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日経平均もボックス圏を抜け出していますし、為替も円高一辺倒からは抜け出したようですからね。ヨーロッパは相変わらず財政問題にさらされていますが、これも恒例行事になってきた感がありますのでそれほど心配するような問題にはならないでしょう。
方向性が変わった一つの原因はG20でしょうが、これは具体的な中身を作れなかったことと、一方でアメリカの外交的敗北があります。為替問題での対中圧力どころか、アメリカの金融緩和策が新興国からフルボッコにされましたからね。日本としても人民元がドルペッグである以上、ドルが下がらなければ人民元問題もそれほど大きくないわけですし、EUも同様でしょう。そう言う意味ではもちろん金融政策の独立性にまで影響が出てくることはないでしょうし、またもう一方で金融引き締めに舵を切ることも当分はないでしょうが、アメリカの国内世論が対中制裁に傾いている以上、いっそうの金融緩和はかなり取りにくくなったことは事実だと思います。補正予算などで緊急円高対策などと言うことにまで発展している日本としてはほっと一息と言ったところでしょう。
一方債券市場は荒れているようで、急に債券相場が破綻するほどのことにはならないでしょうが、世界的に財政を見直す状況に陥ることは確かでしょう。野党の方が好き放題に言える立場だとはいえ、支持率回復を狙いたい状況で補正の規模は水増し云々はおいても、4.5兆規模ですから、バラマキ大好き民主党の割には謙虚な数字です。来年度の概算要求も大きくなりそうなので財政規律無視と言うことには代わらないのですが、それだけ財政が苦しいという裏返しでもあるわけで、債券市場もそうそ安心は出来ません。
まあ来年前半はそれほど大きな問題にはならないとは思いますが、金融資産と財政赤字の比較を考えても、そろそろ余裕がなくなってくることになると思います。その時の政権がどうなっているか・・・・・民主党では乗り切れるはずもありませんし、ちょっと心配ですが・・・
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101119-00000692-reu-bus_all
特集マネー奔流:国債変動率が急上昇か、VaRショックに発展も
ロイター 11月19日(金)17時52分配信
[東京 19日 ロイター] 国債市場は、外債投資で評価損を抱えた一部銀行の現物売りや、押し目を拾う投資家がせめぎ合う不安定な状況が続いている。先物取引の変動率に急上昇の兆しも出ており、不測の事態に備えてリスク量を減らすバリュー・アット・リスク(VaR)の発動を警戒する声がくすぶっている。
特集マネー奔流:ドル安一服、年内に再び80円接近も
先物限月12月限が16日の東京債券市場で「値幅88銭の乱高下」(大手銀行)を演じた。取引開始直後は、前日終値より51銭安い141円51銭に下落したが、引けにかけて急速に値を戻し、終値は結局、前日より37銭高い142円39銭だった。
米量的緩和の第2弾(QE2)を受けて、金融緩和をめぐる過度な期待感がしぼみ、世界の投機筋がこれまでのポジションを解消。これが、米国債相場の急落を経由して、邦銀の債券ポートフォリオを直撃している。ある邦銀の関係者は「外債の評価益が損失に変わった影響で、含み益のある日本国債を売却して損失を相殺したり、これ以上の金利リスクを取れず、債券購入を控えている」と、自嘲(ちょう)気味に話す。
邦銀勢の米債投資は活発だった。財務省が公表している対外及び対内証券売買契約等の状況によると、日本の金融機関による外債投資はことし5月9日以降、27週連続で取得額が処分額を上回る状況となっており、その累計は22兆円に膨らんでいる。
証券関係者からは「積み上がった外債部分の敗戦処理が、日本の国債利回りを押し上げている」との声が漏れる。
<ミニ版VaRショック>
金利が上昇すれば、痛手を被っていない投資家にとっては「絶好の買い場」となる。実際、16日の取引では、ゆうちょ銀行や都市銀行の一角が「ここぞとばかりに買いを入れてきた」(外資系証券)ため、ひとまず需給不安は棚上げされた。しかし、不安の声は根強い。
BNPパリバ証券の菊池匡博ストラテジストは、すべての風向きが変わったと市場を取り巻く環境変化に警鐘を鳴らす。
世界景気の二番底懸念や日米の追加緩和期待を受けて、『ガバメント・ボンド』に世界の運用資金が流入していた。しかし、今では景気二番底の懸念は棚上げされ、金融緩和の期待にも勢いはない。
菊池氏は「各国のマクロ政策がリフレ重視に軌道修正されるなか、債券相場のボラティリティーが高まりそう」と指摘する。
先物オプションのインプライド・ボラティリティ(予想変動率)は「3%前後で推移していた」(外資系金融機関の債券ディーラー)が、ここにきて5%前後に跳ね上がり、「03年のVaRショックのミニ版の様相を帯びてきた」(欧州系証券)との声もある。
<投資家層の偏りが裏目に>
リーマン・ブラザーズ破たんによる金融危機以降、大企業は現預金など手元資金を抱え込み、企業向けの貸し出しが低迷。余剰資金が国債市場に流入し、銀行による国債保有残高は100兆円を超えた。
この結果、大手・地域銀行の金利リスク量は、日銀が今年9月に公表した金融システムレポートによると、全年限の金利が同時に1%ポイント上昇した場合、09年度中に大手行で2500億円弱、地域銀行では5000億円程度増えている。
投資家層の偏りが裏目に出なければいいが――。ある参加者は、相場急変に伴うVaR抵触のリスクが確実に高まっていると話している。
(ロイター・ニュース 山口 貴也記者 編集:伊賀 大記)
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