強固な平和を保障する必須のもの」と、双方の軍事責任者(韓国国防部長官と朝鮮人民武力相)が署名した。6項目にわたる合意内容は、極めて具体的である。

まず「相手方に対する一切の敵対行為の全面中止」。「陸、海、空すべての空間で、紛争解決は平和的に行い、武力を使用しない」「相手方の管轄区域への侵入、攻撃そして占領行為を行わない」としている。偶発的な事態に対しても、警告の手順を共有し、「誤解」による武力衝突のエスカレートを防ぐ措置が定められた。

海域「境界」について南北の認識は同じではない。だが今回、東海(日本海)、西海(黄海)上に敵対行為中断区域を設定。さらに双方の漁民の安全のための共同巡回方法の協議へと進んでいる。

文大統領は署名式で「戦争のない朝鮮半島が始まる。朝鮮半島の全域で戦争の起こるあらゆる危険をなくすことに合意した」と語った。金委員長は「遠からず現実になる私たちの夢が含まれている。どんな逆風も恐れない」と応じている。朝鮮戦争の終結には、米国、中国の署名が必要となる。だが、朝鮮半島の当事者間では、終戦後の「民族経済の均衡ある発展」に思いを馳せている。一方的ではない相互互恵の精神が「対立」を解消させた。誰も後戻りさせることはできない。

<武器、軍隊を撤収せよ>
トランプ大統領は「素晴らしいニュースが届いた。和平に向けた良い兆し」と評価した。しかし、共和党内部には「非核化は不十分な内容で、米国に譲歩を迫るもの」(下院外交委員会ロイス委員長)と和平進展に拒否反応を示す動きがある。日本政府も「完全な非核化につながることを期待」(菅義偉官房長官)と懐疑的であり、メディアはさらに否定的だ。中国、ロシアが歓迎と称賛を表明しているのとは大違いだ。

韓国では軍事独裁政権が国内の民主化闘争を弾圧する口実に常に「北の工作」を使ってきた。今、民衆のろうそく革命が生んだ大統領が「北の脅威」を払拭した。70年近くの「敵対関係」が対話で解消する「歴史的転換点」に至っている。何よりも南北の市民が、これを歓迎している。

朝鮮に向けた日本の迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」、韓国のTHAAD(サード)(高高度防衛ミサイル)をはじめ、無用な兵器、軍隊を撤収すべき時が、いま訪れている。

**********

<表1【9月 平壌共同宣言(抜粋、小項目は略)】>
両首脳は民族自主と民族自決の原則を再確認し、南北関係を民族的和解と協力、確固とした平和の共同繁栄のため一貫して持続的に発展させていくことにし、現在の南北関係の発展を統一につなげていくことを望んできた、全ての同胞の志向と希望を政策的に実現するため努力していくことにした。

両首脳は板門店宣言を徹底して履行し、南北関係を新たな高い段階に進展させていくための諸般の問題と実践的な対策を、虚心坦懐に深く議論し、今回の平壌首脳会談が重要な歴史的な転機になるだろうという認識を共にし、次のように宣言した。

1. 南と北は非武装地帯をはじめとする対峙地域での軍事的な敵対関係終息を、朝鮮半島の全地域での実質的な戦争の危険の除去と根本的な敵対関係の解消につなげていくことにした。

2. 南と北は相互互恵と共利共栄の土台の上に、交流と協力をより増大させ、民族経済を均衡的に発展させるための実質的な対策を講究していくことにした。

3. 南と北は離散家族問題を根本的に解決するために人道的な協力をより強化していくことにした。

4. 南と北は和解と団結の雰囲気を高め、わが民族の気概を内外に誇示するために多様な分野の協力と交流を積極的に推進していくことにした。

5. 南と北は朝鮮半島を核武器と核脅威のない平和の基盤として作り上げなければならず、このために必要な実質的な進展を早くに成し遂げなければならないという認識を共にした。

6. 金正恩国務委員長は文在寅大統領の招請により、近い日時にソウルを訪問することにした。

2018年9月19日

大韓民国大統領 文在寅
朝鮮民主主義人民共和国国務委員長 金正恩

<表2【板門店宣言軍事分野合意書(抜粋、小項目は略)】>
南と北は朝鮮半島での軍事的な緊張状態を緩和し、信頼を構築することが恒久的で強固な平和を保障することにおいて必須的であるという共通の認識に基づき「朝鮮半島の平和と繁栄、統一のための板門店宣言」を軍事的に徹底して履行するために次のように包括的に合意した。

1. 南と北は地上と海上、空中をはじめとする全ての空間で軍事的緊張と衝突の根源となる、相手方に対する一切の敵対行為を全面中止することにした。

2. 南と北は非武装地帯を平和地帯に作っていくための実質的な軍事的対策を講じることにした。

3. 南と北は西海北方限界線一帯を平和水域に作り上げ、偶発的な軍事的衝突を防ぎ、安全な漁労活動を保障するための軍事的な対策を採ることにした。

4. 南と北は交流協力および接触・往来の活性化に必要な軍事的保障対策を講究することにした。

5. 南と北は相互軍事的信頼構築のための多様な措置を講究していくことにした。

6. この合意書は双方が署名し、各自が発効に必要な手続きを経て、その文本を交換する日から効力が発生する。

2018年9月19日

大韓民国国防部長官 宋永武(ソンヨンム)
朝鮮民主主義人民共和国人民武力相 朝鮮人民軍大将 努光鉄(ノグァンチョル)

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