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日本の物作りを支えている活動にVEという手法がある。VEとはVALUE ENGINEERINGの略である。VE以外にVALUE ANALYSISという言葉があるがこの二つはほぼ同義で使われている。
VEは、1947年米国GE社のL.D.マイルズ氏によって開発され、1960年頃わが国に導入されました。 当初は製造メーカーの資材部門に導入され、そのコスト低減の成果の大きさが注目されました。その後、 企画、開発、設計、製造、物流、事務、サービスなどへと適用範囲が広がるとともに、あらゆる業種で活用されるようになり、 顧客満足の高い、価値ある新製品の開発、既存製品の改善、業務の改善、さらに小集団活動にも導入され、 企業体質の強化と収益力の増強に役立っています。VE(Value Engineering)とは、製品やサービスの「価値」を、それが果たすべき「機能」とそのためにかける「コスト」との関係で把握し、 システム化された手順によって「価値」の向上をはかる手法となっている。VEが求めているのなV=FUNCTION/COSTであらわされるおうに単位コストあたりの機能をどれだけ高められるかが問題となる。VEを単なる資材調達のコスト削減手法と考えてしまうと大きく誤ることになる。単なるコスト削減手法ではなく、機能そのものを見直していくことによって、商品企画、または着想段階にまでさかのぼって機能効率を高める考え方である。
今の日本の製造業に求められるコスト改善はVEによる機能の抜本的見直しであろう。
今こそ、日本メーカーはVEを取り入れた機能見直し活動を取り込むべきであると考えるが、過去のような単なるコスト削減になってはいけないと考えている。機能見直しを実施していくと様々な不要なものが見えてくる。その際、ゼロサムで検討することが必要となるであろう。
日本メーカーが今後、取り組んでいくべきVEとはサービスも含めたVEとしていくべきである。つまり、顧客への提供価値はもはやハードウェアのみではなく、商品とあわせて提供されるサービスが商品と組み合わされて商品化してくことになる。もはや、HWのみの価値は低減傾向にある中、スマイルカーブにもあるように上流工程である資材もしくは下流にあるサービス工程の付加価値が高くなっている。これらの価値との組み合わせの中でのVEをしていくことが日本メーカーには必要となる。
商品開発にあたって、商品機能そのものの見直しをしながら、パーツのひとつひとつに対してしざいの見直しをしたり、部品としての必要性の有無を検討することは勿論であるが、それが顧客に提供される際のプロセスをエンジニアリングすることが必要となる。例えば複写機であればコピーをする機能に対する追求ではなく、顧客にとっての価値である情報を共有するとか、セキュリティを担保するとかという観点であるべき機能デリバリーを考え、そこから商品機能の提供のされかたをエンジニアリングする必要がある。
このVEによって、もたらされる結果はもしかしたら商品を製造し、販売するのではなく、自らがサービス主体者となって、機能を提供する形になるのか、顧客が機能を最大限に生かせる環境を提供することを狙うのかということになる。
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