狙われる仙台の夜 中国人犯罪集団「交通網充実」逆手に2009.12.16 02:07
知らず知らずのうちに日本人社会に溶け込み、犯罪の触手を伸ばす中国人グルー プ。宮城県警が昨年、仙台市青葉区の歓楽街・国分町で摘発した中国人経営のエス
テ店では、酒に酔った男性客を狙い、クレジットカードのスキミングが繰り返され
ていた。「皮肉なことに、宮城県とくに仙台市は外国人が犯罪しやすい条件が整っ
ている」と嘆く捜査幹部。彼らの目に魅力的に映る街の背景とは…。(吉原知也)
「マッサージどう?」
国分町では夜が更けると、酒に酔って千鳥足の男性を、片言の日本語で誘惑する
黒髪の女性が街角に現れる。県警は昨年9月、こうした女性が勤務する中国人経営
のエステ店4カ所を風営法違反(無許可営業)容疑などで摘発した。
性的サービスのすきに男性客のクレジットカードを抜き取り、カード情報を専用
の機械で読み取って戻す。何も知らない客は気持ちよく店を出て、数カ月後、身に
覚えがない家電製品の代金が口座から引き落とされて被害に気付く。
こうしたカード情報を元に東京都内で偽造カードが製造され、買い子と呼ばれる
日本人が数人単位で仙台市などの家電量販店に送り込まれ、パソコンなどを大量に
購入。リサイクルショップなどで売りさばき、2億6000万円以上の利益を得て
いたという。
県警は昨年5月以降、都内近郊の日中混合グループを詐欺容疑などで相次いで逮
捕。エステ店摘発の狙いはその裏付けにあった。
捜査幹部は「国分町の中国人エステ店でスキミングされているという情報は4、
5年前からあった。『いい金もうけがある』というグループの誘惑に乗ったんだろ
う。カード情報がどう使われたかは知らないはずだ」と話す。
■ ■ ■
「中国人ボス」。捜査関係者によると、買い子を束ねていた日本人の男(57)
はグループのトップをこう表現した。ボス自身は中国から指示を出していたとみら
れるが、県警も実態をつかめていないという。
拠点はあくまでも東京近郊に置き、仙台や名古屋、福岡などの地方の歓楽街を餌
食にするのは過去の中国人犯罪にも見られる。長くても1週間程度で偽造カード詐
欺や窃盗などを繰り返して次の街に移り、尻尾をつかませないのだ。
なぜ、仙台市が狙われるのか。理由の一つが逃げやすさ。市内には高速道路、新
幹線、近郊にも空港が整備され、東京からは2時間圏内にある。捜査幹部は「交通
網の充実を逆手に取られている。東京の中国人向け新聞に『仙台でやりませんか』
と募集広告が出ているとも聞く」とため息をつく。
別の幹部は同郷出身者の連帯感を挙げる。「同郷出身者を頼れば、犯罪目的と知
らずに、数日間泊めたり、金を貸し借りしたりすることは十分考えられる。犯罪者
からすれば足場にしやすい街でもある」
宮城県内の中国人は7222人(昨年末現在)で、県内外国人の半数を占める。
留学生や技能研修生が多く、仙台市内には日本語学校なども豊富。本来ならまじめ
な中国人のための環境が、犯罪者にとっても好都合だとの指摘もある。
■ ■ ■
そして、歓楽街・国分町そのものが留学生にも落とし穴になる。今年5月に摘発
されたマッサージ店を装った違法風俗店では、従業員の中国人女性3人が同郷出身
の専門学校生だった。
捜査関係者は「経営者が学生の間に『いいアルバイトがあるよ』と触れ回ってい
たようだ。初めは学校が紹介するスーパーなどで働いていても、時給に目がくらん
で夜の街にのめり込んでいく」と指摘する。
捜査関係者が苦笑いするこんなケースもあった。国分町で風俗店の客引きをして
いた中国人の専門学校生の男。東京都内でも客引き経験があったが、「東京は警察
官ばかりで客引きができない。慣れた仙台の方が楽」と供述したという。
「まじめそうに見える就学生や留学生が裏の顔を持っている。地元の暴力団が手
を組んで、空き巣や車上荒らしをやらせることもある。彼らは手を変え、品を変え
やってくる」
経済不況であっても、3000店の飲食店を抱える国分町が魅力的であることは
変わらない。捜査関係者の心配は尽きない。
「偽造カード詐欺をきっかけに違法風俗店をつぶしたが、もう1年たつ。そろそろなりを潜めていたのが出てくるかもしれない」
◇
■宮城県内の外国人犯罪 県警の犯罪統計書によると、昨年1年間の外国人犯罪
の検挙数は84件、63人。前年に比べ、いずれも150件、4人減少した。空き
巣や事務所荒らしが大幅に減っている。国別では、中国人31件、26人、韓国人
続く
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