仰天望地

人生を面白いと思うかつまらないと思うかはその人次第だと思います。

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 佳奈の器には、大小二つのりせだったころに生じた活性汚泥から発達したフロックマットが分厚く堆積しています。
 対する沙耶の器には、小さな器に入っていた二年前に生じさせたバイオフィルムが定着し、佳奈の器ほどではありませんが素晴らしい厚みをもっています。
 
 一応沙耶のバイオフィルムを爪の先ほど、移したばかりの頃の佳奈の器に放り込んでみたのですが、環境に影響を与えはしなかったようです。
 起源がバイオフィルムか活性汚泥か、性質が似ているものの別種の構成体である両者から発達した二つの器の中の環境は、今はっきりと差を現しました。
 
 写真をご覧ください。
 色が全然違いますね。
 
 どちらも緑系統の色ですが、左側、沙耶の器の方は明るめの色合いをしていて、光合成をしていそうだな、という感じに見えます。
 生物種はよく分かりませんが、クロロフィルを積んだ生物が多数生息しているのは間違いないでしょう。緑藻や珪藻、藍藻など考えられる生物はたくさんあります。
 もっともこの緑色は表層から中層辺りまでと思われ、低層には黒っぽい、右の器のような色をした層が広がっていると考えられます。
 あくまで層が積み重なった状態なのが沙耶の器。正しくは内部で層が形成されている、というべきですが。
 
 佳奈の器の方はフロック、活性汚泥を構成する綿くずのようなものが増殖と分裂を繰り返しながら堆積していき、流動性のない環境で増殖するうちに隣り合うもの同士が半ば融合していった代物。
 フロック一つ一つが光合成以外の全ての機能を有しているためか、緑色よりも黒っぽさが目立つような色合いをしています。
 あるいは光合成を行う生物が沙耶の器に比べて少ないとか、そもそも種類が全然違う可能性も十分に考えられます。少なくともクロロフィルを光合成を行う際の主要な色素としているのは間違いなさそうですが。
 こちらはおそらく上から下まで全部同じ色だと思います。堆積した結果底の方のフロックに光が届かなくなって構成生物に変化があれば違いかもしれませんが。
 
 発生起源が異なるとはいえ、同じ日の当たりで同じ水を与えて、水面と水かさの比率なんかも大差ない環境で育てたつもりです。
 しかし両者の違いは埋まらず、かといって広がるわけでもなく、延々と平行線を辿り続けて今に到ります。
 ですが5月くらいからでしょうか、二つの差が埋まりつつあるような事態が両方で起こっています。
 沙耶の方では、冬の終わりから続いていたバイオフィルム表面の崩壊が止むことなく続いています。本来のバイオフィルムの機能として、崩壊して生じた「バイオフィルムの種」は水の流れに乗って次の基質を探すのですが、流れもなく付着するための基質もない閉じられた環境のため、崩壊したバイオフィルムにそのまま乗っかる事になります。崩壊して本体から剥離した、綿くずのような表面部分ごと。
 そうすると綿くずにその「種」が住む事になり、その中で成長、増殖を行うようになります。
 それはフロックとなって水中を漂うことになり、フロックは増殖と分裂を繰り返しながら堆積、本体のバイオフィルムは崩壊が止まらないためフロック側の増殖とバイオフィルムから生じるフロックのもとがどんどん増えて行く事になります。
 結果、現在バイオフィルムの上にフロックマットが形成されつつあります。
 おそらく夏が終わる頃にはフロックマットの方が優勢になっているんじゃないでしょうかね。
 差が埋まりつつあるというか、こちらは佳奈の方の環境に移行しつつある、といった方が正しい状態です。
 
 佳奈の方は大した変化ではありません。
 5月ごろにフロックマットがないところでバイオフィルムが発生、現在勢力を拡大中です。
 元々バイオフィルム自体はありました。おそらくフロックの一部が器や石に固着することに成功し、中にいるパイオニア細菌によって寒天質が生産されて活性汚泥からバイオフィルムに形態変化をおこしたものでしょう。
 しかし今までのは小規模だった上、気がつくとなくなっていました。おそらく水遣りの際に水の勢いで剥離し、フロックマットに還っていったのだと思います。あるいは生息している糸くずみたいな動物が食べてしまったのか。どちらにしろバイオフィルムは定着することはなかったのです。
 ところが5月からのバイオフィルムは違いました。
 固着性が強く、水の勢いにも動物の食害にも負けず成長を続けています。
 色から見るに今までのものと同様、マットから剥離したフロックがその起源となっているようですが、寒天質にしっかり守られたその姿は、フロックマットとは少し違うものであると感じられます。
 今はまだフロックマットと同じ色ですが、そのうち層ごとに住み分けが進み、はっきりと色に違いが出るかもしれません。
 これが成長を続けて、もしもマットの上に載るように広がっていったら、フロックマットを基質とするバイオフィルムが形成されることになる、のでしょうか。
 そうしたらバイオフィルムにフロックマットが載る沙耶の方とはちょうど逆転した構成になるのですね。
 
 とはいってもただの推測に過ぎないので、実際どうなるかは今後の成長を待たないとなんともいえません。
 沙耶の方はおそらく推測したとおりにフロックマット優勢の新しい環境が出来上がると思いますが、佳奈の方はどうともいえません。
 はてさてどうなることか。

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