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 平成21年5月24日(日),朝日大学歯学部において,約50名が参加して開催された.当日は、朝日大学歯学部口腔感染医療学講座歯周病学分野 教授 澁谷俊昭先生をお迎えし、「サポーティブペリオドンタルセラピー」と題した特別講演が行われ,歯周病が完全に治癒したのではなく、一部の病変の進行が休止して病状が安定している歯周組織に対する管理方法や、最新の歯周外科治療について、わかりやすく説明していただき、口腔衛生にたずさわる学会員にとって,非常に興味深い講演となった.その他,3題の口演発表があった.

<特別講演>
「サポーティブペリオドンタルセラピー」
              澁谷俊昭(朝日大学歯学部口腔感染医療学講座歯周病学分野 教授)
 歯周治療において治癒した歯周組織を長く維持していくために行われる口腔内のケアをメインテナンスという。メインテナンスは、患者本人が行うセルフケアと歯科医師、歯科衛生士によるプロフェショナルケアからなる。これに対して、歯周基本治療、歯周外科治療、修復・補綴治療により病状安定となった歯周組織をプラークコントロール、スケーリング、ルートプレーニング、咬合調整などの治療によって維持することをサポーティブペリオドンタルセラピーといい、再評価の結果によって、いずれの方法で管理していくかがわかれる。
 再評価時に、歯周病が治癒したとされるには、歯肉に炎症がなく、歯周ポケットは3mm以下、プロービング時の出血が認められず、歯の動揺が生理的範囲内であるという基準を満たし、歯周組織が健康を回復していることが目安となる。これに対して、病状安定とは、歯周組織の多くは健康を回復したが、一部に病変の進行が休止しているとみなされる4mm以上の歯周ポケット、根分岐部病変、歯の動揺などが認められる状態をいう。ただし、こうした数値はあくまでも目安であり、症例によって異なることもある。(臨床歯周病学 医歯薬出版)
 実際の臨床の場では歯肉炎や軽度の歯周炎を除き、治癒と判断することは多くはない。そのための種々の方法による技術的なサポートと精神的なサポート(モチベーションの維持)が必要となる。
 近年、宿主の増悪因子より将来起こりえるリスクを数値化した検査システムOral Health Information Suite(OHIS)が開発され、患者のモチベーションのサポートに用いられている。歯周組織の診査を行い、数項目のデータをPCからサーバーに送ると結果が即時に転送されてくる。結果は歯周病のリスクの定量化として患者に説明しやすい情報となっている。そこで、このシステムを用いたサポーティブセラピーの実際についても紹介した。また、最近の歯周治療のガイドラインや歯周治療の方向性についても紹介した。

<一般口演>

1.静岡市立S中学における意識改善プログラム〜プロ(Dr・DH)による保健指導で生徒たちはどう変わるか〜
 蒔田信子1)、高木佐余子2)、秋山穂奈美2)、大庭はるみ2)、森田英津子2)
       1)静岡市敬天堂歯科医院 2)静岡市保健福祉子ども局保健衛生部健康づくり推進課
 養護教諭から、歯科検診の結果。如Γ韮呂寮古未多い∋科保健行動がとれない生徒が多い生活全般の保健行動がとれない生徒が多いを主訴とした相談を受けたので、当課では、学校歯科医と相談のうえ、生徒の行動変容を目的とした歯科保健指導を試みた。
 【対象】S中学校の3年生163人
 【方法】(神20年6月に実施された歯科検診のG・GOの判定を基にAグループ…特に問題なし、Bグループ…GOあり、Cグループ…Gありの3グループに分類し、それぞれに適したと思われる指導内容と指導形態(A;グループ指導、B;小グループ指導、C;個人指導)にて歯科保健指導を実施。∪古未諒欸鮃堝阿鯒聴するために実施した『歯肉と生活習慣』に関するアンケートを、介入前と9か月後に比較した。
 【結果】ー分の口腔に関心を持つこと∋ブラシを携帯すること食後の歯みがき習慣ご嵜の甘味制限について好ましい習慣に改善できた。

2.名古屋市における業態および街区別にみたデンタルフロスの販売状況調査
 中村文彦1)、平山義洋2)、森田一三3)、外山敦史3)、中垣晴男3)
 1)愛知学院大学歯学部附属病院総合診療部 2)長野県小諸厚生総合病院歯科口腔外科 3)愛知学院大学歯学部口腔衛生学講座)
 業態や街区の違いにより、市販デンタルフロスの取り扱いがどのように異なるかを明らかにすることを目的に研究を行った。
 調査対象地域は名古屋市内から住宅街およびオフィス街それぞれ1地区を選び、調査対象店舗を薬局、スーパーマーケット、コンビニエンスストアの3つに分類し、デンタルフロスの販売状況を調査した。その結果、デンタルフロスを扱う割合は、住宅街ではスーパーマーケットおよび薬局が、オフィス街では薬局が高かった。デンタルフロスを販売している店舗において1店舗当たりで扱うデンタルフロスは、薬局では7種類を超えていたがコンビニエンスストアでは1種類であった。コンビニエンスストアでは柄つきでないデンタルフロスを扱う割合は5%以下で、薬局では6割以上が扱っていた。
 したがって、患者にデンタルフロスの購入店の情報を提供する場合、柄つきでないものを勧める場合は薬局での購入を勧めることが適切であると結論された。

3.児童の「気づき、やる気」を促す歯肉炎予防授業の1例
 旭 律雄、尾野康夫、 旭 雄一朗  山県口腔保健協議会
 岐阜県山県市では、平成15年より市内全幼・保育園、小中学校を対象とした「フッ化物洗口事業」がスタートした。また、平成18年にはそれに伴うCO、GO児童・生徒を中心とした「個別歯みがき指導事業」が開始された。12歳児DMFT指数は平成20年度には0.46を達成し、順調に減少している。しかし歯肉炎に関しては顕著な改善が見られないのが現状である。そこで当協議会では、関係者全員で歯肉炎診断基準のすり合わせをしたり、指導内容の見直しを行っている。
 今回、NPO法人ウェルビーイングが開発した「学習援助型歯肉炎予防プログラム」を市内S小学校に導入し、2年にわたり児童の「気づき」と「やる気」に注目した取り組みを行って効果が見られたので報告した。

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