仮面ライダー小説

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相変わらずの薄暗い通路。もう、どのくらい進んだのかもわからない。
「順一、急ぐぞ!」
「うん。二人の分も頑張らなきゃね」
言葉を交わしながら、狭い通路を全力で走る。
しばらくまっすぐな道が続くと思いきや、突然曲がったり、坂を登ったりする。不規則に続く道をひたすら走り抜けた。
「・・・!」
突然、目の前が開けた。
先ほどの小部屋の四、五倍はありそうな、大きな部屋である。天井などはとても高く、見上げると首が痛くなりそうだ。
部屋の側面には2メートルはありそうな窓がいくつもあった。外を見ると、今いるのは三階ほどであろうか。通ってきた森が下の方に見える。
先に通路が続いている様子は、ない。
「ここか?」
紅輝がつぶやく。すると、その言葉に答えるように、現れた三つの人影。
「な〜んだ。やっぱり来たんだ?」
暗がりから現れたのは、綾香を先頭に直也、拓馬だった。
「お前ら!美咲はどこだ!」
紅輝が叫ぶ。
「教えてほしい?」
綾香がはぐらかす。
「当然だ!」
「またやられちゃうかもよ?」
「それでもだ!」
その言葉を聞いた綾香はクス、と笑った。
「そう。じゃ、私たちに勝ったら教えてあ・げ・る♪」
「上等だ!」
紅輝は言ったが、
「綾香、ちょっと待つんだ」
直也だった。
「彼らには、新しいシステムの実験台になってもらいましょう」
「何!?」
紅輝と純一の二人は身構える。
「コーカサス、出てきなさい!」
直也が呼ぶと、何もない空間に突然黄金のライダーが現れた。
体のつくりはヘラクスやケタロスと同じだが、顔の角は三本で、大きくせり出している。
「私たちが作ったアンドロイドです。このコーカサスに勝つことができれば、私たちが相手をしてあげましょう」
直也が言った。
「多上くん、ここは従った方がいいんじゃない?」
「ああ。約束は守ってもらうぞ!」
紅輝はそう言い、手を上に伸ばした。すると、カブトゼクター、ドレイクゼクターが飛んできた。
「「変身!!」」
<HEN-SHIN>
二人の体を閃光が包みこみ、装甲で覆っていった。
<CHANGE BEETLE>
<CHANGE DRAGONFLY>
紅輝は仮面ライダーカブトに、純一は仮面ライダードレイクに変身した。
「行くぞ!!」
二人は駆け出した。



「はっ!」
「せやあっ!」
ザビーとケタロスの拳がぶつかり、火花が散る。
「うりゃあっ!」
「おりゃあっ!」
キックホッパーの蹴りと、ヘラクスの手にある斧が相手の体をとらえる。
四人は、それぞれ距離をとった。
「なかなかやるな」
ケタロスが警戒を解かずに言った。
「ああ。だけど、俺たちの敵じゃねえだろ!」
ヘラクスは大きく前に跳ぶと、斧で斬りかかった。ザビーとキックホッパーは左右に散開し、避けた。
「ちっ!ちょこまかと!」
次はどちらを狙おうかと、ヘラクスは左右に目を配る。
「何!?」
だが、ザビーとキックホッパーの二人は着地と同時に蹴りを繰り出していた。
「ぐっ!」
ヘラクスは動くこともできず、二人の攻撃が直撃した。
「こいつら、戦い慣れている・・・」
ケタロスは、驚いたようにつぶやいた。



「「はああっ!」」
カブトとドレイクの蹴りがコーカサスに炸裂した。しかし、とらえたと思った次の瞬間、コーカサスは二人の後ろに回り込み、何発ものパンチを叩き込んでいた。
「がはっ!」
「ぐっ!」
カブトが地面を転がり、ドレイクは壁に叩きつけられた。
「どういう・・・こと?確かに、僕たちの攻撃は当たっているはずなのに?」
ドレイクが立ち上がりながら言った言葉に、
「何か仕掛けがあるはずだ!絶対にあきらめるなよ!」
カブトが檄を飛ばす。
「どうしたんですか?彼に勝てなければ、私たちとは戦うこともできませんよ?」
直也が挑発するように言ってくる。
「その通りだ。行くぞ!」
立ち止っているコーカサスに、カブトが駆け寄った。そして連続で拳を繰り出した。一撃でも喰らえばダメージになるはずのその攻撃を、コーカサスは難なく避け、逆にカブトを蹴り飛ばした。
「くっ!」
カブトはどうにか身をひねり、ダメージを最小限に抑えた。
「はっ!」
ドレイクが放った銃弾はコーカサスに命中するが、大きなダメージにはなっていないようだった。
「純一、クロックアップだ」
ドレイクに近づいたカブトが言うと、彼はうなずいた。
「「クロックアップ!」」
<CLOCK UP>
カブトは右腰のボタンを叩き、ドレイクはベルトにあるレバーをスライドさせた。そして、二人は超高速の世界に突入した。
だが。
「・・・ハイパークロックアップ」
<HYPER CLOCK UP>
コーカサスが左腰のボタンを押すと、コーカサスが駆け出した二人の視界から消えた。
「なっ・・・!?」
二人は驚く暇もなく、体が宙に浮いた。腹部を殴られたことに、その時初めて気がついた。
クロックアップ。それは、人の目にも捉えられないほどの速度で高速移動することである。
しかし、コーカサスはそれをはるかに上回っていた。
クロックアップをしてはいるが、コーカサスの連続攻撃により二人とも満足に動けなかった。
<HYPER CLOCK OVER>
ようやく世界が通常の速度に戻ったとき、二人は地面に叩きつけられた。
「ぐあっ!!」
背中を見せていたコーカサスは、ゆっくり振り返った。何も言わないその姿は、まるで感情が無い。
文字通り機械的に、カブトに歩みを向けた。
「多・・・上く・・・ん・・・」
ドレイクは、カブトに近づこうとしているが、足に力が入らないのか立ち上がることができない。
一歩、また一歩と、ゆっくりと近づいてくる。
「・・・・・・」
うつ伏せの状態のカブトは、起き上がる気配すらない。
ついにコーカサスが、カブトの前で立ち止まった。
ゆっくりと、右足を振り上げる。
そして力一杯、その足を叩きつけた。
ドガッ!
その音は確実に聞こえた。聞こえたはずだった。
「・・・?」
だが、カブトはそこにはいない。ドレイクもだ。
「何っ!どこに消えたんです!?」
直也が声を上げ、視線をさまよわせた。
「へっ!ここだよ!」
今日は一度も聞いていない声。それが、部屋の上方から聞こえた。
「!?」
コーカサスと銀三兄妹は、天井を見上げた。
何者かが、天井から降ってきた。
「それ」は、両手に紅輝と純一を抱えていた。
「お前は・・・!」
直也が歯ぎしりしながら言った。
「波岡くん!」
「へへっ。俺、参上ってか?」
現れたのは、仮面ライダーガタック・・・のはずだった。
胸の部分が前に張り出し、角が大きくなっていた。
「健司、お前・・・その姿、まさか?」
「もとはカブト用だったけど、ガタックはカブトに近いし、いけるかなって思ったから使ってみたんだ」
そう言って、ガタックは左腰のメカに軽く触れた。そこには、白を基調とした小型のカブトムシ型のメカがあった。
「じゃあ・・・?」
「ああ。ハイパーゼクターは完成だぜ!」
紅輝の顔に希望の色が戻る。
「こざかしい・・・。コーカサス、やってしまいなさい!」
コーカサスはうなずくと、左腰のボタンを押した。
「ハイパークロックアップ」
<HYPER CLOCK UP>
ガタックも左腰のメカ、ハイパーゼクターのボタンを叩いた。
「ハイパークロックアップ!」
<HYPER CLOCK UP>
二人はお互いに駆け寄った。
「はあっ!!」
ガタックがパンチを繰り出すと、コーカサスは一撃で吹き飛んだ。
<HYPER CLOCK OVER>
二人の動きが、周りの人間にも見えるようになった。
「そんな・・・、コーカサスが一撃で・・・?」
直也の声は震えていた。
「いくぜ!」
ガタックは、ハイパーゼクターの角を倒した。
<MAXIMUM RIDER POWER>
さらに、ガタックゼクターのボタンを三回押す。
<ONE>
<TWO>
<THREE>
戻したガタックゼクターの角を、再び倒した。
「ハイパーキック!」
<RIDER KICK!>
ガタックはジャンプし、飛び回し蹴りを決めた。
「うおりゃああ!!」
ガタックの足はコーカサスの側頭部に命中した。
「があああっ!」
コーカサスは叫びながら倒れ、大きな音を立てながら爆発した。
「よし!」
「やった!」
紅輝と純一は拳を振り上げる。
「く・・・。兄さん、どうします?」
直也は悔しそうにしながらも、拓馬の方を見た。
「・・・約束は約束だ」
拓馬は言い、前に出た。
「やった♪戦えるんだ?」
綾香は喜びながら拓馬に続いた。
「仕方ありませんね・・・」
直也も前に出、三人が並んだ。
ガタックは変身を解除し、ハイパーゼクターを紅輝に渡した。
「ほらよ」
「ああ」
紅輝はそれを受け取った。
「それから・・・」
健司はポケットを探り、折りたたまれた携帯電話のようなものと、何かのカードを取り出した。
「純一、お前のだ」
「ありがとう」
純一は携帯電話を受け取った。
「何をするつもりか知らないけど、私たちには勝てないわよ?」
受け渡しを見ていた綾香が言った。
「そうかな?やってみなくちゃ分からないぜ」
健司はニヤリと笑う。
紅輝、純一、健司の三人は綾香、拓馬、直也に向かい合うように立った。
「二人とも、いくぜ」
紅輝が言う。
「準備はできているな?」
拓馬が綾香と直也に言った。二人はうなずく。
紅輝と綾香は手を伸ばし、赤と黒のカブトゼクターを掴んだ。
純一と拓馬は、デンオウベルトを腰に巻いた。
健司と直也は窓ガラスにカードデッキを向け、腰にベルトを巻きつけさせた。
「「変身!」」
<HEN-SHIN>
カブトゼクターがベルトにセットされ、
「「変身!」」
<NEGA FORM>
デンオウベルトにパスをセタッチし、
「「変身!」」
カードデッキをベルトの溝に叩き込んだ。
紅輝は仮面ライダーカブトに、綾香は仮面ライダーダークカブトに、純一は仮面ライダー電王プラットフォームに、拓馬は仮面ライダーネガ電王に、健司は仮面ライダー龍騎に、直也は仮面ライダーリュウガに変身した。


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