植物と生物防除のお話 和田哲夫

最近は植物の話が多くなっています。

生物防除

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来週3月5日がシンポジウムですので、お忘れなきよう。

場所: 王子駅前 北とぴあ 


シンポジウム プログラム                            ※敬称略

11:00 開会挨拶
11:05 基調講演「タバコカスミカメの利用技術の現状」 
西日本農業研究センター  安部 順一朗

休憩 12:05〜13:05

13:05 特別講演「農業生態系における昆虫と共生」 
東京農工大学農学研究院    井上 真紀

14:05 IPM事例報告
(1) 「複合性フェロモン剤利用による害虫防除と果実販売の取り組み」
ふくしま未来農業協同組合   佐藤 宏一
(2) 「北海道十勝地区におけるブロッコリーの安定供給と生産への取り組み」
木野農業協同組合  宮脇 浩治
休憩 14:55〜15:10

(3) 「ミヤコカブリダニ製剤利用によるナシのハダニ防除の取組み」
千葉県東葛飾農業事務所  松田 哲夫
(4) 「茨城県のピーマン栽培における天敵利用の取組み」
茨城県農業総合センター  鹿島 哲郎
(5) 「てんとう虫が育てた指宿のオクラ」
JAいぶすき 指宿野菜部会 オクラ部会  前川 信男
「築地宣言および活動報告」
日本生物防除協議会  事務局

16:45 閉会挨拶
17:05〜  ポスターセッション
17:50〜 懇親会

方法:本協議会ウェブサイトの申込みフォームからメールでお申込み下さい。
受付後、事務局から受付番号を返信しますので、当日お持ちください。
詳細につきましてはウェブサイトをご覧ください。
日本生物防除協議会 http://www.biocontrol.jp/ 

今年バイオスティミュラント協議会を数社で立ち上げました。

農薬でもなく肥料でもなく、でも日本では数百億円、世界では

2000億円くらい販売されている農業資材。

今後、この分野について解説していきたいと思います。

海藻、PGR, アミノ酸、鉄、ミネラル、タンパク質などが多いのですが、

怪しいものもあるので、そのあたりの解明をしていくつもりです。

和田哲夫

東大赤門脇にある伊藤記念ホールで講演会を開催する。

250人ほど集まる。

帯広畜産大学の小池教授の微生物農薬がデュアルコントロール(虫と病気の両方に効果ある)

という話と、宮崎の黒木先生の話が面白かった。

僕も 生物農薬が日本の農薬販売の5%を占めるよう、とりあえず2020年には

2%、約70億円になるようがんばりましょうという築地宣言を

アシロマ宣言などに比肩すべきもありませんが、宣言してきました。

リアクションはなかなかよかったようです。

3年後に検証するのが楽しみです。

個人的なことで恐縮だが、僕は、大学の時も実験などが嫌いで、それで商社にはいったという

経緯があったりで、天敵利用についても、実際に自分で天敵を放して数を数えるなどという

作業は専門家に任せるという主義だった。

それで、試験関係は、今記憶しているところで言うと埼玉園芸試験場の根本久博士、

農水省のカブリダニの専門家である浜村徹三博士、現静岡大学農学部の西東力教授などに

現場での試験はお願いしていたのである。

地方の研究所にでもいれば、すぐ外の温室で試験もできるのだが、東京のどまんなかの

オフィスから試験ができるわけもなく、しかしこの開発期間に、多くの日本の天敵研究者、

微生物の研究者を知りあうことができたことは幸福であった。

オランダとアメリカで成功していることを日本で再現することは、それほど容易ではなかったのである。

オランダでは大型温室でのトマト、パプリカ、アメリカでは大規模なイチゴ栽培。

どちらも周囲に別の作物はなく、害虫密度もかなり低い。

しかし日本では、上述の専門家に試験をしてもらったおかげで、なんとか効果がでるまでの

試験が実施でき、農水省のお墨付きである農薬としての登録が1995年になされた。

チリカブリダニとオンシツツヤコバチである。

チリカブリのチリは南米のチリという意味だが、よくない命名である。

むしろ地中海カブリダニとしたほうが良かったかもしれない。どちらの種も日本には

いない導入種であったが、すでに北大と農水省などが輸入していたため、反対の声は聞こえては

こなかった。

生物なのに農薬なので、言葉としてはなじまないが、天敵昆虫も生物農薬の範ちゅうに

入れられた。

登録、医薬でいえば認可であるが、がとれれば、日本のトマト農家や、イチゴ農家は

天敵を使うようになるだろうと、漠然と考えていたのだが、そうは簡単に事は運ばなかった。

農家への情報伝達ができたケースもあったものの、我々サイドもさほどの自信はなかったことも

原因かもしれない。

それよりもなによりも、日本の温室栽培というのは、化学農薬の散布回数が10回以上というのが

普通だったのだ。

そんなに農薬をかけられたら、天敵も微生物も生きていけない。

散布しないようにとアドヴァイスしても、農家は信じてくれないのである。

天敵が効果をだすまでには2週間以上かかる。ときには一か月以上。

現在の天敵にくらべ、効果が遅いこともあり、技術普及は難渋を極めた。

天敵昆虫 事始め 1

天敵昆虫利用事始め

天敵昆虫をやるようになったのは、自分から言い出したわけではない。
サンフランに駐在していたときに、東京のU部長から、取引先の化学農薬をやっている会社の研究所の人たちが定年になったあと、継続雇用の仕事として、天敵昆虫やら植物などを増殖する仕事を作りたいという希望があったようで、アメリカでの現状を調査しろということだった。
その少し前、1987年頃、微生物農薬であるBT剤、つまりバクテリアで害虫を防除するという生物農薬をシカゴのアボット社から導入することに成功していたが、天敵昆虫については実際ほとんど知識は持ちあわせていなかった。
トマトなどの害虫であるコナジラミを食べるエンカルシアという天敵がいるということぐらいしか。
そこで早速カリフォルニア大学デイビス校まで3時間ドライブして昆虫学教室の
Dr. Michael Parrella (マイケル・パレーラ教授 いまだ現役)に面談。
当時はまだコンピュータが珍しく、教授があっという間に、アップルのPCから
4社の天敵増殖会社のコンタクト先を印刷したのを見て、驚いてしまった。
紹介されたのは、カナダのヴァンクーヴァー島ヴィクトリア市の近く
にあるApplied Bionomics社、カリフォルニアのサンタバーバラにあるLincon Vitova社、イギリスの現在はシンジェンタに買収されたBunting社、オランダはロッテルダム近郊のコパート社の4社だった。
このうち、コパート社の製品については、その少し前に、モンタレーのイチゴ畑で
見つけた製品のボトルを見ていたのである。
このときの話は拙訳した「天敵利用の基礎知識」という農文協という出版社から出版された本の後書きに「イチゴ畑で捕まえて」というタイトルで書いたので繰り返さないが、
これら4社を全部訪問することにしたのである。
最初にどこに行ったか記憶はさだかでないが、たぶん一番近いリンカンヴィトバ社だったと思う。
この会社はクサカゲロウ、チリカブリダニなど7−8種類をコンテナの中や、倉庫で
増殖していたが、あまり増殖設備が美しくなく、ヒスパニック系の労働者による手作業で、製品のパッケージも茶色の袋にいれていたり、天敵の餌であるスジコナマダラメイガも吊り下げた太い筒のような装置で増殖したりしていてハイテクとはいえず、かつあまり利益も出ているようには見えなかったのである。
ただしアメリカでは有名な天敵増殖会社で今もあるはずである。
家族経営であった。
次に行ったのが、カナダの会社だが、この会社はバンクーバーの沖合にある大きな大陸島でこの州の州都であるヴィクトリアという美しい街の近くにあり、環境はいいのだが、会社に活気があまりなく組む相手としては、若干物足りないという印象だった。
イギリスに行く前にオランダのロッテルダムにはトーメンの事務所があり、化学品部出身で私の大学の先輩が駐在員として在籍していたのである。
そこで電話してみると、コパートの社長がちょうどカリフォルニアに次の週に来ることが分かったのである。
そこで早速サンフランの空港の近くのホテルで待ち合わせ、日本向けに天敵を
開発したいので、協力してもらえないかと相談したのだった。
するとさすがオランダ人、ただでは出せないというのである。・
天敵昆虫の商品についていえば、当時は特許もなく、ノウハウだけのビジネスで増殖ノウハウだけが各社の財産といえば財産であった。
しかしさほどのハイテクであるとも思えず、もともと製造関係が好きでもなかったので
なんでもかんでも日本で作らず、オランダから輸入するほうが、貿易摩擦などを考慮するとベターではないかとも判断したのである。
トーメンの私がもともといた部隊は化学農薬の部隊であり、天敵などはどちらかというと
無農薬、有機農法の一派と見られて、当初は白い目で見られることも多かった。
これは現在もまだ一部で続いているように思える。
あるいは、化学農薬を開発、普及、販売している人、会社からみれば天敵ビジネスなど
ゴミのように小さいので、無視しても問題なかったのである。

コパートとの契約はもし天敵が日本で登録されなかった場合は、ダウンペイメント(前払い金)を返却しないとか、細かいことを規定したものだったが、ほとんど役にはたたなかったと記憶する。
それより、なにより日本では、天敵を農薬として登録する法律があったのである。
これは世界広しとはいえ日本だけで要求されていて、ハンガリーやスイスなどいくつかの国では、許認可が必要であるものの、効果試験まで提出義務があるのは、いまだに日本だけである。まさに日本は世界のガラパゴスである面目躍如である。
当然オランダ人やイギリス人は、日本の規制はおかしいと言ってきたが、規制というのは
実はチャンスであるということ知るのはまだ後のことである。

オランダのコパートを訪問すると、相手はかなり警戒している。
1990年のバブルのころまで日本の経済力は日の出勢いが続いており、
技術を日本に盗まれ、コピーされるのではという危惧を抱いていたようであった。
そこで、われわれは日本で天敵を増殖することにさほど興味はなく、むしろ現在増殖しているオランダから一部を持ってくる方が経済的に有利であるので、日本政府が
輸入を禁止するもの以外は原則輸入でやっていきたいと伝えると安堵の表情が見えた。

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