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MIWA-WALL〜我が家のクライミングルーム
フリークライマー大場美和。スポーツビズ所属。tokiwa_dc@yahoo.co.jp

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4月14日、ボルダリング ワールドカップ決勝。今回は少し動きの解説を交えつつ。私の勝手な推測ですが。

女子決勝
1課題目は、ゴールホールドを取るところが核心だったようです。
左手でカチ(薄く、指先でしか持てないホールド)、右手でアンダー(下から持つホールド)を持った状態で、右足で乗っている大きなホールドを左足に乗りかえると、ゴールホールドがすんなり取れます。

1人目に登場した伊藤ふたば選手が、あまりにも簡単そうに登ったので難しそうには見えませんでしたが、2人目、3人目の選手はどちらも左足がなかなか上がらず、ゴール出来ませんでした。

伊藤選手は左足を上げる時に、右足で少し立ち上がってから左足を上げています。それに対し、ゴールが取れなかった2選手は右足のかかととお尻がついた状態で、完全に体重を預けたまま左足を上げようとしているので、体の自由度が低く、うまく動けなくなってしまっています。

続くファニー・ジベール選手も、伊藤選手と同じく少し右足で立ち上がっているので、すんなりと左足が上がりました。

5人目に登場したヤンヤ・ガンブレット選手は一度左足を上げようとしますが上がらず、最終的には右足のまま、右手でゴールをつかみました。左手のカチを持つ保持力と、ゴールを取りに行く際、左足の位置を少しずらしてバランスを取ったことで可能になったのでしょう。

最後の選手、ショウナ・コクシー選手は左足の膝を使って体を上げてから、足を上げて確実にゴールホールドを取りに行きました。


2課題目は全ての選手が1撃で登ってしまいました。
しかし、選手によって登り方が異なり、同じ動きでゴールまで行った選手は1人もいませんでした。
面白いですよね。


3課題目も1課題目と同様、選手の登りを見ているとこの課題を登るためのコツがわかってきます。

この課題は、右手でホールドを持った状態から、軽くジャンプしながら左手、右足、右手の順番で右方向に素早く移動しなければなりません。

成功の鍵はズバリ、最初に持っている右手です。

一連の動きをより速くやろうとして、左手を出してすぐに右足、右手も出してしまうと、体が十分に右に移動していないので最後の右手を取った時に体を支えられる状態でなく、落下してしまいます。

左手を出したら、右手で体を支えつつ体が少し右に移動するのを待ってから、右足と右手を動かすと、理想の位置に着地できます。

これを、ルチュカ・ラコヴェツ選手は1回目で、完璧な動きで登っていき、見ている人を驚かせました。


4課題目は、3課題目とかなり似た動きで、右方向に素早く移動する課題です。
この課題も選手それぞれ登り方に特徴があり、見ていて面白かったです。

特にヤンヤ選手は1トライ目とは思えないほど余裕を持って、綺麗に登っていきました。
そしてヤンヤ選手は4課題全てを1撃で登り、前回のスイス大会に続き2大会連続優勝となりました。




男子決勝
男子決勝課題で興味深かったのは、1課題目と4課題目です。どちらもぱっと見動きの選択肢が多く、正解を見つけるのが難しく見えました。


まず1課題目は1手目を取った後、スタートに足を乗せるか、左のほうに大きく足を移動させるか、どちらも可能に見えるので 判断し難いです。
1人目のイェルネイ・クルーダー選手と、3人目の緒方良行選手は左に足を移動させる方法を選びました。2人ともゆったりとし動きで登っていき、完登しました。

後の3人はスタートに足を乗せる動きを選択します。しかしその中で、川又玲瑛選手は前半の部分を突破できませんでした。
他の選手に比べ身長の低い川又選手には、体が伸びきって動きのコントロールがしにくくなるこのムーブは合っていなかったのです。
決勝に2位で通過するほどの実力の持ち主である川又選手なので、そのムーブでもかなり惜しいトライがあり、ムーブを変える選択肢が出てこなかったのでしょう。

動きの選択肢がいくつもある中で、自分に合った動きを見つけることが重要な課題だったと思います。


そして4課題目。
中間地点であるゾーンを持った選手は4人ですが、全員ゾーンを取る動きは違いました。

この課題を唯一完登したクルーダー選手は、右足で大きなホールドに乗り、少しずつ左手を上げていってゾーンを取りました。この動きは他の選手も試みましたが、成功した人はおらず、皆違う動きを探そうとしまた。
クルーダー選手がこの動きでゾーンを取れたのは、左手の向きが他の選手と違っていたからです。ゾーンを取る瞬間、左手の手首をくるっと返して、力の入りやすい向きに変えているので、苦しい体勢でも耐えることができたのです。

ヴァディム・ティモノフ選手と川又選手は左足を上げ、それぞれつま先を引っ掛ける"トゥ"、かかとを引っ掛ける"ヒール"という技を使って左手でボーナスを取りました。しかし2人とも次のホールドを取るためのムーブを決められず落下してしまいます。

前大会で優勝したアダム・オンドラ選手は、ただ1人、ゾーンを右手で取りました。
右手でゾーン取ってしまうと、その次のホールドを取りようがなく、完登には至りませんでした。しかし、ゾーンの保持は結果に大きく影響するので、無理にでも取っておくのは一つの戦略です。今回は順位に影響しませんでしたが。

そんなわけで今回の優勝者は、4課題全てを完登したイェルネイ・クルーダー選手でした。



最終結果

女子
1位ヤンヤ・ガーンブレット(スロベニア)
2位 ショウナ・コクシー (イギリス)
3位 ファニー・ジベール(フランス)
4位 ルチュカ・ラコヴェツ(スロベニア)
5位 ジェシカ・ピルツ(オーストリア)
6位 伊藤ふたば(日本)

男子
1位 イェルネイ・クルーダー(スロベニア)
2位 アダム・オンドラ(チェコ)
3位 緒方良行(日本)
4位 アンジェ・ペハルツ(スロベニア)
5位 川又玲瑛 (日本)
6位 ヴァディム・ティモノフ(ロシア)


ワールドカップの映像は、youtubeのアーカイブでいつでも見れるので、今回の大会が気になった方はぜひ見てみてください。言葉だけで解説するのは中々難しい…。映像を見たら、なるほどーとなるとおもいます。
こちらからみれます
https://www.youtube.com/user/ifscchannel

次回のワールドカップは4月27日、28日に中国・重慶で開催されます!
youtubeや、スカイA、Jスポーツで配信しているのでみんなで観戦しましょう!

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