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BS1群像イチローを観て

・日本人メジャーリーガーの群像(イチロー)を観て

「8年目の挑戦」と副題のついた昨年度のイチローの8年連続200安打への挑戦の軌跡を丸1年通して取材したNHKBSならではのドキュメントを観た。

まず、シーズンが始まる前の自宅での取材では、1年前の同種のドキュメントでは球場のイチロー専用のトレーニングルームに設置してあったイチロー特注のマシーンを自宅のトレーニングルームにも設置し、球場、自宅の両方でさらにトレーニングの密度が進化していること。

また、イチローのマシーンによるトレーニングは筋力を固く強くするいわゆる筋トレとは違った筋力を柔軟にすることを最重視した特注のマシーンである事。

イチローが自分に備わった類稀なる運動神経を最大限に生かすため、これまた類稀なる努力と研究によって、身体のバランスと柔軟性を最大限に高め、本番に備えていることが分かった。

一方、メンタル面においては、結果を最大限に導いていくため、肉体を完璧なまでに鍛えて妥協しない完全主義とは別に、大目標に対して身近な目標を結果によって柔軟に利用していく、徹底したプラス思考で臨んでいる。

例えば、14打席ノーヒットの時など、3試合を戦い、最初の試合の1打席目でヒットを打ち、3試合目の最終打席でまたヒットを打てば、ヒットのない試合は第1試合だけでこれは全く問題ないといった思考法。

内野安打が多いことに対しては、それだけ他の人が手の届かないコースでも三振せず、バットに当てることができた証だと説明。

また、打ち立てた大記録に対しても、その余韻がいつまでも長く続いているようなら老化の危険信号。

又、記録達成を派手に喜んだら、自分の限界を相手に見せてしまうことにも繋がるので見透かされないように心掛けているとしている。

こうしたメンタル面の強化で、記録に接近してくると、一気に達成してしまう強さを備えている。

実際、昨年1年間イチロー選手の200本安打を追い続けたが、この達成までの道程が実に長く、おまけに1試合足りとも気の抜けない非常に根気のいる目標であることよく分かった。

08年は前年に打撃のコツを掴んだと思い実践した4,5月の序盤戦で思うように調子が出ず、焦りが出始め前半戦の不調が長引いてしまった。

しかし、ある打席で高めのボール球を思いっきり振りに行って三振となった打席で、攻めの打撃ができていなかったことに気づき、そこから安打数、打率も急上昇。

結局200安打を射程内に捉えたのは8月の半ば、1試合1本で到達するレベルだが、本人はそれでも100%の自信はなかったという。

結果的にはそこから少しペースは落ちたものの213本のヒットを放った。

イチローにとっては最悪のチーム状態も含め、決していいシーズンではなかった。

しかし、それでも200本は打つ。

1シーズン200本のヒットを目標にしてそれを達成することがどんなに難しく、レベルの高いことか。

彼は今08年苦しみを来期の励みに替えていいシーズンとするために、また、WBC2連覇を目指すチームリーダーとして存分に活躍するために、「考えられる準備は全てやっておく。」よう完璧な準備プロセスの真っただ中にある。

2月のWBCのキャンプ時には完璧に仕上げておくつもりとの事。

心技体、まだまだ進化しそうなイチロー選手。

その時の彼を見るのが今から楽しみだ。

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