植物と生物防除のお話 和田哲夫

最近は植物の話が多くなっています。

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世界のIPM事情
II. GAPとMPS

アルファベットばかりで恐縮ですが、GAP、ギャップといっても洋服のブランドではありません。ジーエーピーと読みます。(注:Good Agricultural Practice)
GAPと書いて「法律と科学にしたがって農業生産を行うこと」という意味です。
もともとは科学関係の試験を正確に実施するための基準であるGLP(LはLaboratory)から派生したものと考えられますが、中身はかなり違います。
GMPは日本国内だけで農業生産をしているとあまり気にはならないかもしれませんが、
国際的に輸出入にかかわる農産物については、このギャップの基準に非常に縛られています。
というよりバイヤーである商社、スーパーマーケットなどが、GAPというルールどおりに
栽培しているかを確認するため、生産者、生産会社が認定されることはお互いのプラスなのです。
実際にはチェックリストというものがあり、やはり農薬に対する指示が多いのですが、
たとえば「当該の国にて登録されている農薬をラベルどおりに使用しているか?」、
「病害虫のモニタリングをしているか?」「残留農薬の検査をしているか?」「余った農薬の廃棄をどのようにしているか?」「抵抗性品種を使っているか」などの植物保護にかかわる質問が多いことに気がつきます。
これとすこし似ているのですが、MPSという基準もあります。
オランダでの私的な認証団体ですが、花卉類の栽培において環境に対して悪影響を与えないで栽培をしましょうというプロジェクトを推進しています。
オランダはよく知られているとおり花卉類の大生産地でもあり、大集散地でもあります。
MPSとは、MBT(環境を意識した栽培 Mileu bewust tuinbow)という以前からオランダで市場が中心となったプロジェクトが発展していったものと考えられます。
MBTは野菜が中心でしたが、MPS( Milieu Programma Sierteelt 花卉栽培環境プログラムが直訳)は花というわけです。
MBTは市場がはじめたもので、出荷箱にチョウのマークをつけるということで
一時はかなり普及しました。ただしMPSに比べ、ルールが少なかったようです。
MPSでは点数制を採用して、環境によりいい栽培をしている栽培会社のランクづけを
実現しています。
一番上のランクはフローリマークといいますが、フローリマークの中にもいろいろランクがあり、生産者向けMPSではA,B,Cが割り当てられます。70ポイント以上がA ランクになりますが、100点の内、農薬の使い方に40−50ポイントが割かれているので、農薬に大きな注意が払われていることは確かです。
農薬をより環境負荷の少ないものから緑、オレンジ、赤に色分けしています。公表されているデータから判断しているようです。急性毒性、慢性毒性、残留性などですが、その判断はMPSが決めています。
このような認証システムは確かに世界全体での安全性の確保、環境への配慮という意味で
必要なことではあります。ただし現在のMPS参加の世界の農地の面積はハウスで約6000ヘクタール、野外で2万ヘクタールとまだまだ一部での利用ではあります。
国別にはオランダ、南米、ベルギー、フランス、ケニアなどが多いようです。花卉栽培が多いところといえそうです。
これらのMPS傘下のハウスでの生物防除の普及率はじょじょに高くなってきており、
デンマークのハウスでは70%以上、オランダでは20%以上で天敵が使われています。
日本にもGAPもMPSも支部があるので参加が可能です。

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