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SEIKO ADVAN 7019-7250

今回の時計はSEIKO ADVAN。少し変わったデザインです。左右対称ではありますが、上下非対称。

文字盤の燃える太陽?マークが印象的です。
イメージ 1
イメージ 2


ケース、ガラス風防は比較的傷が少ないのですが、短針が曲がっているようですし、振っても動きません。

裏蓋を開けてテンプを見たところ、外見上は問題なさそうなのでオイルの固着か何かでしょう。
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針と文字盤を外しました。日車に付いている茶色のものは、文字盤のインデックスの足を固定するための

接着剤のようです。固まる前に組み立てたのでしょう。
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曜車を留めているEリングがごついので取り外しにくいのではと思い、不要な力をかけて曜車に傷をつけて

しまいました。思ったより楽に外れました。

日車押さえを外すには、曜送り爪を外さないとだめなようなので外します。
イメージ 5


日車を外しました。ここから見える構造で初めてなのは曜日の早送り機構です。日の裏車の上に

あるのが早送り爪なのですが、竜頭を押すとオシドリがこの爪の右側を押し、曜車を回す構造です。
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ガンギ車と三番車の保油装置の受け石が一枚の板に取り付けられています。見た目はともかく、これが

ダイヤフィックスでなかったことに安堵しています。


次は輪列側です。ローターは外してあります。こちら側の保油装置は、さすがにダイヤフィックスが

使われています。7S26のダイヤフィックスには難儀しましたが、この形状なら難しくないな、と思い

分解することにしましたが、それが甘かったかな・・・
イメージ 7


テンプをはずして主ゼンマイを解放し、角穴車、伝え車を取り外してから一番受けを外します。

コハゼバネはセイコー特有ですが、それ以外は一般的な構造です。
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一番受けからマジックレバーを外し、ダイヤフィックスを分解しようとした時に一番伝え車の穴石が

欠けているのを発見。本来なら穴石か受けごと交換すべきですが、真上から見た時に穴の形状が

円形を維持しているので何とかなるでしょと考え、そのまま作業を続けました。
イメージ 9


香箱も分解しましたが、汚れ方は並でした。


さて、洗浄後は組立です。地板にダイヤショック、保油装置を付けて注油し、オイルのたまり方を確認。

そして輪列を組み付けていきます。
イメージ 10


受けをかぶせようとした時にまだ受けを組み立ててなかったことを思い出したので、

まずダイヤフィックスの組み付けをやったのですが、これが大変。初めてやる訳じゃないのに

なかなかバネが入ってくれません。もう夜も更けたので、翌日やることにして部品箱に戻しました。


翌日、気を取り直して作業をしようとしたところ、昨晩そろっていたはずの部品(受け石)が

一つ足りません。確かにあったはずなのに。周囲を粘着ローラーでごろごろやりましたが出てきません。

もうイヤになって作業中断となりました。これが、先週ちょっと書いたぼやきの顛末です。


一週間経っても出てこないので、ジャンク箱から同じ大きさの受け石を取り出して使うことにしました。

MATIC-Pのジャンクから取りましたが、径は同じで厚みは若干あります。取り付けにくいことが

予想されますが仕方がありません。

実際、やや難航しましたが何とか取り付けが完了し、一安心。
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注油してマジックレバー、伝え車を取り付けます。
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地板にコハゼバネをつけてから受けをかぶせ、角穴車、二番伝え車、アンクル等を取り付けます。
イメージ 13


そしてアンクルとガンギ車に注油。出爪の衝撃面に塗布し、ガンギ車を5歯進めて塗布、これを繰り返す

やり方です。

そしてテンプを取り付け、ダイヤショック取り付け。このバネは簡単に取り付けられるのに、同じ

形をしたダイヤフィックスの組み付けがあんなに難しいのはなぜなんでしょうね・・・
イメージ 14



次に日の裏側に移ります。

鼓車と巻真、オシドリ、カンヌキを取り付けます。オシドリは曜車の早送り機構の一部を担っているので

少し変な形をしています。カンヌキも、カンヌキバネと一体になっています。

筒カナ、日の裏車を付けてから曜車早送り爪を取り付けますが、この部品の取り付けはほんのちょっと

手間がいりますね。C形をした戻りバネがけっこう強く、そちらに集中すると日の裏車が外れちゃう。

そこで、ネジで仮締めして飛ばないようにしておいてからバネを引っかけ、正規の位置に

持っていってから本締めという感じで組み付けました。
イメージ 15


その後、日送り車周辺と日躍制レバー、日車を取り付けたら日車押さえを取り付け、

それから曜送り爪・曜躍制レバーを取り付けます。
イメージ 16


曜車をEリングで留めます。
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文字盤、針を取り付けます。
イメージ 18

文字盤の後ろにスペーサーがはみ出しているのが見えますが、実はこれは裏表が逆です。スロープになっている

面が文字盤側に来ます。逆だとケースに収まりません。

ケースの構成部品です。傷・曇り取り・洗浄をした後、これらを組み立てて
イメージ 19


ケースに入れて完成です。
イメージ 20

時針分針よりも秒針が目立ち、瞬時に時刻を読み取りたい時に戸惑いそうです。

横から見ると、余り目立たないけどけっこう独特な形状をしていることがわかります。
イメージ 21

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閉じる コメント(8)

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はじめまして
私も趣味で時計修理をやってますBusylessともうします

toh*ku*on*enさんの組み立て非常に参考になります
保油装置の油の溜まり方など、私は今まで気にもしてなかったので目から鱗でした。


さて、一つ、教えて頂きたいのですが、7019のブログの中で

>C形をした戻りバネがけっこう強く、そちらに集中すると日の裏車が外れちゃう。

>そこで、ネジで仮締めして飛ばないようにしておいてからバネを引っかけ、正規の位置に

>持っていってから本締めという感じで組み付けました。

との記述がありますが、日の裏側のどの部分にC型バネを使用しましたか?

私も今7019(後期)を組み立て最中なのですが、C型バネが外れた状態で落ちていたので何処に戻すかわからなくなってしまったのです。。。
曜車を保管したスペースにC型バネが落ちていたので、その周辺だと思っているのですが、、、。

形は手巻き時計のコハゼバネに使用されているものとほぼ一緒の形状です

宜しければ教えて頂けますか?

2014/5/13(火) 午前 0:34 [ Busyless ] 返信する

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Busyless様
拙ブログをご覧いただきありがとうございます。

ご質問の件ですが、コハゼバネのような形状のバネは、三つ葉のクローバー形の部品の下に入ります。時計方向に回すと反発が強くなり、反時計方向に戻るという動きをするように取り付けてください。この時、三つ葉の左肩にバネの先端が出るようにしてください。

2014/5/13(火) 午後 9:01 [ toh*ku*on*en ] 返信する

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toh*ku*on*en様

わざわざレスして頂き有難うございます!
分かりました!日送りレバーの車の下ですね 解決しました。
この構造はオリエントの46943と殆ど一緒ですね。

toh*ku*on*enさんのブログ、全て読み終えてないのですが、凄いの一言です。
クロノから音叉時計、ブランドまで何でも直してしまうのですね。
他人から時計を預かって直してしまうなんて、決してB級ではないと思われます。
私なんぞ、趣味の領域から脱してないのでまだまだ未熟ですし、分からない事も沢山です。

toh*ku*on*enさんのブログを拝見しながら、勉強していきたいと思ってます。

それではまた

2014/5/14(水) 午後 11:30 [ Busyless ] 返信する

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私は、数だけはこなしていると思いますが、技術的にどうかというと、全然たいしたことないのが実情なんですよ。いまだにまともに動かず、作業待ちになっているものが多数あります。

同好の士のブログもいくつかありますが、扱う時計の傾向や作業内容がそれぞれ違うので参考になりますし、刺激も受けます。Busylessさんもぜひブログを始めてください。

2014/5/16(金) 午後 9:16 [ toh*ku*on*en ] 返信する

はじめまして
一つ教えてください。
一番最初の写真にあるブレスはこの時計のオリジナルブレスですか?
同じ時計を持っていますが、ブレスを探しております。
今は諦めてベルトを付けていますが、探す時の参考となればと思います。
宜しくお願い致します。

2017/3/2(木) 午前 4:00 [ jun***** ] 返信する

> jun*****さん
すみません、私も純正かどうかはわかりません。
地道に画像検索するしかないと思います。

2017/3/2(木) 午後 7:30 [ toh*ku*on*en ] 返信する

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> toh*ku*on*enさん
ありがとうございます
暫くはベルト仕様を楽しみながら探してみたいと思います(^^)ありがとうございました 削除

2017/3/2(木) 午後 7:49 [ Jun ] 返信する

> Junさん
お役に立てずすみません。

2017/3/3(金) 午前 2:05 [ toh*ku*on*en ] 返信する

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