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 TBSドラマ「愛していると言ってくれ」 
 
       イメージ 1
 
放送:1995年7月7日〜1995年9月22日(毎週金曜日)
原作・脚本 北川悦吏子
出演:水野紘子  常盤貴
    榊晃次   豊川悦
    榊 栞    矢田亜希
    矢部健一  岡田浩暉
    吉田マキ  鈴木蘭々
 
…他
 
 
手話が登場するドラマで、字幕もなく、声に出しながら手を動かしているわけでもないシーン。
ドラマ「愛していると言ってくれ」のエピソードの中に、手話のみのセリフで、何を言おうとしているのか、分からないシーンがある、と言う質問を頂きました。
以前、疑問編として記事に表しましたが、今回は解答編です。
しかし解決編ではありません。
 
 
では、問題となるエピソード…
 
 
      イメージ 1
 
 
第4話「キッス」
 
 
 
前回の記事『疑問編』のおさらい…
 
※画像をそのまま流用します。
 
榊晃次は水野紘子をデートに誘い、観音崎に進むバスに乗る。
 
上から順に、左から右へと進めて下さい。
 
イメージ 2
 
 
イメージ 1
 
榊晃次「(手話)キミは、いつも○○○○」
水野紘子は○○○○の部分が分からず、キョトンとしている。
 
 
そして、観音崎に到着。
 
散策道にて…
 
※同じく画像をそのまま流用しています。
 
イメージ 3
 
 
 
…ここで晃次は、何を表したのか?
紘子は「ひどーい」と言っている。
 
しかし、視聴者には二人の会話(手話)の内容が小さすぎてハッキリ示されてません。
悶々とした中、ドラマは進んで行きますが、実は解答はすぐに表れてきます。
 
 
 
ここから『解答編』です。
 
 
翌日のことです。
紘子は自宅で手話のテキストを片手に、会話の勉強をしています。
 
左から右へと進めて下さい。
 
イメージ 4
 
紘子「熱、調べましたか?…」
言いながら、左手に手話の本、右手を動かしながら部屋をうろついてます。
 
紘子が手にしている手話の本…
 
イメージ 5
 
…これだと思われます。
 
著者は、このドラマの手話コーディネーターでもある丸山浩路さん。
手話に取り組んでいるのなら知らない人はいない、と言われるくらい、超有名な方で、私も講演会に行ったことがあるのですが、残念ながら、10年前に亡くなられたそうです。
 
 
部屋をウロウロしている紘子。
本を観ていると、昨日の晃次の手話が思い出されたのです。
 
 
   イメージ 6
 
紘子「いつも…」
 
手を交差して、引き離した時のポーズで気付くのです。
 
 
 
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紘子「いつも、走ってる!」
画面は、紘子が走っているシーンへと即座に切り替わります。
 
晃次がバスの中で示したのは手話でもあり、ポーズでもあるのです。
 
“走る”と言う手話は…
 
  イメージ 9
 
 
 
 
…私も上の二つをよく使いますが、晃次のとったこの形も間違いではありません。
 
 
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イメージ出来るのは…
 
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…こうかも知れない。
 
       イメージ 12              イメージ 11
 
…紘子は逆のポーズをとってるけど。
 
実は、前回の『疑問編』を作りながら、ドラマを録画したブルーレイを観ていたので、答えはすぐ分かってしまいました。
だから…
 
 
                               イメージ 14
 
敢えて、この画像を使わせていただきました。
 
 
 
これで、バスの中で晃次が表した手話は解決出来たのですが、観音崎に到着して、散策道での…
 
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…これだけはどうしても分からないのです。
 
50型くらいのモニターで、市販のDVDソフトで再生したら、クリアに見えるかも知れないのですが、このシーンだけの為に、テレビやDVDソフトを買うわけにはいきません。
そこは、視聴した人が、それぞれ想像するしかありませんね。
だから『解決編』ではなく『解答編』としました。
 
 
この記事を作っていると、ツッコミどころがいっぱいなのに気がつきました。
 
先ず、晃次が紘子をデートに誘いに行く。
これは明らかに午後の出来事です。
何故なら、晃次はこの日の朝、画廊に行き、続いて大学時代から通っていたスナックに5年振りに寄ってます。
喫茶店風ですが、アルコールを注文しているので、スナックです。
それから、紘子がバイトしている井の頭公園へ行き、紘子をデートに誘います。
バイトの時間に遅刻しながらも仕事を終えて、二人は井の頭自然文化園、という動物園でデートします。
 
 
ここは…
 
    イメージ 15           イメージ 16
 
 
…モルモットに触れられることで人気があるようです。
ここでしばらく時間を過ごしています。
 
 
さて、同じ園内で花火を買って退園し、観音崎に行くのですが、調べたら、井の頭自然文化園から神奈川県横須賀市にある観音崎まで、乗り換えを重ねて、実に2時間半はかかるのです。
移動する2時間半の間に、晃次と紘子は何を会話していたのだろう?
買った花火をする為に観音崎に行ったのでしょうか?
 
観音崎に行くバスは20分程度です。
その中で、
 
「キミは、いつも、走ってる」
 
と、唐突に(手話で)言うのです。
 
何だか不自然です。
東京方面に住んでいる人は、画面の変化からロケ地が分かって違和感感じているのでは、と思います。
 
このエピソード、晃次が午前中に寄ったスナックで使った手話についても字幕がありませんでした。
 
いつか、このシーンについても言及したいと思います。
 
 
※ 6月18日、一部修正しました。
TBSドラマ「愛していると言ってくれ」
 
 
       イメージ 1
 
放送:1995年7月7日〜1995年9月22日(毎週金曜日)
原作・脚本 北川悦吏子
 
 
出演:水野紘子   常盤貴
    榊晃次    豊川悦
    榊 栞     矢田亜希
    矢部健一  岡田浩暉
    吉田マキ  鈴木蘭々
 
…他
 
 
手話が登場するドラマの場合。セリフを“手話”で表した時、
 
・役者の手の動きと共に画面下にたいてい字幕が表れる。
・聾者を演じる役者の手話を観ながら対面している共演者が、その手話を読みとりながら、同時に代わりに喋る。
・手話を使う側が健聴者であれば、手話をしながら喋る。
 
のいずれかである。
 
脚本家は、手話に合わせたセリフを書いてくれるわけでもないので、手話指導者が、セリフに合った手話を考える。
しかし、難解な言い回しの場合、セリフの流れと手話が合致しないことがある。
そればかりか、手話をしているにも関わらず、字幕がなく、且つ対面の共演者も代わりに声に出してくれていないシーンも時々ある。
 
そんなシーンについて、自分の手話への向学の意味もあり、以前、このドラマの中で使われている手話について、偉そうに解説を試みたのだが、この度、質問を頂いた。
 
豊川悦司演ずる耳の不自由な青年画家・榊晃次の手話が読みとれない、というもの。
字幕もなく、代わりに意味を述べる共演者のセリフもない、という。
 
もっと早く記事にしたかったが、時間がとれなくて手話サークルにディスクを持ちこめず、また画像が途中で消えるなどパソコンの不具合が発生したから
であるが…
 
 
そのエピソードがこれ…
 
      イメージ 1
 
 
第4話「キッス」
 
 
容量が大きくなったので、記事を2回に分けさせて下さい。
 
 
 
問題のシーンは、榊晃次と水野紘子のデート中。
 
以下、上から順に、左から右へと流して下さい。
 
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字幕が出てません。
 
晃次「キミはいつも○○○○」
 
そこで紘子が、晃次の手話をマネします…
 
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…晃次は笑うだけ
 
 
結局…
 
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…字幕でも出てますが
「全然、違う」
と、 晃次は返します。
 
 
ただ、それだけです。
 
 
続いて、次のカットに移ってしまいます。
 
観音崎に到着したのでしょう。散策道で紘子は問います。
 
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②と③の冒頭が同じ文章になってしまいました。修正する余裕がありませんでした。
 
拡大してみました。
 
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言葉の順序が逆になりますが
 
「(意味は)あきらめて欲しい」
 
と、晃次が示したのを読みとったのなら、紘子の
 
「ひどーい!」
 
と言ったのが頷けます。
 
※手話のイラストは、全日本ろうあ連盟発行の『わたしたちの手話』を引用しました。
 
 
 
 
少し戻します。
 
 
紘子の
 
「ひどーい!」
 
からです。
 
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この後にサブタイトル通りの出来事が起こります…
 
結局、晃次はバスの中で紘子に何を言ったのでしょうか?
 
質問者さんは、
 
“いつも遅刻している”と読み取ったそうです。
事実、紘子はいつも遅刻しています。
 
私は、字幕が付いてないのに気かつかず、
“キミをいつも見失いそうだよ”
と読み取っていました。
 
もう一度…戻ります。
 
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…手のひらを近づけながら握りこぶしを作ってます。
 
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…これは、消える、消滅する、解消する、などの意味があります。
 
つまり、紘子の奔放な性格に晃次は着いて行けず、いつも振り回され見失いがちになっている、と私は踏んだのです。
 
「僕は、いつもキミを見失いそうになるよ」
 
だと思ってたのです。
 
…が、次の動きに気がつきました。
 
 
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…作ったこぶしを引き離しているのです。
 
だとしたら“見失う”の読みとりは違ってきます。
 
それなら、晃次は何を言ったのだろう?
 
 
 
改めて時間を遡ってみました。
 
 
先ず、晃次が紘子をデートに誘うところからです。
 
紘子は公園の売店でバイトをしているのですが、晃次が行った時、まだ彼女は来てません。
 
 
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同僚の吉田マキ(鈴木蘭々)は困惑してしまいます。
しかし晃次は慣れたもので、手帳に筆談でマキに伝えます。
 
“いつもの遅刻”だから気にしていないよ、と。
 
もし、彼女が来たら、この手紙を渡して欲しい、と晃次はマキに託します。
 
仕事が終わると、マキは紘子に預かった手紙を渡します。
 
 
 
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“売店の終わる時間に公園の橋を渡って三つ目の公衆電話の所で待っている どこか行こう”
 
とあります。
 
喜び勇んで紘子は公園内を駆け抜けます…
 
 
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…晃次はデッサンで使うブロアブラシを紘子に投げて居場所を教えます。
 
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…遅刻したことに反省しているような態度の紘子。
ブロアブラシを晃次に返そうとします…が
 
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…ブラシをシュポシュポ潰して、風を出し晃次に向けます。
 
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…容赦なく風を出し続ける紘子。
追い駆けごっこの二人…
 
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…ようやく、何処に行こうか、と歩道橋で場所を相談しています。
 
展覧会が希望だった晃次なのですが、結局、二人が行った所は…
 
 
 
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…動物園
 
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…晃次は手話をやってますが、ここでも字幕はありませんでした。
立てた右手の親指と薬指。
 
親指が男、薬指が女を示し、軽く手首を振っている。広い意味で“人々”
左の掌は家の屋根を表している。屋根の下の男と女で“家族”
 
晃次は
 
「あれは家族だな」
 
と示している。さらに…
 
 
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…続いての手話。
掌を下に小さく円を描いている。
頭をなでる仕草から意味は“子ども” 
 
「子どもの猿だな」
 
と示している。
 
 
動物の次に園内の売店を巡る二人…
 
 
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…ヨーヨー売り場から
 
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…花火売り場へ
 
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…一袋500円の花火。
紘子が自分の財布を探している間に、晃次が払います。
 
そして…このシーンに切り換わります。
 
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…今回はここまでです。
 
次回、解決編となればいいのですが、まだ写真の整理がついてません。
 
今の段階で、まだサークルに行けてませんが、職場の手話を知る人に、晃次の動きを示すと、やはり意味は
 
『消える』
 
じゃないの、と言われました。
 
写真の整理に時間がかかりそうです。
次の記事まで2〜3日待って下さい。      
列車の時刻表トリックを始めとするトラベルミステリー作家のイメージが強い西村京太郎氏だが、最初からトラベルミステリーを書いていたわけではない。
元々は、社会派ミステリー作家として文壇デビューしていた。
 
社会的弱者が受ける理不尽な現状をストーリーに盛り込み、暗欝とした読後感をもたらす作品もある。
 
その中の一つが
         「四つの終止符」
昭和39年発表
 
                           イメージ 1
                               講談社文庫
 
聴覚に障碍のある佐々木晋一。母親を毒殺した容疑で収監され、獄中自殺する。
彼の後追い自殺するホステス・幸子。
この事件を追う幸子の同僚と新聞記者。
 
耳が聴こえないことで生じた悲劇を取りこんだミステリー仕立ての物語になっている。
 
過去に二度の映画化と二度のテレビドラマ化されているが、今回は2001年に制作・放送されたものを紹介。
 
※スカパー・ファミリー劇場で放送されたものを、直接画面を撮影。
 
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制作:テレビ東京
 
出演:河合我聞
    高橋かおり
    かたせ梨乃
    
    西村和彦
    美保純
    大鶴義丹
 
玩具工場で働く晋一(河合我聞)は、バーに通い、手話を使ってホステスの幸子(高橋かおり)と心を通わせていた。
 
客とホステスの枠を越え、私的なことまで打ち明ける晋一
それを親身になって応える幸子
 
二人は明日、ピクニックに行く約束をする。
 
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幸子が使っている手話…
 
顔を時計の文字盤に見立て、立てた右手の二本指は長針と短針を表し“正午”と言う形から“昼”と言う意味となる。
 
 
翌日…
 
病弱の母親がいる晋一は、幸子にどうすればいいか相談する。
 
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…手のひらを自分に向けている晋一の手話
 
すぼめた指を自分に向けて広げているのだが“言われる” “言っている”
という受け身の意味。
 
字幕では『かけたくないって』
言葉も「かけたくないって」
 
で終わっているが、母親の言葉として“言うんだ”と、手話のみの動きを付属させている。
 
 
晋一は、せめて母親の今度の誕生日に何をプレゼントすればいいか幸子に教えを乞う。
 
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…二人の会話の中で“母親”は立てた小指だけで確立されている。
 
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幸子は、栄養価の高い“はちみつ”を薦める。
 
晋一は教えられたまま自然食品専門店 『ルカ』 (店長・美保純)のはちみつを買い、母親に渡す。
 
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晋一からのプレゼントに喜ぶ母親。
 
しかし…
 
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…母親は死んでしまう。
 
はちみつの中に“ヒ素”が入っていたのだ。
 
疑いは、はちみつを買ってきた晋一に向けられる…
 
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捜査を進める刑事(東野英心)
母親の主治医・大坪(山田吾一)
 
 
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…取り調べには手話通訳がついた。
 
開いて下に向けた左手。その下から右手の人差し指を振りながら上げていく仕草は“理由”を表している。
他に“意味” “何故”という意味もある。
 
「はちみつを買ったのは何んでだ?」
 
と言う刑事の問いである。
 
警察は、ホステスの幸子と一緒になるには、病気の母親が邪魔だから、毒殺した、と見ている。
 
しかし…
 
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「母を殺してなんかいません」
 
立てた左手の小指で母親を示し、それを右手で殴るような仕草で“殺す”と表している。
 
 
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…声にならない声で涙ながらに叫びながら否定する晋一
 
警察は耳を傾けようとはしない…
 
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…無実を信じる幸子
幸子を支える先輩ホステス・時枝(かたせ梨乃)
この事件に関心を持つ新聞記者(西村和彦)
 
実は幸子には、耳の不自由な弟がいた。
しかし、自分の不注意の為に事故で亡くしている。
ずっと自分を責めていた幸子は、晋一に弟の姿を重ね、親身になっていたのだった。
 
晋一はちみつを薦めた自分を責める幸子
晋一を救う為に弁護士に依頼するが、無実を勝ち取れる要素がない。
だったらいっそのこと、病弱の母親を思い図り、安楽死させる為に“ヒ素を入れたとすれば、例え刑が確定しても情状酌量により、執行猶予となる可能性は高い。さすれば、すぐに獄中から出られる。つまり裁判には勝てる、
という考えを勧められる。
 
面会に行った幸子は渋りながらも、その考えを晋一に伝える。
 
無実でありながら、母親殺しの汚名をかぶらなければならない晋一は、幸子にまで裏切られた、と失意のどん底に落ちる。
 
そして…
 
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…遺書をしたためて自殺する。
 
 
遺書を読む幸子時枝
 
 
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…今までお世話になった人達の名前と感謝の言葉を読む二人。
 
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…自分に向けられた感謝の言葉を反芻する幸子
 
晋一は誰も恨まない、と言うが…
 
 
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晋一を追い詰め、死なせてしまったのは自分のせいだ、と幸子は後追い自殺する。
 
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…その手には警察に対する恨みの言葉が綴られていた。
 
 
 
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“…警察に死んで抗議します”
 
 
 
…ただの関心に過ぎなかった新聞記者だったが…
 
 
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…今回の事件を知った聴覚障碍者の読者からの手紙で、真相を探る本腰を上げる。
 
 
 
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…晋一の無実を信じる、同じ聴覚障碍の男性からの手紙。
 
“耳が不自由なために就職活動が困難、やっと就いた仕事もクビになり、痴漢に間違われても信じてはもらえなかった…。
晋一さんは無実だと思います”
 
この手紙を読んだ記者の心が大きく動いたのだった。
 
 
ヒ素の入ったはちみつを売った『ルカ』の女主人(美保純)も世間から中傷を受ける。
女主人の弟(大鶴義丹)も追跡に加わり、彼らはついに事件の真相に辿りつく。
 
警察に進言する時枝たち…
 
 
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…しかし、状況証拠だけでは動けない、と強く突き放す警察。
 
その言葉に時枝の怒りが爆発する。
 
 
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「状況証拠だけで晋一さんを逮捕したくせに!」
 
「晋一さんもサっちゃんも、あんた達が殺したようなもんよ!」
 
 
彼らはこの後、警察を頼らずに真犯人に挑むのである。
 
表題の通り、結果的に4人の死人が出てしまう。
初動捜査のミスさえなければ、犠牲者は晋一の母親で止まっていた筈である。
無実の者が、国家権力でその人生を狂わされた悲劇を表したドラマだった。
地上波、衛星放送と何度も再放送されていることから好評なのだろう。
 
原作は昭和39年に発表されているが、翌年、聴覚障碍者が関わった事件が実際に起こっている。(蛇の目事件)
意思疎通の困難な者が事件に関わった時、取り調べや裁判のあり方を、この時既に西村京太郎氏は予見していたと思わざるを得ない。
 
この“蛇の目事件”いずれ記事にしたいと思います。
 
 
このドラマで刑事役の東野英心さん。
映画「名もなく貧しく美しく」のドラマ版で、道夫の役をやられていた。(昭和49年頃)
おそらく、聴覚障碍や手話の知識も残っていたであろう。
既に故人になられているが、この撮影当時、どんな気持ちで役に臨んだことだろう…
久し振りに手話に関する記事です。
 
西村京太郎という作家に対してどんなイメージを持っておられるだろうか?
 
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                               新書版
…トラベルミステリーや…
 
 
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…○○が消えた! ○○が行方不明になった! を全面に押し出した作品のイメージが主であるでしょうが…
 
 
結構好きで、よく読ませていただいているが、実は何十冊も持っているわけではない。
今回は、手持ちの中から数冊を取り上げさせていただいた。
 
テレビドラマ化も沢山されているが、実は私は、全く、と言っていいほど観たことがない。
三橋達也・愛川欽也コンビの「土曜ワイド劇場」は時々拝見していたが、原作の方が断然面白い。
ドラマになると、俳優の顔ぶれで犯人の検討がついてしまうし、読んで想像させるような情緒的なものは取り払われ、また、トリックとなる過程が安易な映像で流され、興醒めしてしまうような演出が気に入らないのである。
 
ただ、登場する観光名所となる景観だけは読むより、映像の方が綺麗なのは確かではある。
 
唯一「消えた巨人軍」は、面白いと思っている…
 
藤岡弘、さんが、左文字進役で出演されているからだが、昨年久し振りに衛星放送で拝見して懐かしかった!
でも、このドラマでは佐文字進は探偵ではなく、刑事だけど…
 
ちなみに原作の十津川警部は、小柄で小太り、髪の毛の生え際が後退した中年、と設定されている。
もしかして西村氏本人がモデルだったのか?
 
 
氏のトラベルミステリーを拝読していると、トリックが時刻表であったり、列車の構造、駅の構造、駅名の解釈の違いなど、さまざまで、下手な旅行ガイドよりも面白い時がある。
 
かと言って氏は、最初からトラベルミステリーを書いておられたのではない。
 
今回、表題にあるこれ…
 
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「四つの終止符」
 
を紹介させていただきます。
 
昭和39年の発表。
 
東京郊外の (東京オリンピックを控えた賑やかな都心部ではない) 町を舞台にしたミステリー。
 
耳の不自由な青年・佐々木晋一は病弱な母と長屋で二人暮らし。
そして、場末のバーのホステス・幸子に親近感を抱いている。
意思の疎通が困難な晋一は職場で浮いた存在。耳が不自由である為、自分の声が聞こえず、健常者とは違う甲高い音声で発語をする晋一に、幸子は親身になって接客する。時にはお金を与えたりも…
 
同情なら、よしなさい、というママや先輩ホステス・時枝の言葉に、幸子は
 
『同情ではない』
 
と言い放つ。
 
実は、幸子には弟がいた。弟は聾唖者、耳の不自由な子だったのだが、自分の不注意の為に事故で亡くしている。
 
もし生きていたら晋一と同じくらいの年齢になっている筈で、弟に対する贖罪の意味もあったのだ。
 
晋一の母親・辰子は病弱で寝たきりの生活をしている。
そんな自分が晋一の重荷になってはいないか、と自殺を試みたこともある。
 
晋一は、巷で話題になっている栄養剤を買って母に与える。
ビンに入っていて、粉状のもので、スプーンですくって口に運ぶものである。
 
近所の人が、辰子が死んでいるのを発見する。
警察の検分によると“ヒ素による中毒死”だった。
晋一の買ってきた栄養剤の中に、その“ヒ素”が入っていたのだ…
 
警察は晋一を取り調べる…
意思の疎通がスムーズにいかない。
晋一の思いは伝わらない。
 
ホステスの幸子と一緒になるには、病弱の母親が邪魔だから殺害した…
 
警察の見立てだった!
 
 
幸子は自分の貯金をはたいて弁護士を雇う。
勿論、無罪を勝ち取る為なのだが、
 
しかし勝てる要素がない、というのが弁護士の見解。
 
それなら、
 
病弱の母親が不憫で安楽死の道を選択した
 
と罪を認めれば、例え刑はついても、情状酌量により、執行猶予となる可能性が高い、というのだ。
何より本人もかつて自殺を試みたことがあるのだし…
 
幸子は、この考えを留置場の晋一に伝えに行くと、晋一は、信じてもらっていると思った幸子にまで裏切られた、と絶望感に陥り、遺書をしたためて獄中自殺する…
 
 
自分が晋一を追い詰めた、と幸子も後追い自殺する。
 
先輩ホステス・時枝は釈然としない。
そして、この事件はおかしい、と不振に思った新聞記者と共に真相を追う。
 
行きついた真相は…?
 
 
この原作本をめくると、右下…
 
 
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…胸に突き刺さる作文が飛び込んでくる。
 
実は西村京太郎氏、聴覚障碍者向けの情報誌へ寄稿されるなど啓蒙活動を熱心にされている。
 
社会的弱者が受ける苦しみに対して、怒り、も持たれている。
松本清張氏にも負けないようなミステリーも書いておられるのだ。
 
氏は本来、社会派ミステリー作家として出発したのである。
 
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…日本に返還される前の沖縄を描いている「ハイビスカス殺人事件」
アイヌの歴史を描いた「殺人者はオーロラを見た」
 
など、異色な作品もある。
 
 
 
本題に立ち返る…
 
この原作ではサラリと流しているが、警察の取り調べは、耳の不自由な晋一にとっては想像を絶するものと思われる。
時代は昭和30年代、警察の取り調べは拷問に等しかったのでは?
 
この作品、過去に二度映画化されている。
 
一回目は、昭和40年公開
 
「この声なき叫び」
 
この映画では晋一の役を当時デビューしたばかりの田村正和氏が演じておられるそうだが、私は観たことがない。
いずれ、スカパーで放送されるのを期待している。
 
そして、平成2年公開…
 
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…チラシのみ持っている。チラシのみ存在だったか?
 
 
全篇モノクロ。
この映画は全国の公民館や福祉センターを主とした上映となっていた。
確か広島県では一律千円で、上映されている所なら県内何処でも入場出来るシステムだった。
 
しかしこの映画は、原作と違って、事件の真相を追うのは、先輩ホステス・時枝と新聞記者ではなく、晋一の祖父となっている。
 
印象に残っているシーン…
 
警察の取り調べは筆談。晋一に対して、
 
何で (なんで) 栄養剤を買いに行った?」
 
と、刑事は黒板に書いて質問する。
 
晋一は、この文章を読んで…
 
「自転車で」
 
と書くのである。
 
つまり、刑事が聞かんとするのは、栄養剤を買った理由を尋ね、動機に結びつけようとしていたのであるが、晋一は、黒板の
 
『何で (なんで) 』
 
の文字を“方法”という意味に捉えたのである。
 
イラついた刑事は
 
「自転車が薬を呑むかぁ? このボケ!」
 
と、晋一の首根っこをつかまえてテーブルに叩きつけるのである。
 
このシーン、声にならない叫びをあげる晋一の姿に胸が痛んだ。
 
 
表題が示す通り、最終的に4人の命が奪われることになるのだが…
 
 
 
 
 
この「四つの終止符」はテレビドラマにもなっている。
次回は、このドラマについて触れてみたいと思ってます。
 
予告編です…
 
 
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以前、アナログ放送を録画してましたが、テープが見つからず、昨年スカパー(ファミリー劇場)で放送されたものを再録画したものです。
まだやっている…と思っていた「猿の惑星 新世紀」
もう一回観ようかな、と上映スケジュールを調べたら、もう終わっていた。
 
猿達が行っているコミュニケーション。手話をもう一度観る為だった。
 
前作で、主人公・ウィルは、シーザーに手話を教えていた。
シーザーはその手話を仲間達にも教えていた。
 
あれが何の手話なのか?
国際的な手話なのか、それともアメリカの映画なので、当たり前にアメリカの手話なのか?
 
 
「金曜ロードショー」の『猿の惑星 創世記』を録画して、2年前に劇場で見過ごした部分をスロー再生で何度も見直した。ビギナー向けのアメリカの手話本と比べてみて、アメリカ手話だと分かったので、鑑賞ポイントを使って新作「・・・新世紀」を今一度観てみよう、と思ったのに…
 
 
 
「・・・創世記」の中で、ウィルは、
 
『シーザーは24の手話を覚えた…』
 
と言い、それは更に加速度を増している。
手話を覚えた、だけでなく、自分の意思を表し、会話を成り立たせている。
 
つまり、芸と同じで飼い主・指示者が意のままに操られるように手を動かしているのではなく、手話を言語として認識し、相手の言葉を理解する。そして自分の意思を手話と言う、可視化された方法で伝えるまでに至っている。
 
 
 
 
では…
 
シーザーは近隣者とのトラブルにより怪我をする…
診察する獣医のキャロライン。そしてウィルとシーザー。
 
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          イメージ 2
 
 
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①②③連続の手話を見たキャロラインは「何て言っているの?」と問う。
ウィルはシーザーの手話をこう訳している。
 
『食事に誘え、って』
 
は口に手でつまんだものを運んでいる仕草で、まさしく“食べる”という手話。これは日本でも使う時がある。
 
分からないのはの指先を顎に当てて、の曲げた人差し指を伸ばしながらチョンチョンチョン、と前に進める動作。
 
英語の主語と動詞と目的語の並びから、最後のの“食事・食べる”は明らか。
 
は何なんだろう?
は動きがあるから動詞…誘う?
 
もっと詳しく解説されている本を手に入れるしかないのかなぁ?
 
日本の手話とアメリカの手話は同じものが結構ある。
日本の聾唖者がアメリカに行き、アメリカの聾唖者と会話する際、お互い言葉が分からなくても、互いの手話を示す内に会話が成り立ってくる、と聞く。
 
日本の手話は、英語の主語(S)+動詞(V)+目的語(O)または補語(C)の並びに似ているからだ。
 
 
 
実は、この診察室でシーザーは即座にこう表している。
 
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掌を口の前にし、五指を曲げたり伸ばしたりしている。
ウィルはそれを制した。
掌を相手の向けて五指を曲げるのは、アルファベットの“E”と言う指文字を表す。
日本の手話では“え”と言う指文字。つまりローマ字の“E”から転じている。
 
獣医のキャロラインをシーザーは“エロチック”と表したのかな?と思った。
その後に『食事に誘え』と言っている。
 
 
 
 
ウィルとキャロラインはシーザーを介して急接近。
シーザーも成長し5年が経った。
ゴールデンゲートブリッジ傍の森へドライブに出かける。
シーザーも一緒だが、シーザーは首輪をつけられている。
そして同じく首輪をつけられた犬を見て、自分の立場を考えてしまう。
 
シーザーはウィルに問う。
 
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掌を重ねて回している。
 
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「ボクはペットなの?」
 
 
掌を重ねて回すのはアメリカでは“ペット”と表す。
 
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日本でも“可愛い”とか“愛している”を意味している。
因みに“愛知県”という手話はこれで表せる。
 
 
 
シーザーの質問にウィルはこえ答える。
 
「君がペット?君はペットじゃない」
 
するとシーザーは…
 
 
           イメージ 8
 
親指の先を額に当てて、掌を左右に振る。
 
これは“父親”を表している。
 
ウィルは
 
「そうだ、ボクはお父さんだ。すると君は何?」
 
シーザーは手を動かすのをやめてしまう…
シーザーとウィルの溝が出来る第一歩になった。
 
 
この手話。
“父親”を表す手話で、シーザーはアメリカ手話をしていることがここで確信した。
 
因みに、親指が顎につけられて左右に振ると“母親”という意味になる。
 
 
 
 
シーザーは苦悩する。
 
薬を投与されて知能が高くなり、高くなり過ぎて人間に害をなすものとして殺されたシーザーの母親。その遺伝子を自分が引き継いでいることを認識する。
 
 
 
そして事件は起こる。
 
アルツハイマーのウィルの父親が近隣者とトラブルを起こしてしまう。
暴力を振るわれている、と感じたシーザーは父親を助けようと、その近隣者を襲う…
 
シーザーは裁判所の命令により霊長類保護センターに隔離される。
 
しかし、そこにいるのは人間から虐げられた猿ばかりだった。
 
保護センターの職員に虐待を受けるシーザー。
同じ猿たちとも反りが合わず怪我を負う。
 
そんな時出会ったのが、オランウータンのモーリス。
何とモーリスは手話を使った!
 
 
「キズ、痛い?」
 
 
驚いたシーザー…
 
 
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両の掌を胸の前にして、互いに前へ回す仕草は“手話”である。
これは日本でも“手話”であり、共通している。
 
そしてモーリスはこう答える…
 
 
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・・・「サーカスのオランウータン」
 
肘を広げて手を重ね、肘を回している。
サーカスの何を意味しているのか?どうも勉強不足である。
 
モーリスが言った最初の
 
「キズ、痛い?」
 
の動きも、どう撮影していいか分からなかった。
 
モーリスは薬の影響を受けてないが、知能がとても高い。
サーカスにいたとしても手話が出来るとはとても思えない。
 
しかし、現実離れしたフィクションであっても、アメリカの手話が学べてとても面白いと思う。
 
アメリカでは手話は言語として認識されている。
アメリカで使われる言語の
 
一位は英語
二位はフランス語
そして三位が手話なのである。
 
日本はまだまだ遅れをとっているが、このほど鳥取県が学校教育の一つとして、小学校の授業に手話を取り入れることになっている。
 
 
 
猿に手話を教えて人間とコミュニケーションをとる試みは実際に行われている。
特にゴリラのココ(だったか?)は有名だ。
 
昨年9月12日に「奇跡体験!アンビリーバボー」でもチンパンジーのニモに手話を教えるプロジェクトについて放送された。
 
 
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だが、チンパンジーのニモは手話を使っているのではなく、ただ動きを覚えているだけ。人間がやっている手話の動作を真似ているだけだった。
 
 
 
しかし、愛情たっぷりに接すると、チンパンジーと言えニモは自我を持ち、意思を持って人間に手話で問いかける、と言う驚きの行動を最終的に示した。
 
 
ドリトル先生ではないが、人と動物と会話が出来たら夢のようだ。
特に人間と近い猿との会話が出来れば…
 
 
私は、違う視点で新しい「猿の惑星」を楽しんでいる。
 
 
日本の手話を完全にこなしてはいないが、アメリカの手話にも興味が沸いてきた今日この頃である。

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