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今年はこの地も例年に増して寒さが厳しかったらしく、何もかもが一カ月遅れたとのこと。
心に屈託が生まれて、なんだかいても立ってもおられず、日付が変わる頃ににそっと家を出てプチ家出。
奈良市内から169号線に入り、天理を通り、明日香を抜け。
大阪は暖かかったのに、どんどん気温が下がって、明日香を走る頃には暖房を入れたくなりました。
間違えようのない道ですが、何故か気がつけば岡寺の前におり、引き返そうとするも
真っ暗で街灯もない村道はわかりづらくて、行き止まりに突き当たれば、そこは墓地だったりw
黒滝の山越え。一人で未明に走るのは初めてで、別に怖いとも思わないけど、辻々に立つ、ぼんやりと
ほの白く見える人の影。それらの影は、知っている人のようであり、知らない人のようでもあり。
ありえないところで接触寸前に車の横をすり抜けるお兄さん。どこから来たの?どこへ行くの?
一台の車にも遭わず、前にも後ろにも見えず。
気温は5℃、と標識に出ていたけど、なんとなく全身にジンワリと汗をかきながら。
汗を一緒に握っているハンドルの手だけが、氷のように冷たい…。
天川大弁財天社の駐車場に車を入れたときにはすっかり夜が明けて、清々しい朝の光が、
なんとなく禍々しさを感じさせた暗闇をすっかり払ってくれました。
普段、三時間ほどで到着する道のりですが、この日はすごく長いことウロウロしていたようです。
どこをどう走っていたのか、時間の長さは全く感じることがありませんでした。
ホッとして、少し休もうとシートを倒して、初めて寒さが身に沁みた。薄着で出てきたことを
後悔しました。しばらくウトウトしていると、何台もの車が次々とやってきて、たくさんの人が
ガヤガヤしている音や声が聞こえてきました。GWの一日です。お参りの多い日でもある。
ムクリと起き上がると、ちょうど真っ白な浄衣を着けた宮司さんが軽くこちらに会釈しながら
横を通り過ぎて行かれました。
6時半からの朝拝はたくさんの人でいっぱいでした。観光の人、いつもお参りに来る人、それに
加えて、どこかのお寺の正式参拝の一団…作務衣に輪袈裟を掛けた若いお坊さんが、たくさんの
ご婦人と一緒に能舞台の上に静かに座っておられ、こんなにたくさんの信者さんが団参に参加される
とは、どこのお寺さんだろう?いずれの大寺だろう?などといらんことを考えながら、朝拝に
臨みました。
慣れない人たちが物珍しそうにザワザワしているので、あまりいい感じにはならないかな、と
思っていたけど、慣れないのは私も一緒で、その人たちが、おぉ〜、と驚いたり、ほぉ〜、と
感心するのを、一緒になって楽しい気持ちで座って頭を垂れていましたが、段々とご神殿からの
早い流れに引っ張られ、密度の高い空間の中で「何があっても本質は変わらない」その言葉だけが
頭に残った。その言葉を吟味しつつ、お神酒と昆布を頂き、境内の諸神にお参りして、また車に乗って
栃尾観音へ向かいました。
栃尾観音は、円空さんの鉈彫の観音様。円空さんのほとけ様といえば、美術館とか、お寺の建てた
特別な保管用の建物?などで拝観することが多いと思いますが、ここの円空仏は小さなお堂に4体の
ほとけ様がガラス越しではありますが、すごく間近に接することができるのです。
鐘と木魚が置かれてあり、内部の照明は拝観者が自分で点灯するセルフ式。しかもあまり人が
来ないので、お勤めし放題w お参りの人がゆっくりお勤めできるように整えられてあり、その
心遣いにいつも感謝感激しながらお勤めさせて頂いています。
この日、車を一カ月遅れのポンポン桜の下に入れて、お堂に上がらせてもらおうと扉に手を掛けると
鍵が掛っていました。ガーン…Σ(゚д゚lll)
時間は朝の八時をまわったところ。このお堂は集落に守をされている方がおられて、連休のさなかの
ことでもあるし、もしかしたら家族旅行にでも行かれたかしらん、とショボくれて辺りをウロついて
いたら、小走りに堂守の方がやってこられました。待ってたかーすまんかったなぁと言いながら、
お堂の鍵を開けてくださいました。有難うございます、と上げてもらおうとすると、あれ、あんた
冬の間見掛けんかったけど、どうしてたの?元気だったの?と嬉しいことを言われます。
冬の間は運転が怖いので失礼していました、と言うと、そうかぁ、遠いところからようお参りで。
有難うございます、と丁寧に頭を下げられ、名刺をくださいました。肩書きのところに「堂守」と
あり、この方がずっとこのお堂を守ってこられたんだな。微笑ましく、嬉しく、自分も自己紹介を
すると来年の観音祭りには是非来てくださいとお誘いを受けました。
改めて観音様の前に座り、お勤めをさせて頂きました。
優しい微笑を湛えた聖観音菩薩立像、大弁財天女像、金剛童子立像、護法神像…。
円空さんのほとけ様は、鉈彫と言われるように、優しい表情ながら荒っぽい彫り方が多いと思いますが
こちらのほとけ様は丁寧に彫り込まれたような感じがします。
あまりお仏像には拘りのない私ですが、ここのほとけ様は大好きです。
意識が遠のくような感覚の中で、堂守さんが境内を掃く音、ポンポン桜の香り、野鳥の鳴き交わす声
それらが際立ってきた中、「いつでも帰っておいで」「とらわれも、また修行のうち」そんな言葉が
頭に残りました。
お勤めを終えてお堂から出ると堂守さんが、「有難うございました」とまた深く頭を下げられました。
いえいえ、こちらこそ有難うございます、尊いほとけ様を守ってくださり、またお心づかい、有難う
ございます、と感謝を述べたのでした。
その後、丹生川上神社下社に立ち寄り、そこで花や風景の写真を撮ったり、川辺を散策したり、
冥想もどきをして散々遊び、知りあいのところに立ち寄ったり、吉野をドライブしたりして
帰宅したのは日もとっぷり暮れた晩…どころかまた深夜でした。
えー、さすがに怒られましたねw こうして、プチ家出は終了したわけです。
また家出しようと思っていますww
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ウチの助役サマも夕方家出しました‥
でも、そろそろ帰ると連絡がありました。
お風呂入れて、これから夕飯作って帰りを待ちます‥
2011/5/22(日) 午後 8:57
悪くなくても、とりあえず謝っておきましょう(笑)
2011/5/23(月) 午前 0:23
奈良のお山。
特に吉野の奥、スゴイ気で充満してるよね。
高野山もそれはそれは凄いけど・・・。
あの世界遺産は他の世界遺産と一線を画している貴重な
存在であると確信しています。
まぁ、なかなかの旅行記ですね・・・
心配するから、ちょっと一声掛けてあげて
ヨロシク
[ 唄士 ]
2011/5/23(月) 午前 1:04
はい。あの辺りは自分にとっても特別なところなのです。吉野の宮滝へは、持統天皇は在位中、三十回以上も足を運んだとか。
きっと気力を充電していたのでしょう。私も、参ったときには力をもらいに行きます。これからは高野山へも、足を運ぶだろうと思います。
心配掛けてごめんなさい(ーー;)
2011/5/23(月) 午後 2:11
川の透明さ!
今の季節なら足をつけると気持ちよいだろうし、夏は泳ぐと涼しいだろうなあ
僕も行ってみたいです!
[ yasu ]
2011/5/25(水) 午後 0:27
是非行ってみてください(^^)きっと気に入ると思います。遠いので、運転は休み休みで…。
2011/5/26(木) 午後 2:26