海外駐在よもやま話

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14年に渡る海外駐在時代のよもやま話を思い出すままに綴ってみたいと思います。
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外国に初めて住んでみて、そこに懸命に溶け込んでいこうとするトライアルの期間には、誰しも懸命にやるが故のちょっと恥かしいエピソードの一つや二つは、経験していると思う。

私の場合は性格上、その数が少し多かったかもしれないが。

以下の話も、その一つ。

この話を宴会の席で小話の1つとして、しゃべったら何故か好評で、別の宴会でもリクエストが多々あったが、説明している本人は何故好評だったのかは、未だによく分かっていない。

その話は宴会の席で聞いていた先輩から、(カラハンストーリー)と勝手に名付けられた。


・カラハンストーリー
それは私が、ニュージャージーに駐在して1年半ほど経ち、ようやくアメリカの生活にも慣れ、また、営業の仕事もその少し前から既存のレギュラーカスタマーの担当を任せてもらえるようになり、これで何とかアメリカでやっていけそうな自信が芽生えてきた頃の話だ。

丁度その頃、3ヶ月ほど前に同じ部門の新しい駐在員が赴任してきていた。

それで順送りの慣例に従って一番新しい先輩の私が、新米駐在員の世話係になり、公私両面において一人で活動できるようになるまでの3−4カ月間ペアで行動していた事の多かった時期だ。

会社近くの道路端にカラハンという店名の当時アメリカでは珍しいホットドッグのチェーン店が出来たので、早速その新米駐在員とランチを食べに行ってみた。

ハンバーガーショップは三日に明けず通っているがホットドッグ店は初めてなので、ちょっと店内の様子を覗ったが、ハンバーガー店と同じようなシステムのようだ。

店の中央のオーダーカウンターの真上に美味しそうなトッピング一杯のホットドッグの写真が大きく掲示されていた。私は、

「うまそうやな」

と同じように店内を見回していた新米に言いながら、その写真の方に近づいて行った。

丁度、その美味そうな写真の真下にカラハンスペシャルとあり、その下に2−3種類のメニューが書いてあるようなので、

「味試しに、ここのオリジナルメニューをオーダーしようか。」

と新米にいい、カウンターの向こうの眼鏡をかけた小太りの女性店員に話しかけた。

「あのー、カラハンスペシャルをオーダーしたいんですが。」

とその店員に言いつつ、下のメニュー欄をみたら、(カラハン ホット、カラハン T−○○○・・)と書いてあったので咄嗟に

「カラハン、T−サムシング?? あれ、あの2列目の・・」

と見慣れないメニューを指さしながら、何とかオーダーした。

続いてフレンチフライとコークをオーダー。

すると「それで本当にいいんですか?」とその店員。

質問の意味を理解しかねたが、ここは新米に手慣れた振舞いを見せねばならないと

「もちろんそうだよ。何を言ってるんだね!」

とさっきから動きの鈍そうな店員に少しきつめにはっきりと答えた。

店員は、まだ何か言いたげだったが、私の語尾の勢いに押された様に、

「ちょっと待って下さい。」

と言うと厨房に1分ほど下がって出てきた。そして、

「スペシャルは、5分ほど時間がかかります。」

とのコメント。

新店舗であり、店員も慣れてないのはわかるが、それを差し引いてもこの対応の遅さに呆れながらも、まあいいかと思い、

「ああ、待つよ。」

と言って横で次を待っている新米の後ろに下がった。店員が

「何をなさいますか?」

と今度はマニュアル通り新米に尋ねた。

新米もちょっと手間取っている私の様子を見て、ここは同じものを頼んだ方が無難と考えたのか、

「ミー トゥー!」

と一番間違いのないコメント。

「あなたもそれでいいんですね?」

と同じような会話のあと、フレンチフライもコークも「ミー トゥー!」の続きで済ませた。

その後、支払いをしてフレンチフライとコークを店内食事用のトレイで貰い、一旦近くの空いている席に座った。

そしてフレンチフライを摘まんで小腹を満たしながら、メインのスペシャルが、出来上がるのを待った。

約束の5分を過ぎても呼んでくれないので、新米が催促に行くともう少し待ってくれとのこと。

さらに2−3分が経ち、昼食時間が押してきたので二人で催促に行くと、あの店員が

「ちょっと待って下さい。」

と言ってまた、店の奥に引っ込んでしまった。

1−2分待ってやっと出てきたので山盛りの特殊なホットドッグでも両手に持って戻ってくるものと思っていたが、それらしきものは持っていない。

その代りに手にダスキンのような布巾を振りかざして、今到着したばかりで、パッキングがどうとか、説明し始めた。

私はさすがに腹が立って来て、

「いったい、我々がオーダーしたカラハンスペシャルはいつできるんですか? 昼食時間も無くなってきたし、すぐできないならキャンセルしたい。」

駐在して1年半の間に、この国で自己主張を遠慮したばかりに、不当な扱いを幾度となく受けた苦い経験から学んだ強気の交渉テクニックを意識して、強い調子で言った。

ところが、その店員は私が想定した応答とは、まったく違い、

「あのこれがカラハンスペシャルです。開店記念用のカラハンの記念グッズに帽子とT−シャツを販売していますが、入荷が遅れて、やっと先ほど配送のトラックが到着しました。」

との店員の想定外のコメントに戸惑いながらも、よく目を凝らして見てみるとダスキン色の布巾のようなものは、どうやら黄色のT−シャツのようだ。

思考の混乱状態のまま、今一度、美味そうなホットドッグの写真の真下にあるメニュー欄をみた。

確かにカラハンスペシャルと言う項目がある。

その下に書いてあるメニューをみると最初のアイテムは、カラハン ホットではなく、カラハン ハットとなっていた。

そして、我々が「ミー トゥー」も含めて注文した2列目のアイテムをよくよく見るとカラハン T−シャツと記載されているではないか。

この時点で、やっと、我々が置かれた状況を理解し始めた。

私と新米の二人は、結果とし主食をオーダーするとき、見間違えてこの店の開店記念グッズの黄色のT− シャツをオーダーしていたのだった。

その後、勿論、そのTシャツをキャンセルし、その場から逃げるように早々にその店を引き上げ、ハンバーガーをドライブスルーで買って、車の中で食べたと記憶している。

その後、新米とこの出来事について何度か話をした。

自己弁護も確かにあるが、あれは明らかに掲示されたメニューの配置と記述内容と写真のレイアウトが変で間違いを誘い易かったこと。

ホットドッグの店でなぜ帽子とT−シャツが売っているのかが理解できないこと。

等々。(自分自身のオッチョコチョイで思い込みの激しい性格は話題にせずに)

その証拠にそのあと、その店に数回行ったが、1度他の客がスペシャルを間違えてオーダーしそうになったのを見た。

その時は、新米と目を合わせてニコッとしやっぱりと納得顔をしたものだ。

もっとも間違ったのは、4−5歳くらいの子供ですぐ父親が、

「あれは、食べ物じゃないよ」

とピシッと訂正していたが。

(了)

・香港の日本人ソフトボールリーグ    

私の2度目の駐在地である香港と言うところは野球など縁のないような土地柄に思えるが住んでみるとソフトボールは香港人の間でも盛んだった。

また、香港に住んでいる日本人達は週末のゴルフは香港にコースが少ないことと。

やるとなればボーダーを超えて中国に行くのが通常であったことから、本当にゴルフ好きの人だけが、楽しんでいたようだ。

それ以外のひと達で野球好きの人は、週末は早朝ソフトボールをする人が多かった。

私も勿論参加していた。

11−12チームのリーグが4つか5つあったと思う。

私の所属していたチームのリーグは、殆ど毎週日曜の6時半頃から2試合を年間で押えている2つの球場に別れて行い、1シーズンはリーグ内総当りで行われ、シーズン優勝、リーグ優勝を競っていた。

ソフトボールと言っても、プレーのレベルはかなり高く、レギュラーになるには、少なくともそれなりの経験者か、一人前の運動神経を持ち合わせていないとついていけないようだった。

各チームの主力は殆ど高校野球経験者で甲子園組もリーグで数人はいた。

但し、投球は下手投げからソフト特有の剛球を投げられる投手は少なかった。

その結果として極端な打高投低のゲーム展開となり、シーズンのリーグ首位打者になるためには,750以上の打率を残す必要があった。

ホームランを打つ人は、勝負に行けば殆ど放り込まれてしまうような強打者も数人はいた。

日曜早朝しかなかったが、春と秋、年2回の総当りリーグ戦と年間優勝決定戦があり、香港の3−6月は雨天中止も多いので雨の日以外は、年中日曜早朝はソフトボールの公式戦をやっている感じで、最初はきついと思っていた。

しかし、1−2年やっていると結構ハイレベルで、皆学生時代を思い出してか真剣にやっているので面白くなってきて、最後には毎週日曜が楽しみになった。

早朝なので、旦那が勝手に早起きして、朝8−9時に帰ってくるので家族にも迷惑かけることはなかった。

(クリスマスパーティー)
また、毎年12月にはリーグ全員とその家族が集まり、300人規模のクリスマスパーティーがあり、そこでリーグの年間優勝、首位打者等の各部門の表彰が行われた。 

さらに、チーム毎にその日のために準備した余興を披露し、その優勝チームも表彰されたので、万年下位チームなどは、この余興に力を入れここでの優勝を狙ったものだ。

その上に、各チームが寄贈品として持ち寄った50品余りの贈り物の抽選会があり、その贈物が結構豪華だったので、このパーティーを何より選手の家族が楽しみにしていた。

私の家族もこのパーティーを非常に楽しみにしていて駐在最後のパーティーの時、私はあいにく出張で出られなかったが、家族はそれに関係なく意欲満々で参加し、とうとう私の次男坊が、抽選会の最後に一等賞を引き当てた。

この次男坊はこの抽選会を取分け楽しみにしていて、入り口で自分の番号を貰った瞬間から、手を合わせて「1等が当たりますように」とパーティーの間中、その番号を見つめ、祈っていたので、周りの人にからかわれたり、逆に真剣すぎるのを心配されたりしていたらしい。

その彼が最後のクライマックスで1等賞に自分の番号を呼ばれた瞬間、本人が

「やったー!よし!」

と言って壇上に走っていってしまった。

回りはまさかとの思いで呆然としていたが、壇上で、

「お母さんも一緒に出てきて下さい」

とのことで家内が慌てて壇上に行ったそうだ。

その日の息子の異様な興奮状態は言うまでもない。

また、次の日、学校から帰ってきた次男坊が、学校の先生に

「一番違いで1等を君に持っていかれた」

と悔しがっていたと本当に誇らしげに語っていた笑顔は忘れられない。(香港の日本人学校の先生も1チーム作って参加していた。)

ちょっとパーティーの話が長くなったが、リーグ戦の方でも特筆すべき話がある。

(リーグ戦 ミラクル メッツ?)
私の所属していたソフトボールチームは、最下位こそならなかったが、毎シーズン12チーム中6位から10位の間を行ったり来たりするような、言わば万年下位チーム。

何でも私が参加する10年程前に短期間男子では珍しいソフトボール剛球投手が所属していた時、1度シーズン優勝したことがあるらしい。

チームのレギュラーメンバーは、駐在任期等の関係もあり、年に2−3名入れ替えがあるので4年も経つと殆どチームが違うメンバーになってしまう。

他のチームも同じような入れ替え状況だったようだが、選手の勧誘ルートの関係がチームの地力の差に出てくるようだ。

私が所属して5年間はお尻から数えて3−5番目の定位置をうろうろしていて、6年目のその年も、当初は、そのレベルでやっていたが、春シーズンの途中から、当時の監督が2人程勧誘してきてやらしてみると、二人ともクリーンアップを打てる逸材であることが分かった。それで、メンバーを再編して試合に臨んだ。

 デビュー戦のそれぞれの活躍は素晴らしかった。一人は4打席連続ホームラン。

もう一人は2ホーマー、2長打の活躍だったように記憶している。

春シーズンは後半この二人の活躍で勝ち数が伸び、順位は5−6位まで上げて終了。

秋シーズンへの期待が高まった。

強打のスラッガー2名の加入で俄かに上位を狙えるようなチームになり、

「1回で良いから優勝してみたいね」

と冗談が出るほどチームに勢いが出てきて迎えた秋リーグ。

このリーグは、半ば常勝チームと言える実力ナンバー1チームとダークホース2チームが常に優勝を争っていて、中々上位に食い込むことは難しい状況にあった。

しかし、選手各人が、個人的事情により、たまに、参加できないこともあり、各チーム主力選手が同時に抜けた場合などで取りこぼしもあった。

そんなこともあり、上位チームも2―3敗はしていることもある。

二人のスラッガーの補強で実力的には、中の上程度のチーム力にはなっていたと思う。

また、二人の加入によって既存のメンバー(私も含めて)活気付き、今まで3−4勝しか出来なかったチームが、この秋リーグは中位クラスのチームとの対戦も確実に勝つようになった。

それでも上位3チームにはかなわず、3敗したが3−4位の順位で終盤を向かえ、ダークホース2チームが取りこぼしをしたため、ラッキーにも最後試合に勝てば、2位になれるチャンスが転がり込んだ。

2位になると年間優勝のプレーオフに進出できることになっており、「プレーオフ進出」を合言葉に最終戦は接戦だが、最後に逆転して勝ち残りプレーオフ進出を決めた。

優勝したような騒ぎに成りかけたが、まだ来週のプレーオフがあるぞと騒ぎたい気分を押えてプレーオフに臨むことにした。

その年のプレーオフは、常勝チームが春、秋共に優勝し、普通は完全優勝のはずだが、プレーオフ規定のため、春秋2位の2チームとこの常勝チームの3チームでプレーオフが行われた。

 正直奇跡的に2位が転がり込んできた我がチームだが、対戦相手の2チームとは、少なくとも私がプレーしてきた5年間1度も勝った記憶はなかった。

特に常勝チームは甲子園組が2人ほどいて、他の選手も経験者でもハイレベルな選手の集団で良ければ全勝、悪くてもシーズン1敗程度の明らかに別格のチームだった。

 そんなわけで口では「こうなりゃ優勝だ」とは言ってみるものの、本気で思っている人は一人もおらず、とにかく、プレーオフに出られたこと事態が皆嬉しくて、全力で楽しく当たって砕けようと言うダメ元精神で全体が一致していた。

プレーオフは、まず、2位のチーム同士が対戦し、勝ったほうが常勝チームと対戦する形で、まず、春2位チームと対戦。

ところが、ゲームが始まって見るとこんな一発勝負というのは不思議なもので、時の勢いと、チーム全体の心理状態がゲーム展開に面白いように現れた。

相手はこんな弱いチームに取りこぼしはしたくないと思い、我がチームはダメで元々、ひと泡吹かせてやろうと思っている2チ―ムの対極の心理がぶつかりあったとき、実力の差は一気に縮まってくるもののようだ。

序盤、接戦に持ちこむと相手が焦って緊張し始めているのが分かると、我々もこれはいい勝負が出来そうだと言う優位な気持になってきた。

そして各人明らかに実力以上のプレーが随所に見られ始め、気が付けば接戦を制したのは我がチームだった。

我々のチームの心理状態は、完全に勢いの波に乗り切ってしまったような、実力+勢い200%の不思議な状態のまま、疲れも忘れてダブルヘッダーの優勝戦に突入した。

もうそのときは、相手がどんなチームであろうといけそうな不思議な予感はしてきていた。

その優勝戦は我々が1試合目の勢いがさらに増して溌剌とプレーしているのに対して、あのダントツの実力のチームが、緊張して最初からエラー続出と言う普段なら考えられない様な展開となった。

何でも前の試合を見てしまって勢いに飲まれ、我々の力を実力以上に過大評価してくれた結果のようだ。

それでも最初はエラー絡みで5点ほどリードしていたが、終盤逆転され、我々もまた逆転するも再逆転される展開。

そしていよいよ最終回裏の我々の攻撃で1アウト満塁、相手が2点リード、長打がでれば、同点かさよならの場面と言うクライマックスとなった。

打席は補強したスラッガーではなく、チームキャプテンの1番打者。私はコーチャーズボックスから思わず、

「初球から思い切ってセンター返しだ。思い切っていけ。」

と叫ぶと、普段から謙虚で真面目なその男は、

「ハイ」

と言って、本当に初球から強振。高めの球をジャストミートした打球はセンター方向に上がってそのままホームラン!!

 何と勢いの締めくくりは、逆転、満塁、さよならホームランでの年間優勝!!

正にミラクル! ウソのようなホントの話だ。

それからその日、我々がどんな騒ぎ方をしてどんな酒宴となったかは、覚えていないことにしておくが、尋常ではなかったことは言うまでもない。

プロ野球チームが優勝して子供のようにはしゃいでいるが、例えレベルが違えども、気持はまったく同じだと思う。

勝利の味というのは、本当に純粋で嬉しいものだ。

また、それは、限られた幸運な人しか味わえない。

その経験がしかもドラマチックな展開になり、喜びは確実に倍加した。

私の香港時代の一番の思い出となっている。

その後チームはメンバーがかなり入れ替わり、また、下位の定位置に戻ってしまった。

また翌年から、プレーオフの制度が変わった。

我々のような弱小チームが一時の勢いだけで年間優勝をさらって行かないようにと。



(上記は今年1月18日、22日に掲載した記事を再編集したものです。)

東南アジア珍味体験記

海外駐在よもやま話 香港編 
 
(東南アジア珍味体験記)

8年余りも営業として東南アジアを動き回っていると好むと好まざるに係わらず、日本や欧米では体験できないような食べ物に遭遇するものです。

私自身は、好き嫌いも殆どなく、食べ物に対する挑戦意欲も旺盛で所謂ゲテモノ好きの方です。

それでもたまには挑戦意欲が薄れるような際物も出てくる時はあります。

結果的に挑戦しなかったものは殆どありませんでしたが。

以下私が体験した珍味と思われる料理を紹介します。
(料理の名称不明)(#は私の好物)
               
ヘビの各種料理。
タヌキの煮込みなべ。(#)
アヒルの舌のから揚げ。
鶏の○○玉。
カエルの足のから揚げ。(#)
鶏の足先。(#)

上記などは中華料理のスタンダードで何でもありません。以下から段々怪しくなってきます。

*カエルの姿炒め。
小ぶりのカエルの頭をちょん切って皮を剥ぎ、炒めたもの。頭のないカエルの原型を留めたまま、大皿に盛り上がって出てくる。

*ヘビの絞り血。 
まあ、スッポンの血と思えば、何とか---。

*ヤモリのスープ。  
原形がなかったので知らずに飲めば美味しい。

*コウモリのスープ 
鍋だったかもしれない。ネズミが生理的に大嫌いな私は同類のこれだけは、口に入らなかった。

*アリのから揚げ。  
キャビアかと思い、喜んで取分けたが、アリだった。

*カマキリの姿揚げ。 
あの戦闘態勢のまま、揚げられたようで---。

*サソリのから揚げ。 
究極の珍味との事。そのままの姿。毒は?


以上何でも食材にするという大きい意味で中華料理の一種だと思うが、これはというのは、雲南料理と台湾料理に分類されたと記憶します。

私個人としては、香港飲茶の定番の鶏の足先、特に醤油色の物が大好きでパクっと口に放り込んで骨だけを5つ6つ出しながら、うまそうに食べると大抵の香港人、台湾人は、ニコニコと同胞を見るように喜んでくれます。

大抵の日本人はこれには箸をつけません。
 
タヌキの煮込み鍋はモツ鍋よりもコクがあって美味しいし、食用ガエルの腿肉に至っては、うまみがあり絶品と呼んでもいいくらいです。

また、ヘビのスープは説明の必要はないでしょう。

しかし、その他の珍味は、一応コウモリを除いては、薦められるだけ頂きましたが、珍味とされる所以は分かりませんでした。

小ぶりのカエルの姿炒めは、上海地域のカスタマーを訪問し、昼食時に、社員食堂のVIPルームで接待料理の昼食として何故かよく出てきました。

そのカエルの種類は明らかに巷によくいるアレでソレが頭無し、皮剥ぎ状態で炒められ、山盛りでメインディッシュとして出てきます。

相手は大事なカスタマーであり、最低2−3つは美味しそうに食べねばならず、流石の私も食べた気がしませんでした。


(07年12月9日掲載分を再編集した記事です。)

・運命の分かれ道 虫の知らせを大切に。

安全な中の例外体験その2.

これはUSA駐在期間の終盤を迎えた頃の話。

別項の(生業の足跡)でも少し状況は説明したと思うが、USAの新会社設立で奔走し度が過ぎて、体調を壊してしまっていた時期だった。

シカゴに駐在していた同僚が1商品のプロダクトマネージャーを担当していて、西部地域全域の営業担当をしていた私と2名でその商品に絞って1週間の予定で拡販活動を行う予定でスケジュールを立てた。

まず、LA地域周辺のカスタマーを二日ほど回り、その後サンフランシスコ近くのシリコンバレー地域を回る予定にしていた。

スケジュールは立てたものの私の体調は思わしくなくそれに加えて何となく気が進まないような気持を引きずりながら、LA地域のカスタマーを1日目に回った。

しかしその夜、ふと、こんな精細のない雰囲気でカスタマー回りしても営業活動としてマイナスであり、今回は中止し日を改めていくことにしようと思い立ち同僚に訪問の延期を切り出した。

勿論、私が抜けても同僚が一人で行く選択肢もあって色々と話し合ったが、結局、次の日の午前中だけLAのカスタマーを回って後のスケジュールは延期することにし、フライトもそれに沿って変更する事にした。

そんな訪問途中でのスケジュールの延期、変更は稀で、ましてやこんなドタキャンまがいの急な変更は初めてだったが、そのときは私が余程体調が悪かったのか、自然な流れとしてそうなった。

そして次の日午前中にカスタマーを1社回った後、同僚は昼過ぎのフライトでシカゴに帰り、私は、オフィスに戻り、内部の仕事をこなしていた。

ところが、その日の夕刻、ショッキングなニュースがあった。

LAとサンフランシスコ間のその日の夕方のフライトがハイジャックされ、その犯人の要求が通らなかったため、絶望した犯人が飛行機もろとも自爆したと言う。大変な事件が起きたなと思い、続きのフライトナンバー等の情報を聞いていて、はっと思った。

見覚えのあるフライトナンバーは、昨日まで我々が搭乗しようとしたフライトナンバーと同じではないのか?

急いで今回のオリジナルスケジュールを見てみたら正しく同じ便だった。

何という事だろう! 今回の我々の稀なマイナス思考の決断が自分達の命を救ったのだ。

この事件はこの便名の飛行機会社の元従業員がクビになった恨みを晴らす為に起こした人為的事件であり、その巻き添えで乗客、乗員150名前後?が犠牲になった痛ましいものだった。

次の日の朝、シカゴの同僚に待ちかねたように電話したが、彼も勿論そのことに気付いており同じような気持で二人で電話で、

「助かった!」「助かった!」

を連呼していたと思う。

最後に同僚が私の体調の悪さのお陰で命拾いしたことに感謝する内容のコメントを貰い、体調の悪さでその頃ずっと気分まで落ち込んでいたが、さすがにその時は、(人生、何が幸いするかわかったものではないな。)と運命の不思議さと生きている幸福を感じたものだ。

この時の運命の分かれ道は、(自分の気持に正直に行動するかどうか。)だったように思う。

同僚と電話で

「お互い無理しなくて良かったな。」

と言い合ったが、確かに気が進まないとき、突っ張って逆の決断をしなかったことが、結果的に命を救ったことになった。

(虫の知らせを大切に)とよくいうが、私はこのとき以来、特に自分自身の(根拠のない予感)をも判断や決断の材料として利用するように心がけている。

(1月12日掲載分を再編集した記事です。)

・高度が上がらない! 安全な中の例外体験。

かれこれ25年以上海外営業の第一線の仕事に携わっていると、数え切れないくらい飛行機に乗った。

ざっと計算しただけで少なくとも1500回以上はフライトしただろう。アメリカ出張などは、全域のカスタマーを訪問することもあるので1週間で6-7回フライトする事も少なくなかった。

これだけ回数をこなしていると、色々なトラブルを経験しているが、それは殆どスケジュールや、予約、手荷物、座席等の問題であり、こと安全に係わる問題は経験したことがないに等しい。

その点、飛行機は最も安全な乗り物の1つだと言う風評は間違いないと思う。

但し2度ほどの例外体験は有ったが。

いずれもアメリカ駐在時代のことだ。その1つは、LA駐在時代にカスタマー訪問でコロラド州のデンバー(MLBのロッキーズの本拠地)に行った帰りのデンバー―LA間のフライト。

この時は私と上司とアメリカ人のセールスマネージャーの3名が乗っていた時の話。

 離陸後、30分経っても一向に高度が上がらず、まだ、地上がはっきり見えていて、明らかにいつもの様子とは違うので、隣に座っていた上司に、

「チョッと様子がおかしくないですか?」

「お前もそう思うか?」

「チョッと心配になってきました。」

等と言い合っているうちに、エンジン音も苦しそうな低音の響きが混じるようになってきた。

「何か手に汗かいてきました。○○さん、エライ落ち着いてますね。」

「そら、乗ったからには、ジタバタ心配してもしょうがないぞ。ケセラセラじゃ。」

「なるほど、成る様にしかならんですね。」

と言いながら、フライト慣れしている後ろのセールスマネージャーの方を振り返ってみると明らかにいつもと違い目を丸くして異様におとなしく座っている。

ついでに回りを見渡すと普段は陽気なあのアメリカ人の乗客が、皆一様に黙って笑顔なく不安そうに俯き加減で座っている光景が目に入ってきた。

平日であり乗っている人は殆どフライト慣れしたビジネス関係者だと推測されたが、そうした人であればあるほど、私と同じような普段と違う何かを感じ、黙りこくっているようだ。

それから、2時間程、その後高度が上がったかどうかは忘れてしまったが、私は手に汗をかいたまま、機内は時折りフライトアテンダントが平静を装って通り過ぎる以外は、極めて静かに普段の倍ほどの時間の経過を感じながら過ぎ、ようやくLAエアポート上空に辿り着いた。

私は、このいやな雰囲気の緊張からもう少しで解放されるとホッとしかけた矢先、機内アナウンスで、

「着陸の順番待ちのため、暫く上空に待機します」

との事で、エアポート上空を旋回し始めた。

それからさらに30分―40分上空を旋回し続けたように思う。

単なる順番待ちだけではないような気がしたが、それを口にする事が憚られる様な静かで不気味な長い時間(感覚的に)の後、やっと着陸態勢に入った。                          

長い旋回待機の後だった為か、私の緊張は上昇を続けており、(いよいよ来たか)と運命の時を待つような気持になってしまっており、回りの雰囲気も私と同化しているように思えた。

そんな中、ランディングは、いつもより揺れの激しいものだったように記憶している。

そして次第に揺れも収まり、地上を安定走行し始めたその時、何処からともなく拍手が聞こえたなと思った瞬間、機内全体が拍手と安堵の叫びに包まれ、気が付いたら私とボスも一緒にニコニコしながらその中に参加していた。

結局、この異様なフライトの原因を乗客に説明したのか、しなかったのかは忘れてしまったが、何か普段と違う原因があったことは確かだと思う。

後から聞くと上空の長い旋回は、何か機内に異常があった場合のランディング時のリスクを減らす為に良く取るアクションのようだ。

しかし、乗客の気持と機内の雰囲気は、とにかく無事到着したことが嬉しくて、その喜びを共に分かち合いたいという思いで、その笑顔は一様にスポーツゲームに接戦でやっと勝った直後のチームメートのように見えた。

(上記は今年1月10日掲載分を再編集した記事です。)

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