東京外装メンテナンス協同組合

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皆さま、ご無沙汰しておりました!!お久しぶりです!
今回でラスタータイル編の最終章となりますので、纏めにはいりますね。

前回まで、簡単な基礎知識や様々な劣化事例、そして中性二相洗浄剤を用いた洗浄事例なんかを紹介しました。

しかしここで、酸性洗浄剤を使用してはいけないのか?????
酸性洗浄剤ってそんなに危険なの?????といった疑問も出てくると思います。
今回はそこいらあたりから進めていきますね。

ラスタータイルに悪影響を及ぼさない酸性洗浄剤ってたくさんあるんです。つまりラスター釉を侵さない、ラスタータイル本来の光沢や質感を変化させない酸性洗浄剤は使用してなんら問題はありません。
影響を与えない酸って、塩酸、リン酸、クエン酸etc…
濃度にもよりますが、たくさんあるんです。だから、当然そういった酸で構成された洗浄剤は使用しても良いわけです。
メデタシ、メデタシ!一件落着!!と思いきや、そういった洗浄剤を使用しても除去ができない汚れがあるのです。それが無機汚染の代表!ガンコな汚れのチャンピォン!! “虹彩汚染”です。主成分は言わずと知れたケイ酸化合物!この汚染に関して、前述の酸では歯が立たないことがあるんです。
そんな時に頼りになるのが、フッ化アンモン(正式名称:一水素二弗化アンモニウム等の酸なんです!
この酸は非常に強力な洗浄力がありあすから、虹彩汚染が除去できてしまう優れものです。
しかし濃度を間違えたりすると、今度はラスター釉に影響を及ぼす可能性を秘めているのです。汚れは落とすけど、場合によってはタイル本来の光沢を消失させてしまう危険性があるのです。
つまり、一歩間違えれば危険領域での除去作業となってしまうのです。
外壁洗浄の難しさはここにあります。全ての汚れを落とさず施釉を守るのか?または、すべての汚れを落として釉を傷めるべきか?
ボクらはこの狭間でいつも悩み苦しみ続けているのです!
リアルワークについて
ではここで、実際に現場で行われる酸性洗浄剤によるラスタータイルの洗浄事例を紹介しましよう。

酸性洗浄剤による洗浄事例
イメージ 1 中央より右側がbefore
 左側がafter


 
 
 
 
 
 
 




after|→before

洗浄工程:
 
イメージ 2
                                 下洗いとして、高圧洗浄機を使用し、低圧で対称面に付着した汚染物を
                                          取り除く、タイル目地に堆積した土砂、粉塵、塩、藻類なども、できる限り
                                          取り除く。
 
 
  プレウオッシュ終了後、残存する汚れに対し、酸性洗浄剤(フッ化アンモン系)
  を塗布する。
 
 
 
        
  汚れが分解した段階で、中和処理を行う。
 
 
 
  濯ぎ洗いを行い、分解した汚染物を全て洗い流す。
 
 
 
 
  タイル表面に汚染物が直接付着することを防止する表面保護剤を
  コーティングする。
 
 

 
※①と④においては洗浄水を飛散させないよう、洗浄と同時に吸引するシステムを導入する。また高圧洗浄機の圧力はできる限り最小限にとどめる。
※⑤においては①〜④の作業が全て終了した後、乾燥を確認して行う。
とうわけで、洗浄の一例です。
この事例では高圧洗浄機を使用し、大量の洗浄水で洗い流していますね。また洗い流した洗浄水は飛散させないように同時に吸引して回収しています。
表面が平滑なラスタータイルなのだから、こんなことしなくても、“拭き取り工法”でいいじゃない?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
拭き取り工法”大いに結構!間違っているわけじゃありません!!しかし、ラスタータイルって“拭き取り工法”ではどうしても残留物による拭き斑が発生してしまうことが多々あるのです。
光の照射が激しい日中はあまり目立ちませんが、曇天時や夕方などに顕著に斑が露呈してしまうことがあるのです。
だから、できれば大量のお湯か水で洗い流してしまうのが理想です。
また洗い流すことで、同時にタイル目地の洗浄も行えるのです。
拭き取り工法”で目地も同時に拭くのは困難でしょ、仮に浅目地だからタオルで拭き取ることができる!といったって、タオルに目地の砂が付着すると困るでしょ!付着したままラスタータイルの表面も拭いたらタイルに傷が付いちゃうし!

拭き取り工法とは:タオル等で洗浄剤を塗布いた後に、水拭きタオルにより残留物を拭き取る工法を指す、建物の占有敷地が狭く、洗浄水を飛散させてはならない条件下でよく行われる工法である。



汚水回収のシステム:

イメージ 3
  可搬型ゴンドラを足場仮設とした作業









 イメージ 4
  高所作業車を足場仮設とした作業







 
通常、高圧洗浄機のガンは、まさに銃の様相ですが、これでは洗浄水を飛散させてしまいます。そこで飛散させないための策として小さなBOX(ステンレススチール)中に噴射ノズルが組み込まれたものを使用します。このBOX下部には吸引するホースも取り付けられていて噴射された洗浄水は同時に吸引されますから、洗浄水の飛散がほとんどありません。
って、なんかメーカーさんのプレゼンみたいになってしまいましたが、おおよそそういう事なのです。
但し、このシステムを導入するにあたってはいくつかの条件があります。

条件1.洗浄水を自動吸引・排水する専用のバキュームを搭載しなければならない。
従い、ロープアクセス、とりわけブランコ作業で使用するのは非常に困難である。通常は常設型ゴンドラ、可搬型ゴンドラ、高所作業車を足場仮設として計画を立てる。
条件2、搭載するバキューム、使用する耐圧ホース、排水ホースすべての重量を計算し足場仮設に最大積載能力を超えてはならない。バキューム、ホース類は全て洗浄水がMAXになったことを想定して計算のこと。
条件3、足名仮設の設置には十分な敷地、設置個所の強度が必要となる。作業環境が満たされなければ別の足場を検討のこと。

と、いろいろと面倒です。
事例の建物も常設ゴンドラはあるのだけど、積載能力に不安があったので、あえて可搬型ゴンドラを使用しているのです。

そういったことから、通常のブランコ作業を足場仮設とする“拭き取り工法”よりもかなりコスト高となってしまいます。
だけどね。ぼくらだって体を洗うとき、シャワーでよく濯いで、汗の塩分なんかをおとしてから、そのあとシャンプーで泡立てて洗い、最後はよく濯ぐじゃないですか、建物だっていつも風雨にさらされて、本当はお風呂に入りたがっているんじゃないのかと思うんです。
洗浄の基本って、やはり大量のお湯や水を使用して洗い流すことだと思うんです。




経年管理について
先日のこと、偶然にも以前洗浄作業を行ったことのある建物の前を通りかかりました。
すると、あれ?ラスタータイルの建物だったのに単なる磁器質施釉(白色)になっちゃってるー???どうたんだろ??と、不思議に思ったボクは、車を止めて建物に近づいてみたのです。

イメージ 5  以前はキラキラと美しく輝くラスタータイルであったが、
  現在は写真のように光沢が消失!








イメージ 6  その拡大、
  単なる白色の施釉磁器質タイル(艶消し)にみえる。






 
この建物は今を遡ること20年前、竣工後2年経過した段階で洗浄を依頼されたことのある物件です。
当時は中性二相洗浄剤を使用して、洗浄後は高圧洗浄機を使用して、きっちりと濯ぎ洗いを行って、大成功!!
竣工当初の美観に回復させ、高い評価を頂いた現場でした。

洗浄施工後、経年管理の提案をしていましたが、残念なことにオーナーさまからは、
「予算的な問題もあるで、とりあえず汚れが目立つようになってからでいいよ、必要になったらこちらから声をかけるよ!

というお返事でした。
「ラスタータイルは、汚れが目立ってきてからでは遅いのです。強い洗浄剤を使用しなければならなくなるのです。しかしそれではタイルを傷めてしまうのです。」と訴えながら、その後幾度かのご提案を行いましたが、受け入れていただけず、そのうち徐々にお話が断ち切れてしまった…という経緯があります。

とりあえず、日当たりの良い面に移動してみました。するとどうでしょう、部分的にラスター釉の輝きをみることは出来ました。しかし劣化が激しく斑が顕著です。

イメージ 7  釉が残存する部分のみ反射率が高い、
  しかし、全体にマットな(艶消し)状態、斑が顕著である。





 
 
いったい、何が起きたのでしょう!!!ムラムラです。
近づいてみます。


イメージ 8  中央から左側にかけて拭き斑?を確認することができる。







 
なにかを投げつけたような?いえ、拭き殴ったような跡です。
ボクの見立てでは洗浄剤の選定ミスによるララスター釉の損傷です!
ラスタータイルの建物が台無しです!!
こんなことにならないためには、洗浄のプロセスやその長所、短所、すべてを理解している業者に託すべきです。

あ〜、ごめんよぉ、キミを守ってあげることができなかった!
もっと建物オーナーに食い下がればよかった!!いや、そうじゃなくて、断られても定期的に提案し続けなければならなかった!
そんなメルヘンチックなこと言ったところで偽善です!もう後の祭りなのです!!
建物はエイジングにより、いずれは枯渇し、朽ち果てていきます。
その進行をできる限り遅らせて、延命させるためには定期的に何らかの手を加えなければなりません。そうしないと当初の設計思想はおろか、スラム化に向けて予想以上に加速していくのです。

イメージ 9  タイル表面に塗装を施した事例。
  塗装により資産価値が上がったとは到底思えない。






 
最終的には張り付けるか?塗り潰すか?といった手段になってしまいます。
前者はアルミパネル等を張り付けるのですが、コスト高です。こんなことなら定期的な洗浄を行っていればここまで予算を割く必要はなかったのでは?と後悔されるのではないでしょうか?
後者は塗装を施すので、比較的リーズナブルでしょう?しかし、写真のように決して美観が回復するわけではありません。塗装は劣化も早く、ゲットーさながらの様相です。
海外のダウンタウンなんかにみられる建物のようになっていきます。
そして犯罪の臭いがプンプンと漂うようになっていきます。
ま、それも建物の“味”として割り切れば良いのでしょうか???


まとめ
ビルオーナーさま、管理会社さま、ラスタータイルについて3回にわけていろんなことをお話しさせていただきました。
くどいようですが何度も言わせていただきます。
ラスタータイルは非常にデリケートです。傷んでしまってから修復はできません。
比較的早いサイクルでメンテナンスを行わなければなりません。どうかご理解をいただけますようお願いいたします。

ラスタータイルのご相談は何なりとTECまで!!
次回は他建材のメンテナンスについてお話しする予定です。

Don't miss it
M.H

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