親父の職業野球公式試合概要

[ リスト ]

1938年秋リーグ親父の出場試合9
 
 
親父が頻繁に出場し始めた1938年秋リーグも最終日の前日となった。
 
1116日、後楽園の第2試合、タイガースとの第五回戦に望月が先発。
 
先回の登板から中4日と休養も取れ、体調は万全、また、タイガース戦は先回好投しており、少しは自信もあったのではないか。 とにかく、良い条件も揃っていた。
 
スコアは以下。

13
年秋 タイガース 対 イーグルス   19381116日 (水) 後楽園

           123456789
タイガース     000000000  0 投手  青木正一
イーグルス     000000200 2  投手  望月潤一

勝利投手  望月潤一  34
敗戦投手  青木正一  1勝1
 
 
 
望月は、この日9回を1安打3四球2三振、99球とノーヒットノーランに匹敵すると言っても良い2塁を踏ませない1安打完封劇を演じた。
 
実況の筆者が強力打線を相手にした望月の快投は価値が高いと言う事で、全打席を実況してくれた異例の配慮に甘えて、対戦した全打席の結果を以下に上げて見ます。
 
(望月とタイガース打線)
1回表  松木・二ゴロ   奈良・Pヒット   藤村・遊ゴロ   山口・二飛
2回表  本堂・二直    門前・二飛    藤井・二ゴロ
3回表  青木・右飛   皆川・四球     松木・二ゴロゲッツー
4回表  奈良・Pゴロ   藤村・左飛     山口・三振
5回表  本堂・左飛    門前・遊ゴロ    藤井・捕邪飛
6回表  青木・四球(牽制死)   皆川・三振    松木・二ゴロ
7回表  奈良・Pゴロ   藤村・右飛   山口・左飛
8回表  本堂・一邪飛   門前・遊ゴロ   藤井・中飛
9回表  伊賀上・三ゴロ   田中・二ゴロ  松木・四球   岡田・中飛 
 
タイガース選手名 松木謙治郎 奈良友夫 藤村富美男 山口政信 本堂保次
            門前真佐人 藤井勇 青木正一 皆川定  伊賀上良平
            田中義雄  岡田宗芳  
 
上記を見ても1回、3回、6回、9回とそれぞれ内野安打と四球でランナーを一人ずつ出したが、味方の好守もあり、2塁を踏ますこともなく、ほぼ完璧に近い投球だったと思われる。
 
実際、タイガース打線は翌日の名古屋との最終戦では21安打17打点と爆発しており、正真正銘の強力打線でした。
 
この望月の快投を伝える為に、実況の筆者は、丁寧な調査で見つけてくれた新聞の論評を抜粋しつつ、配慮の行き届いた解説をしてくれている。
 
引用が長くなるが、お許しを頂いて以下その部分をそのまま抜粋し、掲載させていただきます。                                   
 
《翌日の読売新聞・宇野庄治記者の論評は「イ軍望月投手は無安打無得点の記録を惜しくも逸する程の快投に強打者揃いのタ軍をして顔色なからしめた、1回奈良に与えた投手強襲安打が唯一のものであるが守備に巧みなれば十分止め得たものだけに心残りであろう。この日の望月は直球の速力、カーブの制球力等、一として可ならざるものなくタ軍打者の虚を衝いてビシビシ決めて○○殊に杞憂された後半の疲労もなく全く快刀乱麻のごとき切れ味を見せた。この見事な投球は恐らく今秋最初にして最後のものと言ってよかろう。」というものです。宇野記者は何度かお伝えしているとおり後の巨人軍代表となるお方です。

 望月潤一は1安打3四球2三振、99球の完封で今季3勝目。イーグルスでは亀田忠が春季リーグ戦で4回、秋季リーグ戦で11安打ピッチング(完封は3回)をやっており、チームとして今年6回目となる。宇野記者の「この見事な投球は恐らく今秋最初にして最後のものと言ってよかろう。」と言うのは「望月の投球のうち」では無く、「宇野記者が見た今季の全ての試合の中で」のものではないでしょうか。
 
コントロールと切れのいい変化球が武器の親父らしく、2三振、99球と打たせて取るピッチングだったようだが、この日は、それだけでなく、速球の走りも頗る良かったようだ。
 
それと、論評からも推察されるが、打者に対する配給も抜群だったようで、この点忘れてはならないのが、ハリスの好リードだ。
 
そのハリスと38年ぶりに1976年プロ野球OB会(会長水原茂)の計らいで西宮球場で再会したとき、記者がハリスにどんな印象の投手だったかを聞いた。
 
すると「速球とカーブが良い、ピッチャーだった。」とハリスが答えていた事を横にいる親父が聞いて「カーブは分かるが速球が良かったと言ってくれた。」と喜んでいたのを思い出した。
 
残念ながら、父が敬愛し力を引き出してくれたハリスはこのシーズン限りで帰国してしまう。
 
恐らく、ハリスの記憶にこの日の彼が最後にうけた望月の最高のピッチングが、強く印象に残っていて、「スピード・ボール」が良かったと覚えているのではないか。
 
そんな後日談もあることより、宇野記者が論評しているように、この日の望月のストレートの走りが素晴らしく、その分得意のドロップも効果的だったのではと思いを巡らせている。
 
ちょっと親父の投球の話ばかりになってしまったが、タイガースの投手は、青木正一。
 
タイガースはジャイアンツとの決戦が控えていたため、エースを温存。
 
リリーフでの登板が多かった青木が先発したが青木は桐生中学で選抜準優勝投手。
 
プロでは、エースにはなり切れず、ローテ予備軍として丁度親父のように、ローテの谷間を埋めていたが、この日は、青木も好投、2失点ながら、自責点はゼロ。    
 
7回のイーグルスの2点は,2つのエラー絡みで入ったもの。
 
そうしてみると、エース予備軍同士の投げ合いであり、張り合った気持ちも望月の快投に勢いを付けたかもしれない。
 
 
ともあれ、19381116日は親父の生涯で最良の一日の1つだったに違いない。
 
 
 
(追記)
タイガースは、この後、日本シリーズで、ジャイアンツを相手に4連勝(ゼロ敗)で優勝
しましたので、当時、実力的にもナンバーワンであることは、間違いありません。
 

.
トム&龍馬
トム&龍馬
男性 / O型
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について

過去の記事一覧

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

[PR]お得情報

CMで話題のふるさと納税サイトさとふる
毎日お礼品ランキング更新中!
2019年のふるさと納税は≪12/31まで≫

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事