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連載小説 『絵画きのバラッド』(仮) 5 を先ほどアップいたしました。
この記事からお越しいただきました方は、申し訳ありませんが、
事情によりまして、書庫からお入りいただけますでしょうか。
どうぞ宜しくお願いいたします。
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小説関連
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「ホワイト・ティース」、「直筆商の哀しみ」などの作品で知られる英国作家のゼイディー・スミスさんが、昨年英ニュースサイト「guardian」に、自らの作家としてのルールを掲載した。その内容は大変機敏に富んだものであり、作家・ライターだけでなく、すべての職業に当てはまる素晴らしいものだ。 この原則は昨年2月、同サイトが英国中の作家を集めて、それぞれの物書きとしての原則を掲載したものである。いずれの作家の原則も素晴らしいのだが、取り分けゼイディーさんのものは、人生のあらゆる場面に置き換えることができるルールなのだ。 【ゼイディー・スミスさんの、物書き10の原則】 1.子どものときには、たくさん本を読むと良い。ほかのことをやる以上に、読書に時間を割く。 2.大人になったなら、自分が他人になったつもりで、自らの書いたものを読み返す。自分の宿敵になったつもりで読むとなお良い。 3.自らの職業をロマンチックなものと捉えてはいけない。良い文章を書こうが書くまいが、作家・ライターに相応しいスタイルというものは存在しない。重要なのは、あなたが何を書き残すかだけだ。 4.自らが苦手とするものから、距離を置いた方がいい。だからと言って、自分ができないことを、する必要がないことと思うべきではない。自信がないことを、軽蔑的な態度で覆い隠してはいけない。 5.物を書くことと、それを見直し編集する時間を適切にとる。 6.排他的な派閥や集団、組織からは距離を置くべきだ。群集があなたの文章が良くすることは決してない。 7.インターネットが切断されたパソコンで仕事をする。 8.文章を書くための時間と空間を作る。書くとなれば、大切な人さえ遠ざけるべきだ。 9.実績と名声を混同しない。 10.手元のベールを通して真実を語れ、それしかない。決して満たされないことから来る悲しみを、生涯受け入れよ。 物書きのルールではあるものの、言葉を置き換えれば、他の職業や立場の人にもあてはまるだろう。これを参考に、普段の仕事に役立てて頂きたい。 参照元:guardian.co.uk(英文)(情報提供:ロケットニュース24) 引用終わり 上記記事元 サーチナ 心に留め置きたいと思いましたので記事にしておきます。
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コメント(12)
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あなただけの「140字の物語」をつぶやいてみませんか? 話題のTtwitter小説大賞、第2回開催中! 400字の短い小説を書いている僕でさえもビックリの140字小説。 第1回は、受賞作が発表された後に知りましたので、第2回の開催を実は待っていました。 と言っても、未知の領域なので、何が出来るのかこれから考えなければなりませんが。 上記リンクから、第1回の受賞作が読めますので、皆さんもご一読を!
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前回アップしました表題の記事ですが、読み返しましたら色々と不備が見つかり、(特に総括の部分)加筆訂正いたしました。
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今日は皆さんに、僕がどのように考えて400字小説を書いているのか、実例に解説を加えながら紐解いてみたいと思います。 このような記事、需要があるのかわかりませんが(笑) 自分のためでもありますので、書き記しておきます。お付き合いいただけましたら幸いです。 まずは、最近改稿しました400字小説を、実例として挙げてみます。 この『セカンドサーブ』はブログ仲間であります、ばっどさんの呼びかけで、お題:鍵・扉 で書いたものです。 セカンドサーブ お題:鍵・扉
助手席のドアを開けてくれたクリスの逞しい腕は、私の体を軽々と持ち上げ、車椅子に移してくれた。 青々と繁るメイプルの葉に柔らかな日差しが注ぎ、木漏れ日が頬を暖める。 モントリオールから一時間半、この高原が今日の目的地らしい。週末毎に連れ出してくれるクリスには悪いけど、私の気持ちはいつも曇り空。だって、この足はもう一生動かないのだ。事故の日以来……。 静かな遊歩道を進んでいると、不意に、弾けるような快活な音が一定のリズムで聞こえてきた。 林を抜けると、そこはテニスコートだった。 私は目を疑った。プレーしていたのは車椅子のひとたちだったのだ。力強いサーブに鋭いスマッシュ。時を忘れて見入っていた。 クリスはしゃがみ込むと、私の瞳を真っ直ぐに見つめた。 「扉を開けることができるのは、モニカだけなんだ。鍵なんか掛かってやしないから。さあ、開けてごらんよ」 「できるかな? 私に」 高原を渡る優しい風が私の髪をなびかせた。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― この小説の場合はまずは、お題です。 「鍵」「扉」二つのお題から、「扉を開けることができるのは、○○だけなんだ。鍵なんか掛かってやしないから。さあ、開けてごらんよ」というクサイ台詞が浮かびました(笑) この台詞をお話の核に決めると、同時にテーマも決まりました。“築き上げてきたものを失っても、まだ人生は続いて行くし、今までと違ったアプローチで一歩を踏み出すことで新たな道が開ける” さあ、この台詞を最大限活かすシチュエーションと、テーマを読み取ってもらえる設定を考えなければなりません。 核になる台詞があまりにもクサイので、登場人物が日本人では無理(笑) → 外国人、国外舞台に決定。カナダであるのに然したる理由はありません。ただ、モントリオールなのは、オリンピック開催地でもあるので、読み手がイメージし易いかと。 ちょうどこのお題のことをぼんやり考えていた時期に、仕事で通りかかった町で「車椅子テニス選手権」の横断幕を見かけ、設定を拝借することに。 車椅子生活を余儀なくされてしまった元テニスプレイヤーの女性と、サポートしてくれる、以前からの恋人という設定だと、例のクサイ台詞が活かせそう。 男女の設定にしたのは、友情物語ではなく(この400字の中では、家族か恋人か判別できませんが)愛情も絡めた方が納得しやすいかと。 これだけ短い小説だと、主人公の心の内を書くことが出来る一人称を選択することがほとんどです。 客観的に物事を見る三人称は、人物の心理描写のためには、行動や台詞で描かなければなりませんので、多くの文字数を必要とします。よほど何か事情がない限りは三人称は使えません。過去に書いたもので、僅かにありますが。 外国設定でテニスということで、テニス界の有名人に登場願いました。モニカ・セレシュとクリス・エバート。短い文字数制限なので、出来るだけ説明なしに、読み手にイメージしてもらうがために、固有名詞は有名なものを意図して拝借する事があります。 また、固有名詞の長さは、最終的な全体の文字数調整の段階で変更することもあります。短いに越したことはありませんが。 物語は「起承転結」の構成が良いとはよく言われますが、この小説も短いながら、その構成をとってみました。 「起」では、二人が週末恒例のドライブデートの目的地に着いた場面を描写しつつ、いわゆる5W1Hを読み手に知らせます。 (What[何を] Who[誰が] Where[どこで] When[いつ] Why[なぜ] How[どうやって] ) 「承」では、目的地がテニスコートだとわかり、車椅子でもテニスが出来るのだと知り、驚く主人公を描く。 「転」では、例のクサイ台詞で背中を押し、主人公に“気づき”を与える。 「結」では、一歩を踏み出す決心をした主人公を描くとともに、読後感を決める最後の一行で映像的な清涼感を狙う。 助手席のドアを開けてくれたクリスの逞しい腕は、私の体を軽々と持ち上げ、車椅子に移してくれた。 この一文で、“クリス”と助手席に乗っていた“私”が車を降りるところであること、“私”が車椅子生活者であること、“クリス”は介護者で逞しい体の持ち主であること、という情報が詰め込んであります。 逆に言うと、出来るだけ短い文章でこれだけの情報を伝えたかったので、主語「私たち」述語「降りた」ではなく、主語「クリスの腕」述語「移してくれた」という形をとり、車から降りる場面を描写しています。 “車”とは一語も書かずに、“腕”の修飾としての“助手席のドアを開けてくれた”で車から降りる場面であることを知らせています。 かなり文字数を節約できました(笑) 青々と繁るメイプルの葉に柔らかな日差しが注ぎ、木漏れ日が頬を暖める。 何ということない情景描写ですが、この中で、大体の季節、時刻、天気を知らせて、メイプル(カナダの国旗ですね)が繁った木漏れ日の射すような場所であると示します。 “頬を暖める”という表現を使うことで、何となく主人公が郊外に出てリラックスした感じが醸し出せたでしょうか。 モントリオールから一時間半、この高原が今日の目的地らしい。週末毎に連れ出してくれるクリスには悪いけど、私の気持ちはいつも曇り空。だって、この足はもう一生動かないのだ。事故の日以来……。 “モントリオール”と先の“メイプル”で疎いひとにもカナダが舞台だと判ってもらえるかなと思い。 モントリオール発でドライブするのにちょうどいい高原がないかと思って調べました(笑) 続く文で、クリスは、塞いでいる私を元気付けようと週末毎にドライブに連れ出してくれるいい奴(恋人?)であることを表現し、対して私は、ある日を境に歩けなくなったことを悲観し、人生にも消極的になってしまったことを表現します。 僕にしては珍しく体言止めを使っていますね。女性一人称の記述ですが、言葉遣いがあまり甘くならないように気をつけます。喋っているのと基本的には同じですが、あくまで心の声ですので。 静かな遊歩道を進んでいると、不意に、弾けるような快活な音が一定のリズムで聞こえてきた。 林を抜けると、そこはテニスコートだった。 テニスラケットがボールを弾き返す音、この音をどうにか素敵な比喩表現で書きたかったのですが、言葉をこねくり回してもいい表現は見つからず。 ついに諦め、“弾けるような快活な音”でお茶を濁してしまいました(汗) 静けさの中でふと気づく一定のリズムの音。もう少しいい表現があったかもしれません。 私は目を疑った。プレーしていたのは車椅子のひとたちだったのだ。力強いサーブに鋭いスマッシュ。時を忘れて見入っていた。 驚きを表現するために、まずは短い一文で。その後、何に驚いたのかズームアップする。アップにしたものを更に体言止めで強調。“時を忘れて見入っていた”で心理状態と間を。 最初の文の主語“私は”ですが、日本語の文章は出来るだけ主語の“私は”を使わないほうがよいとされますが、この場合は無いと変なので。 クリスはしゃがみ込むと、私の瞳を真っ直ぐに見つめた。 「扉を開けることができるのは、モニカだけなんだ。鍵なんか掛かってやしないから。さあ、開けてごらんよ」 さあ、大事な言葉を伝えるための準備です。目線を合わせ、見つめます。登場人物の小さなアクションですが、必要不可欠ですね。そして簡潔に。 これでやっと核となる台詞へいけます。 この台詞の中で初めて“私”の名前が出てきます。通常は冒頭で明らかにするのがセオリーでしょうが、極端に短い小説なので、これもアリかと。一人称ですし、名前の記述が無い場合も多々あります。 「できるかな? 私に」 疑問形にすることで、既に心は決まっているけれど不安もあるという心理を感じられるでしょうか。 高原を渡る優しい風が私の髪をなびかせた。 最後の一文です。読後感を左右する大事な文です。ここでは、見詰め合う二人の表情を読み手に想像してもらいたいと思いますが、直接その表情について書けば興醒めです。 カメラで主人公の風になびく髪を捉えることにします。爽やかさを感じてもらえる言葉選びに気をつけました。 400字ぴったり、という制限を課しているため、文字数の調節が必要になります。最初に書くときは頭の隅にはありますが、当然、字数オーバーします。大幅な短縮が必要なときは、一文々々を本当に必要かどうか吟味します。 あるいは、同じことを言うのに、別の短く出来る表現がないかを検討します。そうやって文字数を近づけて行き、最終的なところでは、「てにをは」を変えたり、読点の場所や必要性を考え、固有名詞をいじり、送り仮名の使い方や漢字の開き具合を調整し、ぴったりに納めます。 やってみると意外と出来るものです。 小説のタイトル付けは難しいものですね。ひとつの理想は、テーマと関わり、内容(モチーフ)とも関わり、簡潔で語感がよく、ひとの気を引く言葉である。というところでしょうか。 僕の思う、400字小説のタイトルに更に込めたいことですが、本文が極端に短いだけに、タイトルさえもその一部になっているような言葉がいいなあと思っています。 ということで、作例の『セカンドサーブ』です。 テニスものなので、テニス用語です。セカンドサーブはファーストサーブを失敗したときに行うセカンドチャンスですが、それを、歩くことが出来なくなった元プレイヤーが、車椅子テニスと出会い新たなスタートを決意し、自分の人生に希望を見出す姿を重ねています。 けしてインパクトのある言葉ではありませんが、テーマや内容に見合ったタイトルを付けることが出来たのではないかと ← 自画自賛(爆) <次記事へ続きます>
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